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フィンテックってどういうこと?今世界で何が起こっているのか

今世界中で注目されているフィンテックは、スタートアップだけでなく既存企業にも大きな影響を与えています。私たちの生活にも溶け込み、もはや知らないふりはできない存在です。今回は、フィンテックとはどのようなものなのか、わかりやすく解説します。

この記事の目次

フィンテックとは

フィンテックとは何を表しているのか、まずはその言葉の意味から確認していきましょう。

言葉の意味

フィンテック(FinTeck)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語です。日本語では、金融IT・金融テクノロジーなどと呼ばれることもあります。

これまでの金融システムに対し、近年急速に発達しているテクノロジー(IT・ICT)を導入した、新しい革新的なサービスのことを指します。また、このようなサービスを展開する企業のことを指す場合もあります。

フィンテック(Fintech)とは : 富士通総研

いつから使われているのか

2011年に日本のコンピュータ『京』が世界一になり、IT技術は目覚ましい発展を遂げてきました。IT技術の発展にともない、金融サービスも利便性を求めてIT技術の導入が必須となり、世界中で徐々にフィンテックの波が広がってきました。

2003年にアメリカの金融紙『アメリカン・バンガー』にて『Fintech』という言葉が使われていますが、このころはまだ今のようなフィンテックの意味は持っていませんでした。

2010年ごろからコンピューター技術の発展にともない、一般にもフィンテックという言葉が受け入れられるようになりました。日本では、2015年に日経新聞がフィンテックに関する記事を発表し、それ以来世間でも広く使われるようになっています。

コンセプトはITで金融を身近なものに

フィンテックの概念はとても幅広いものですが、人(個人・法人)と金融の間にある壁を取り払い、もっと身近なものにするというコンセプトを基本としています。

たとえば、これまで銀行を通して行われていた決済をIT技術を使い、スマートフォンで簡単にできるようになったこともフィンテックの1例です。また、今や個人でも当たり前になった仮想通貨投資も、フィンテックの代表といえるでしょう。

フィンテックによる代表的なサービス

フィンテックによるサービスは、今や数えきれないほどたくさんあります。その中で日本でも多く利用されている、代表的なサービスを紹介します。

モバイル決済

モバイル決済とは、スマートフォンのアプリなどを利用して決済ができるサービスです。これまでは、たとえば飲食店などでの支払いは、現金支払いかクレジットカード決済が主流でした。

企業(飲食店等)がモバイル決済を導入していれば、利用者はアプリでカード情報を登録しておくだけで、クレジットカードを出すことなく決済ができます。

また、交通系ICカードのICOCASuicaなどで支払いができるのも、フィンテックの大きな特徴です。

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クラウド上の会計帳簿

フィンテックを利用すれば、会計システムをクラウドシステム化したり、自動化したりすることが可能になります。

たとえば、ネットバンキングやクレジットカードの情報を登録しておけば、資金の移動や決済について、すべて自動で会計管理してくれるサービスなどがあります。

また、家計簿のように収支を記録していくだけで、すべて自動仕分けしてくれる会計ソフトも登場しています。

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個人間の海外送金

金融機関を通さず、個人間で現金を送金するシステムは、まさにフィンテックの代表的なサービスといえるでしょう。もちろん金融機関もIT技術を導入していますが、それ以外のフィンテック企業の技術発展がめざましいものとなっています。

特に、個人間で海外送金する場合、今までは国内の銀行と海外の銀行を経由する必要があったため、高い手数料を支払う必要がありました。

しかし、IT技術を利用すれば、銀行などを経由せずに送金できることから、手数料を安く抑えることが可能となっています。

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新たな保険商品の提供

フィンテックの発展により、新たな保険サービスも生まれています。株式会社Warranteeが開発したサービス『Warrantee Now』では、必要な物に必要なときだけ保険をかける、保証書管理クラウドサービスを展開しています。

このようなIT技術を導入した保険サービスのことを、Insurance(保険)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせて『InsurTech(インシュアテック)』と呼ぶこともあります。

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フィンテックで銀行はどう変わるのか

2017年4月、銀行法の規制緩和により、銀行のフィンテック企業買収や設立が可能となりました。それを受けて三井住友フィナンシャルグループの新会社設立や、銀行の仮想通貨事業参入など、銀行業界も大きな影響を受けています。

フィンテックスタートアップ企業との競争

銀行がフィンテック業界に参入したことにより、フィンテックスタートアップ企業との競合が発生するようになりました。

つまり、これまで企業と銀行は、『預金』や『融資』という形で互いに支え合って成長してきましたが、これからはサービスの競合が発生し、互いに競争し合うようになるということです。

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プリペイドカードの台頭

特に、決済サービスにおいて、企業と銀行の衝突は避けられません。これまでは銀行が主要な決済サービスを提供していました。

フィンテックの台頭により、P2P(ピア・ツー・ピア)システムを利用したLINE Payや、交通系ICカード(Suica・PITAPA)など、企業決済サービスが注目を浴びています。

LINE Pay
Suica:JR東日本

新たな融資サービスの登場

『預金』と並ぶ銀行の代表的なサービスが、企業や個人に対する『融資』です。今やフィンテックにより新たな融資サービスが登場しており、すでに銀行サービスと競合を起こしています。

特に、その代表的なものが、インターネット上で資金提供や集金を行える『クラウドファンディング』です。個人でも資金調達が可能となり、また、匿名で資金提供することも可能となりました。

また、リクルートホールディングスでは、中小旅館(宿泊施設)向けの小口融資サービスを開始しています。融資審査をAI(人工知能)に任せるなど、これまでにない画期的なシステムで注目を集めています。

クラウドファンディング - Readyfor(レディーフォー)
リクルートファイナンスパートナーズ - Recruit Finance Partners

銀行間で格差の可能性

銀行の業績は、預金額に大きく左右されます。預金額が多ければそれをサービスに利用し、反対に預金額が少なければ業務を縮小しなければなりません。

これまで銀行(特に地方銀行)は堅実安全であれば、それだけで預金をしてもらえていました。つまり、銀行間にサービスの質において、大きな差はなかったということです。

しかし、フィンテックが台頭し、銀行間で使い勝手やサービスに大きな差が生まれるようになりました。利用者はもちろん使い勝手のよい銀行に集中するので、銀行間で大きな格差が生まれることが懸念されています。

世界で有名なフィンテック企業

実際にどのような企業が業績を伸ばしているのか、世界で有名なフィンテック企業を紹介します。

世界でもっとも有名なPaypal

フィンテック企業として世界でもっとも有名なのは、PayPal社が運営する『Paypal』です。クレジット決済の代行サービスをしており、個人間・法人間にかかわらず安全に取引をすることができます。

世界190カ国で利用されており、アカウントは1億を超える数を発行しています。

クレジットカード決済-PayPal(ペイパル)

国際送金のTransferwise

海外への送金を代行する『Transferwise』も、非常に有名な企業です。実際に送金しているわけではなく、通貨を交換するという形で利用者同士をつなげることで、低コストでの送金を実現しています。

海外だけではなく、国内の送金でも比較的安い手数料で利用できます。インターネット上で送金が完了するので、時間がかからないというのもメリットです。

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資産管理のPersonal Capital

Personal Capitalは、個人の資産を一元管理できるサービスです。日本でも公開予定ですが、2018年4月現在はまだ公開されていません。

これまでは銀行の資産管理や口座利用は、個別にそれぞれのサイトを利用する必要がありました。しかし、Personal Capitalを利用すれば、すべて一元管理ができ、ひとつのアプリで個別の資産を動かすことができます。

Financial Software and Wealth Management | Personal Capital

日本でも続々とフィンテック企業が登場

海外だけではなく、国内でもフィンテック関連企業が続々と登場しています。いくつか有名なサービスを紹介します。

決済サービスのCoiney

Coiney(コイニー)は、コイニー株式会社が運営する決済代行サービスです。2013年に日本初となるサインレスのスマホ決済サービスを開始し、2015年に日本ベンチャー大賞『経済産業大臣賞(女性起業家賞)』を受賞しています。

アパレルなどの小売店で導入しておけば、利用者のカード決済をサインレスで完了できます。また、飲食店での導入においては、タッチパネルによる卓上決済が可能となります。

Coiney(コイニー)- お店の決済をかんたんに。 | Coiney

資産運用の>WealthNavi

>WealthNaviは、2015年設立のウェルスナビ株式会社が運営する投資運用サービスです。特定の口座に資産を預けておけば、人工知能が自動的に資産管理(投資運用)を行ってくれます。

2018年現在は10万円以上の投資から始められるので、初心者でも投資への敷居が低くなっています。

WealthNavi(ウェルスナビ)| ロボアドバイザーで全自動の資産運用

事務作業効率化のmake leaps

make leapsは請求書や納品書など、日々の営業活動で必要になる書類作成を代行してくれるサービスです。代行といっても今までのような事務代理サービスと違い、すべてクラウド上で行われるサービスです。

口座登録をしておけば、口座の動き(入出金)も自動でデータ収集してくれるため、頻繁に通帳記入をする必要がなくなります。

MakeLeaps | クラウドで見積・納品・請求書を簡単作成、管理、郵送

セキュリティツールのCapy

Capyは、セキュリティ対策を施したログインページを提供するサービスです。他人が利用者になりすまし、ハッキングなどで不正に入手したID・パスワードを利用してログインする、いわゆる『不正ログイン』を防ぐことができます。

これまではホームページ作成業者に、高額な料金を支払う必要があったセキュリティ対策ですが、Capyでは低コストでの提供を実現しています。

不正ログイン対策ならCapy(キャピー)

フィンテック関連銘柄の株価にも注目

フィンテックは、業界全体が盛り上がりを見せているので、株価の動きも注目されています。

これまでの株価の推移

さくらインターネットやSBIホールディングスなど、フィンテック関連株のこれまでの株価推移を見ていきましょう。

さくらインターネット

さくらインターネットは2015年12月、テックビューロ株式会社(Zaif取引所)のプライベート・ブロックチェーン技術を無料で提供すると発表したことで、株価が急騰しました。

このときストップ高を交えて5連騰し、連日の年初来高値を更新しています。また、2017年1月、『超先端材料高速開発基盤技術プロジェクト』進行のため、スーパーコンピュータシステムの受注を発表しました。

これはブレイク中の仮想通貨やブロックチェーン(分散型台帳)との関連性が高く、この日を境に出来高が100倍になり、株価も高騰を見せています。

さくらインターネット|サーバーホスティングサービス

SBIホールディングス

SBIホールディングスは2017年10月に決算を発表し、業績は好調を見せています。さらに、取引高世界トップクラスの仮想通貨取引所Huobi(フオビー)を運営するHuobiグループと業務提携を発表し、そこから2018年1月まで上昇トレンドが続きました。

そのあと現在(2018年4月)まで大きな下降トレンドもなく、ほぼ横ばいが継続中です。

SBIホールディングス

フィンテックグローバルに注意

フィンテックグローバル株式会社という上場企業がありますが、フィンテック(金融IT)とはほとんど関係がありません。不動産事業や、ムーミンのテーマパーク運営に関する会社です。

仮想通貨ブームに乗って2017年6月に年初来高値を更新していますが、それ以降は下降トレンドが続いています。

FGI - FinTech Global Incorporated

もっと詳しくフィンテックを知るには

フィンテックは、これからまだまだ伸びしろのある業種です。もっと詳しく知りたい場合は、フィンテックについて詳しく書かれた書籍や、フィンテック専門のメディアを利用しましょう。

MUFG運営のInnovation Hub

Innovation Hubは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が運営するオープンイノベーションメディアです。フィンテック・ブロックチェーン・人工知能などに焦点を当て、注目のニュースや経営戦略についてまとています。

MUFG Innovation Hub

初心者向けの本FinTech 2.0

FinTech 2.0は、フィンテックについて初心者向けに書かれたビジネス書です。仮想通貨・ブロックチェーン技術・フィンテック関連のICTなどについて、わかりやすく解説されています。

出典:Amazon-FinTech 2.0ー金融とITの関係がビジネスを変える楠 真 著

暗号通貨はフィンテックアカデミア

フィンテックアカデミアは、暗号通貨(仮想通貨)に関する知識を学べる専門学校です。取引所での取引方法から、暗号通貨の仕組み、そして最終的には暗号通貨ビジネスのノウハウを学ぶことができます。

ブロックチェーン技術の知識だけでなく、仮想通貨に対する投資法も学べるため、投資家を目指す生徒も多数在籍しています。

Fintech Academia

まとめ

フィンテックにおける新たな決済サービスの台頭などを受け、金融庁も法改正に出るなどの対応に追われています。日本だけでなく、世界的に見ても当たり前になりつつあるフィンテックは、これからさらに発展していくと予想されています。

個人でもフィンテックを上手く活用できれば、生活が豊かになるものがたくさんあります。交通系ICカードの決済サービスやクラウド上での資金管理など、興味のあるものから試してみてはいかがでしょうか。

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