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iDeCoには確定申告が必要?必要書類や方法を徹底解説

iDeCo(イデコ)に加入している場合は、確定申告が必要になることがあります。本記事では、確定申告が必要になる条件や確定申告書の作成方法、必要書類などについて詳しく解説します。また、申告後の還付金の受取方法についても知っておきましょう。

この記事の目次

iDeCoの節税メリットとは

iDeCoとは、年金の受取額を増やすために任意で加入する、個人型の年金制度のことです。iDeCoには、税制優遇措置があるため節税にも役立ちます。

イデコってなに|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会

掛金の全額が所得控除

iDeCoでは、金融機関にiDeCo専用の口座を開設し、毎月その口座に掛金を拠出(きょしゅつ※1)します。掛金は、全額所得控除(※2)の対象になっているため、所得税や住民税が節税できます。

なお、掛金の上限額は、国民年金の被保険者の種別により、以下のように定められています。

被保険者の種別 対象者 掛金上限額(月額)
第1号被保険者 ・自営業者
・農業従事者
・フリーター
・無職
・学生
・6万8000円
第2号被保険者 ・公務員
・会社員
・企業型年金未加入者:2万3000円
・企業型DC(企業型確定拠出年金)加入者:2万円
・DB(確定給付企業年金)加入者:1万2000円
第3号被保険者 ・第2号被保険者に扶養されている配偶者 ・2万3000円

(※1.拠出とは、相互扶助のために互いに金銭を持ち寄ることです)

(※2.所得控除とは、所得税の計算時に所定の金額を所得額から差し引き、税負担を軽減するための制度です)

確定拠出年金の対象者・拠出限度額と他の年金制度への加入の関係

自分で手続きが必要

掛金を所得から控除するには、年末調整や確定申告の際に、自分で申告手続きをする必要があります。手続きを忘れると、節税メリットが得られなくなるため注意しましょう。

運用や受取時に税制優遇が受けられる

iDeCoでは、拠出した掛金を使って自分で運用商品を購入し、資産運用を行います。そして、60歳以降に運用益と掛金の合計額に応じた金額を、老齢給付金として受け取る仕組みになっています。

通常、資産運用によって利益を得た場合は税金が課せられますが、iDeCoの場合は非課税です。そのため、通常の資産運用よりも、多くの利益を手元に残せます。

また、給付金の受取時にも、以下のような税制優遇が受けられます。

給付金の種類 受取方法 税制優遇措置
老齢給付金 年金 公的年金等控除(※1)
一時金 退職所得控除(※2)
障害給付金 年金 非課税
一時金
死亡一時金 一時金 法定相続人1人あたり500万円まで非課税

(※1.公的年金等控除とは、年金額から年齢と年金額に応じた控除額を差し引いて、税負担を軽減する制度のことです)

(※2.退職所得控除とは、退職所得から勤続年数に応じた控除額を差し引いて、税負担を軽減する制度のことです)

iDeCoのメリット | モーニングスター iDeCo(個人型確定拠出年金)情報

iDeCoで税金を取り戻す方法

ここでは、会社員などの給与所得者と自営業者、それぞれがiDeCoで税金を取り戻す方法を解説します。

会社員や公務員の場合

まずは、会社員や公務員などの、給与所得者のケースを見ていきましょう。

年末調整で書類を提出

給与所得者は、年末調整の際に『給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書』を勤務先でもらい、掛金額を記入して提出することで、所得控除を受けられます。

出典:税理士がやさしく解説 平成29年分保険料控除申告書の書き方

申告書右下にある項目『小規模企業共済等掛金控除』の、『個人型及び企業型年金加入者掛金』欄に、1年間で拠出した掛金合計額を記入します。

出典:年末調整のときに渡される保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書の書き方講座(平成29年版) – やまばた税理士事務所

そして、『小規模企業共済等掛金払込証明書』と併せて提出すれば、手続き完了です。(小規模企業共済等掛金払込証明書については後述します)

給与天引きの場合は手続き不要

iDeCoの掛金の支払い方法には、『個人払込』と『事業主払込』の2種類があります。

  • 個人払込:加入者の銀行口座から掛金が引き落とされる
  • 事業主払込:事業主が掛金を給与から天引きし、加入者の代わりに支払う

事業主払込を選択している場合は、毎月給与から掛金額を控除した上で所得税が計算されているため、年末調整時の手続きは不要です。

イデコライブラリ|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会

10月以降の加入は要注意

10月以降にiDeCoに加入した場合は、年末調整で掛金額を申告できない可能性があるので注意が必要です。

掛金の申告時に必要な『小規模企業共済等掛金払込証明書』は、毎年10~11月ごろに発送されます。

しかし、10月以降の加入で、初回掛金の引き落としが10~12月に行われると、翌年の1月中旬ごろの発送となるため、年末調整に間に合いません。この場合は、後日確定申告をして掛金額を申告する必要があります。

自営業者の場合

自営業者の場合は、確定申告で掛金額を申告します。

確定申告書Bを提出

確定申告書にはAとBがあり、自営業者は『確定申告書B』を使って掛金額を申告します。

  • 確定申告書A:給与所得・一時所得・雑所得・配当所得・公的年金による所得のみで、予定納税(※)がない人が使用する申告書
  • 確定申告書B:所得の種類にかかわらず、誰でも使用できる申告書

給与所得者が年末調整で掛金額を申告できず、確定申告をする場合は、『確定申告書A』を使用しましょう。

(※予定納税とは、前年の所得税額が15万円以上だった場合に、その年の所得税の一部を前納する制度のことです)

確定申告の方法

確定申告で掛金額を申告するときの方法を解説します。

確定申告書の記入項目

確定申告書は、『第一表』と『第二表』に分かれています。まずは、第一表の『所得から差引かれる金額』の項目にある『小規模企業共済等掛金控除』欄に、1年間で拠出した掛金合計額を記入しましょう。

平成29年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書B 第1表

出典:所得税及び復興特別所得税の申告に使用する申告書第一表様式の解説 平成29年分 松本寿一税理士事務所

そして、第二表の『小規模企業共済等掛金控除』に、以下の内容を記入します。

  • 『掛金の種類』欄に『個人型確定拠出年金』と記入
  • 『支払掛金』欄に1年間で拠出した掛金合計額を記入

平成29年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書B 第2表

出典:所得税及び復興特別所得税の申告に使用する申告書第二表様式の解説 平成29年分 松本寿一税理士事務所

小規模企業共済等掛金払込証明書と併せて税務署に提出すれば、手続き完了です。

確定申告の必要書類

確定申告をする際には、以下の書類が必要です。

  • 確定申告書
  • 小規模企業共済等掛金払込証明書
  • 身分証明書
  • 印鑑

身分証明書は、マイナンバーカードを持っている場合は、マイナンバーカードのみで大丈夫です。

マイナンバーカードを持っていない場合は、通知カードなどのマイナンバーが分かる書類と、運転免許証や健康保険証など身分が証明できる書類の、2種類を提示する必要があります。

また、給与所得者が確定申告をする場合は、『源泉徴収票』も必要になります。

『確定申告の際にご持参いただくもの』|国税庁

確定申告はインターネットから簡単に

インターネットから確定申告をすると、税務署に出向く必要がなく、手軽に手続きを済ませられます。

国税庁確定申告書等作成コーナー

インターネットから確定申告をする場合は、『国税電子申告システムe-Tax(※)』を利用します。

国税庁のe-Taxホームページにある、『確定申告書等作成コーナー』から、確定申告書を作成しましょう。なお、e-Taxを利用するには事前準備が必要です。

  1. パソコンやネット接続環境などの環境を整える
  2. 電子証明書を取得する
  3. 『電子申告・納税等開始届出書』を提出し、利用者識別番号を取得する

電子証明書を取得する際に、マイナンバーカードや住民カードを使用する場合は、ICカードリーダライタが必要です。

スマートフォンの機種によっては、リーダライタモードの機能があるため、手持ちのスマートフォンが対応しているか確認してみましょう。

(※国税電子申告システムe-Taxとは、国税に関する申請・納税などの電子手続きシステムのことです)

事前準備の流れ|e-Tax
ICカードリーダライタのご用意 | 公的個人認証サービス ポータルサイト

e-Taxで確定申告をする方法

e-Taxでの確定申告は、以下の流れで行いましょう。

  1. 『申告書・決算書・収支内訳書等作成開始』をクリック
  2. 『e-Tax』をクリック
  3. 表示内容に沿って確定申告書を作成する
  4. 小規模企業共済等掛金払込証明書の情報を入力する
  5. 確定申告書に電子署名をする
  6. 確定申告書を送信する

掛金額は、確定申告書の作成時に表示される、以下の画面の『小規模企業共済等掛金控除』欄に入力します。

出典:【確定申告書等作成コーナー】-確定拠出年金法の個人型年金加入者掛金(iDeCo(イデコ))を支払った場合

小規模企業共済等掛金払込証明書とは

『小規模企業共済等掛金払込証明書』とは、1年間でiDeCoに拠出した金額を証明する書類のことです。

国民年金基金連合会から届く

小規模企業共済等掛金払込証明書は、国民年金基金連合会から届きます。国民年金基金連合会とは、国民年金基金の資金の管理や運用、年金などの給付、iDeCoの管理などを行う機関です。

そのため、iDeCo専用の口座を開設している金融機関からではなく、国民年金基金連合会から書類が届くようになっています。

設立・目的・組織 | 国民年金基金連合会について | 国民年金基金連合会

再発行は金融機関に依頼

小規模企業共済等掛金払込証明書の再発行は、窓口である金融機関に以下の方法で依頼します。

  • インターネットから依頼
  • コールセンターに電話して依頼
  • インターネットで申込書をダウンロードし郵送にて依頼

金融機関によって方法が異なるため、利用している金融機関の窓口に問い合わせましょう。

なお、再発行には、1カ月程度かかる場合があります。年末調整や確定申告に間に合わなくなる可能性もあるため、失くさないようにしましょう。

SBI証券の場合

SBI証券の場合は、SIB証券のホームページに、小規模企業共済等掛金払込証明書の再発行請求フォームがあるので、そこから請求します。

『各種変更手続きのご案内(加入者向け)』のページを開き、『証明書の再発行』の項目内にある『当てはまる方はこちらから資料請求!』をクリックしましょう。

そして、画面の表示に沿って必要事項を入力すれば、再発行の手続きが完了します。

iDeCo(個人型確定拠出年金)|SBI証券

還付金はいつ支払われるの?

掛金を所得から控除すると、還付金が支払われます。還付金はいつごろ支払われるのでしょうか。

1〜1カ月半程度

年末調整や確定申告後には申告書類の審査が行われるため、還付金の支払いは、1~1カ月半程度かかります。

特に、確定申告期間中は大量の書類が税務署に届くため、審査完了までに時間がかかり、その分還付にも時間を要します。

e-Taxで確定申告をすると、2~3週間程度で審査が完了するため、早く還付金を受け取りたい人は、e-Taxを利用しましょう。

【税金の還付】|国税庁

還付金の受取方法

還付金の受取方法には、『銀行振込』と『窓口受取』の2種類があります。銀行振込を希望する場合は、確定申告書に口座情報を記入しておきましょう。

窓口受取の場合は、ゆうちょ銀行や郵便局の窓口に『国庫金送金通知書』を持参して、還付金を受け取ります。このとき、身分証明書も必要なため、忘れずに持参しましょう。

年末調整で掛金額を申告した場合は、給与と併せて振込、または手渡しなど会社によって異なります。

【確定申告書等作成コーナー】-還付金の受取方法を入力の前にお読みください

預金口座は本人名義のみ

還付金の振込先として指定できる預金口座は、本人名義の口座のみとなっています。ただし、本人名義であっても、以下に該当する場合は振込できないことがあるため注意が必要です。

  • 結婚などにより名字が変わり、名義変更していない
  • 口座名義に店名や事業所名(屋号)が含まれている

また、振込先としてゆうちょ銀行の口座を指定する場合は、他の金融機関に振込をする用の店名(店番)と口座番号は記載しないようにしましょう。

振込先の口座情報を誤ると、情報の修正に時間がかかり、還付金の支払いが遅れます。間違いのないように正確に記入しましょう。

インターネット専用銀行は要確認

ネット銀行の口座は、還付金の振込に対応していない場合があるため、申告前に対応可能か問い合わせておきましょう。

ふるさと納税との関係に注意

ふるさと納税を利用している場合は、限度額に注意が必要です。

iDeCoでふるさと納税の限度額が下がる

ふるさと納税とは、自分が選んだ地方自治体に寄付を行うことで、控除が受けられる制度です。

寄付をするとその自治体から返戻品が受け取れるほか、掛金合計額から2000円を差し引いた額が、所得税と住民税から控除されます。

ふるさと納税で寄附ができる限度額は、課税所得額(※)と家族構成によって決まるため、iDeCoの掛金額を控除することによって課税所得額が下がると、寄付できる限度額も下がります。

寄附できる限度額が下がるということは、その分ふるさと納税による所得税や住民税の控除額も下がるということです。ふるさと納税とiDeCoを併用する場合は、この点を考慮しておきましょう。

(※課税所得額とは、所得額から所得控除を差し引いた後の、課税対象となる金額のことです)

総務省|ふるさと納税ポータルサイト|ふるさと納税のしくみ|税金の控除について

限度額は事前にシミュレーションしよう

ふるさと納税とiDeCoを併用する場合は、事前に限度額をシミュレーションしてみましょう。

ふるさと納税サイト『ふるさとチョイス』のシミュレーションツールには、iDeCoの掛金額の入力欄(小規模企業共済等掛金の金額という欄)があります。

掛金額を入力した場合と、入力しない場合の2パターンでシミュレーションしてみると、iDeCoとの併用によって、どれぐらい控除額が減額されるのかを確認できます。

まとめ

iDeCoの掛金の控除を受けるには、掛金額を申告する必要があります。給与所得者であっても、年末調整時に申告できなかった場合には、確定申告が必要になるので忘れないように注意しましょう。

確定申告は書面でも可能ですが、e-Taxを利用すればインターネット上で手続きが完了できます。

また、掛金の申告時には、小規模企業共済等掛金払込証明書が必要です。紛失した場合は再発行できますが時間がかかるため、大切に保管しておきましょう。

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