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iDeCoは会社員でも入れる?加入条件や手続きについて解説

2017年1月からiDeCo(イデコ)の加入者資格が拡大され、会社員でも条件を満たせば加入できるようになりました。本記事では、会社員のiDeCoの加入条件や加入手続きの方法、掛金の上限などについて解説します。

この記事の目次

iDeCoとはどのような制度なの?

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、年金受給額の増額を目的に、任意で加入する個人型年金制度です。

年々新規加入者が増加しており、18年8月時点の加入者数は『100万9766人』となっています。(国民年金基金連合会『加入等の概況(18年8月時点)』より)

iDeCoでは、運営管理機関(※1)に専用の口座を開設して、毎月掛金を拠出(きょしゅつ※2)します。

そして、その掛金で金融商品を購入して資産運用を行い、運用益と積立金に応じた金額を、60歳以降に老齢給付金として受給するという仕組みです。

加入後は、原則として60歳まで解約や資産の引き出しができないため、長期間継続することを考慮して、加入を決めることが大切です。

(※1.運営管理機関とは、iDeCoの加入申込の対応や、iDeCo用の金融商品を販売を行う金融機関のことです)

(※2.拠出とは、相互扶助をという目的のために、それぞれが金銭を持ち寄ることです)

イデコってなに|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会
業務状況|ライブラリ|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会

掛金は全額所得控除の対象

iDeCoには、さまざまな税制優遇が受けられるメリットがあります。

例えば、iDeCoに拠出した掛金全額が、所得控除(※1)の1つである『小規模共済等掛金控除』の対象になるため、所得税や住民税の節税に有用です。

所得税や住民税の税額は、所得額(※2)から所得控除額を控除した、『課税所得額』をもとに計算されます。

そのため、1年間の掛金全額を所得額から控除すると課税所得額が下がり、所得税や住民税の負担が軽減されるということです。

具体的な節税額を知りたい場合は、iDeCo公式サイトなどで公開されているシミュレーションツールを利用するとよいでしょう。

(※1.所得控除とは、所定の控除額を所得額から控除することにより、税負担を軽くする制度のことです)

(※2.所得額とは、給与収入額から給与所得控除を差し引いた金額のことです)

小規模企業共済等掛金控除|国税庁

非課税メリットはほかにもある

iDeCoには、所得控除以外にも節税メリットがあります。通常、資産運用で利益を得ると、20.315%(所得税・復興特別所得税が15.315%、住民税5%)の税金が課せられます。

しかし、iDeCoの運用益は非課税です。そのため、通常の資産運用と比べて、資産形成がしやすいといえます。

また、iDeCoには老齢給付金・障害給付金・死亡一時金の3つの給付金がありますが、それぞれの給付金受給時にも、税制優遇が受けられます。

給付金の種類 受取方法 税制優遇
老齢給付金 年金 公的年金等控除(※1)
一時金 退職所得控除(※2)
障害給付金 年金 非課税
一時金
死亡一時金 一時金 法定相続人(※3)1人あたり500万円まで非課税

(※1.公的年金等控除とは、年齢と年金額に応じた控除額を年金額から差し引いて、税負担を軽減する制度のことです)

(※2.退職所得控除とは、勤続年数に応じた控除額を退職所得から差し引いて、税負担を軽減する制度のことです)

(※3.法定相続人とは、配偶者や子どもなど、民法で定められた相続人のことを指します)

iDeCoのメリット | モーニングスター iDeCo(個人型確定拠出年金)情報

iDeCoは会社員では加入できない?

iDeCoは、自営業者や企業型年金未加入者向けの制度でしたが、17年1月に加入者資格が拡大されました。

これにより、企業型年金加入者や専業主婦などでも、条件を満たしていればiDeCoに加入できるようになっています。

iDeCoに加入できる条件

iDeCoに加入するには、以下の条件を満たしている必要があります。

  • 20歳以上60歳未満
  • 国民年金の加入者
  • 日本国内に居住している
  • 国民年金の保険料を滞納、あるいは免除や猶予などを受けていない

なお、加入条件に『日本国内に居住している』とありますが、会社員が海外赴任した場合は、以下の条件を満たしていれば継続可能です。

  • 日本国内の企業から海外赴任しており、海外赴任後も厚生年金の加入を継続できる
  • 企業型年金制度未加入者

上記の条件を満たせなかった場合は、『運用指図者(※)』に移行して、資産運用のみを行うことになります。

(※運用指図者とは、掛金の拠出を停止して、資産運用のみ継続する人のことです)

会社員の場合は会社の規約を確認しよう

会社員の場合は、先述した条件に加え、以下の条件も満たしていなければなりません。

  • 企業年金制度加入者の場合は、勤務先の年金規約でiDeCoとの併用が認められていること

勤務先の年金担当者に、併用可能か確認しておきましょう。

企業型DCとの併用は可能?

iDeCoと企業型DC(企業型確定拠出年金)は、併用できるのでしょうか。

今さら聞けない企業型DCとiDeCoの違い

まず、iDeCoと企業型DCの違いを理解しておきましょう。

iDeCo 企業型DC
・任意加入
・自分で掛金を拠出する
・自分で運営管理機関を選ぶ
・口座を開設した運営管理機関の取扱商品から運用商品を選ぶ
・企業によって任意加入と自動加入に分かれる
・企業が掛金を拠出する
・企業が運営管理機関を選ぶ
・企業が用意した運用商品から選ぶ

企業型DC(企業型確定拠出年金)ってなあに?-制度の概要-

かかる費用や自由度が大きく異なる

iDeCoは、自分で掛金や手数料を負担しますが、企業型DCは企業が負担します。そのため、費用の負担は、iDeCoのほうが大きくなるでしょう。

しかし、企業型DCは、企業が用意した範囲内で運営管理機関や運用商品を選ぶ必要があるため、自由度が大きく異なります。

企業型DC加入でiDeCoに入れないケースも

企業型DCに加入すると、iDeCoに入れないケースがあります。iDeCoと企業型DCを併用した場合、企業型DCの掛金上限額が下がることから、従業員が不利益を被る可能性があるためです。

また、年金規定を大幅に改定しなければならず、手間もコストもかかるため、iDeCoの併用を認めるかどうかの判断は、企業に委ねられています。

加入手続きを始める前に、勤務先の年金規定を確認するなどして、加入資格があるかを確認しましょう。

確定拠出年金の対象者・拠出限度額と他の年金制度への加入の関係

会社員の場合掛金はいくらにする?

会社員は、掛金をいくらぐらいに設定するとよいのでしょうか。国民年金の第2号被保険者の掛金平均額や、掛金上限額から考えてみましょう。

会社員の平均掛金額は?

会社員は、国民年金の第2号被保険者に該当します。国民年金基金連合会の『加入等の概況(18年8月時点)』のデータによると、第2号被保険者の掛金平均額は『1万4280円』です。

また、企業型年金の加入の有無、および企業型年金の種類別では、以下のような結果になっています。

企業型年金 掛金平均額
未加入 1万6211円
企業型DC加入者 1万630円
確定給付企業年金(※)加入者 1万1040円

(※確定給付企業年金とは、企業が掛金を拠出し、運用も企業が行う年金制度のことです。年金の給付額があらかじめ設定されており、不足した場合は企業が補てんします)

業務状況|ライブラリ|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会

1万円~が最も多い

国民年金の第2号被保険者は、毎月の掛金額を1万円~に設定している人が最も多くなっています。(上記と同データより)

掛金額 人数
1000円~ 14万7513人
1万円~ 37万2221人
1万5000円~ 2万4145人
2万円~ 29万1570人

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掛金には上限がある

iDeCoの掛金は、国民年金の種別や企業型年金の加入の有無などによって、上限額が設けられています。なお、下限額は、国民年金の種別などに関係なく一律5000円です。

ここでは、国民年金の第2号被保険者の上限額を見ていきましょう。

企業型DC未加入者の上限額

企業型DC未加入者の掛金上限額は、『年額27万6000円/月額2万3000円』です。

企業型DC加入者の上限額

企業型DC加入者の掛金上限額は、『年額24万円/月額2万円』です。また、iDeCoとの併用によって、企業型DCの掛金上限額が、『年額42万円/月額3万5000円』に下がるので注意しましょう。

確定給付企業年金加入者の上限額

確定給付企業年金加入者の掛金上限額は、以下のようになっています。

確定給付企業年金とiDeCoを併用する場合

種類 掛金上限額
確定給付企業年金 掛金額の上限なし
iDeCo 年額14万4000円/月額1万2000円

確定給付企業年金・企業型DC・iDeCoを併用する場合

種類 掛金上限額
確定給付企業年金 掛金額の上限なし
企業型DC 年額18万6000円/月額1万5500円
iDeCo 年額14万4000円/月額1万2000円

長期間拠出を継続することを考慮して、掛金額を決めましょう。

確定拠出年金の対象者・拠出限度額と他の年金制度への加入の関係

掛金の納付方法

iDeCoの掛金の納付方法は2種類あります。それぞれの特徴を知っておきましょう。

給与天引きによる事業主払込

納付方法の1つは、給与天引きによる『事業主払込』です。事業主が加入者の給与から掛金を天引きして、加入者の代わりに納付します。

事業主払込の利用は、企業が事業主払込を採用している場合に限られるため、勤務先に対応しているか確認しましょう。

本人口座の振替による個人払込

もう1つは、加入者の口座からの振替による『個人払込』です。加入申込時に銀行口座を登録し、指定した口座から毎月掛金が引き落とされます。

イデコライブラリ|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会

加入手続きに必要な書類

iDeCoに加入するには、まず運営管理機関を決め、加入手続きに必要な書類を送付してもらいましょう。

書類の到着には申込から数日かかるので、その間に以下を準備しておくとスムーズに手続きが行えます。

  • 基礎年金番号が確認できる書類(年金手帳・年金定期便など)
  • 本人確認書類のコピー(運転免許証やマイナンバーカードなど)

また、申込書類に毎月の掛金額も記入する必要があるため、掛金額も決めておきましょう。

金融機関の申請書類

運営管理機関からは、以下の書類が届きます。

  • 個人型年金加入申出書
  • 事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書
  • 個人情報の取扱に関する確認書

これらの書類に必要事項を記入して、運営管理機関に返送しましょう。

勤務先が記入した事業主の証明書

出典:iDeCoとは | 個人型確定拠出年金(iDeCo) | 楽天証券

事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書とは、加入条件を満たしていることを、事業主から証明してもらうための書類です。

以下の項目を勤務先で記入してもらい、事業主の署名と押印を受ける必要があります。

  • 企業年金等の加入状況
  • 勤務先の名称・住所
  • 国民年金基金連合会への事業所登録の有無
  • 掛金の納付方法

企業によっては、すぐに対応できないこともあるので、iDeCoに加入する予定であることを、前もって相談しておくとよいでしょう。

iDeCoで節税するためにすること

iDeCoを節税に役立てるには、何をすればよいのでしょか。

年末調整で掛金を申告する

iDeCoの掛金を所得から控除するには、年末調整で掛金額を申告しなければなりません。

まず、『給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書』を用意します。

出典:税理士がやさしく解説 平成29年分保険料控除申告書の書き方

そして、申告書右下にある『小規模企業共済等掛金控除』の項目内の、『個人型及び企業型年金加入者掛金』欄に、1年間の掛金額を記入しましょう。

出典:年末調整のときに渡される保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書の書き方講座(平成29年版) – やまばた税理士事務所

『小規模企業共済等掛金払込証明書(※)』を添付して、勤務先にすると手続きが完了します。

(※小規模企業共済等掛金払込証明書とは、1年間の掛金納付額を証明する書類です。毎年10~11月ごろに国民年金基金連合会から送られてきます)

事業主払込の場合は不要

『事業主払込』により掛金を納付している場合は、勤務先が給与計算の際に、掛金額を給与から控除して所得税を計算しているため、年末調整での手続きは不要です。

年末調整で申告を忘れたら確定申告

年末調整で掛金額を申告し忘れた場合は、確定申告(※1)をして掛金の控除を受けましょう。

出典:申告書の記載例(1)(収入が公的年金のみの場合)|国税庁

『確定申告書A(※2)』を用意し、確定申告書A第一表の『所得から差し引かれる金額』の項目にある『小規模企業共済等掛金控除』欄に、1年間の掛金額を記入します。

出典:申告書の記載例(1)(収入が公的年金のみの場合)|国税庁

次に、確定申告書A第二表の『小規模企業共済等掛金控除』の項目にある、『掛金の種類』と『支払掛金』欄に、以下の内容を記入します。

  • 掛金の種類:『個人型確定拠出年金』と記入
  • 支払掛金:1年間の掛金額を記入

『小規模企業共済等掛金払込証明書』を添付して税務署に提出すれば、手続きは完了です。

(※1.確定申告とは、1月1日~12月31日の間に生じた所得と、所得に課せられる所得税額、および復興特別所得税額を計算し、源泉徴収や予定納税などで納めた税金との過不足を精算するための手続きです)

(※2.確定申告書Aとは、給与所得・一時所得・雑所得・配当所得・公的年金によって得た所得のみで、予定納税がない人が使用する確定申告書のことです)

10月以降に加入した人も確定申告を

10月以降にiDeCoに加入した場合も、確定申告が必要になります。10~12月の間に掛金の初回引き落としが行われた場合は、小規模企業共済等掛金払込証明書の発送が翌年の1月ごろになるからです。

多くの企業が12月に年末調整をするため、小規模企業共済等掛金払込証明書の到着が間に合わず、申告ができなくなります。

確定申告をするのが面倒な場合は、加入時期を翌年以降にずらすなどの対応が必要です。

まとめ

会社員でも、条件を満たしていればiDeCoに加入できます。ただし、加入後は、原則として60歳まで解約や資産の引き出しができないため注意しましょう。

また、会社員は、事業主から加入資格があることの証明を受けなければなりません。手続きを始める前に勤務先に相談しておきましょう。

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