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NISAは確定申告が不要って本当?配当金の受取口座に注意

NISA(ニーサ)で利益を得た場合、確定申告はしなくてもよいのでしょうか。本記事では、確定申告の基礎概要やNISA利用時に必要な確定申告について解説します。また、NISAを始めるのにおすすめの証券会社も、併せて紹介します。

この記事の目次

そもそも確定申告とは?

確定申告とは、その年得た所得額(※1)と、その所得に対する所得税額、および復興特別所得税額について申告する手続きのことです。この手続きによって、本来の税額と源泉徴収や予定納税(※2)で徴収された税額との過不足の精算が行われます。

確定申告の結果、税金を納めすぎていれば、超過分が還付金として払い戻されますが、納付額が不足していた場合は、追加納付しなければなりません。

(※1.所得額とは、給与や報酬などを合計した総収入額から、給与所得者は給与所得控除、自営業者は必要経費を差し引いて算出する金額のことです)

(※2.予定納税とは、前年の所得税額が一定額を超えている場合に、その年の所得税の一部を前納する制度のことです)

初めて確定申告される方:平成30年分 確定申告特集

確定申告が必要な人

確定申告が必要なのは、個人事業主などの年末調整がない人です。会社員などは、勤め先が年末調整で所得額や税額の申告、および過不足の調整をしてくれるので、確定申告は必要ありません。ただし、会社員や公務員であっても、以下のような人は確定申告が必要です。

  • 給与収入額が2000万円以上の場合
  • 副業などで源泉徴収の対象となる給与を2カ所以上から受け取っている人で、その給与について年末調整を受けておらず、給与額が20万円以上の場合

上記以外にも確定申告が必要なケースがあるので、自分が該当するかどうか調べておきましょう。確定申告が必要であるにもかかわらず、期限内に申告しなかった場合は無申告加算税などのペナルティーを受ける可能性があります。

申告書の提出が必要な方とは:平成30年分 確定申告特集

株や投資信託の場合

株や投資信託を保有しており、そこから何らかの利益を得た場合、その利益には20.315%の税金が課せられます。(所得税+復興特別所得税15.315%・住民税5%)

この税金は利益から源泉徴収されるので、基本的に確定申告は必要ありません。ただし、源泉徴収がない口座を利用している場合は、株や投資信託による所得額と所得税額、および復興特別所得税額についての確定申告が必要です。

また、源泉徴収がある口座を利用していても、年間を通して損失が出ている場合は、確定申告をした方がよいでしょう。源泉徴収では、損失が考慮されずに税額が計算されているためです。損益通算(※)によって利益が減れば、源泉徴収で納め過ぎた税金が還付されます。

(※損益通算とは、年間の利益と損失を相殺することです。利益から損失を差し引くことで、利益が減るため、その分税金が安くなります。ただし、確定申告をしなければ還付が受けられません)

なぜNISAは確定申告が不要なのか

NISAで投資をして利益を得ても、原則として確定申告は必要ありません。なぜ確定申告が不要なのか、その理由を解説します。

投資で利用される口座の種類

まず、通常の投資で確定申告が必要なケースと不要なケースを把握しておきましょう。通常の投資では、金融機関に『一般口座』か『特定口座』を開設し、その中で資産運用していきます。これらのうち、特定口座では確定申告の有無を自分で選択することが可能です。

一般口座の特徴

一般口座とは、投資によって得た利益や税金の確定申告を自分でしなければならない口座です。一般口座の税金の申告に関しては、金融機関は一切関知しないため、年間の利益や損失、税額なども、全部自分で計算しなくてはなりません。

特定口座の特徴

特定口座とは、税金の手続きを簡素化できる口座です。特定口座を開設する際には、『源泉徴収あり』と『源泉徴収なし』を選択する必要があります。源泉徴収ありとなしの違いを把握しておきましょう。

区分 詳細
源泉徴収あり ・金融機関側が利益や損失、税額を計算し、都度源泉徴収で税金を徴収・納付する
・基本的に確定申告は必要なし
・損益通算や繰越控除(※)をする場合は確定申告が必要
源泉徴収なし ・金融機関側が利益や損失、税額は計算してくれるが、税金の徴収・納付はしない
・金融機関から贈られてくる『特定口座年間取引報告書』をもとに、自分で確定申告する

(※繰越控除とは、損益通算してもその年の損失が残った場合に、翌年以後3年間の利益から、その損失を控除できる制度のことです)

NISA口座は非課税なので確定申告不要

NISAとは、少額投資を対象とした税制優遇制度です。金融機関にNISA口座を開設し、年間120万円の非課税枠の範囲内で投資商品を購入します。

通常は投資商品から利益を得ると、そこに税金が課せられますが、NISA口座の非課税枠で購入した投資商品から利益を得ても税金はかかりません。非課税なので、確定申告も不要です。

なお、120万円の非課税枠を超えて購入した投資商品から利益を得た場合は、その利益に税金が課せられます。しかし、多くの金融機関で120万円を超えて投資商品を購入しようとすると、エラーが出るよう設定されているので、あまり心配する必要はないでしょう。

NISAとは? : 金融庁

つみたてNISAもジュニアNISAも不要

つみたてNISAやジュニアNISAといった制度もありますが、こちらも非課税枠が設けられており、その範囲内で購入した投資商品から得た利益は非課税です。よって、確定申告をする必要はありません。

  • つみたてNISA:少額の長期・積立・分散投資を対象とした税制優遇制度。非課税枠は年間40万円
  • ジュニアNISA:日本に居住している0~19歳の投資を対象とした税制優遇制度。非課税枠は年間80万円

つみたてNISA : 金融庁
ジュニアNISA : 金融庁

NISAの収入が扶養に与える影響は?

配偶者などの扶養に入っている人が、一定額以上の収入を得ると扶養から外れてしまいます。NISAで運用している投資商品から収入を得た場合も、扶養に影響はあるのでしょうか。

扶養も配偶者控除も外れない

配偶者などの扶養に入っている人が、アルバイトなどで一定額以上の収入を得ると、扶養の条件から外れるため、所得税や住民税が課せられます。また、健康保険や年金の保険料も、自分で納めなくてはなりません。

しかし、NISAで運用している投資商品からどれだけ利益を得ても、その利益は非課税です。よって、扶養の条件には影響しません。

また、所得金額を計算する際に、源泉徴収済みの利益は除外されます。そのため、通常の証券口座で投資商品を購入し、そこから利益を得たとしても、特定口座で源泉徴収ありを選択していれば扶養に影響することはありません。

配当金は確定申告が必要になることも

NISA口座内で運用している投資商品から配当金を得た場合、配当金の受取方法に注意しないと、税金が課せられる可能性があります。もし税金が課せられた場合、確定申告も必要です。

ここでは、配当金の受取方法の種類と、NISA口座内の投資商品から得る配当金を非課税で受け取るための方法を解説します。

配当金受取口座の種類

主な配当金の受取方法には、以下の3種類があります。

  • 配当金受領証方式
  • 登録配当金受領口座方式
  • 株式数比例配分方式

配当金受領証方式

配当金受領証方式(配当金領収証方式)とは、金融機関から届く『配当金領収証』をゆうちょ銀行、または郵便局に持参して、窓口で配当金を受け取る方法です。

ゆうちょ銀行や郵便局での受け取りには期限(払渡期間)が設定されており、その期限を過ぎてしまった場合には、信託銀行で受け取りの手続きをしなくてはなりません。

また、除斥期間(じょせききかん:配当金の受取期限のこと)が満了すると、配当金が受け取れなくなるので注意が必要です。

登録配当金受領口座方式

登録配当金受領口座方式とは、保有しているすべての投資商品の配当金を、同じ銀行口座で受け取る方法です。複数の証券会社に口座があり、それぞれで投資商品を保有している場合に便利な受け取り方法です。

なお、どこか1カ所の証券会社で登録配当金受領口座方式を指定すると、自動的に他の証券会社でも登録配当金受領口座方式が採用されます。証券会社ごとに受取方法を指定することはできないので注意しましょう。

株式数比例配分方式

株式数比例配分方式とは、配当金を証券口座で受け取る方法です。複数の証券会社に口座がある場合は、各証券会社の口座に配当金が振り込まれます。

仮に、A証券とB証券に証券口座をがあり、それぞれの口座内で保有している投資商品から配当金を得たとしましょう。この場合、A証券で保有している投資商品からの配当金はA証券の口座に、B証券保有している投資商品からの配当金はB証券の口座に振り込まれます。

登録配当金受領口座方式と同じく、どこか1カ所の証券会社で株式数比例配分方式を指定すると、自動的に他の証券会社でも株式数比例配分方式が採用されます。

非課税にするには株式数比例配分方式を

NISA口座内で運用している投資商品から得た配当金を非課税で受け取るには、『株式数比例配分方式』を指定しておかなくてはなりません。

NISAのシステム上、証券会社を経由する株式数比例配分方式でないと、通常の証券口座の投資商品とNISA口座の投資商品のどちらから得た配当金なのかがわからないためです。

株式数比例配分方式以外の方法で配当金を受け取った場合、それがNISA口座内の投資商品からのものであっても税金が課せられます。NISA口座を開設したら、速やかに配当金の受取方法を株式数比例配分方式に設定しておきましょう。

NISAにデメリットはあるのか

さまざまなメリットがあるNISAですが、デメリットも存在します。

損失の損益通算ができない

NISA口座は、一般の証券口座と『損益通算』ができません。よって、他の証券口座の節税に活用できないというデメリットがあります。

損益通算とは

『損益通算』とは、年間の利益と損失を合計することです。仮にA証券で年間10万円の利益が出たとしましょう。この場合、A証券の10万円の利益に2万315円の税金がかかります。

しかし、B証券にも口座があり、そちらでは年間5万円の損失が出ていた場合、A証券の利益とB証券の損失を合計して、年間5万円の利益だったということにできるのです。利益が半分になるので、税金も半分の1万157円に下がります。

しかし、NISAは損益通算不可なので、NISAでどれだけ損失が出ても、他の証券口座の節税に役立てることはできません。

節税したいならiDeCoもおすすめ

節税する方法を探している人には、iDeCo(イデコ)もおすすめです。iDeCoとは、任意加入の私的年金制度のことです。

金融機関に開設した専用口座に毎月掛け金を積み立て、その掛け金で投資商品を購入・運用し、積立て金と運用益を年金として受け取ります。さらに、iDeCoにはさまざまな税制優遇が設けられており、節税にも大きく役立ちます。

イデコってなに|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会

掛け金が全額所得控除に

iDeCoに毎月積み立てる掛け金は、全額所得控除の対象です。所得控除とは、ある条件に該当する場合に、所定の額を所得額から差し引いて、税金を軽減できる制度のことをいいます。

所得税や住民税は、所得額によって税額が決まるので、所得控除によって所得額が下がれば、税額も下がるのです。

また、iDeCoから受け取る年金は所得とみなされるので、税金が課せられます。しかし、分割受取の場合は公的年金等控除(※1)、一括受取の場合は退職所得控除(※2)が受けられるので、通常よりも税金を安くすることが可能です。

(※1.公的年金等控除とは、年金受給時に年齢や年金額に応じた金額を所得から差し引き、税金を安くできる制度のことです)

(※2.退職所得控除とは、退職金受取時に勤続年数に応じた金額を給付額から差し引いて、税金を安くできる制度のことです)

老後資金を貯めたい人向け

節税に大きく役立つiDeCoですが、デメリットはあります。それは、60歳以降に年金の受給を開始するまで、原則として解約や資産の引き出しができないことです。そのため、貯蓄などとは別に、老後資金を貯めたい人に向いています。

なお、iDeCoとNISAは併用可能です。60歳以降まで運用を続ける必要があるiDeCoでは元本保証の商品を選び、NISAでは多少リスクがあってもリターンの大きい商品を選ぶなど、使い分けるのもおすすめです。

NISAにおすすめの証券会社3選

最後に、NISAを始めるのにおすすめの証券会社を紹介します。NISAの取引には、さまざまな手数料が発生します。

  • 購入時手数料:投資商品購入時に、販売会社に支払う手数料
  • 信託報酬:投資信託の運用・管理のコストとして、運用会社に支払う手数料
  • 売却手数料:保有している金融商品を売却した際に支払う手数料

これらの手数料の金額は、金融機関や投資商品によって変わります。年間数万円の違いが出ることもあるので、できるだけ手数料が安い金融機関を選ぶことが重要です。

また、金融機関によって、投資商品の種類や取扱い数が違うので、自分が希望する商品があるかどうかを、事前によく確認しておきましょう。

SBI証券

SBI証券は、NISAの取引にかかる手数料が安いお得な証券会社です。国内株の売買手数料が無料なので、年間のコストを大幅にカットできます。

また、取扱商品数が非常に豊富なので、リスクを抑えた安定型の投資を希望する人と、多少リスクをとってでも大きなリターンを狙いたい人のどちらでも利用しやすいでしょう。

NISA・つみたてNISA・ジュニアNISA|SBI証券

松井証券

松井証券は、取引サポートツールが充実しており、投資初心者でも利用しやすい点がメリットです。『投信工房』というロボアドバイザー(※)を利用すれば、資産運用のアドバイスがもらえる他、自動で管理もしてもらえます。

(※ロボアドバイザーとは、資産運用のアドバイスや運用プランの提案などをしてもらえる、投資のサポートツールのことです)

NISA(少額投資非課税制度) | 商品・サービス | 松井証券

マネックス証券

IPO投資に興味がある人は、マネックス証券がよいでしょう。IPO投資とは、取引所に公開される前の新規公開株に投資することです。人気の企業の株であれば、急激に価格が上がり、大きな利益を得られる可能性があります。

マネックス証券はIPOの取り扱い数が多く、抽選で当たれば、そのIPOをNISA口座内で購入することも可能です。

NISA(一般NISA) | NISA(ニーサ) | マネックス証券

まとめ

NISA口座内で運用している投資商品から得た運用益は非課税なので、基本的に確定申告は必要ありません。ただし、配当金の受け取り方などによって税金が課せられた場合は、確定申告が必要です。

うっかりミスで税金が課せられないよう、NISA口座を開設したら、すぐに配当金の受取方法を設定しておきましょう。

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