記帳代行とはいったい何なのか?
記帳代行というのは、簡単に言えば「経理業務の代行」という事になります。経理業務という言葉を聞きなれない方もいるかと思いますので、紹介しましょう。
経理業務というのは、会社のお金の管理という事になります。会社の貯金の管理や帳簿を付けたり伝票を管理したり、身近なもので言えば領収書の管理がありますが、それも経理業務に入るのです。これらの代行を行う事を記帳代行といいます。
記帳代行サービスを行う会社がある
記帳代行という仕事は、よくあるパターンとして「税理士・会計士」が行う事が多いと言われています。その理由として、確定申告などの税金は税理士・会計士に頼むことが多いからでしょう。
ですが、実は記帳代行サービスを仕事とした業者があるようです。税理士や会計士は税金の申告を主な仕事としていますので、それに必要な業務として記帳代行を行っているという事になります。
しかし、記帳代行サービスという仕事は記帳代行が主な仕事になりますので、税理士や会計士にお願いをするのとは料金にも違いが出てくることでしょう。
料金の違いは業務内容にアリ
記帳代行業者と税理士で記帳代行の料金が異なるのは、それぞれの業務内容にあります。特に大きなものは先ほども紹介しましたが、税理士の主な仕事は税金の申告です。この仕事は税理士でなければやってはいけないと法律でも決められています。
正確には税務申告の代行という事になります。つまり、自分の会社の税務申告を自分で行う分には全く問題ありませんが、他人の会社などの税務申告を代行するとなると税理士の資格が必要になってくるのです。
という事は、単純に考えれば記帳代行を主に行っている記帳代行業者の方が、税理士よりも記帳代行を安く行ってくれるという事になるでしょう。
記帳代行の料金相場はどれくらい?
記帳代行業者の方が税理士が記帳代行を行うよりも安くなるだろう、というのはなんとなくわかって頂けたことでしょう。そこで気になるのは料金の相場です。記帳代行の相場というのはどれくらいなんでしょうか?
料金は仕訳の数によって異なる
記帳代行の料金は一律でいくらという料金体系ではなく、仕分けの数によって変わってきます。安い相場を紹介すると、「約880円~約1,000円」となっています。この場合も仕分けの数で決まっており、10仕訳~30仕訳までの料金相場という事になるのです。
その他にも例を出すと、「100仕訳まで5,000円」という業者もあります。それ以上の仕訳数になると、「1仕訳当たり50円」かかるようになっているようです。
自分の必要としている仕訳数はどれくらいか?
先ほど紹介しましたように、仕訳数によって料金が変わってきますので、記帳代行業者を比較するためには1仕訳当たりの金額を出しておくと比較がしやすくなります。また、自分の必要としている仕訳の数がいくつなのか?という事を把握しておかないと、有効な比較はできないことでしょう。
行政書士による記帳代行が増加中
ここまで記帳代行の業務は、税理士または会計士、記帳代行業者が行っているという事を紹介してきました。しかし、もう一つ記帳代行を行う職業があります。その業者というのは「行政書士」です。
行政書士と聞いてあなたは何を思い浮かべますか?恐らく、書類の作成や申請といった業務を行う職業という事をイメージするでしょう。確かにこのような仕事は行政書士の仕事になります。
このような業務にプラスして、記帳代行を行政書士が行っているのです。しかも、近年増加してきていると言われているのです。
実は行政書士の業務にもピッタリな記帳代行
なぜ行政書士による記帳代行が増加しているのか?というと、実は行政書士の業務にも当てはまっているからなのです。
行政書士の行う会計記帳の業務とは、中小企業からの依頼により、仕訳帳、総勘定元帳、損益計算書、貸借対照表などを作成するものです。
これは、行政書士業務のうちの「事実証明に関する書類の作成」に当たります。とはいえ、税理士資格も行政書士資格も持たない人でも、記帳代行の業務はしてよいことになっています。
上記を見ていただければ、行政書士の業務にも記帳代行業務が当てはまることがわかることでしょう。さらに、行政書士による記帳代行が近年増加傾向にある理由として、行政書士の仕事のスタイルによるものも多いようです。
記帳代行で安定収入
行政書士の仕事というのは、書類の作成や申請が主な仕事です。という事は、単発の仕事が多いという事になるでしょう。つまり、常に営業を行っていないといけないという事になります。
書類作成や申請といった仕事は、その一つの仕事が終わればそこまでです。単発の仕事である以上、営業を切らしてしまうと仕事がなくなってしまいます。しかし、記帳代行は違います。継続して毎月収入が入ってくることになるのです。
ですから、一回顧客をつかんでしまえば、毎月安定した収入が入ってきますし、営業もかけなくて済むという事になります。これらの理由で行政書士の記帳代行が多くなってきているのです。
まとめ
いかがでしたか?記帳代行という業務は税理士・会計士・行政書士、そして記帳代行業者と、様々な業者がサービスを行っています。士業が多いので資格がなければできないような気もしますが、実際はそんなことはありません。
記帳代行だけであれば、無資格でもできてしまいます。しかしその先の税務関係は税理士のように資格がなければできません。このあたりをしっかりと理解していないと記帳代行業者選びも失敗してしまうかもしれません。
記帳代行で終わりでいいのか、税務まで行ってもらいたいかで頼むところも大きく変わります。今回の紹介をよく読み理解していきましょう。