所得税は年収700万円でいくらになるのか?住民税も合わせて解説

所得税と住民税は自分でどれくらい支払っているかご存知でしょうか。年収に応じて変わる所得税や住民税の納付額ですが、年収700万円だった場合、どれくらい税金を納めなければならないのか、実際に計算をしてみます。

所得税について

所得税は、平等に同じ金額を納税するのではなく、所得金額に応じて納税額が決まるので、人それぞれ納付する所得税の金額は相違します。

また、2013年1月1日から2037年12月31日までは、所得税とは別に復興特別所得税も課税されます。

所得税とは

所得税とは、個人の所得に対して課税される税金で、1年間の総収入から給与所得控除や所得控除を差し引いた課税所得に対して税率が決まります。

この税率から算出された金額が、納税しなければならない所得税額となります。

所得税率

所得税の税率は、国税庁の速算表に基づき算出されます。

税率は、5%~45%の7段階に分かれており、税率によって控除額が異なります。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超 330万円以下 10% 9万7,500円
330万円超 695万円以下 20% 42万7,500円
695万円超 900万円以下 23% 63万6,000円
900万円超 1,800万円以下 33% 153万6,000円
1,800万円超 4,000万円以下 40% 279万6,000円
4,000万円超 45% 479万6,000円

所得税の計算方法

所得税の計算の流れは以下の通りです。

総収入額-給与所得控除=給与所得額

給与所得額-各項目の控除=課税所得額

課税所得額×所得税率-控除額=所得税額

所得税額×復興特別所得税率2.1%=復興特別所得税額

所得税額と復興特別所得税額を足した合計額が、納税しなければならない所得税額となります。

年収700万円の場合の所得税額

給与所得者で年収700万円の場合は、どれくらいの所得税を支払わなければならないのか、計算方法を確認してみましょう。

給与所得控除額について

給与所得控除額は、年収に応じて変わります。

給与による年収額 給与所得控除額
180万円以下 収入金額×40%(65万円未満は65万円)
180万円超 360万円以下 収入金額×30%+18万円
360万円超 660万円以下 収入金額×20%+54万円
660万円超 1,000万円以下 収入金額×10%+120万円
1,000万円超 220万円(上限)

年収700万円の場合、給与所得控除額は190万円となります。

700万円×10%+120万円=190万円

社会保険料控除について

社会保険料や国民健康保険料、国民年金保険料を支払った場合は、保険料の全額が控除することができます。

また、過去に国民健康保険などの未納があった場合、未納分を支払った際には、支払ったその年であれば、支払った保険料も併せて控除を受けることが可能です。

社会保険料控除|所得税|国税庁

その他の控除について

誰もが平等に受けれる控除として、基礎控除38万円があります。

また、生命保険料控除や小規模共済等掛金控除、配偶者控除なども条件が該当する場合は、定められた金額を給与所得金額から差し引くことができます。

また、扶養控除は子どもや老親族の年齢に応じて控除額が定められているので、まずは該当するのかどうかを確認してみましょう。

所得金額から差し引かれる金額(所得控除)|所得税|国税庁

納めるべき所得税の金額

では、所得税額を計算する際は、まず総年収から給与所得控除を差し引き、給与所得額を算出します。

年収700万円-給与所得控除190万円=給与所得額510万円

ここから、誰でも適用される基礎控除38万円を差し引きます。また、社会保険料や生命保険料控除などがあれば、さらに控除として差し引くことができますが、ここでは、控除は基礎控除のみで計算しています。

給与所得額510万円―基礎控除38万円=課税所得額472万円(※1,000円未満が切り捨て)

課税所得を求めたら、税率を乗じて控除額を差し引き、所得税額を算出します。そして、算出した所得税額に復興特別所得税率2.1%を乗じて、復興特別所得税額を算出します。

課税所得額472万円×税率20%-控除額42万7,500円=所得税額51万6,500円

所得税額51万6,500円×復興特別所得税率2.1%=復興特別所得税額1万846円(100円未満切り捨て)

よって、納税しなければならない所得税の金額は、通常の所得税額51万6,500円と復興特別所得税1万800円を合算した、52万7,300円となります。

住民税について

市町村民税と都道府県民税の総称を住民税と言います。住民税には以下の2通りの方式があり、それらを合算して計算していきます。

  • 前年の所得に応じて課税される所得割
  • 所得金額にかかわらず定額で課税される均等割

住民税の税率について

住民税は、住民に等しい額で課せられる均等割と、所得金額に応じて課せられる所得割があります。

均等割は、標準税率が定められており、道都府県税は1,500円、市町民税は3,500円です。

所得割に対する税率は、全国で10%(市区町民税6%+道府県民税4%)統一と定められており、課税される所得金額に対して税率を乗じます。

年収700万円の場合の住民税額

住民税を算出する場合には、まず所得税の計算時に算出した給与所得額が基準となります。住民税の計算も所得税の計算と同様に、給与所得額から控除額を差し引きます。

しかし、その際に注意しなければならないのが、所得税の場合と控除額に相違があることです。

社会保険料や小規模企業共済等掛金については、所得税と同様に支払った金額の全額が控除として受けられます。しかし、基礎控除は所得税の場合は38万円ですが、住民税の場合は33万円となります。

これを考慮して計算すると、年収700万円の場合の住民税は以下のようになります。なお、ここでは生命保険料控除などの控除を考慮せずに計算しています。

給与所得額510万円−基礎控除33万円=課税所得額477万円(※1,000円未満切り捨て)

課税所得額477万円×所得割10%+均等割5,000円−調整控除2,500円(※1)=住民税額47万9,500円

よって、年収700万円の場合、納付する住民税額は47万9,500円となります。

※ 調整控除の算出の仕方は以下となります。

1.合計課税所得金額が200万円以下の場合

次の〔1〕、〔2〕のいずれか少ない金額の5%を控除

〔1〕人的控除額の差の合計額

〔2〕合計課税所得金額

2.合計課税所得金額が200万円超えの場合

{人的控除額の差の合計額-(合計課税所得金額-200万円)}の5%を控除

※この金額が2,500円未満の場合は2,500円とします。

出典:調整控除|東京都小平市

まとめ

ここでの計算例は、所得控除が基礎控除のみとなっているため、納付する所得税額や住民税額が多いように思いますが、その他の控除が受けられる場合には、大いに節税に役立てることができます。

小規模企業共済等掛金控除であれば、支払った掛金全額が控除の対象となるほか、生命保険料控除であれば、上限は決められていますが、一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料の各控除を受けることができます。

年収が高くなればなるほど、納めなければならない税金は多くなります。できるだけ控除を使って、節税に役立てることが大切です。

消費税、住民税、所得税、相続税、固定資産税など税金は沢山あり、支出と含めて計算しなければ家計を 圧迫するものです。税金を考慮した将来の家計を立てなければ、住宅の購入、保険の加入はしにくいものです。 ライフプラン・家計簿を作成して、長期的に管理しましょう!

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