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税金についての基礎知識。所得税の確定申告で税金対策

税金には様々な種類があり、税率や納め方もそれぞれ違っています。普段何気なく支払っている税金には、どのような種類があるのか知っておくと良いでしょう。今回は所得税の計算方法のほか、所得税に焦点を当てた節税のポイントや、どのような納付方法があるかを解説します。

この記事の目次

税金とは

日本国憲法の第30条で、国民は納税の義務を負うと定められています。納税者によって納められた税金は、社会に役立つ公的なサービスとして還元されることになります。

納税の義務 | 税の学習コーナー|国税庁

直接税

直接税とは、納税者が国や地方公共団体へ自分で納める税金です。以下のような税金が直接税に当たります。

  • 所得税
  • 法人税
  • 贈与税
  • 相続税
  • 道府県民税(住民税)
  • 区市町村税(住民税)
  • 固定資産税
  • 不動産所得税
  • 自動車税など

間接税

間接税とは、税金を負担する人と実際に納める人が異なる税金のことをいいます。

例えば、わたしたちは買い物をした際、消費税も一緒に支払います。この消費税は、その店舗で集計されて、店舗が国へ納める手続きをします。このような税金が間接税となります。

  • 消費税
  • 酒税
  • 印紙税
  • たばこ税など

税金の種類

税金は国に納める『国税』と、地方公共団体に納める『地方税』に分かれています。地方税は、さらに道府県税と市町村税に分類されます。

また、たばこ税などのように、国と地方公共団体の両方へ納める場合もあります。

国税

主な税金のうち、以下のものは国税になります。

  • 所得税
  • 法人税
  • 贈与税
  • 相続税
  • 消費税

このうち、消費税以外の国税は自分で納税額を申告して、納付をする必要があります。所得税は確定申告、贈与税や相続税、法人税はそれぞれの申告書に必要事項を記入して、最寄りの税務署へ提出します。

地方税

主な税金のうち、以下のものは地方税の道府県税となります。

  • 道府県民税(住民税)
  • 自動車税
  • 不動産所得税

また、以下のものは市町村税となります。

  • 区市町村税(住民税)
  • 固定資産税

これらの税金は、地方公共団体などが納税額を決定し、納税者に通知します。納税者は、この決定を受けて納税をすることになります。

東京都主税局<都税Q&A><区市町村税:個人住民税>

また、自動車税は用途や総排気量、エコカーであるかどうかによって税額が決定され、自動車税事務所など(都道府県ごとに担当部署が異なります)から納税通知書が届きます。

東京都主税局<税目別メニュー><自動車税>

税金申告の種類をチェック。パターン別の確定申告を解説

所得税の税金対策

1年間の収入に対して課税されるのが所得税です。所得税を納付するときは、自分で納付金額を算出して申告をする必要があります。ただし、会社員の場合は源泉徴収と年末調整によって、会社が代わりに納付しています。

所得税は自分で申告ができるので、どのような控除があるのかを知り、上手く控除を利用すれば、納めるべき税金を少なく抑えることができます。

税金対策で負担を減らす。課税のシステムと実践的な節税方法をご紹介

税金は確定申告すると戻ってくる?計算方法などをしっかり解説

確定申告で納付する

以下のような場合は確定申告をする必要があります。

  • 源泉徴収をされておらず、年末調整を受けていない
  • 給与収入が2,000万円を超えた
  • 副業での収入が20万円を超えた
  • 源泉徴収と年末調整では受けられない控除を受けたい

このような場合、1月1日〜12月31日の間にあった収入について、翌年2月16日〜3月15日の確定申告期間に、最寄りの税務署へ確定申告書類を提出します。

初めて確定申告される方:平成28年分 確定申告特集|国税庁

税金の計算方法

所得税は、基本的に収入から必要経費を引いたものに対して課税されます。また、収入の種類によって、その所得に対する控除の金額が変わってきます。まずは自分の所得が何であるのか分類してみましょう。

所得を分類する

所得は以下の10種類に分類することができます。

  • 給与所得(給与や賞与など)
  • 利子所得(預貯金や公社債などの利息)
  • 配当所得(株の配当金など)
  • 不動産所得(土地やアパートの貸付など)
  • 事業所得(製造や卸売業、飲食業での収入、農業漁業での収入など)
  • 退職所得(退職金や企業年金の一時金など)
  • 譲渡所得(土地や建物、株式の譲渡など)
  • 山林所得(山林や木の譲渡など)
  • 一時所得(懸賞金や競馬、生命保険の満期返戻金など)
  • 雑所得(公的年金や個人年金、その他の収入)

出典:所得の種類と課税のしくみ|所得税|国税庁

各所得に分類し、収入金額から経費を引きます。もし、事業所得などで損があれば、他の黒字の所得と通算します。これを損益通算といいます。

そして、それぞれの所得に対して控除を適用します。ここで算出された金額を、『課税標準』といいます。

課税標準

例えば、給与所得だけの収入だった場合、以下のような給与所得控除が適用されます。

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
1,800,000円以下 収入金額×40%
650,000円に満たない場合には650,000円
1,800,000円超 3,600,000円以下 収入金額×30%+180,000円
3,600,000円超 6,600,000円以下 収入金額×20%+540,000円
6,600,000円超 10,000,000円以下 収入金額×10%+1,200,000円
10,000,000円超 2,200,000円(上限)

出典:給与所得控除|税について調べる|国税庁

年収が700万円だった場合、700万円×10%+120万円=190万円となり、190万円の給与所得控除が受けられます。したがって、この場合の課税標準は700万円−190万円で510万円となります。

課税標準を算出したら所得控除を引きます。所得控除には様々な種類があり、自分の家族構成や状況に応じて、受けられる控除が変わります。受けられる控除が多いほど、納めるべき税金が少なくなります。

所得控除

所得控除には以下のような種類があります。

  • 基礎控除(誰でも受けられる)
  • 配偶者控除(配偶者の所得が少ない)
  • 配偶者特別控除(配偶者の所得が一定額以内)
  • 扶養控除(扶養家族がいる)
  • 障害者控除(本人や家族に障害がある)
  • 寡婦(寡夫)控除(配偶者と死別、離別)
  • 社会保険料控除(公的に支払った保険料)
  • 小規模企業共済等掛金控除(共済や確定拠出年金に加入)
  • 勤労学生控除(納税者が学生で一定額以上稼いだ)
  • 医療費控除(一定額以上の医療費を支払った)
  • 生命保険料控除(一般の生命保険や個人年金などに加入)
  • 地震保険料控除(地震保険に加入)
  • 雑損控除(災害や盗難にあった)
  • 寄附金控除(対象機関に寄付をした)

出典:所得金額から差し引かれる金額(所得控除)|所得税|国税庁

課税総所得金額

適用できる所得控除を引いたものが、『課税総所得金額』です。基本的にはこの課税総所得金額に税率をかけて、所得税の額を算出します。税率は金額によって、以下のように変わります。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

出典:所得税の税率|所得税|国税庁

例えば、年収700万円の人の課税標準は510万円でした。そこから適用できる所得控除を引いた結果、350万円になったとすると、350万円×20%−427,500円=272,500円という税額が算出されます。

税額控除

税額控除には以下のような種類があります。税額控除は、税率をかけて算出した税額から直接控除することができます。

  • 住宅ローン控除(ローンで住宅を購入、リフォームした場合)
  • 配当控除(余剰金の配当などがある場合)
  • 外国税額控除(外国ですでに所得税を支払っている場合)

税額控除|所得税|国税庁

※配当控除については、総合課税を選択していることが必要です。株式などを始める際に作った口座を、源泉徴収にしている場合は受けることができません。

配当所得があるとき(配当控除)|所得税|国税庁

所得控除について

所得控除を上手に利用するとこで、税金対策をすることができます。特に、税金対策に有効な3つの控除を詳しくみていきましょう。

扶養控除

扶養控除とは配偶者以外の、生計を同一にする家族の所得が少ない場合に受けられる控除です。控除を受けたい年の12月31日時点で、16歳以上の扶養家族が控除の対象となり、年齢によって控除額が変わります。

別居している大学生や、仕送りをしている年金生活の親などを扶養控除の対象とすることによって、以下の金額を控除することができます。

年齢 控除額
16歳以上19歳未満 38万円
19歳以上23歳未満 63万円
23歳以上70歳未満 38万円
70歳以上で同居の親 58万円
70歳以上で別居の親や親族 48万円

※年齢は、控除を受けたい年の12月31日時点が対象です。

出典:扶養控除|所得税|国税庁

税金は扶養家族が多いほど少なくなる。扶養控除が受けられる場合とは

医療費控除

自分や生計を同一にする家族に医療費がかかった際に受けられるのが、医療費控除です。基本的に保険金で支払われた分を除き、自分自身で支払った医療費が10万円を超えた部分が、控除の対象となります。

(実際に支払った医療費の合計額-(1)の金額)-(2)の金額

(1) 保険金などで補填される金額

(例) 生命保険契約などで支給される入院費給付金や健康保険などで支給される高額療養費・家族療養費・出産育児一時金など

(注) 保険金などで補填される金額は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引きますので、引ききれない金額が生じた場合であっても他の医療費からは差し引きません。

(2) 10万円

(注) その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等5%の金額

出典:医療費を支払ったとき(医療費控除)|所得税|国税庁

所得税を源泉徴収と年末調整で納付している場合、医療費控除は受けられません。しかし、その場合でも確定申告をすれば、医療費控除の適用が可能になります。

生命保険料控除

生命保険や個人年金保険、介護医療保険などに加入している場合に受けられるのが、生命保険料控除です。保険会社から送付される、『生命保険料控除証明書』を提出して控除を受けることができます。

保険会社によって異なりますが、生命保険料控除証明書は、年末調整の時期まで(10月下旬から11月ごろ)に保険会社に登録されている住所に届きます。なくさないように保管しておきましょう。

新契約(平成24年1月1日以後)の保険に加入している場合は、最大で4万円の所得控除を受けることができます。

生命保険料控除|所得税|国税庁

税額控除について

税額控除は、税額から直接差し引くことのできる控除です。特に、住宅をローンで購入した場合には、住宅ローン控除を受けることができます。忘れずに控除を受けることによって、税金対策が可能です。

住宅ローン控除

平成29年に住宅を10 年以上のローンで取得した場合は、ローンの年末残高に1%の控除率をかけて控除額を算出します。ローンの年末残高が、2,000万円だと仮定すると、2,000万円×1%=20万円の税額控除を受けることができます。

住宅ローン控除が適用できる場合、1年目は必ず確定申告を行う必要があります。普段、源泉徴収されている人は、2年目からは会社に書類を提出し、年末調整で住宅ローン控除を受けることができます。

住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|所得税|国税庁

税金の控除について正しく理解しよう。控除を知って賢く節税

税金の納付方法

では、実際に税金を自分で納めるにはどのような方法があるのかみていきましょう。所得税を確定申告で納付する場合には、確定申告の際に4種類の方法が選択できます。

【税金の納付】|確定申告期に多いお問合せ事項Q&A|国税庁

現金

1つ目は現金で納付する方法です。税務署などで入手できる納付書を添えて金融機関、または最寄りの税務署で納付します。

口座振替

2つ目は、自分で指定した預貯金口座から振替で納付する方法です。ただし、納付期限までに口座振替の依頼書を提出する必要があります。

納税証明書及び納税手続関係|国税庁

電子納税

3つ目の電子納税は、e-Taxを利用して確定申告をする場合に選択できる方法です。事前の準備が必要になりますが、インターネットバンキングなどを利用することができます。

電子納税をご利用の方|e-Tax

クレジットカード

4つ目は、クレジットカードを利用して納付する方法です。国税庁が指定している『国税クレジットカードお支払いサイト』から納付することができます。利用できるクレジットカードは以下の通りです。

利用可能なクレジットカード

Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、TS CUBIC CARD

出典:クレジットカード納付の手続|納税証明書及び納税手続関係|国税庁

国税クレジットカードお支払サイト

税金には時効がある

確定申告を忘れていたり、その他の税金の支払いをしていなかったりした場合、永遠に支払い義務が生じるわけではなく、時効があります。

税金の時効

税金の時効は、国税通則法の70条などによって定められています。所得税の場合は、確定申告をしていない場合は5年、確定申告をしたけれど漏れがあった場合は3年が所得税の時効となっています。

ただし、納めなければならない税金を納めていなかった場合、発覚し悪質であると認定されたときは脱税として扱われ、時効が延長されるほか、処分を受けることになります。

また、悪質でなくても発覚した際は、延滞税などの追徴課税を納める必要があります。

国税通則法(平成29年度版)|税大講本|税務大学校|国税庁

税金滞納

基本的に、税金を滞納していると税務署から連絡がくる仕組みになっています。それでも税金を滞納し続けると、差し押さえなどの処分を受ける可能性があります。

差し押さえ

税務署の職員などは、滞納者の財産を強制的に差し押さえることができます。どうしても税金が支払えない場合は、納税の猶予を受けることができるので、申請をすると良いでしょう。

差押えの要件|国税徴収基本通達主要項目別目次|国税庁

猶予期間

納税をすることで、生活を維持するのが困難になる場合や、災害や病気などで税金を納付できない場合は、納税が一時的に猶予される制度があります。

『猶予申請書』を提出し認められれば、差し押えが解除されます。その後、納めるべき税金をきちんと納付すれば、延滞税などの追徴課税が一部、もしくは全て免除となります。

猶予の申請の手引|パンフレット・手引き|国税庁

税金を申告する際に気をつけること。所得税は期限内に確定申告を

まとめ

税金には様々な種類があり、公的なサービスとしてわたしたちの生活に還元されます。

税金の仕組みを知り、自分から手続きをすることで、節税をすることが可能になります。逆に納めるべき税金を納めていない場合は、ペナルティが課せられる場合があるのでご注意ください。

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この記事の監修者

明治大学出身。上場保険代理店にて1年目新人賞、2年目社長賞受賞後にFPとして独立。これまで約2,000人と面談、プランニングを手掛ける。一人ひとりの資産設計の参謀として、お金の貯め方・守り方・増やし方などをアドバイスしている。 掲載メディア:ゼクシィ、Lifehacker、みんなのおかねドットコム、RAINBOW Town FM、他

消費税、住民税、所得税、相続税、固定資産税など税金は沢山あり、支出と含めて計算しなければ家計を 圧迫するものです。

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