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個人型確定拠出年金iDeCoの基礎知識。どんなメリットがあるの?

個人型確定拠出年金『iDeCo』とは、どのような制度なのでしょうか。制度の概要や加入資格、掛金額、給付金の受取など、iDeCoの基礎知識を解説します。また、iDeCoに加入することのメリット・デメリットも知っておきましょう。

この記事の目次

iDeCoとは

『iDeCo』とは、公的年金とは別に、任意で加入する個人型年金制度のことです。

iDeCo用の口座を開設して掛金を拠出(※)し、自ら運用商品を購入・運用して、積み立てた掛金と運用益から算出した金額を、年金として受け取ります。

(※拠出とは、一定の目的のために互いにお金などを出し合うことをいいます)

イデコってなに|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会

企業型年金との違い

個人型確定拠出年金(iDeCo)と、企業型確定拠出年金(企業型DC)には、以下のような違いがあります。

iDeCo 企業型DC
・自分で掛金を拠出して運用する
・任意加入
・運営管理機関(※)を自分で選択する
・運用商品は、契約した運営管理機関の商品から選択する
・会社が掛金を拠出して社員が運用する
・任意加入になる場合と、自動加入になる場合がある
・運営管理機関は会社側が選択する
・運用商品は、会社が用意したものから選択する

iDeCoへは、加入資格があれば誰でも加入できます。しかし、企業型DCの場合は、まず会社が企業型DCを導入していなければ加入できません。

(※運営管理機関とは、運用商品を取り扱っている金融機関のことです。iDeCoの加入手続き・変更手続きなどの対応をしています)

企業型DC(企業型確定拠出年金)ってなあに?-制度の概要-

専業主婦でも加入できる

iDeCoは、もともと会社に企業型年金が導入されていない人や、自営業者などを対象とした制度でした。

しかし、2017年に加入資格が拡大され、以下の条件に該当する人であれば、専業主婦や企業型年金加入者でも、iDeCoに加入できるようになりました。

  • 20歳以上60歳未満であること
  • 居住地が日本国内であること
  • 国民年金加入者であること

ただし、上記の条件を満たしていても、国民年金の保険料を滞納している場合や、勤務先で企業型年金に加入しており、iDeCoとの同時加入が許可されていない場合は加入できません。

もし、iDeCoの加入資格があるのかわからない場合は、iDeCo公式サイトの診断ツールで確認するとよいでしょう。

イデコをはじめよう|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会

掛金限度額はいくら?

iDeCoの掛金限度額は、加入している国民年金の種別によって異なります。

国民年金の種別 対象者 掛金限度額(月額)
第1号被保険者 ・自営業者
・農業従事者
・フリーター
・無職
・学生
・6万8000円
第2号被保険者 ・公務員
・会社員
・企業型年金未加入者:2万3000円
・企業型確定拠出年金加入者:2万円
・確定給付型企業年金加入者:1万2000円
第3号被保険者 ・第2号被保険者に扶養されている配偶者 ・2万3000円


確定拠出年金の対象者・拠出限度額と他の年金制度への加入の関係

給付金はいつもらえるの?

iDeCoの給付金は、いつもらえるのでしょうか。

老齢給付金の場合

老齢給付金とは、年金として支給される給付金のことです。iDeCo加入者が60歳になったときに、通算加入者等期間(※)が10年以上になっていれば受給できます。

もし、60歳になった時点で、通算加入者等期間が10年に満たない場合は、以下のように受給開始年齢が繰り下げられるので注意しましょう。

通算加入者等期間 受給開始可能年齢
10年以上 満60歳
8年以上10年未満 満61歳
6年以上8年未満 満62歳
4年以上6年未満 満63歳
2年以上4年未満 満64歳
1カ月以上2年未満 満65歳

(※通算加入者等期間とは、掛金を拠出せずに運用のみ行う『運用指図者』となった期間も含んだ、iDeCoの加入期間のことです)

給付金をお受け取りになる方 | 日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社

障害給付金の場合

障害給付金とは、iDeCo加入者が70歳になるまでの間に高度障害状態(※)になり、1年6カ月を経過した場合に支給される給付金のことです。

障害給付金は、自分のiDeCoの口座内の資産から支給されるものであり、iDeCoの運営管理機関などから別途支給されるものではないので注意しましょう。

(※高度障害状態とは、両目の視力や聴力、言語能力などを永久に失ったなど、所定の高度障害に該当する状態のことです)

給付金をお受け取りになる方 | 日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社

死亡一時金の場合

死亡一時金とは、iDeCo加入者が死亡した場合に、遺族に支給される給付金のことです。

死亡一時金は、遺族の中で受取順位が1番高い人が受け取ることになります。iDeCoの死亡一時金の受取順位は、通常の相続順位と異なるので注意しましょう。

受取(相続)順位 iDeCoの死亡一時金の受取人 通常の相続受取人
1 配偶者(内縁含む) 配偶者
2 死亡者の収入で生活していた子ども・親・祖父母・孫・兄弟姉妹 死亡者の子ども
3 2に記載されている以外で、死亡者の収入で生活していた親族 死亡者の直系尊属(親・祖父母など)
4 2に該当しない子ども・親・祖父母・孫・兄弟姉妹 死亡者の兄弟姉妹

ただし、iDeCo加入者が、あらかじめ死亡一時金の受取人を指定していた場合は、受取順位にかかわらず、受取人に死亡一時金が支給されます。

給付金をお受け取りになる方 | 日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社

脱退一時金には条件あり

iDeCoは一度加入すると、原則として脱退できません。ただし、以下のいずれかの対象者に該当し、要件をすべて満たしている場合は、iDeCoを脱退して脱退一時金を受け取ることができます。

対象者 要件
企業型DCに加入していた人 ・企業型DCやiDeCo加入者、運用指図者でないこと
・資産額が1万5000円以下であること
・企業型DCの資格喪失日が属する月の翌月から、6カ月を経過していないこと
国民年金保険料を免除されている人 ・国民年金保険料の免除や納付猶予、学生納付特例を受けていること
・企業型DCの障害給付金受給者でないこと
・ 通算拠出期間が3年以下、または資産額が25万円以下であること
・企業型DCやiDeCoの資格喪失日から2年を経過していないこと
・企業型DCの脱退一時金を受給していないこと

60歳前に転退職された方(iDeCo):脱退一時金を受取れるケースとその手続き|労働金庫連合会

iDeCoのメリット

iDeCoに加入することには、どんなメリットがあるのでしょうか。

最大のメリットは節税

iDeCoの最大のメリットは、iDeCoに加入することによって節税できる点です。

掛金は全額所得控除の対象

iDeCoに拠出する掛金は、全額所得控除の対象となっています。所得控除とは、所得額から所定の金額を差し引くことにより、所得税の負担を軽減する制度のことです。

所得税額は、所得額から所得控除を差し引いた課税所得額に、所得税率をかけて算出されます。

そのため、iDeCoの掛金額を所得額から控除して課税所得額が下がると、納めるべき所得税額が少なくなるということです。

また、住民税額も課税所得額をもとに算出されるため、住民税の負担を軽減することにもつながります。

どれぐらい節税できるのか具体的な金額を知りたい場合は、iDeCo公式サイトにある節税シミュレーションを利用するとよいでしょう。

所得控除のあらまし|国税庁
かんたん税制優遇シミュレーション|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会

運用益に税金がかからない

通常、資産運用によって得た利益には、所得税などが課税されます。しかし、iDeCoの運用によって得た利益(運用益)には、税金がかかりません。よって、効率よく資産を増やせるメリットがあります。

給付金も控除対象に

iDeCoの給付金も所得控除の対象です。iDeCoの老齢給付金には『老齢年金』と、『老齢一時金』の2種類の受取方法があります。

  • 老齢年金:老齢給付金を分割で受け取る
  • 老齢一時金:老齢給付金を一括で受け取る

老齢給付金を老齢年金として受け取った場合は雑所得、老齢一時金として受け取った場合は退職所得とみなされ、所得税の課税対象になります。

しかし、老齢年金の場合は『公的年金等控除(※1)』、老齢一時金の場合は『退職所得控除(※2)』が適用されるため、所得税を軽減することができます。

(※1.公的年金等控除とは、年齢と年金額に応じた金額を所得額から控除するものです)

(※2.退職所得控除とは、勤続年数に応じた金額を給付金額から控除するものです)

給付金をお受け取りになる方 | 日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社

ポータビリティが可能

iDeCoの資産は、ポータビリティ(持ち運び)が可能です。よって、転職や離職をした場合でも、そのときの状況に応じて資産を移換できます。

例えば、転職先がiDeCoと企業型年金の同時加入を許可しておらず、iDeCoの加入資格を失ったとします。この場合、iDeCoの資産を転職先の企業型年金に移換して、運用を続けられます。

反対に、離職などで企業型年金の加入資格を失った場合、企業型年金の資産をiDeCoに移換することも可能です。

そのとき利用できる年金制度に資産を移換できるため、老後に向けた長期的な運用が可能になります。

転職・退職された方へ|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会

海外赴任でも継続できる?

居住地が海外の場合は非居住者の扱いになるため、iDeCoの加入資格は喪失します。日本における非居住者の定義は、以下の通りです。

我が国の所得税法では、「居住者」とは、国内に「住所」を有し、又は、現在まで引き続き1年以上「居所」を有する個人をいい、「居住者」以外の個人を「非居住者」と規定しています。

出典:居住者と非居住者の区分|国税庁

『住所』とは、住民票に登録している住所、『居所』は、実際に住んでいる住所を指します。

つまり、海外赴任が1年以上続いた場合は非居住者とみなされ、iDeCoの加入資格を喪失する可能性があるということです。ただし、以下の条件を満たしている場合は、海外赴任後もiDeCoを継続できます。

  • 日本国内の企業から海外赴任している
  • 勤務先の厚生年金の加入を継続できる
  • 勤務先に企業型年金制度がない、または企業型年金制度の加入対象となっていない

これらの条件を満たせなかった場合は、運用指図者に移行します。

節税メリットを受けるためには

iDeCoの節税のメリットを受けるためには、年末調整や確定申告の際に手続きが必要です。

毎年10~11月ごろに送られてくる、『小規模企業共済等掛金払込証明書(※)』という書類が必要になるので、失くさないように保管しておきましょう。

(※小規模企業共済等掛金払込証明書とは、1年間でiDeCoに拠出した掛金の金額を証明する書類です)

年末調整で控除を受ける方法

会社員や公務員の場合は、年末調整でiDeCoの掛金の控除を受けることになります。年末調整による控除の手続きは、以下の手順で行います。

出典:年末調整のときに渡される保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書の書き方講座(平成29年版) - やまばた税理士事務所

  1. 勤務先で『給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書』を受け取る
  2. 申告書の『小規模企業共済等掛金控除』の『個人型及び企業型年金加入者掛金』の欄に掛金額を記入する
  3. 申告書と『小規模企業共済等掛金払込証明書』を勤務先に提出する

ただし、10月以降にiDeCoに加入して掛金を拠出した場合などは、小規模企業共済等掛金払込証明書の到着が遅れ、年末調整時に提出できない可能性があります。その場合、掛金の控除を受けるには、確定申告を行わなければなりません。

確定申告で控除を受ける方法

確定申告でiDeCoの掛金の控除を受けるには、以下の手順で手続きをします。

平成29年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書B 第1表

出典:平成29年分 所得税の申告書B第一表(所得税の申告書様式) 大阪府高槻市の松本寿一税理士事務所

まず、確定申告書第一表の『所得から差引かれる金額』にある、『13.小規模企業共済等掛金控除』の欄に、iDeCoの掛金額を記入します。

平成29年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書B 第2表出典:平成29年分 所得税の申告書B第二表(所得税の申告書様式) 大阪府高槻市の松本寿一税理士事務所

次に、確定申告書第二表の『13.小規模企業共済等掛金控除』の欄にある、『掛金の種類』に『個人型確定拠出年金』と記入し、『支払掛金』にiDeCoの掛金額を記入します。

そして、確定申告の期間内に、確定申告書に小規模企業共済等掛金払込証明書を添付して税務署に提出すると、掛金の控除を受けられます。

デメリットはないのか

iDeCoにデメリットはないのでしょうか。

原則60歳まで引き出せない

iDeCoに加入すると、原則として受給開始年齢の60歳になるまで、資産の引き出しや解約はできません。

また、離職などによって掛金の拠出が負担になった場合でも、掛金額を変更できるのは年1回です。よって、掛金額をいくらにするのか、しっかり考えなければなりません。

運用には元本割れのリスク

iDeCoは、運用によって資産を増やし、年金として受給する制度であるため、元本割れ(※1)のリスクが伴います。

元本確保型(※2)の運用商品もありますが、これは元本が100%保証されているわけではなく、あくまでも元本割れを起こすリスクが低いというものです。

元本確保型であっても運用商品の一部、または全てを解約して別の運用商品を購入する『スイッチング』を行うときに、解約時点の利率によっては、元本割れを起こす可能性があります。

(※1.元本割れとは、購入した運用商品の価格が、投資した金額を下回ることです)

(※2.元本確保型とは、元本全額あるいは元本の一部が保証されている、確定拠出年金向けの運用商品のことです)

定期預金でも節税できる! iDeCoで何を買えばいいの? | 楽天証券

手数料コストがかかる

iDeCoに加入すると、さまざまな手数料がかかります。iDeCo加入時には、国民年金基金連合会に2777円の手数料を支払わなくてはなりません。

また、加入後にも国民年金基金連合会や運営管理機関に、年間2000円程度の手数料を支払う必要があります。

運用の結果次第では、この手数料によって元本割れを起こす場合もあるので、手数料のことも考慮して、iDeCoへの加入を決めましょう。

手数料 | 個人型確定拠出年金(iDeCo) | 楽天証券

iDeCoの始め方

ここでは、iDeCoを始め方について見ていきます。

イデコをはじめよう|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会

掛け金をいくらにするのか

まず、iDeCoに拠出する掛金額決めましょう。掛金の下限額は5000円、上限額は国民年金の種別などから確認します。

60歳まで引き出せないことや、掛金額の変更は年1回であることを考慮し、無理のない金額を設定しましょう。

金融機関の選び方

iDeCoに加入するには、運営管理機関である金融機関に申込書を提出しなければなりません。金融機関の掛け持ちは不可となっているため、1社に絞る必要があります。

金融機関ごとに取り扱っている運用商品や年間手数料が異なるので、自分の希望に合う金融機関を見つけましょう。

運用商品はよく考えて

運用商品を選ぶときには、それぞれの運用商品の特徴や利率などを比較して、自分の希望に合う商品を選びましょう。

できるだけ安全に運用したいのか、リスクを取っても大きく利益を出したいのか、人によって求める商品は異なります。どれを選べばよいのかわからない場合は、金融機関で相談するとよいでしょう。

おすすめの金融機関を比較

iDeCoに加入するのであれば、以下の金融機関がおすすめです。

品揃えで選ぶならSBI証券

運用商品の品揃えで選ぶのであれば、SBI証券がよいでしょう。60以上の豊富な運用商品の中から、自分に合ったものを選べます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)|SBI証券

コストで選ぶなら楽天証券

コストを重視する人には、楽天証券がおすすめです。年間の運営管理手数料が無料になので、コストを抑えながらiDeCoを運用できます。

個人型確定拠出年金:iDeCo(イデコ) | 楽天証券

サポートで選ぶならマネックス証券

マネックス証券は、サポートが手厚いのが特徴です。どの商品にいくらぐらい投資するとよいのかといったアドバイスや、運用サポートツールを提供してもらえるため、資産運用に不慣れな人でも安心して利用できます。

個人型確定拠出年金 iDeCo(イデコ) │ マネックス証券

まとめ

iDeCoには、節税対策ができるなどのメリットもありますが、60歳になるまで資産を引き出せなかったり、元本割れになったりといったデメリットもあります。加入前にメリットとデメリットを比較してから、加入を決めましょう。

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