税金

所得税の計算方法とは?サラリーマンの場合の税金を考える

税金は、給与や賞与を含めた年間の所得に応じて税率が決められており、一人一人、所得税や住民税の金額が異なります。サラリーマンが、毎月給与から差し引かれる税金は、どのようにして計算されるものなのか解説します。

所得税の源泉徴収

サラリーマンの場合、勤め先の会社より支払われる給与や賞与から、事前に所得税を差し引かれますが、制度のことを源泉徴収(源泉徴収税)と言います。

本来なら、給与を受け取ると、税務署へ所得税を納めなければならないところを、企業が予め予測される所得税を差し引き、サラリーマンは給与を受け取ります。

この一連の流れにより、サラリーマンは毎月所得税を税務署に納める必要はなくなります。

しかし、企業が予測する所得税は、あくまでおおよその金額を算出して天引きしているので、確定した所得税額と調整を行うことになります。これが、多くのサラリーマンが毎年受け取る年末調整になるのです。

収入に含まれないもの

収入に応じて、所得税の金額は決まりますが、給与と一緒に支給されていても、税制面では収入に含まれないものもあります。これを非課税所得と言います。

所得が発生しているものの、社会政策的観点から、非課税として取り扱われるものとなります。

  • 損害保険金、損害賠償金、慰謝料などで一定のもの
  • 給与所得に加算して支払われる月額10万円以下の通勤手当
  • 遺族年金や障害年金
  • 失業保険などの給付
  • 宝くじの当選金

このような非課税所得は、国税庁のホームページに詳細が記載されているので、確認することができます。

給与所得控除

給与所得者であるサラリーマンは、所得税額を決めるにあたり、給与所得控除が深く関係します。

では、受け取った給与から、どのような流れで所得税が決められていくのでしょうか。

所得 収入-必要経費
課税所得 所得-所得控除
所得税 課税所得×所得税率
所得納税額 所得税-税額控除

必要経費は、給与所得控除を含む金額となり、所得税法により年収によって給与所得控除額は決められています。

給与所得とは、サラリーマンの収入に対して、一定の金額を差し引くということになります。

収入金額 給与所得控除額
180万円以下 収入金額×40% ※収入が65万円未満なら65万円
180万円超~360万円以下 収入金額×30%+18万円
360万円超~660万円以下 収入金額×20%+54万円
660万円超~1,000万円以下 収入金額×10%+120万円
1,000万円超 220万円が上限

給与所得控除|税について調べる|国税庁

なお、所得控除とは、社会保険料や生命保険料控除など、所得から差し引き、課税されないもののことを指します。給与所得控除と混同されやすいので、間違えないように気をつけましょう。

所得税の計算方法

サラリーマンの所得税の計算方法は、それほど難しくありません。年間の収入から、給与所得控除を差し引き、更に所得控除を差し引いた金額に、控除税率をかけることで算出されます。

所得に応じた税率

課税される所得金額に応じて、税率と控除額が定められており、その結果、計算された金額が納税額となります。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超~330万円以下 10% 97,500円
330万円超~695万円以下 20% 427,500円
695万円超~900万円以下 23% 636,000円
900万円超~1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超~4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

所得税の税率|所得税|国税庁

例えば、課税される所得金額が500万円の場合

500万円×20%-427,500円=572,500円(所得税額)

源泉徴収税額月額表の見方

サラリーマンは、月収から所得税と復興特別所得税を合わせて源泉徴収されます。源泉徴収税額月額表は、翌年の給与等について源泉徴収する金額を決める際に使用する表です。国税庁が発表する源泉税額表は、毎年更新さるので確認が必要です。

国税庁 平成30年度分源泉税額表

基本的な見方は、大きく分けて、3つとなります。

  1. その月の社会保険料控除後の給与等の金額(表の左側)
  2. 扶養親族等の数によって変わる税金額(表の中央の甲欄)
  3. 扶養親族控除等(異動)申告書の提出がない場合の税金額(表の右側の乙欄)

サラリーマンで、扶養親族控除等(異動)申告書を会社に提出している場合は、下記が交差する金額が税金額となります。

  1. 表の左側の給与等の金額
  2. 表の中央の部分

もし、扶養親族控除等(異動)申告書を提出していない場合は、乙欄に記載されている金額が税金額となります。源泉徴収税額月額表を見るためには、甲と乙の違いを知っておく必要があります。

賞与の源泉徴収税の計算方法

賞与から天引きされる所得税は、賞与支給月の前月の給与を基準にしています。

  1. 賞与が支給される前月の給与から、社会保険料を差し引きます。
  2. 1で算出された金額と扶養親族の数を、「賞与に関する源泉徴収税率の算出率の表」に当てはめて、賞与の金額に対する税率が決定されます。

会社に扶養親族等控除(異動)申請書を提出していれば甲欄を、未提出であれば乙欄を参照します。

例えば以下の場合、

  • 6月の給与(社会保険料控除後)が30万円
  • 7月の賞与(社会保険料控除後)が50万円
  • 扶養親族が2人で、扶養親族等控除(異動)申請書は提出済

6月の給与が30万円なので、甲欄の4.084%が適用税率となります。

この税率に7月の賞与額50万円を乗じた20,420円が、賞与にかかる所得税となります。

住民税の計算方法

サラリーマンの給与からは所得税だけでなく、住民税も天引きされます。では、住民税はどのように計算されて決められているのでしょうか。

課税されるのはいつ?

1月から12月までの年収に対して、翌年の5月末までに住民税が決定し、本人に通知されます。

サラリーマンの場合は、勤め先と本人に通知され、住民税は給与天引きの特別徴収と呼ばれる方法で納税することになります。また、納税期間は毎年6月から翌年5月までです。

よく、6月に入社したら、住民税の天引きはないと勘違いしてしまう人がいたりしますが、あくまで前年度の収入の有無が基本となります。よって、新入社員などは前年は収入がなかったため、入社1年目は住民税は課せられません。

また、転職などにより前年に収入があった場合は、住民税は給与天引き対象となるので、間違えないようにしましょう。

均等割と所得割の違い

均等割とは、住民税における基本料金となる部分です。そのため、収入に応じて金額が変動することはありません。

一方、所得割は所得金額によって課税額が算出されます。所得金額から所得控除金額を差し引き、算出された金額に応じて税額が決められます。

なお、控除内容は所得税と同様に各控除がありますが、所得税の控除額よりも少なくなります。

所得税 住民税
基礎控除 38万円 基礎控除 33万円
扶養控除 基本的に38万円 扶養控除 基本的に33万円
生命保険料控除 最高12万円 生命保険料控除 最高7万円

その他にも、所得税とは控除額が異なる項目があるので、必要に応じて確認しておくことが必要となります。

住民税の税率

均等割は標準税率に基本があります。

種類 標準税率
市町村民税(特別区民税) 3,500円
道府県民税(区民税) 1,500円

ただし、居住する地域によって均等割の標準税率が相違します。

所得割も同様に、基本税率は決まっており、地域によって標準税率が相違します。

種類 標準税率
市町村民税(特別区民税) 6%
道府県民税(区民税) 4%

各税率は、自治体のホームページで確認できます。

市町村税関係資料:総務省

このように、住民税は、均等割と所得割の2種類の課税方法で構成され、それぞれを合算した金額が住民税額となります。

まとめ

サラリーマンの所得税や住民税は、年収により算出されることを覚えておきましょう。

大幅に年収が変わるようなことがあれば、その分課税される所得は高くなります。年収が上がったからと言って、喜んでばかりではいられないのです。

サラリーマンの場合は、給与から自動的に所得税や住民税が差し引かれているので、もし、自分の所得税や住民税の金額を把握していない場合は、ぜひ一度給与明細を確認してみてください。

消費税、住民税、所得税、相続税、固定資産税など税金は沢山あり、支出と含めて計算しなければ家計を 圧迫するものです。税金を考慮した将来の家計を立てなければ、住宅の購入、保険の加入はしにくいものです。 ライフプラン・家計簿を作成して、長期的に管理しましょう!

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