1. Fincyトップ
  2. 税金
  3. 税金の時効成立のために援用は必要か?税金の時効について解説

税金の時効成立のために援用は必要か?税金の時効について解説

納税は国民の義務ですが、民法では税金の時効についても定められています。時効が成立すれば、その税金については納税の必要がなくなります。時効は基本的に『援用』が必要ですが、税金の時効にも援用は必要なのか、その制度について解説します。

この記事の目次

時効の援用の基礎知識

民法では、一定の条件のもと時効の成立が規定されています。時効には権利を得る『取得時効』と、権利が消滅する『消滅時効』があります。

消滅時効とは何かの権利を有している際、一定期間その権利の運用がなかった場合に、その権利が消滅する(権利がなくなる)という民法上の規定です。

消滅時効が適用される範囲には、『債権』と『所有権以外の財産権』が規定されています。所有権は動産や不動産などを所有し、自由に扱うことができる権利で、この権利は時効によって消滅することはありません。

債権を消すには時効の援用が必要

主に消滅時効が用いられるのは、債権についてです。債権とは、特定の行為をしてもらう(させる)権利のことです。その反対に、特定の行為をする義務のことを債務と言います。

たとえば、自分が相手に100万円のお金を貸している場合、自分は相手に対して100万円を返してもらう債権を有し、相手は100万円を返す債務を負うことになります。

債権には消滅時効が規定されているので、100万円を一定期間(この場合は10年)返してもらえなかった場合、その権利が消えてしまうことになります。ただし、消滅時効には援用(えんよう)が必要です。

援用とは、時効の利益を受けることを相手に意思表示することです。この場合、100万円の債務者が、債権者に対して時効の援用を意思表示することで、消滅時効が成立します。

税金は援用なしで時効が成立する

債権の消滅時効は、時効期限が過ぎたあとに援用することが成立条件です。しかし、税金の徴収権(国税通則法72条、同法73条、地方税法18条1項)に関しては、援用なしで時効が成立すると定められています。

つまり、税金を徴収する国や地方自治体が、一定期間税金を徴収しなければ、自動的に時効が成立することになります。

また、債権の時効を援用する権利は放棄することもできますが、税金に関する時効は援用する権利を放棄することができません。

これは詐欺や脅迫、または何かの間違いで時効を援用する権利が放棄されてしまわないよう、消費者保護の観点から定められたものです。

徴収権の消滅時効(目次)(pdf - p.195)

税金の時効制度について

税金の時効は、税金の種類(所得税や贈与税など)や、申告書の提出の有無などによって期間が異なります。2018年現在、税金の時効には3・5・6・7年の期間が定められています。

申告書提出の有無によって変わる

税金の申告書(所得税なら確定申告書)を提出した場合、申告期限から3年で時効が成立します。たとえば、2018年分の所得税の徴収権は、2019年の確定申告期限である3月15日の起算日(3月16日)から3年、つまり2022年3月15日に時効が成立します。

ただし、申告書を提出しなかった場合の時効は5年です。上記の例でいうと、2024年の3月15日に時効が成立します。

不正行為の場合

脱税などの不正行為があった場合の時効は7年です。たとえば、故意に税金を申告しなかった場合や、所得額を少なく申告した場合などが該当します。

贈与税もほかの税金と同じく、不正行為の場合は7年で時効が成立します。ただし、申告書をきちんと提出していれば(故意でなければ)、6年で時効が成立します。

刑事告発されるまでの時効

税金を納めていない場合、金額やその状況によって刑事告発される可能性もあります。この場合、税金を納めるべき期間を過ぎてから5年が刑事告発の時効となります。

税金を納めずに5年が経過した場合、刑事告発される心配がなくなるということです。ただし、徴収権の時効が7年の場合、5年経過時点で税金の徴収についての時効は成立していません。

また、起訴された場合は時効が停止(期間の進行が一時的に停止すること)します。

時効の中断、停止について

条件によって3・5・6・7年の時効があり、その期間が経過すると時効が無条件(援用せずに)で成立します。ただし、徴収権の権利者(国や地方自治体)が特定の行為を行うことで、時効の中断や停止をすることができます。

第73条関係 時効の中断および停止|国税庁

督促状の送付で時効のカウントがリセット

国や地方自治体などの税金の徴収権の権利者が、納税者に対して督促状を送付することで時効が中断されます。時効の中断とは、これまで経過していた時効の年月がリセットされ、また新たな時効が進行することです。

つまり、7年で時効になる条件だとしても、5年目で督促状が送られてきた場合、時効が中断されて、またそこから時効が進行します。つまり、時効を迎えるためには、その時点から最低7年の経過が必要になるということです。

ほかにも、一部納税をした場合や、徴収者から催告状が届き、6カ月以内に差押えがあった場合は時効が中断されます。

延滞税があると時効が停止される

税金を納めなかった場合、延滞税や加算税(納税の猶予に係る国税)が発生します。税金を納めたとしても、延滞税や加算税などの納税が済んでいなければ、時効は停止されます。

第48条関係 納税の猶予の効果|国税庁

まとめ

税金に関する時効は、早ければ3年で時効を迎えます。ただし、国や地方自治体からの督促状や、重大な脱税の場合は起訴される可能性もあります。

そうなると時効は中断(起訴の場合は停止)するので、時効の成立は簡単ではありません。納税は国民の義務なので時効を考えるのではなく、きちんと納めるようにしましょう。

【2018年最新】当サイトの登録の多い、所得税などの節税対策のためサイト

  1. 確定申告の書類作成がわからない方は、 「自動会計ソフトのfreee(フリー)
  2. 確定申告の帳簿管理が面倒だという方は、 「自動会計ソフトのfreee(フリー)
  3. 確定申告がギリギリになってしまった方は、 「自動会計ソフトのfreee(フリー)」 「税理士に相談できる 「税理士ドットコム
  4. 帳簿を作成したがあっているが、不安な方 「税理士に相談できる 税理士ドットコム
  5. 請求書管理が面倒だという方 「請求書管理サービス Misoca(みそか)

消費税、住民税、所得税、相続税、固定資産税など税金は沢山あり、支出と含めて計算しなければ家計を 圧迫するものです。

税金を考慮した将来の家計を立てなければ、住宅の購入、保険の加入はしにくいものです。 ライフプラン・家計簿を作成して、長期的に管理しましょう!

関連するお金の記事

関連するお金の相談

税金の人気記事

カテゴリ

税金