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保険料に消費税はかかるのか。保険料や保険金の仕訳はどうなる?

社会保険や生命保険など、さまざまな保険に保険料を支払っているでしょう。また、加入している保険から保険金を受け取ることもありますが、保険料や保険金に消費税はかかるのでしょうか。消費税の課税や仕訳について、正しく理解しておきましょう。

この記事の目次

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保険料に消費税はかかるのか

消費税は商品の販売やサービスの提供といった、消費活動に対して課せられる税金です。納税者は消費者ですが、申告・納税は事業者が行うという変わった仕組みになっています。

『商品の販売やサービスの提供』にかかる税金ということは、社会保険や生命保険などに支払う保険料にも、消費税がかかるのでしょうか。

消費税のしくみ|国税庁

保険料は非課税

日本には公的・民間のそれぞれに、たくさんの保険があります。

区分 種類
公的保険 ・健康保険
・国民健康保険
・労災保険
など
民間保険 ・生命保険
・医療保険
・損害保険
など

これらの保険に加入すると保険料が発生しますが、どの保険であっても消費税は非課税です。

消費税の非課税取引について

以下のような取引も、消費税非課税取引に分類されています。

  • 土地の譲渡・貸付(一時的なものは除く)
  • 有価証券・支払手段の譲渡
  • 利子・保証料
  • 郵便局など特定の場所での郵便切手・印紙などの譲渡
  • 商品券・プリペイドカードなどの譲渡
  • 住民票や戸籍抄本を取得する際にかかる行政手数料
  • 外国為替
  • 社会保険医療
  • 介護保険サービス・社会福祉事業など
  • 出産費用
  • 埋葬料・火葬料
  • 一定の身体障害者用物品の譲渡・貸付
  • 一定の学校の授業料・入学金・施設設備費など
  • 教科用図書の譲渡
  • 住宅の貸付(一時的なものは除く)

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なぜ非課税になるのか

消費税が非課税になる理由は、保険料や行政手数料などが、社会政策的な配慮が必要な取引や消費税になじまない取引とみなされるからです。

生活や健康を守るものであったり、教育にかかわるものであったりするので、「本当は消費税の対象ですが、ここから税金を取るのはやめておきましょう」との配慮がなされています。

また、『商品の販売やサービスの提供にかかる税金』という、消費税の性質に合わないとみなされた取引も、非課税取引に含まれます。

なお、前述した消費税の非課税取引以外にも消費税がかからない取引がありますが、その取引は課税区分が『非課税取引』ではない可能性があるので、仕訳の際には注意が必要です。

そもそも課税区分とは

消費税には課税・非課税だけでなく、以下の四つの課税区分があります。

区分 詳細
課税 消費税がかかる通常の取引
非課税 本来は消費税の対象となるものの、消費税を徴収するのが好ましくないとして課税されない取引
不課税 そもそも消費税の対象にならない取引
免税 国外での取引や、消費するのが国外であるために消費税が免除される取引

これらの課税区分は、『課税売上割合』の計算の際に重要なものです。そのため、消費税がかからない取引でも、非課税・不課税・免税に正しく分類する必要があります。

課税売上高とは、『総売上高-消費税額』で計算した消費税抜きの売上高です。課税売上高が1000万円を超えるかどうかで、消費税の『課税事業者』か『免税事業者』かが決まります(※)。

(※消費税の課税事業者・免税事業者については後述します)

取引を四分類すると

課税区分を判断するときには、まず取引を以下の四つのいずれかに分類しましょう。

区分 詳細
国内取引 日本国内に居住する個人・所在する法人の間で行われる取引
国外取引 日本国内に居住する個人・所在する法人と、外国に居住する個人・所在する法人との間で行われる取引
輸出取引 商品の輸出・国際輸送・国際電話・国際郵便といった取引
輸入取引 日本国内に居住する個人・所在する法人が買い手となり、国外から貨物を到着させる(輸入する)取引

上記のうち、消費税がかかるのは、原則として国内取引と輸入取引だけです。国外取引や輸出取引は商品やサービスが国外で消費されるため、消費税が免除されます。

課税・非課税・不課税に分類すると

取引を分類した結果、国内取引・輸入取引に該当した場合は、続いて課税・非課税・不課税に分類しましょう。

課税取引・非課税取引については前述したため、ここでは不課税取引に該当する取引を紹介します。

  • 給与・賃金
  • 寄附金・補助金・祝金・見舞金
  • 無料の試供品・見本品
  • 保険金・共済金
  • 株式の配当金・出資分配金
  • 資産の廃棄・盗難など
  • 心身、資産の損害に対する損害賠償金

No.6157 課税の対象とならないもの(不課税)の具体例|国税庁

なぜ課税対象外なのに増税の影響があるのか

生命保険料や損害保険などの保険料は消費税非課税ですが、消費税が増税された場合には、その影響を受けて値上がりすることがあります。なぜ保険料は消費税非課税なのに、消費増税の影響を受けるのでしょうか。

保険料以外の費用の値上がり

消費増税で民間保険の保険料が上がる理由は、民間保険の保険料の仕組みが要因です。民間保険の保険料は、『純保険料』と『付加保険料』で構成されています。

  • 純保険料:給付金・保険金の支払いに充てられる
  • 付加保険料:保険会社の運営経費に充てられる

保険料は消費税非課税でも、保険会社が行う取引の中には消費税がかかる取引があるので、消費税率が上がると保険会社の経費が増えるのです。

すると、保険会社の運営経費に充てられる付加保険料が上がり、保険料が引き上げられることがあります。

消費税が10%になった結果どうなるのか

2019年に消費税率が10%に引き上げられた結果、大手の損害保険会社が自動車保険の保険料を約3%値上げする方針を示しています。

自動車保険は自動車の修理代などの経費が多く、その経費には消費税がかかっています。しかし、保険料は消費税非課税なので、出ていく税金の方が多いという現象が起こるのです。

すると、保険会社の負担が重くなるため、増税の影響で保険料が上がりやすい傾向にあります。

生命保険などは契約時に決定した保険料が継続されるのが基本なので、増税によって保険料が上がるという話は、19年10月時点では出ていません。

しかし、消費増税で保険会社の負担が増えることに変わりはないので、新規契約の保険料が高くなるなど、何らかの影響が出る可能性はあるでしょう。

自動車保険料、来年1月値上げ=消費増税などで3%-大手損保:時事ドットコム

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保険料支払時の仕訳

法人契約で生命保険に加入している場合、保険料支払時に仕訳が必要です。

保険料支払時の仕訳は、掛け捨て型・貯蓄型・折衷型といった保険の種類によって、勘定科目や仕訳方法が異なります。どの勘定科目でどのように仕訳するのか、詳細を見ていきましょう。

保険料の勘定科目

生命保険の保険料を仕訳するときには、『支払保険料』か『保険積立金』という勘定科目を使うのが一般的です。

保険の種類別に、使用する勘定科目を解説します。なお、支払保険料は費用、保険積立金は資産計上です。

掛け捨ての保険料の場合

保険期間が定められており、解約返戻金(かいやくへんれいきん)や満期保険金などがない掛け捨て型保険の保険料は、『支払保険料』で仕訳します。

貸方 金額 借方 金額
支払保険料 〇○円 現金・預金 〇○円

解約返戻金や満期保険金がないと保険積立金もないので、支払った保険料を全額支払保険料で仕訳してかまいません。

借方の勘定科目は、保険料を現金払いしているのか、口座からの引き落としにしているのかなどによって変わります。

貯蓄部分の保険料の場合

満期がなく、被保険者死亡時には死亡保険金、解約時には解約返戻金が支払われる貯蓄型保険の保険料は、『保険積立金』で仕訳します。

貯蓄型保険では保険料の一部が積み立てられており、解約時には支払った保険料の100%前後の解約返戻金が戻る商品もあるためです。

貸方 金額 借方 金額
保険積立金 〇○円 現金・預金 〇○円

折衷型の保険料の場合

養老保険などの保険期間が定められており、かつ解約返戻金や満期保険金が受け取れる折衷型保険の場合は、少し仕訳が複雑になります。

支払った保険料分は『支払保険料』で費用計上し、貯蓄部分は『保険積立金』で資産計上する必要があるからです。

貸方 金額 借方 金額
支払保険料 〇○円 現金・預金 〇○円
保険積立金 〇○円

支払った保険料分と貯蓄分の割合は、それぞれ50%になるケースが多いですが、保険会社のウェブサイトやパンフレットなどで正しい割合を確認しましょう。

保険料勘定を使う具体例

上記で解説した勘定科目を使って仕訳をしてみます。条件は以下の通りです。

  • 法人名義で折衷型保険に加入
  • 保険料は月額10万円
  • 保険料分5万円、貯蓄分5万円
  • 消費税非課税
貸方 金額 借方 金額 摘要
支払保険料 5万円 現金・預金 10万円 折衷型保険1月分
税区分:非課税仕入 内税:0円 税区分:課税対象外 内税:0円
保険積立金 5万円
税区分:非課税仕入 内税:0円

様式は会社によって異なりますが、上記のように仕訳を行います。税区分や内税、どの保険の何月分の保険料なのかも記載しておきましょう。

保険で受けるサービスの消費税

保険料が消費税非課税であることは分かりましたが、保険を使って受ける介護・医療サービスの料金には、消費税はかかるのでしょうか。

消費税と診療報酬について

介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について

介護サービスはほとんどが非課税

以下のような介護・医療サービスは、社会政策的配慮から消費税の課税が好ましくないとして、非課税取引に分類されます。

  • 介護保険法に規定されている在宅介護・施設介護・地域密着型介護サービスなど
  • 公的医療保険による医療・療養・施設療養やこれらに類似する資産の譲渡など

よって、介護保険を利用したケアプランの作成や訪問・通所介護、リハビリテーションといった介護サービスはほとんどが消費税非課税です。また、公的医療保険を利用した診療・治療などの費用にも消費税はかかりません。

ただし、消費税が徴収できないと、医療機関が仕入れの際に支払った消費税を補てんできず負担が大きいため、一部の診療報酬に消費税相当分が上乗せされていることがあります。

課税対象となるサービス

介護・医療サービスでも、すべてが消費税非課税になるわけではありません。以下のようなサービスは、消費税の課税対象となります。

  • 通常外の送迎などにかかった交通費
  • 特別な個室などへの入居費用
  • 通常外の特別な食事の費用
  • 趣味やぜいたく品にかかる費用
  • 差額ベッド代
  • 自由診療費
  • 医療相談料

つまり、通常の範囲外のサービスを利用者が選んだ場合には、費用に消費税がかかるということです。

介護保険の消費税

消費税がかかる医療費・かからない医療費 | 税理士法人田中経営会計事務所

保険料以外にも消費税非課税の経費はある?

保険料以外にも消費税非課税の取引があるため、経費の仕訳の際には消費税の課税・非課税を判断する必要があります。

代表的な非課税経費

代表的な消費税非課税の経費を見てみましょう。

  • 郵便局で買った切手や印紙代
  • プリペイドカードや商品券の購入費
  • 借入金の利息

以下のような取引は、『不課税』であり、非課税取引ではありません。

  • 従業員への給与・賞与
  • 専従者給与

以下のような取引は『免税』に該当するため、非課税取引には分類されません。

  • 海外出張時の航空券

なお、自宅として借りる物件の家賃や共益費には消費税はかかりませんが、事業用で借りる家賃や共益費などには消費税がかかるので、間違えないようにしましょう。

そもそも免税事業者なら消費税不要

ここまで消費税の課税・非課税などについて解説してきましたが、そもそも消費税の免税事業者に該当する場合は、消費税を納付する必要がありません。

消費税の免税事業者に該当するのは、前々事業年度の課税売上高が1000万円以下の事業者です。

ただし、特定期間の課税売上高、または給与支払高額が1000万円を超える場合は、その年から課税事業者になります。特定期間とは、以下の期間です。

  • 個人事業者:前年の1月1日~6月30日まで
  • 法人:前事業年度開始日から6カ月間

なお、免税事業者は消費税の還付が受けられません。還付を受けたい場合は、『消費税課税事業者選択届出手続』を行い、課税事業者になる必要があります。

No.6501 納税義務の免除|国税庁

[手続名]消費税課税事業者選択届出手続|国税庁

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受け取る保険金の消費税はどうなるのか

加入している保険から、保険金を受け取ることもあるでしょう。受け取った保険金には、消費税はかかるのでしょうか。

保険金は不課税

保険金にも消費税はかかりませんが、保険金は消費税非課税ではなく『不課税』です。

加入中の保険から受け取る給付金、満期を迎えたときに受け取る満期保険金、解約時に受け取る解約返戻金なども不課税なので消費税はかかりません。

保険金や給付金、解約返戻金といったお金は、資産の譲渡や何らかの対価ではないため、そもそも消費税の課税対象にならないとされています。

返戻金の勘定科目

加入していた保険から解約返戻金を受け取った場合の、勘定科目や仕訳の方法も知っておきましょう。解約返戻金は、『保険返戻金』という勘定科目を使って仕訳するのが一般的です。

貸方 金額 借方 金額
現金・預金 〇○円 保険返戻金 〇○円

ただし、保険積立金の有無によって仕訳方法などが変わります。保険積立金がある場合とない場合の仕訳を見てみましょう。

積立金がある場合

貸方 金額 借方 金額 摘要
預金 〇○円 保険積立金 〇○円 〇○保険解約返戻金
税区分:課税対象外 内税:0円 税区分:課税対象外 内税:0円
保険解約益 〇○円
税区分:課税対象外 内税:0円

保険積立金がある場合は、これまで保険積立金を計上してきているので、『保険積立金』を借方に計上して消し込む必要があります。

保険積立金額と解約返戻金額に差額がある場合は、保険解約益や雑収入などの勘定科目を使って、特別利益や営業外収益として計上しましょう。

解約返戻金は消費税不課税取引なので、税区分は非課税仕入ではなく、課税対象外と記載します。

積立金がない場合

保険積立金がない保険から解約返戻金を受け取った場合は、受け取った金額全額を保険返戻金の勘定科目で、特別利益や営業外収益として計上します。

貸方 金額 借方 金額 摘要
預金 〇○円 保険返戻金 〇○円 〇○保険解約返戻金
税区分:課税対象外 内税:0円 税区分:課税対象外 内税:0円

まとめ

社会保険や生命保険といった保険に支払っている保険料は、社会政策的配慮から消費税の課税が好ましくないとして、非課税取引に分類されます。そのため、消費税はかかりません。

また、加入している保険から受け取った保険金や給付金、解約返戻金などにも消費税はかかりませんが、こちらは不課税取引です。さらに、消費税には国外取引などを対象とした免税取引もあります。

どれも消費税がかからないことに変わりはないのですが、課税売上高を計算するときに重要な分類なので、適当に仕訳しないようにしましょう。

また、保険料や解約返戻金は、保険の種類や保険積立金の有無などで仕訳方法が変わります。仕訳の前に保険の種類や保険積立金について確認し、誤った仕訳をしないよう注意しましょう。

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