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所得税の還付の仕組みを知ろう。還付金と還付加算金の概要や計算方法

給料から所得税が源泉徴収され、自動的に税額が決定している場合でも、還付にためには、自分で正しく申告をしなければなりません。今回は、所得税の還付について詳しく解説します。

この記事の目次

払いすぎた税金は戻ってくる

まずは、所得税の還付金についての基本的な事項を確認しましょう。

還付金とは

『還付金』とは、あらかじめ国に納付してある税額の中から、本来納付べき税額を超えた金額が払い戻しされるものです。確定申告を行いその年の所得が決定した段階で、払い過ぎとなっている所得税がある場合は、その分を還付金として受け取れます。

所得税の中で還付されるものの例としては、報酬(給与など)を受け取る時点で源泉徴収として控除された税額の過払い分があります。

また、納税額が一定以上の金額になることが見込まれる人が、7月と11月に予定納税した所得税額なども還付の対象となり得ます。還付金には所得税の他にも、消費税、酒税、たばこ税などからの払い戻しもあります。

還付される時期と受取方法

所得税の還付は、申告を受けた税務署によって処理されますが、申告内容の確認などのために一定の時間を要します。税務署へ申告書を提出した場合は1〜1カ月半、e-Taxを利用した場合は3週間程度かかります。

還付金の受取方法としては、振込と窓口受取があります。振込を希望する場合は、確定申告書の『還付される税金の受取場所』欄に、自分の口座番号と金融機関名を記入し、そこへ振り込んでもらうことになります。

受取を希望する場合は、後日『国庫金送金通知書』が届くので本人証明書類とあわせて、ゆうちょ銀行(または郵便局)へ持参し、窓口で払戻の手続きを行います。

【税金の還付】|国税庁
【確定申告書等作成コーナー】-還付金の受取方法を入力の前にお読みください

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還付金が戻る例で多いのは

具体的にどのような場合に、所得税が還付されるのでしょうか。

年末調整をしていない場合

会社勤めの人の月給から源泉徴収された所得税は、最終的に会社が年末調整を行い、その年の納税額を調整します。したがって、一般に給与所得者は自ら確定申告を行う必要はありません。

しかし、途中で会社を退職し、その後就職をしなかった場合には年末調整が行われないので、確定申告を行うことで源泉徴収所得税からの還付を受けられる場合があります。

医療費控除

『医療費控除』とは、その年の1月1日から12月31日までに支払った医療費が、一定額を超える場合に受けられる控除のことです。

源泉徴収で所得税をすでに納付しており、年末調整に医療費控除が含まれていない場合は、確定申告することで還付を受けられます。控除の対象となるのは、申告する本人と生計を一にする家族および親族です。

なお、医療費控除の金額は、以下の計算により算出します。

  • 医療費控除の金額=(実際に支払った医療費-生命保険などの補てん額)-10万円(総所得金額等(※)が200万円未満の人は、総所得金額等の5%)

(※総所得金額等:事業所得、給与所得などの各種所得と、長期譲渡所得と一時所得の合計額の1/2を合算した額に、各種損失の繰越控除を適用した金額です)

医療費を支払ったとき(医療費控除)|国税庁

寄付金控除

『寄付金控除』とは、納税者が特定の団体などに現金の寄付を行った場合に受けられる所得控除です。この寄付金のことを『特定寄附金』と呼びます。

寄付金控除がある場合も、源泉徴収などで払込済みの所得税から、還付金を受け取れます。寄付金控除の範囲となる、寄付の対象団体としては以下があります。

  • 国や地方自治体
  • 公益社団法人、および公益財団法人
  • 日本司法支援センター
  • 日本赤十字社
  • 社会福祉法人
  • 更生保護法人

寄付金控除の金額は以下の2つのうち、低いほうの金額から2,000円を差し引いた金額となります。

  • 特定寄附金の額の合計額
  • 総所得金額等の40%相当額

一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)|国税庁

還付請求の方法

所得税の還付を受けるための手続きは、以下のとおりです。

必要書類

還付申告をする際は、『確定申告書A(給与所得、公的年金)』、もしくは『確定申告書B(その他の所得)』のどちらかの書類を使用します。

加えて、主なケースごとに必要な添付書類には以下があります。

ケース 必要書類
年末調整をしていない場合 源泉徴収票(原本)
医療費控除を受ける場合 源泉徴収票(原本)
医療機関の領収書
医療費控除の明細書、もしくは医療費通知
寄付金控除を受ける場合 源泉徴収票(原本)
寄付した際の領収書
寄付先が控除の対象であることの証明書(各団体が発行)

申告書に添付・提示する書類|国税庁

還付申告の提出先と期限

所得税の還付申告は所管の税務署に提出します。確定申告は毎年2月中旬から3月中旬まで行われますが、還付申告はその年の1月1日から先5年間であれば、いつでも行うことが可能です。

したがって、過去の申告忘れまでさかのぼって、還付申告を行うことができます。

還付申告|国税庁

還付加算金とは

還付される所得税には『還付加算金』という、一定の金額が加算されることがあります。

過払いの税金に対する利息

還付加算金とは、過払い金額を国に預けていた間に発生したと想定される利息分を、還付金に補てんした金額のことです。

税金の納付が遅れた場合には、利息分として『延滞税』が追加徴収される制度があり、これとの釣り合いをとるために、還付金にはこの制度が設けられています。

上期偏向型の法人に発生しやすい

還付加算金は年度の上期に売上が集中し、下期には大きく減少する法人などで多く発生します。中間決算の段階で、年度前半の利益から多めの法人税が仮計算されるためです。

仮計算での税額を年度の中間で納付し、のちの本決算時に通年の法人税が決定された結果、納付済みの税額に過払い分があった場合、還付金および還付加算金が発生します。

仕訳の仕方に注意

還付加算金は、還付金とは分けて仕訳する必要があります。また、個人事業の場合と法人の場合で扱いが異なるので注意が必要です。

例として、個人事業主が納めた所得税10万円から、還付加算金の40円を含めた1万円が還付されることになり、普通預金に振り込まれた場合の仕訳例を下表に示します。

借方 貸方
100,000円 事業主貸(所得税) 100,000円 普通預金
10,040円 普通預金 10,000円 事業主借(還付金)
40円 雑所得(還付加算金)

1行めが所得税の納付、2行めが還付金と還付加算金の受取です。個人事業主の所得税は事業の経費とはならなず、『事業主貸(資産)』の勘定に入れます。また、その中からの還付金は『事業主借』の勘定となります。

法人税の仕訳の場合の例は、下表のようになります。

借方 貸方
100,000円 仮払法人税等 100,000円 普通預金
90,000円 法人税等
10,000円 未収法人税等(還付金)
100,000円 仮払法人税等
40円 未収金 40円 雑収入(還付加算金)

法人税の還付加算金は、税金とは分け『雑収入』として処理します。

還付金と還付加算金の計算

ここでは、還付金と還付加算金の計算方法を具体的にみていきます。

還付金の計算方法

所得税の還付金は、源泉徴収票に記載されている『支払金額(年収)』、および『源泉徴収税額』をもとに以下の順序で計算します。

  1. 年収から、その額に応じた給与所得控除額(収入が給与の場合のみ)を差し引き給与所得額を算出
  2. 給与所得額から基礎控除や社会保険料控除など、控除適用要件に該当する各種の所得控除額を差し引き、課税所得額を算出
  3. 課税所得額(1,000円未満切り捨て)に応じた所得税率を掛け、課税控除額を差し引き基準所得税額を算出
  4. 基準所得税額に復興特別所得税率2.1%を掛け、復興特別所得税額を算出(100円未満切り捨て)
  5. 基準所得税額と復興特別所得税額を合算し、納付すべき所得税額を算出
  6. 5の納税額から源泉徴収税額を引き、マイナスとなった場合は差額が還付金となる

給与所得者と税|国税庁

還付加算金の計算方法

還付加算金の利率は年7.3%、もしくはその年の特例基準割合(※)のどちらか低い数値を適用します。

還付加算金額は、税金の納付期限日(期限日の後に納税した場合はその日)の翌日から、還付の支払決定日までを日割りで計算し算出(100円未満切り捨て)します。

  • 還付加算金(円)=(還付される金額 × 7.3%、または特例基準割合 × 日割りの日数)÷ 365

還付加算金が1,000円未満の場合は、切り捨てられ0円とされます。

(※特例基準割合:毎年、銀行の短期貸出金利を参考に決定され、財務大臣が12月15日までの告示する割合で、平成30年度は1.6%です)

国税の還付及び還付加算金

シミュレーションサイトも参考に

インターネット上には、年収や支払った社会保険料、扶養家族の人数、源泉徴収税額などを入力するだけで、納税額を計算できるシミュレーションサイトがあります。

計算結果はあくまでも目安ですが、還付金の簡易的な確認として便利に利用できます。

所得税・住民税シミュレーション | 船橋市の長谷税務会計事務所

まとめ

所得税の払い過ぎた分を、税務署から返還してもらうのが還付金です。給与から源泉徴収された所得税が年末調整されていない場合や、適用控除が別にあるときは、確定申告をすることで税金が還付されます。

また、納税期限日の翌日から還付決定の日までは、利息分として還付加算金が追加されます。還付加算金は経理上の雑所得、もしくは雑収入に仕訳します。

還付金の概算は、勤務先から受け取った源泉徴収票にある支払金額をもとに、控除額などを差し引き算出できます。

自分で計算するのが難しい人は、シミュレーションサイトなどを活用するよいでしょう。還付金の目安額を知ることができるので便利です。

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