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住民税の仕組みを解説。自治体によって税率が違うって知ってた?

住民税は日本に住んでいる限り、ほぼすべての人が納めなければならない税金です。ただし、未成年者や生活保護受給者など、対象外となる人もいます。今回は、住民税の仕組みや納税方法、自治体による税率の違いについて解説します。

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この記事の目次

住民税とはどんな税金なのか

住民税とは、都道府県が徴収する『都道府県民税』と、市区町村が徴収する『市町村民税』の総称です。都道府県民税は国税、市町村民税は地方税として分類されることもあります。

また、都道府県の中では県の割合が多く、また、市町村の中でも市の割合が多いため、県民税・市民税などと呼ばれることもあります。大阪府では府民税、北海道では道民税、東京都では都民税・特別区民税など、それぞれ呼び方が異なります。

住民税は、各自治体が円滑な行政サービスを行うにあたり、必要となるお金を住民から税金として徴収しています。

そして、個人だけではなく、法人に対しても課されます。個人に対して課される住民税を個人住民税、法人に対して課される住民税を、法人住民税と呼ぶこともあります。

毎年1月1日の居住地に納付

住民税の納税は、毎年1月1日の居住地に対して行います。たとえば、1月1日の時点で大阪府大阪市に住んでいれば、その年の府民税(都道府県民税)は大阪府に、市民税(市町村民税)は大阪市に対して納めることになります。

また、1月1日時点の居住地なので、その後転勤などで引っ越しをしていても、引っ越し先の居住地に対して納めるのではなく、1月1日時点の居住地に納めます。

そして、引っ越し先の都道府県・市区町村に対して、その年は住民税が発生することはありません。ただし、翌年の1月1日には引っ越し先の居住地が対象となり、その居住地に対する納税の義務が発生します。

住民税は何のために支払うのか

住民税は、都道府県・地区町村などの地方自治体が、行政サービスを行うために使われます。たとえば、ゴミ収集・教育・福祉などのサービスに充てられます。

住民税は普通税(目的が定められていない税金)なので、特定の使い道は決まっていません。各地方自治体が、そこに居住する住民のために行うサービスや、インフラ整備(道路工事・トンネル工事・排水管整備など)のために使います。

身近な税 : 財務省

所得割と均等割

住民税は基本的に、所得割(しょとくわり)と均等割(きんとうわり)の2種類を合算して納めます。

所得割は、納税者の所得額によって税額が変わります。納税する年の、前年1月1日から12月31日までの合計所得に対して、都道府県民税4%、市町村民税6%、合計10%の税率がかけられます。

均等割りは所得額に関係なく、一律(地域によって異なる)の金額が課されます。標準税率は、都道府県民税が1,500円、市町村民税が3,500円となっています。

この標準税率は、2013年度までは都道府県民税が1,000円、市町村民税が3,000円でした。しかし、復興財源確保のために、2014年度から2023年度分までのあいだは、市町村民税・道府県民税ともに500円ずつ引き上げられています。

市町村税関係資料 - 総務省

住民税の計算方法とは

住民税は、所得割と均等割りをそれぞれ計算し、合算することで算出できます。所得割は、納税者の所得から計算します。

均等割りの標準税率は5,000円(都道府県民税が1,500円、市町村民税が3,500円)ですが、詳細は各自治体のホームページを確認しましょう。

基準は前年の給与所得

前年1月1日から12月31日までの課税所得が、所得割の基準となります。課税所得とは、給与所得や事業所得などから、各種の控除を差し引いた金額のことです。

副業をしていない会社員であれば、基本的には給与所得だけが前年の総所得となります。つまり、給与所得から所得控除を差し引いた課税所得が、所得割の基準となります。

個人事業主の場合、収入から必要経費を差し引いた所得(事業所得・不動産所得など)から、各種控除を差し引いた課税所得が基準となります。

一部の自治体を除き、所得割の税率は10%(都道府県民税4%+市町村民税6%)です。たとえば、前年の課税所得が100万円だった場合、100万円×10%=10万円が所得割の納税額です。

いろいろある所得控除

課税所得を算出するための各種控除のことを、所得控除と呼びます。所得控除は2018年4月現在、14種類が定められています。

  • 雑損控除
  • 医療費控除
  • 社会保険料控除、
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 寄附金控除
  • 障害者控除
  • 寡婦(寡夫)控除
  • 勤労学生控除
  • 配偶者控除
  • 配偶者特別控除
  • 扶養控除
  • 基礎控除

それぞれ控除適用条件がありますが、基礎控除だけは条件がなく誰でも受けられます。なお、住民税の基礎控除の控除額は33万円です。

所得控除のあらまし|国税庁

調整控除もあり

所得税と住民税の所得控除の項目は同じですが、配偶者控除や扶養控除などの『人的控除』の控除額が異なります。このため、所得税と住民税では、所得が同じでも住民税のほうが課税所得が高くなってしまうことがあります。

この差を調整するために、2007年より定められたのが『調整控除』です。調整控除は、課税所得が200万円以下か、200万円を超えるかで計算方法が変わります。

課税される金額が200円万以下の場合

  1. 所得税との人的控除額の差の合計
  2. 課税される金額

調整控除額=1または2のいずれか小さいほう×5%

課税される金額が200万円を超える場合

  1. 所得税との人的控除額の差の合計
  2. 課税される金額 - 200万円

調整控除額=(1 - 2)×5% (算出した金額が2,500円未満のときは2,500円)

人的控除の差と調整控除の計算方法 | お知らせ | 諏訪市

標準税率は自治体によって異なる?

均等割りの標準税率は全国一律で、都道府県民税が1,500円、市町村民税が3,500円です。ただし、各自治体特有の問題を解決するために、超過課税を行う地区町村も存在します。

たとえば岩手県では、いわての森林づくり県民税として 1,000円を超過課税として定めています。つまり、岩手県の県民税は1,500円(標準税率)+1,000円(いわての森林づくり県民税)=2,500円となります。

また、宮城県では、宮城環境税として1,200円の超過課税を定めています。この場合は、1,500円+1,200円=2,700円が県民税として徴収されます。

岩手県 - 個人住民税均等割額の引上げについて(平成26年度から)
個人県民税 - 宮城県公式ウェブサイト

住民税の税率ランキング

住民税は居住する地域によって差があります。どの地域の税率が高いのか、ランキングを確認してみましょう。

高いのは夕張市

1位:夕張市(北海道)
2位:豊岡市(兵庫県)
3位:横浜市(神奈川県)

住民税が高いランキングトップ3は、夕張市・豊岡市・横浜市です。1位の夕張市は所得割が標準税率より0.5%高い10.5%となっています。

個人住民税均等割税額の加算について(平成29年4月1日改正)/北海道夕張市ホームページ

減税に力を入れているのは名古屋市

ほとんどの自治体は、標準税率での課税を行っています。そんな中、名古屋市は市民税減税条例として、減税に力を入れています。市民税の均等割りは200円減税の3,300円、所得割は0.3%減税の5.7%となっています。

ただし、愛知県は均等割りで『あいち森と緑づくり税』として、500円の超過課税を行っています。

名古屋市:個人の市民税・県民税、所得税(暮らしの情報)
「あいち森と緑づくり税」はこちらへ - 愛知県

住民税はいつどうやって納付するの?

住民税の納付方法は、特別徴収と普通徴収の2種類があります。ここでは、それぞれの納税方法を説明します。

会社員なら特別徴収

会社員の場合、基本的にはすべて会社が申告から納税まで代理で行ってくれます。その理由は『地方税法第321条』により、会社の義務として規定されているからです。そして、この納税方法を『特別徴収』といいます。

つまり、会社の経理担当に『住民税は自分で納めるから源泉徴収はしないでほしい』と申し出たとしても、基本的には断られることになります。

また、会社員であっても副業として収入を得ている場合は、確定申告をしなければなりません。この場合、副業分の住民税も会社の給与にかかる住民税と一緒に、会社が特別徴収することになります。

普通徴収は納付書で納付

個人事業主や無職の場合、普通徴収(個人で納税すること)で納税しなければなりません。

確定申告をすると税務署が納税額を決定し、毎年4~5月に納付書が送付されてきます。その納付書をもとに、一括もしくは年4回にわけて納税することになります。

退職した場合の選択肢は3つ

会社員は基本的に、会社からの特別徴収で住民税の納付を行います。しかし、会社を退職した場合、その年の住民税を退職した会社が納めるのか、自分で納めるのか、もしくは転職先の会社が納めるのか、選ぶ必要があります。

一括で天引きしてもらう

まずひとつめの選択肢としては、退職する会社に残りの住民税を一括で給与から天引きしてもらう方法があります。

住民税は前年の所得に対して、6月から納付が始まります。1月から5月までに会社を退職した場合は、退職月から5月までの住民税を、退職した会社で一括天引きしてもらうことが可能です。

また、6月から12月のあいだに退職した場合は、半年分以上の住民税を天引きすることになるので、個人の負担が大きくなります。この場合は一括徴収ではなく、分割で納税できる普通徴収への切り替えを推奨されることがほとんどです。

もちろん希望すれば、1年分の住民税を一括徴収してくれる会社もあります。

転職後の会社へ継続

退職後の転職先が決まっているのであれば、転職先の会社で住民税の徴収を継続してもらうのが最善の方法です。

この場合、いったん普通徴収にしてから転職先で特別徴収にしてもらうか、退職した会社と転職先の会社が連絡を取り合い、特別徴収を継続するかが問題になります。

後者であれば自分にかかる手間は少なくすみますが、会社が対応できない場合もあります。退職する会社と転職先の会社へ相談して方法を決めましょう。

普通徴収へ切り替え

転職先が決まっていない場合、退職した時点(給与支払いが終わった時点)で、普通徴収に切り替えをしてもらうことが可能です。その後は確定申告を行い、役所から送付される納付書に従って納付します。

住民税の納付を忘れるとペナルティは?

会社から住民税が天引きされている場合、納付忘れについて気にする必要はありません。しかし、個人で納付している場合は、納付忘れや延滞について注意する必要があります。

延滞金が発生

住民税に限らず、税金の滞納や遅延があれば、延滞税や加算税などの附帯税(ふたいぜい)が発生します。納付が遅れた場合に発生する延滞税は、納付が遅れれば遅れるほど、高額になるよう規定されています。

具体的には、以下の場合に延滞税が発生します。

  • 申告などで確定した税額を、法定納期限までに完納しないとき
  • 期限後に申告書(修正申告書含む)を提出した場合において、納付しなければならない税額があるとき
  • 更正、または決定の処分を受けた場合において、納付しなければならない税額があるとき

 延滞税について|国税庁

延滞金の計算方法

延滞税の計算方法は、2カ月以内に完納した場合と、2カ月を過ぎて完納した場合で異なります。2カ月以内に完納した場合の計算方法は、以下のとおりです。

  • 延滞税 = 納税額 × 延滞税の割合 × 延滞日数 ÷ 365日

延滞税の割合は、原則として年7.3%の割合が適用されます。ただし、特例基準割合(経済情勢に応じた金利)+1%のほうが低ければ、そちらを優先して計算します。

法定納期限の翌日から2カ月を過ぎてから納税した場合の計算は、以下のとおりです。

  • 金額A = 納税額 × 延滞税の割合(1) × 2カ月分の日数 ÷ 365日
  • 金額B = 納税額 × 延滞税の割合(2 )× 2カ月を超えた分の日数 ÷ 365日
  • 延滞税 = A + B

延滞税の割合(1)は、2カ月以内に完納した場合の割合を適用します。延滞税の割合(2)は、年利14.6%、もしくは特例基準割合̟+7.3%のどちらか低いほうで計算します。そして、最後に金額Aと金額Bを合算した金額が、延滞税の金額となります。

延滞税の計算方法|国税庁

財産差し押さえの可能性も

税務署から督促状や催告状(納税を促す通知)が届いても納税をしなかった場合、財産を差し押さえられる可能性があります。

国税通則法(国税に関する一般法)によると、督促状を送付した日から起算して10日以内に完納されない場合は、差し押えができるという規定があります。

第47条関係 差押えの要件|国税徴収基本通達主要項目別目次|国税庁

海外転出すると住民税はどうなるの?

海外に転出した場合、住民税の納税は2つのパターンで考えます。ひとつめは、1月1日の時点で国内にいた場合、もうひとつは海外にいた場合です。

海外赴任は赴任日がポイント

仕事の都合で海外赴任になった場合、赴任日がいつかということが重要なポイントです。1月1日時点で国内に居住していた場合、その年分の住民税については納税の義務が発生します。

一方、1月1日時点で海外に赴任していた場合、その年分に関しては住民税の納付義務は発生しません。ただし、海外赴任が1年以内の場合は、日本の居住者として納税の義務が発生します。

海外赴任者の住民税|多田国際社会保険労務士事務所

海外移住後に納付する方法

海外移住後に、日本国に対して住民税を納める必要がある場合、納税管理人に委任して納税するという方法があります。納税管理人は納税者に代わって、申告書の作成・提出・納付を行えます。

また、国内の会社にいた際の最終給与のうちから、一括天引きしてもらう方法もあります。この場合、赴任日によっては天引き額が高額になる可能性もあるので、自分の経済状況と考えてから行いましょう。

第117条関係 納税管理人

日本に居住している外国人の場合

外国人であっても条件を満たしている場合は、日本国に対して住民税を納税する義務があります。外国人で住民税の納税義務が発生する条件は、以下のとおりです。

  • 1月1日の時点で日本に在籍し、1年以上日本国内で生活をしている
  • 1月1日の時点で日本に在籍し、日本の居住者である

居住者の定義は以下のとおりです。

  • 国内に住所を有するもの
  • 国内に1年以上居所を有するもの

たとえば、海外からの労働者で日本で1年以上勤務しており、1月1日時点で日本国内に在籍していれば、住民税を納税しなければなりません。

居住者と非居住者の区分|国税庁

住民税は英語で何ていう?

住民税は英語で、residents taxといいます。住民税は国税と地方税に分けられますが、国税はnational tax、地方税はlocal taxといいます。

まとめ

住民税は、地域によって税率が異なります。ただし、税率の低い土地に引っ越しをしたからといって、すぐに住民税が安くなるわけではありません。住民税は1月1日時点に居住していた地域に納税するということを覚えておきましょう。

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