1. Fincyトップ
  2. 税金
  3. 固定資産税
  4. 固定資産税の路線価って何?路線価の概要や計算方法を理解しよう

固定資産税の路線価って何?路線価の概要や計算方法を理解しよう

路線価とは、街路(道路)に面する宅地1平方mあたりの評価額を表し、固定資産税を計算する際に、基準となる価格です。本記事では、固定資産税を求める場合の路線価の調べ方や見方、路線価を使った土地の評価額の計算方法などを解説します。

この記事の目次

【2020年最新】 ▼当サイトで人気の節税・税金計算サービス

固定資産税とは

まず、『固定資産税』とは、どのような税金か見ていきましょう。

固定資産税の基礎知識

固定資産税は、土地・家屋などの固定資産の所有者が、市町村や東京都(東京23区の場合)に納める地方税です。この場合の所有者とは、固定資産税課税台帳(※)に所有者として登録されている人を指します。

毎年4~6月頃に各市町村から、1年度分(4月1日から翌年3月31日まで)の税額や納付期限などを知らせる『納税通知書』が所有者に届きます。

固定資産税の課税対象は、宅地・農地(田・畑など)・山林・雑種地などの土地や、住宅・店舗・倉庫・工場などの家屋、償却資産が課税対象です。償却資産とは、土地・家屋以外で事業に使用している資産を指します。

例えば、個人で賃貸用アパートを経営(不動産賃貸業)していれば、門・外灯・駐車場のアスファルト舗装・自転車置場などは、課税対象です。所定の申告が必要です。

(※固定資産税課税台帳とは、課税対象となる土地・建物の所有者の氏名・住所、土地の所在や建物の構造・面積などを登録した帳簿です)

いつの時点で課税される?

固定資産税の賦課期日(※)は、毎年1月1日です。よって、納税義務は、1月1日時点の所有者にあります。例えば、昨年の11月に土地を購入し、今年の5月に家屋が完成したとしましょう。

昨年中に土地所有者の移転登記が完了していれば、今年の1月1日現在の所有者である購入者が、4月1日~翌年3月31日までの固定資産税を納めます。

家屋は今年の1月1日時点では、まだ完成していないので、翌年4月1日からの課税です。

(※賦課期日とは、1年度分の納税義務者・課税要件が確定する日を言います)

土地の時価の種類

土地の価格には、『路線価』『公示地価』などがあり、一つの土地に対して数種類の価格が存在します。

これらの土地の価格は、目的に応じた使い分けが必要です。土地の価格について、見ていきましょう。

地価公示

地価公示は地価公示法に基づき、国土交通省が毎年3月に公表するその年の1月1日時点における『標準地』の価格です。

標準地は土地の形状・利用状況・環境などが地域において平均的とされる場所を、土地鑑定委員会(※)が選定します。

なお、地価公示は一般の土地取引や公共事業用地の取得価格・相続評価・固定資産税評価などの基準となる価格です。

項目 内容
実施主体 国土交通省
基準日 1月1日(毎年3月に公表)
調査地点 標準地(土地鑑定委員会が選定。平成31年は2万6000地点)
判定方法 標準地1地点につき不動産鑑定士2名以上に鑑定評価を求め、結果を土地鑑定委員会が審査・調整し、1平方mあたりの価格を判定

(※土地鑑定委員会は、地価公示法に基づき国土交通省に設置されている国の機関です)

土地・建設産業:地価公示 - 国土交通省
地価公示と地価調査の違いについて:静岡市

基準地価

『基準地価』は各都道府県が毎年9月に公表する『基準地』の価格です。公示地価と同じく、土地取引の指標となることを主な目的に、各地域の平均的な場所(基準地)の価格を判定し、基準地価を公表します。

標準地は主に都市計画区域内(※)にありますが、基準地は区域外の商業地や工業地などにもあり、公示地価の公表がない地域の土地価格を確認できるでしょう。

項目 内容
実施主体 都道府県知事
基準日 7月1日(毎年9月に公表)
調査地点 基準地(知事が選定)
調査方法 公示地価とほぼ同じ。ただし、 鑑定評価を求める不動産鑑定士は、基準地1地点につき1名以上

基準地価・公示地価は、国土交通省のサイトで確認しましょう。

(※都市計画区域とは、市街地を中心に一つのまとまった都市として、整備・開発・保全する必要がある区域を言い、都市計画法に基づき指定されます)

標準地・基準地検索システム~国土交通省地価公示・都道府県地価調査~ 複数検索地域選択(都道府県)

固定資産税評価額

『固定資産税評価額』は、固定資産税の計算に用いる土地・家屋などの評価額です。総務大臣が定める『固定資産評価基準』に基づき、各市町村が算出します。

固定資産税評価額は3年ごとに見直しがあり、土地の評価額は地価の上昇・下落によって変わることを知っておきましょう。

路線価

『路線価』は、街路(道路)に面する標準的な宅地1平方mあたりの価額です。標準的な宅地(標準宅地)には、主要道路に面し、その地域において地積・形状などが平均的とされる宅地が選ばれます。

また、固定資産税や相続税を課税する際には、その土地の価格を求めるために路線価を活用することを知っておきましょう。路線価を利用すると、個々の土地を鑑定せずに評価額を算出でき、課税事務や納税がスムーズに行えます。

全国地価マップ | トップ

実勢価格

『実勢価格』は、実際に不動産取引が成立する価格のことを言います。明確な定義があるわけではなく、これくらいの価格で取引されるだろうという、曖昧とも言える価格です。

過去の取引実績・金利・経済状況などから判断した価格や、近隣で類似した取引があればその価格などをもとに、実勢価格を判断します。

実際の取引では、早く売却するために不動産を割安に売ることや、どうしても欲しい物件があれば高値で買うこともあるでしょう。

実勢価格は売手と買手の事情や需給バランス、景気の動向などを反映した価格であり、不動産を適正に評価した価格とは必ずしも言えないのです。

路線価とは

路線価を具体的に見ていきましょう。

国税庁や東京都などの市町村が公表

路線価には、固定資産税の計算に使用する『固定資産税路線価』と、相続税の計算に用いる『相続税路線価』があります。通常、路線価というときは、相続税路線価を指すのが一般的です。

固定資産税路線価は東京都や市町村、相続税路線価は国税庁がそれぞれ公表します。二つ路線価の概要は、下表の通りです。

項目 固定資産税路線価 相続税路線価
算定する行政機関 市町村および東京都 国税庁(税務署)
判定基準日 1月1日 1月1日
価格設定の目途 公示価格の7割程度 公示価格の8割程度
価格の見直し 3年に1度 毎年(7月に公表)

土地の評価は路線価から計算される

土地にかかる固定資産税や相続税は、その土地の評価額をもとに税額を計算します。評価額の計算には、路線価が利用されることを知っておきましょう。

なぜ路線価が用いられるのか

固定資産税の計算に、なぜ路線価が使われるのでしょうか。

土地の評価を明解かつ一律にするため

本来は個別に土地を判定し、評価額を求めるのが理想ですが、すべて評価するには膨大な時間とコストが必要です。よって、実際は地方自治体が街路に付設する路線価を使い、合理的に評価額を算出しています。

路線価は個人が所有する私道を除き、不特定多数の人が利用する公道に付けられる価格のため、公示地価に比べ広範囲の土地の算定に使えます。

また、固定資産税路線価は、公示地価の7割が目安です。固定資産税では市町村間の評価水準の較差を解消するために、平成6年度から全国一律に、公示地価の7割を目途に宅地を評価しています。

つまり、路線価は国が公表する公示地価という、適正かつ明確な価格のもとに決められるのです。よって、路線価を用いた評価は、過大・不均衡な評価を防ぎ、公平な評価を行う上で有効と言えます。

土地評価の仕組み|武蔵野市公式ホームページ

課税基準や相場を明確にするため

一般の土地取引では、市場が好況であれば公示地価を上回る価格で取引されたり、逆に地価が下落傾向であれば安値で取引されたりします。土地の価格相場はさまざまな要因により、大きく変動するケースがあるのです。

土地の評価額が頻繁に変わったり大きく上下したりすると、税額が分かりづらく好ましいとは言えません。

また、不動産市場ではプライバシーや守秘義務の問題から、取引価格が公表されない場合もあり、必ずしも適正な時価が相場に反映されているとはいえないでしょう。

課税基準は明確・公正でなければなりません。よって、実勢価格ではなく、市場の相場に左右されない路線価を用いるのです。また、すべての路線価を一般公開し、課税の基準を明確にしています。

固定資産税の計算方法

固定資産税の計算方法を見ていきましょう。

固定資産税の計算式

次の計算式により、固定資産税を算出します。

  • 固定資産税=課税標準×1.4%(標準税率)

課税標準は原則、固定資産課税台帳に登録された評価額です。土地には住宅用地に対する特例が設けられており、課税標準額が下がるケースがあります。

住宅用地に対する特例は、下表の通りです。

住宅用地 課税標準額
小規模住宅用地(家屋1戸あたり200平方m以下の部分) 評価額×1/6
一般住宅用地(家屋1戸あたり200平方mを超える部分) 評価額×1/3

例えば、住宅用地(面積200平方m以下)の評価額を4800万円とすると、税額は11万2000円です。

  • 固定資産税(小規模住宅用地)=4800万円×1/6×1.4%=11万2000円

固定資産税評価額とは

固定資産税評価額とは、市町村が固定資産税を算出する際に使う、土地・建物の評価額です。

土地の評価額は、路線価を利用して公示地価の70%程度を目途に、面積や形状、どんな場所にあるかなどを考慮して市町村が算定します。

建物は、使用している建築資材の材質や施工量、バス・キッチンなどの設備、構造・面積などから再建築価格を算出します。

再建築価格とは、同じ建物をその場所に再び建てるとした場合に、必要な建築費のことです。家屋の評価額は、再建築価格に経年による損耗を考慮した所定の補正率をかけて決められます。

3年毎に評価替えが実施される

固定資産税評価額は原則、3年ごとに見直されます。土地であれば地価の上昇や下落、家屋は経年による損耗などによって、その価額が変わります。税負担の公平を維持するには、価額の変動を評価額に反映させる必要があります。

毎年、評価額を見直すには膨大なコスト、課税事務が発生し現実的には不可能です。よって、評価替えは3年ごとに行います。

ただし、地価の下落や家屋の増改築などを行い、評価額の据え置きが適切でないときは、評価替えの年以外でも見直しがあることを知っておきましょう。

固定資産の評価替えとは何ですか。

相続税と固定資産税評価額の関係

建物に対する相続税の算出には、固定資産税評価額を使います。また、土地の相続税評価額は公示地価の8割を目途に決められるので、固定資産税評価額からの概算が可能です。

仮に、固定資産税評価額2000万円の土地であれば、相続税評価額の目安は以下により計算できます。

2000万円÷0.7×0.8=2285万7142円(1円未満切捨て)

路線価の調べ方や見方

固定資産税路線価の調べ方や見方を、確認しておきましょう。

資産税課で調べるのが確実

市町村は固定資産税を課税するために、『固定資産税路線価図』を作成しています。役所の固定資産税課に出向けば、誰でも閲覧が可能です。

ネットが苦手な人は、資産税課で調べると確実でしょう。

自分で調べる場合は全国地価マップで

ネットを使い『全国地価マップ』で、路線価を調べることが可能です。全国地価マップは、資産評価システム研究センター(※)が提供するサイトです。

トップページの掲載マップ一覧から『固定資産税路線価等』を選ぶと、利用上の同意画面が現れます。同意するをチェックして、検索画面に進みましょう。

都道府県・市町村を順に選択していくか、あるいは郵便番号・住所等を入力するなどして、地域を特定していきます。最終的には路線価を知りたい地域が、以下のような地図で表示されます。

地図上の赤い〇印が標準宅地、青いラインが路線(道路)です。

出典:使い方ガイド|全国地価マップ

次に、地価マップの見方を、具体的に見ていきましょう。

(※資産評価システム研究センターは、資産の状況およびその評価方法の調査研究を行う機関で、すべての地方公共団体が会員として登録しています)

全国地価マップ | トップ

固定資産税路線価の見方

目的の地域が表示されたら、地図上の調べたい路線あるいは標準宅地をクリックすると、画面の左部分にその地点の属性情報が表示されます。

属性情報のうち『路線価(円/平方m)』の欄の数値が、その地点の路線価です。路線価は1平方mあたりの価格なので、土地面積(平方m)をかけて評価額を概算しましょう。

出典:使い方ガイド|全国地価マップ

市町村の算出では、路線価から土地の価格を求め、固定資産評価基準が定める補正率を乗じて価格を補正し、評価額を算定します。補正率は、個々の土地の形状・路線からの奥行・間口などを、評価額に反映させるためのものです。

補正により価格が増減するため、実際の評価額は路線価から求める価格とは異なります。評価額の目安として、把握しましょう。

相続税評価額の計算方法

相続税評価額とは、相続税・贈与税を計算する際に基準となる課税価格です。相続などにより取得した土地は、『路線価方式』または『倍率方式』により評価額を求めます。

路線価方式

路線価方式は市街地などの、路線価が付設された地域に用いる土地の評価方法です。路線価を利用した固定資産税における土地評価も、路線価方式になります。

同じ路線価方式ですが、相続税の計算に使うのは相続税路線価です。相続税路線価も、路線(道路)に面する標準的な宅地1平方mあたりの価額を表し、国税庁のサイトで確認できます。

下図は、相続税路線価図の見方です。

路線価図の内容

出典:路線価図の説明|国税庁

相続税においても、土地の奥行・間口などに応じて価格を補正し、面積を乗じて評価額を算出します。以下は評価額の計算例です。

路線価を基とした評価額の計算例 正面路線価(300千円)×奥行価格補正率(1.00)×面積(180平方メートル)=評価額(54000千円)

出典:No.4602 土地家屋の評価|国税庁

倍率方式

倍率方式は、路線価が振られてない地域の評価額の算出に用いる評価方法です。固定資産税評価額に一定の倍率をかけて、評価額を算出しましょう。計算式は次の通りです。

  • 土地の相続税評価額=固定資産税評価額×評価倍率

評価倍率は国税庁のサイトから、『評価倍率表』によって確認できます。以下の評価倍率表の掲載例を見てみましょう。町(丁目)又は大字名の欄には、市区町村別に町もしくは大字名の記載があります。

適用地域名の欄に全域の記載があると、その町全域が路線価地域または倍率地域です。一部もしくは路線価地域とあれば、路線価地域・倍率地域が混在しています。

評価倍率表の内容例の画像

出典:評価倍率表(一般の土地等用)の説明 |国税庁

下図は、評価額の計算例です。

出典:評価倍率表(一般の土地等用)の説明 |国税庁

評価倍率表(一般の土地等用)の説明 |国税庁

建物は固定資産税評価額と同じ

建物の相続税評価額は、固定資産税評価額に1.0をかけて算出します。つまり、建物の評価額は、相続税と固定資産税で同じです。

  • 建物の相続税評価額=固定資産税評価額×1.0

まとめ

路線価は、国や地方自治体が定める公的な土地価格の一つです。土地に対する固定資産税は、路線価を活用して算出します。

所有する土地の固定資産税に疑問がある時や、購入する土地の税額の目安を知りたいときは、路線価を調べてみるとよいでしょう。

【2020年最新】当サイトの登録の多い、所得税などの節税対策のためサイト

  1. 確定申告の書類作成がわからない方は、 「自動会計ソフトのfreee(フリー)
  2. 確定申告の帳簿管理が面倒だという方は、 「自動会計ソフトのfreee(フリー)
  3. 確定申告がギリギリになってしまった方は、 「自動会計ソフトのfreee(フリー)」 「税理士に相談できる 「税理士ドットコム
  4. 帳簿を作成したがあっているが、不安な方 「税理士に相談できる 税理士ドットコム
  5. 請求書管理が面倒だという方 「請求書管理サービス Misoca(みそか)

消費税、住民税、所得税、相続税、固定資産税など税金は沢山あり、支出と含めて計算しなければ家計を 圧迫するものです。

税金を考慮した将来の家計を立てなければ、住宅の購入、保険の加入はしにくいものです。 ライフプラン・家計簿を作成して、長期的に管理しましょう!

関連するお金の記事

関連するお金の相談

固定資産税の人気記事

カテゴリ

税金