ライフプランナーとは
ライフプランナーとは、どのような人のことをいうのか、また、どのように誕生したのか背景をみておきましょう。
保険と金融のプロ
ライフプランナ-は、生命保険や金融の高度な知識とスキルを身につけたプロフェッショナルな人のことです。ライフプランナーになるための厳しい採用基準を通過し、保険、経済、金融、税務などに関する教育を受けています。
また、人生の設計図である『ライフプランニング』、『オーダーメイドの生命保険』、一生涯の『コンサルティングフォロー』といった質の高いサービスを提供しています。
ソニー生命とプルデンシャル生命で誕生
ライフプランナーとは、もとはザ・プルデンシャル・インシュアランス・カンパニー・オブ・アメリカの登録商標です。
ソニー・プルデンシャル生命保険の時代からライフプランナーという言葉を使用していたため、引き続きソニー生命やプルデンシャル生命で、営業社員(外交員)の呼称として使われています。
ソニー・プルデンシャル生命保険では、生命保険業界の変革のためにも、従来の生命保険外務員のイメージを排除した、まったく新しい専門職にしなければならないと考えていました。
そこで、厳選した採用と徹底した研修を行い、呼称をライフプランナーと決定したということです。現在、女性もいますが、かつては全員男性でした。大卒でサラリーマン経験のある男性に限定して、採用をスタートしたのが始まりです。
ライフプランナーバリューを提供
『ライフプランナーバリュー』とは、ソニー生命の企業理念のことです。
ソニー生命は、『お客様との約束を守り続けていくため』、『お客様の夢の実現のため』に、単に保険を販売するだけでなく、その人に合ったライフプランをしっかり立て、保険を超える付加価値の提供を掲げています。
ライフプランナーの仕事について。具体的な仕事内容や必要な知識とは
ライフプランナーになるには
ライフプランナーになるには、どのようにすればよいのでしょうか。ここでは、ソニー生命のライフプランナーについてみてみましょう。
保険会社への転職
ソニー生命のホームページをみると、以下のことが記されています。
この職業に必要なのは、保険の知識だけではありません。状況を察知する力、問題を解決する力、未来を予測する力。加えて、これまでの人生で培ってきた、さまざまな“人間力”が求められます。
出典:挑戦者求ム | ライフプランナー採用 特設サイト | ソニー生命保険
紹介されている人のほとんどが、異業種からの転職者です。営業をした経験がある人は83%、入社時の年齢は30代が半数を占めています。また、ヘッドハンティングによって、採用されている人もいます。
現在、ライフプランナーとして活躍されている人が、ホームページ上で紹介されていますが、皆さん使命をもって仕事に励んでいることがわかります。自由に働く時間を選択できるので、家族中心の生活を送ることが可能になったという人もいます
キャリアインフォメーションプログラム
キャリアインフォメーションプログラム(C.I.P)とは、会社の理念や環境、仕事内容の説明を受けると同時に、自分のキャリアプランをより鮮明にするためのプログラムです。
転職するかは別として、興味がある人はエントリーできます。単なる会社説明会や面接の場というだけでなく、自分の将来を切り拓くためにも役立ちます。
C.I.Pのプログラム概要
- Sessin1:アントレプレナー / 生命保険の必要性
- Sessin2:ライフプランニング / ニードセールスとセールスプロセス
- Sessin3:資格制度とキャリアプラン / 教育体系
- Sessin4:報酬制度と報酬シュミレーション
年収はどれくらい?
ここでは、ライフプランナーの年収についてみていきます。
歩合制のため人により大きく異なる
一般的に給与体系は、2〜3年目以降完全歩合制になります。そのため、成績を上げなければ、収入がなくなります。上位表彰者の年収は億単位である一方、売上が見込めず数カ月で辞めていく人もいます。
ライフプランナーへの相談
ソニー生命のよくある相談内容を参照すると、以下のような相談が多いです。
保険の選び方から相談したい
- 保険に入るかどうか決めていないが、相談だけでもいいか
- 生命保険の基本について
- 医療保険について
- 将来いくら必要か
保障を見直したい
- できるだけ保険料を抑えたい
- 今亡くなったら、月にいくら必要になるか知りたい
- 心配なので保障を充実させたい
万一に備えたい
- 子どもの学費のこと
- 働けなくなったときの心配
入院や手術に備えたい
- 保険料を抑えた医療保険が知りたい
- 女性特有の病気が心配
老後に備えたい
- 親の老後が心配
- 自分の老後に備えたい
相談にお金はかかるの?
基本的にライフプランナーへの相談は無料です。提案を受けたからといって契約する必要もありません。また、複雑な仕組みの保険について、いろいろアドバイスをもらえるので、勉強にもなります。
無料相談と有料相談の違い
保険相談には、無料と有料があります。ライフプランナーは、保険に加入してもらったときに、販売手数料が保険会社から入ります。それが収入になるため、無料で相談できます。
しかし、ファイナンシャルプランナーなどが行う有料相談の場合は、相談料により報酬を得ているため、保険商品等の契約をおすすめしないというスタンスで、取り組んでいる人もいます。
相談の流れ
一般的には、まず相談者の悩みや希望をヒアリングします。そして、夢や目標を一緒に整理すると同時に、現在の家族構成、収入や支出、預金・資産、ローン、保険などの現状を確認します。
分析を終えたら、改善策などを具体的に示した無理のないプランの作成を行います。
以下は、一般的な相談の流れです。
- 相談の申込
- 相談に必要なものを事前に準備
- 悩みや希望のヒアリング
- 現状の確認
- 分析・評価・プラン作成
- 各種手続き、必要なら各分野の専門家を紹介
ライフプランナーに関する資格
生命保険・金融のプロとして活躍するうえで、ファイナンシャルプランナーという資格があります。この資格を保有することで、どんなスキルや知識が身について、どう生かせるのでしょうか。
ファイナンシャルプランナーとは
ファイナンシャルプランナー(FP)とは、個人からヒアリングした収支、負債、家族構成、資産状況などの情報をもとに、ライフイベントに即した資金計画を立て、資産設計のアドバイスを行う仕事です。
家計に関わる金融、税務、住宅ローン、保険、教育資金、年金など幅広い知識を備え、ひとりひとりの将来の夢や目標が達成できるように、サポートする専門家でもあります。
国家資格と民間資格
ファイナンシャルプランナー(FP)と一口で言っても、資格には2種類があります。ひとつは『ファイナンシャル・プランニング技能士』という国家資格で、もうひとつは日本FP協会が認定する『CFP・AFP』という民間資格です。
国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能士には、3段階のレベルがあり、難易度の高い順に1級、2級、3級に分かれています。
日本FP(ファイナンシャル・プランナーズ)協会と金融財政事情研究会(きんざい)の2団体が試験を実施しており、一度合格した資格に有効期限はなく、更新の必要はありません。
民間資格であるCFPとAFPは2段階のレベルがあり、CFPはFP技能士1級、AFPはFP技能士2級と同等レベルになります。CFP・AFPには資格の有効期限があり、2年ごとの更新に所定の継続教育が必須で、常に知識とスキルの向上を行っています。
FP技能士がおすすめ
ファイナンシャルプランナー(FP)の資格として、国家資格と民間資格のどちらを取得しようか迷う人もいるのではないでしょうか。FPについて初めて勉強するなら、最初はFP技能士への合格を目指すのがよいでしょう。
FP技能士3級の合格率は70%前後で推移しているので、初心者でも比較的挑戦しやすい試験です。また、FP技能士は、資格に有効期限がないので、取得しておいて損はありません。
その後、さらにスキルアップを目指して2級FP技能士を取得後、AFPという順番で挑戦していくとよいでしょう。
FP技能士の国家資格を取得したうえで、AFPによって継続的に学び、最新の情報を取得していけば、知識をブラッシュアップすることができます。
資格の活かし方
FPの知識は、例えば保険や年金、貯蓄や運用などの知識があれば、日常の暮らしの中で、自身の家計管理や目標を見据えた資産運用につなげることができます。
また、金融機関や一般企業に勤務しながら、FPの知識や資格を業務に活かしているケースもあります。
多くの銀行や証券会社、保険会社などの金融機関では、FP知識の習得を推奨していたり、資格の取得を昇進・昇格の要件としていたりするところもあります。
また、就職や転職の場面において、FPの資格を持っていることで、有利に働くこともあります。特に最近では、銀行が窓口で保険を扱うようになり、応募条件のひとつに資格保有者優遇としてある場合もあります。
一般企業でも労務や福利厚生に関連した業務では、FPの知識を持つ人材を必要としていることもあります。
まとめ
ライフプランナーとは、ソニー生命やプルンデンシャル生命での営業社員(外交員)のことで、資格がなくても採用になれば、ライフプランナーになれます。
しかし、採用後はファイナンシャル・プランニング資格の習得に力を入れており、CFP・AFPなどの資格所有者も多いです。
ファイナンシャルプランナーの資格は、日々の暮らしの中だけでなく、就職や転職にも大いに役立ちます。この機会にぜひ受験を検討してみてはいかがでしょうか。