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仮想通貨の確定申告ってどうするの?税金の計算から提出方法まで

仮想通貨は、紙幣や硬貨などのいわゆる金銭ではないですが、取引などによって利益を上げることはできます。実は、この利益は課税の対象となっており、基本的に確定申告を行わなければなりません。今回は、仮想通貨の損益計算と確定申告について解説します。

この記事の目次

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そもそも確定申告って何?

『確定申告』とは1年間の収入をまとめて、各種の控除を反映した後に所得額を計算し、納税金額を確定する申告のことです。毎年、2月から3月にかけて行われます。

会社勤めで毎月給料を受け取っている人は、年の最後に年末調整の形で会社が税金の申告を行ってくれるので、通常はあまり縁がないという人が多いでしょう。しかし、その場合でも全く無関係というわけではありません。

どんな人がするの?

基本的に、課税対象となる収入を得ている人であれば、税額を決めるために確定申告を行わなければなりません。

たとえば、FXや先物といった金融商品の取引からや、仮想通貨から得た利益についても、確定申告で税額を決定する必要があります。

確定申告しないとどうなる?

確定申告をしないでいると、ペナルティが課せられます。仮に、確定申告を忘れており、期限後に申告をした場合あっても、納税額に対して『無申告加算税』というペナルティ分(税額の5~20%)が加算されることもあり得ます。

あるいは、間違えて少ない所得額を申告したとしても、『過少申告加算税』というペナルティ(修正申告により納付する税額の5~15%)の対象になります。

また、納税期日までに支払われなかった税額には、金利分として『延滞税』も上乗せされます。悪意はなかったとしても、確定申告を行っていないことに気づいた場合は、できるだけ早く修正申告を済ませるほうが得策です。

加算税制度(国税通則法)の改正のあらまし
No.9205 延滞税について|国税のお知らせ|国税庁

仮想通貨の確定申告の特徴

仮想通貨取引は、一般の金融商品(外貨のFXや先物など)と同じように売買を行い利益を得ますが、税制上は金融商品としては扱われません。この点も仮想通貨の確定申告における特徴となっているので注意が必要です。

所得区分は雑所得で申告

外貨のFX取引などは『先物取引に係る雑所得等』として扱われ、他の所得と分離して課税されますが、仮想通貨から得る利益は税制上の『雑所得』となり処理方法が違ってきます。

雑所得には、他の所得(給与所得、事業所得など)と合計して課税される総合課税制度が適用されます。

累進課税で儲かるほど税率が高くなる

一般の金融商品から得る利益(先物取引に係る雑所得等)は、所得額に関わらず税率が一定の20%ですが、雑所得となる仮想通貨の利益は、所得額に応じて税率が7段階で高くなる『累進税率』が適用されます。

所得税率の早見表

総合課税制度における所得税率は、以下の表のようになっています。

所得額 税率 控除額(※)
195万円以下 5% 0円
195万円超 330万円以下 10% 9万7,500円
330万円超 695万円以下 20% 42万7,500円
695万円超 900万円以下 23% 63万6,000円
900万円超 1,800万円以下 33% 153万6,000円
1,800万円超 4,000万円以下 40% 279万6,000円
4,000万円超 45% 479万6,000円

上記に加えて2037年までは、基本の税率により決まる基準所得税額に2.1%を乗じた金額が、復興特別所得税として納税額に上乗せされます

※控除額:この額が、所得と税率から計算される金額から差し引かれ、実際の納税額が計算されます

No.2260 所得税の税率|所得税|国税庁

損益通算も損失の繰り越しもできない

仮想通貨の取引で損失を生じた場合でも、一般の金融商品からの損失に認められている(※)ような、他の利益との『損益通算』や、翌年以降の利益を相殺する『繰越控除』といった処理はできません。

つまり、仮想通貨からの損失額には課税されませんが、別の所得額には完全な額で税金が課せられます。

※先物取引や、株式以外で損益通算が認められている所得は、不動産所得、事業所得、譲渡所得、山林所得です

No.2250 損益通算|所得税|国税庁

職業別確定申告が必要なケース

確定申告の行い方は、職業によって変わってきます。

サラリーマンなら副収入20万円以上

会社勤めで給与により収入を得ている場合でも、仮想通貨からの利益(その他の副収入)が年間20万円を超える場合は、会社が行う税金の申告だけでなく、自分で確定申告をする必要があります。

会社にばれない申告方法はあるのか

勤め先の会社に仮想通貨からの副収入が知れてしまうひとつの要因は、所得が増加することで住民税の額が代わり、会社にその旨の通知が届くことにあります。

住民税の納付を、給与からの天引きではなく自身で行うよう(普通徴収)に申告することで、会社への通知を止めることは可能ですが、結局、なんらかの形で知れてしまうともいえます。

被扶養者なら基礎控除あり

税制では金額に関わらず、すべての人の収入から『基礎控除額』を差し引いて計算してよいことになっています。基礎控除の金額は一律で38万円です。

たとえば、サラリーマン家庭の被扶養者が、仮想通貨から利益(雑所得)を得た場合でも、この基礎控除額を超えない限りは課税対象とはならず、確定申告の義務も生じません。

また一般に、収入を得るためには一定の必要経費が認められ、雑所得の場合でも給与所得控除と同じ額(65万円)まで必要経費を計上することができます(家内労働者等の必要経費の特例)。

したがって、基礎控除とあわせ103万円までは課税対象にならず、基本的に確定申告の義務は生じません(税務署に要確認)。

また、パートで働いている被扶養者でも、パートの給与収入と仮想通貨からの利益を合計した額が給与所得控除と基礎控除の合計額以内であれば、所得が課税対象にはなりませんが、源泉徴収されている税額の還付を受けるためには、確定申告が必要です。

No.1199 基礎控除|所得税|国税庁
No.1410 給与所得控除|税について調べる|国税庁
No.1810 家内労働者等の必要経費の特例|所得税|国税庁

個人事業主は総所得に注意

個人事業主が仮想通貨から利益を得た場合は、最終的には本業の事業所得などと合計し、確定申告によって課税額を決定します。

個人事業の場合、居住している自治体に国民健康保険料を支払っていることがほとんどですが、この金額は前年の(総)所得額により決定されています。

仮想通貨取引で急激に所得が増加した場合などは、翌年の保険料が増額するので注意が必要です。

仮想通貨の利益の計算方法

仮想通貨には、投資対象としてだけでなく通貨の機能もあり、関係する利益(所得額)の計算方法も複雑なものとなっています。

基本的には、初めに円から仮想通貨に換金した時点のレートを用いて仮想通貨の取得単価(1通貨あたりの値段)を計算し、これを基準に損益を計算することになります。

仮想通貨に関する所得の計算方法等について

仮想通貨を売却した場合

一度、取引所などで購入した仮想通貨をのちに売却し、法定通貨に換金し直した場合も、税制上は所得額を計算することになっています。

このときは、売却時に受け取った額、および売却した通貨数、そして取得単価から、以下のように計算します。

  • 所得額 = 売却の受取額 -(通貨取得時の総額 ÷ 取得通貨数)× 売却した通貨数

上式右辺の括弧内は、仮想通貨の取得単価です。

仮想通貨を使って商品を購入した場合

仮想通貨は、そのまま商品やサービス購入の決済に使用できます。そのように使用した場合は、支払った時点のレートで円に換金してから商品と交換したことと同等になります。

このときの所得額も、基本的には通貨を売却したケースと同様に、購入金額、取得単価、および支払いに使った仮想通貨数を用いて、以下のように計算します。

  • 所得額 = 商品の購入金額 -(通貨取得時の総額 ÷ 取得通貨数)× 支払った通貨数

他の仮想通貨と交換した場合

仮想通貨を別の仮想通貨と交換した場合は、新たに受け取る仮想通貨の時価(レート)が関係してきます。

とはいえ、この場合も、通貨の取得単価と新しい通貨の価格などを円に換算し、以下のように計算します。

  • 所得額 = 新たに受け取る仮想通貨の時価総額 -(通貨取得時の総額 ÷ 取得通貨数)×支払った通貨数

こんな場合も利益計算が必要

仮想通貨には、一般の法定通貨や金融商品にはない性質がいくつかあります。日本の税制では、その場合も所得が発生すると考え、計算方法が明確に決まっています。

ハードフォークした通貨

ビットコインなどのように、ブロックチェーンでの承認処理に時間がかかるようになってくると、新たな技術を導入し通貨全体を改良する動きが出てきます。

しかし、ブロックチェーンには過去の取引情報すべてが含まれているので、途中から方針を変更することができません。そういった場合の解決策のひとつが『ハードフォーク』です。

ハードフォークを行った場合、その時点から元の通貨を分裂させ新しい通貨が誕生することになりますが、一般に、元の通貨の保有者全員に、元のものと同じ数の通貨が無条件で提供されることになります。

税制上では、この新しい通貨を提供された時点は相場レートが存在しないことから、時価総額はゼロである(取得単価は0円)と評価されることになっています。

つまり、この新たな通貨をのちに物品の購入などに使用する際には、その購入価格全てが所得額となります。

マイニングで利益を得た

多くの仮想通貨では、ブロックチェーンによる取引の承認作業を、仮想通貨ネットワーク内の有志が行うことになっています。

これを『マイニング』と呼びますが、マイニングを完了した有志には、報酬として一定の仮想通貨が与えられます。

日本の税制では、マイニングで得た所得額として、受け取った通貨の時価総額から、マイニングのための必要経費を差し引いて計算することになっています。

のちに確定申告を行うときのため、こういった価格や情報はしっかり記録・保管しておくことが重要です。

確定申告の提出方法

それでは、確定申告書を実際にどのように作成・提出をするのかみていきましょう。

確定申告の必要書類を準備する

まず、基本的に必要なのが『確定申告書AおよびB』の2種類です。これは、税務署や国税庁のHPから入手できます。

加えて、給与や年金の収入がある場合は『源泉徴収票』が、各控除を受けるためには『社会保険料控除証明書』や『生命保険料の証明書』、あるいは(控除の対象になる場合は)支払った医療費の領収書なども必要となります。

申告書に添付・提示する書類|確定申告に関する手引き等|国税庁

確定申告書等作成コーナーを使う

確定申告書には多くの項目があり、すべて記入してから税額を計算することには煩わしさがります。申告が間違ってしまった場合は、のちに修正申告の必要が生じる可能性すらあり、記入には十分な注意が必要です。

国税庁HPの『確定申告書等作成コーナー』では、インターネットを使い確定申告書の記入が行えるようになっており、上記のような煩わしさがある程度解決されます。

収入や控除の金額を入力するだけで自動的に納税額の計算を行ってくれるので、確定申告の初心者でも便利に使えるものとなっています。

提出方法は3種類

作成した確定申告書は、上記の確定申告書等作成コーナーからネット経由で提出することも可能です(e-Tax)。ただし、このサービスを利用するには事前に登録しておく必要があります。

その他の提出方法としては、直接税務署に持ち込むか、郵送で送るということも可能です。

e-Taxをご利用になる場合の事前準備:平成29年分 確定申告特集

確定申告に便利な無料ウェブアプリを使おう

仮想通貨は、特に取引回数が多い場合は利益の計算が複雑で、確定申告の際にかなりの負担となることも考えられます。

そのような場合には、仮想通貨取引所から入手した1年間の取引履歴を使い、損益計算が行えるウェブアプリが便利です。

簡単操作で初めてでも安心なfreee

freee(フリー)株式会社が提供するサービス『freee(フリー)』はシンプルな操作で、初心者でも確定申告書(青色申告も対応)を自動作成できるウェブアプリです。

加えて、仮想通貨取引所(bitFlyerとbitbank)からCSVファイル形式で入手した年間の取引履歴を使い、他の所得と合わせての申告書作成も自動で行ってくれます。当然、各種の控除も申告に含めることが可能です。

基本的には有料のサービスですが、確定申告書作成が可能な30日間無料トライアルもあります。

会計freee for 仮想通貨 | クラウド会計ソフト freee

freeeの使い方とは?確定申告や会社設立で役立つ機能を紹介

取扱通貨が豊富なTaxCryptact

株式会社クリプタクトが提供する『tax@cryptact』は、bitFlyer、bitbank、Zaifなど国内のメジャーな取引所に加え、海外の取引所のデータにも対応している仮想通貨損益計算サービスです。

また、計算が可能な通貨ペアは総数1600を超え、その意味では仮想通貨のヘビーユーザーも使えるような計算サービスといえます。

仮想通貨の損益計算は国税庁の指針に準拠しており、決算期を任意で設定できるために法人の利用にも対応しています。

Cryptact Ltd. | 仮想通貨を次のステージへ

税理士を紹介してくれるGuardian

ここ数年で急速に普及した仮想通貨は、税制上の取扱自体も整備されて間がなく、プロの税理士でも扱いを熟知した人は未だに少ないといえます。

反面、個人の仮想通貨トレーダーでも大きな利益を出していたり、取引が複雑になったりすることはよくあり、正確さを期すためには、確定申告は知識を持つ税理士に頼みたいと考える人も多いでしょう。

そんなときに頼れるサービスのひとつが『Guardian』です。

Guardianでは、全国から仮想通貨に詳しい税理士をユーザーに紹介してくれるうえ、仮想通貨取引所から履歴データの取得、その検証と損益計算、確定申告書の作成までも依頼できるようになっています。

ただし、このサービスは人気が高く、49,800円からの確定申告コースは現状(2018年2月)のところ、新規ユーザーの受付をしていません。

ただし、Guardianが税理士に提供している仮想通貨の損益計算システムは、『G-tax』という名称で公開されており無料で利用できます。

確定申告書は自分で作成するとして、複雑な仮想通貨の損益計算だけを自動化したい場合などは、このサービスを利用するだけでも作業の効率化ができます。

Guardian | 仮想通貨税務の心強いミカタ
G-tax | 仮想通貨の取引記録を加速する

まとめ

確定申告は、会社が代わりに行ってくれる場合を除き、基本的に所得のある人は全員行わなければならないものです。

会社勤めであっても、仮想通貨取引などの利益が年間で20万円を超えれば、確定申告によって所得と納税額を決める必要があります。

仮想通貨からの利益は雑所得であり、税率などが他の金融商品と違う扱いなので、申告時は注意が必要です。

また、仮想通貨の損益計算には、取引をした際のレートや通貨数、そして円建ての金額などがすべて必要になるので、売買および商品購入をした場合は記録を保存しておきましょう。

自身で仮想通貨の損益計算が困難な場合は、ウェブアプリなどを利用すると便利です。

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