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非居住者の確定申告ってどうするの?必要になるケースに注意しよう

海外赴任などで非居住者になった場合でも、確定申告は必要なのでしょうか。非居住者の定義や確定申告が必要になるケースについて知っておき、正しく申告できるようにしておきましょう。また、非居住者の確定申告書の提出方法などについても解説します。

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この記事の目次

非居住者でも確定申告が必要?

非居住者でも確定申告は必要なのでしょうか。

非居住者とは

まず、非居住者とはどのような人を指すのかを理解しておきましょう。所得税法における非居住者の定義は、以下のように定められています。

我が国の所得税法では、「居住者」とは、国内に「住所」を有し、又は、現在まで引き続き1年以上「居所」を有する個人をいい、「居住者」以外の個人を「非居住者」と規定しています。

出典:No.2875 居住者と非居住者の区分|国税庁

上記の住所とは住民票上の住所、居所とは住民票への登録の有無にかかわらず、実際に居住し生活している場所を指します。

つまり、海外に住んでいれば非居住者とみなされるわけではなく、1年以上日本国内に住所、あるいは居所がない場合に非居住者とみなされるということです。海外赴任や海外留学をしても、1年以内に帰国すれば非居住者とはみなされません。

確定申告が必要な場合もある

確定申告とは、1年間の所得(※)と、その所得に課せられる所得税、及び復興特別所得税額を申告し、源泉徴収などで徴収された税額との過不足を精算する手続きのことです。

基本的に非居住者には確定申告の義務はありませんが、場合によっては確定申告が必要になることもあります。

確定申告は、申告する年の翌年2月16日~3月15日の期間内に手続きを済ませなくてはなりません。

確定申告する必要があることに気づいておらず、結果として無申告になった場合、延滞税などのペナルティが科せられる可能性があります。

出国数日前や出国後に確定申告が必要なことに気づいて焦ることがないよう、早めに確認しておきましょう。

(※所得とは、給与や報酬といった収入の合計額から、個人事業主は必要経費、給与所得者は給与所得控除を差し引いた金額のことです)

初めて確定申告される方:平成29年分 確定申告特集

確定申告が必要になるケース

ここでは、非居住者でも確定申告が必要になる、具体的なケースについて解説します。

No.1926 海外転勤中の不動産所得などの納税手続|国税庁

不動産収入などがあるとき

非居住者でも確定申告が必要になるのは、『国内源泉所得(※)』があるときです。そのため、非居住者が日本国内に保有している不動産や土地、工業機械などの資産の貸付や譲渡によって収入を得ている場合は、確定申告が必要です。

また、不動産や土地以外にも、国内で保有している株式や国債、預貯金などの資産から配当や利子などによって、一定額以上の利益を得ている場合も確定申告をしなければなりません。

(※国内源泉所得とは、日本国内で得た所得のうち、国内にある資産の運用・保有・譲渡などにより得た所得など、国内源泉所得とみなされる所得のことをいいます)

年の途中に出国するとき

年の途中に出国する場合は、その年の1月1日~出国日までの所得について確定申告する必要があります。

給与収入だけでなく、弁護士や公認会計士、映画俳優、科学技術者などが人的役務の対価として得る報酬も含まれます。

ただし、出国日までに得た所得が1カ所の勤務先からの給与によるもののみで、勤務先が年末調整をする場合は確定申告は必要ありません。

また、非居住者となったあとも日本国内において収入が発生する場合は、確定申告が必要になる可能性があります。

申告書類が提出できないときは

海外に住んでいると、自分で確定申告書類を提出できない場合もあるでしょう。このようなときに利用できる制度があります。

納税管理人措置を利用する

自分で確定申告書類を提出できないときは、『納税管理人措置』を利用しましょう。納税管理人措置とは、第三者に確定申告などの納税に関する手続きを代行してもらうものです。納税管理人の実務範囲は、以下のように定められています。

  • 国税に関する申告・申請・請求・届出、その他書類の作成や提出
  • 税務署からの書類の受領
  • 国税の納付
  • 還付金などの受領

また、納税管理人を置くことには、納税手続きの代行以外にも以下のようなメリットがあります。

  • 出国時の確定申告が不要になる
  • 国外転出時課税(※)の納税義務がある場合、納税管理人を置き、出国税と利子税の合計額相当の担保を提供することで、最大5年の猶予が受けられる

(※国外転出時課税とは、2015年7月1日以後に国外転出する居住者が、1億円以上の対象資産を所有している場合に、その対象資産の含み益に所得税及び復興特別所得税が課される制度のことです)

No.1923 海外転勤と納税管理人の選任|所得税|国税庁
第117条関係 納税管理人|国税通則法基本通達(徴収部関係)の制定について|国税
納税管理人とは?|汐留パートナーズ税理士法人

誰にでも頼める

納税管理人の選任について、国税通則法117条では以下のように定められています。

この条の納税管理人は、できるだけ納税地を所轄する税務署の管轄区域内に住所等を有する者のうちから選任させるものとする。

出典:第117条関係 納税管理人|国税通則法基本通達(徴収部関係)の制定について|国税庁

つまり、弁護士や税理士でなくても、親や兄弟、親戚、友人など、日本国内に居住している人であれば、個人・法人問わず誰にでも頼めるということです。

ただし、確定申告書は納税管理人の近隣の税務署ではなく、非居住者の納税地を管轄する税務署に提出しなければなりません。

県外の親戚など、あまりに遠方の人に依頼すると負担になる可能性もあるので、できれば納税地の近隣に住む人に依頼したほうがよいでしょう。

事前に届け出が必要

納税管理人を置く際には、事前に届け出が必要です。出国する日までに自分の納税地を所轄する税務署に『所得税・消費税の納税管理人の届出書』を提出しましょう。

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出典:【納税管理人サービス】確定申告代理・納税管理業務はお任せ下さい|汐留パートナーズ税理士法人

所得税・消費税の納税管理人の届出書には、自分の納税地や管轄の税務署の名称を書く欄があるので、事前に調べておきましょう。

また、納税管理人の記入欄があるほか、納税管理人の押印も必要であるため、出国日が迫ってから書類の準備を始めると間に合わなくなる恐れがあります。出国予定が決まったら、すぐに準備に取り掛かることが重要です。

[手続名]所得税・消費税の納税管理人の届出手続|国税庁
No.2029 確定申告書の提出先(納税地)Q&A|所得税|国税庁

確定申告に困った時は?

非居住者が確定申告をするうえで困ったことが起きた場合の、対処法についても知っておきましょう。

本社に確認する

海外赴任によって非居住者となった人が確定申告で困ったことが起きた場合、まずは本社に確認を取ってみましょう。

例えば、海外赴任中に得た収入から、滞在中の国と日本の2カ国から所得税が徴収されることがあります。

この場合、確定申告によって『外国税額控除(※)』の申告を行い、納税額を調整しなければなりません。どのような手続きや書類が必要になるのかなど、不明点を確認しておきましょう。

(※外国税額控除とは、海外赴任中などに所得税の二重課税が起きた場合に、外国で納めた所得税額を一定の範囲で日本国内で課される所得税額から差し引き、納税額を調整するための制度です)

税務署に確認する

海外赴任時にそれまで住んでいた住宅を引き払った場合、どの税務署に確定申告書を提出すればよいのか迷うことがあるでしょう。

非居住者の納税地がどこになるのかは、それぞれの状況によって判断が変わるため、税務署に確認する必要があります。

なお、納税管理人を置いていたとしても、確定申告書を納税管理人の納税地の税務署に提出することはできないので注意しましょう。

No.2029 確定申告書の提出先(納税地)Q&A|所得税|国税庁

税理士に確認する

親や兄弟など、個人でも納税管理人に選任することはできますが、やはり納税関係のことを安心して任せられるのは税理士でしょう。

納税管理人サービスが利用できる税理士事務所もあるので、出国前に相談しておくのがおすすめです。

また、納税管理人サービスを利用しなくても、確定申告での不明点などを相談することもできます。非居住者の納税関係に強い税理士を探しておきましょう。

納税管理人サービス|汐留パートナーズ税理士法人

まとめ

非居住者とは、海外に住んでいる人ではなく、日本国内に1年以上住所、あるいは居所がない人のことを指します。

基本的に非居住者は確定申告をする必要はありませんが、条件によっては必要になる場合もあるので、出国前によく調べておくことが大切です。

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