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固定資産税が適切かチェックしよう。計算方法や軽減措置のまとめ

固定資産税が気になる人は、自分でチェックしてみましょう。固定資産税の基礎知識とあわせて、計算方法や評価額の算出、軽減措置などの固定資産税の確認に必要な知識を紹介します。また、不服がある場合の対応も知っておきましょう。

この記事の目次

固定資産税標準知識

まず、『固定資産税』の基礎知識を確認していきます。

固定資産税とは

固定資産税とは、固定資産(土地・家屋・償却資産)を所有する人が、その固定資産が所在する市町村(東京23区は東京都)に納める税金です。ここでは、土地・家屋の固定資産税を中心に解説していきます。

いつの時点での所有か

固定資産税では、納税義務者・課税物件(何に課税するか)などの課税要件を確定させる基準日(賦課期日)を、毎年1月1日としています。よって納税義務者は、1月1日時点における登記簿上の土地・建物の所有者です。

例えば、昨年の12月に売買契約が成立し土地を購入たものの登記の手続きが遅れ、今年の1月10日に所有権の移転登記が完了したとします。

このような場合、売主(1月1日時点の所有者)の元に納税通知書が届けられ、今年の4月から1年度分の税金を売主が納めなければなりません。しかし実際の売買では、売主と買主の間で協議して固定資産税の負担割合を決めることが一般的です。

固定資産税のしくみ【その1】 あらまし|手続き・申請・業務|兵庫県上郡町ホームページ

アメリカなど海外赴任していても義務がある

海外赴任中であっても、日本国内に土地や建物を所有している人には、固定資産税を納める義務があります。

海外赴任によって、納税通知書の受取りや税金を納めることに支障がある人は、『納税管理人』の指定が必要です。納税管理人とは、納税義務者に代わり納税に関する一切の事項を処理するための代理人のことをいいます。

指定には、土地・建物がある市町村の担当窓口等(東京23区は都税事務所)への納税管理人申告書の提出が必要です。

固定資産税の調べ方

固定資産税は、どのように確認すればよいのでしょうか。

納税通知書で確認

固定資産税は、市町村から送られる『納税通知書』、または同封される『課税明細書』で確認しましょう。納税通知書とは、納税者に税額・納付期限などを知らせるために毎年4~6月頃に送られる文書です。

書式は各自治体で異なりますが、税額のほか課税標準額や軽減税額などが記されています。

固定資産課税台帳で確認

納税通知書が手元にない人は、『固定資産課税台帳』で確認するとよいでしょう。固定資産課税台帳は、土地・家屋の評価額・課税標準額などを記載した帳簿で、市町村に備えられています。

自分が所有する土地・家屋の登録内容は、年間を通して閲覧の申請ができます。また、借地人・借家人・相続人(所有者が死亡している場合)・委任状のある代理人も申請が可能です。

手続きには本人確認書類のほか、借地人・借家人の場合は賃貸借契約書などを用意しましょう。手続きは郵送でも行えます。市町村に詳細を確認してから申請しましょう。

固定資産評価証明書で確認

『固定資産評価証明書』は、固定資産課税台帳に登録された土地・家屋等の評価額を証明する書面です。郵送での取り寄せが可能なため、固定資産税に関する明細を役所に出向かずに確認できます。

取得できるのは納税義務者本人または委任状のある代理人などです。

固定資産に関する証明 横浜市

固定資産税の計算方法

固定資産税は、どのように計算すればよいのでしょうか。

固定資産税の計算式

固定資産税は、以下の計算式で算出できます。

  • 固定資産税=課税標準額×標準税率1.4%

税率は1.4%が基本です。ただし、財政状況に問題を抱えているなど自治体の事情によっては、1.4%より高めの税率を適用できます。

例として、下表の固定資産税を計算してみましょう。

  1. 土地・家屋の課税標準額を合計(1000円未満切捨て)
    314万2045円+235万9225円=550万1000円(ア)
  2. (ア)に税率1.4%をかけて、税額を計算(100円未満切捨て)
    550万1000円×1.4%=7万7000円

期別税額例の図出典:福岡市 固定資産税・都市計画税はどのように計算するのですか。

課税標準とは

固定資産税における課税標準額とは、市区町村が土地・家屋の評価額をもとに算出する、課税額を算出する上で基礎となる金額です。土地・家屋の売買価格とは異なります。

家屋の評価額は原則課税標準額と一致しますが、土地の場合は一致しません。例えば、住宅用地には特例が設けられており、課税標準額が評価額の1/6や1/3に軽減されます。

また、地価が急激に上昇し土地の評価額が大きく上がる場合は、課税標準額の上昇率を抑える負担調整措置が講じられることがあるのです。これらの特例・措置により、一般的に土地の課税標準額は、その評価額より低い金額になります。

評価替え

固定資産税評価額は、土地であれば地価の変動、家屋の場合は年月の経過による劣化など、様々な要因から変化します。そこで、3年ごとに評価をし直す『評価替え』が行われ、その時々の適正な時価に見直されるのです。

固定資産税評価額とは

固定資産税評価額とは、各市町村が決める土地・家屋の評価額のことで、固定資産課税台帳に登録されています。

市町村は総務大臣が定めた『固定資産評価基準』に基づき、評価額を決めなければなりません。固定資産評価基準は、固定資産の評価基準・評価の実施方法・手続きなどを定めたものです。

土地の評価額

土地の評価方法は、地目によって異なります。地目とは、宅地・農地・山林など、土地の用途による区分です。この場合の地目は、登記簿上の地目ではなく、1月1日時点の現況における地目で評価します。

宅地は、公示価格(※1)などを活用し、その7割を目途に評価額を算定します。評価額の目安は、公示価格の7割程度です。評価方法には、『市街地評価法(路線価方式)』と『その他の宅地評価法』があります。

路線価方式は、地価公示価格等を活用して設定される『固定資産税路線価』をもとに宅地の形状や道路との接し方などを考慮して、評価額を決める方法です。

その他の宅地評価法は、状況が類似する地区ごとに標準宅地(※2)を選定し、その時価(地価公示価格等の7割を目途)をもとに個々の宅地の評価額を求めます。

(※1:公示価格とは、国土交通省の土地鑑定委員会が決める、標準地の1平方mあたりの価格(1月1日時点)です。毎年、3月に公表されます)

(※2:標準宅地とは、主要街路に接する宅地のうち奥行・形状・間取りなどが当該地域において標準的とされる宅地のことです)

土地の評価方法 松山市ホームページ

路線価とは

『路線価』とは、道路に面した標準的な宅地1平方mあたりの土地の評価額です。路線価には、固定資産税路線価と相続税路線価があります。混同しないよう注意しましょう。

通常、路線価と呼ばれているのは、相続税・贈与税の算出に用いる相続税路線価です。固定資産税の算出には、各市町村や東京都が決める固定資産税路線価を用います。

固定資産税路線価は公示価格の7割を目途に決められ、3年に1度の見直しが原則です。ただし、地価が下落した場合など、見直しの年以外でも価格が修正されるケースがあります。

固定資産税路線価は、各市町村または東京都に問い合わせるか、『全国地価マップ』などで確認するとよいでしょう。

全国地価マップ | トップ

家屋の評価額

家屋の評価額は以下により算出します。

  • 評価額=再建築費評価点数×経年減点補正率(※1)

『再建築費評価点数』は評価の時点で、評価対象の家屋と同じ家屋を同じ場所に建てる場合に必要な建築費を部分別に算出し点数化したものです。

家屋を新築あるいは増改築すると、自治体の担当職員が家屋調査を行います。建物の構造や設備状況、建築資材の材質などをチェックし、評価額を算出するための調査です。

調査結果を固定資産評価基準と照らし合わせ、各部の再建築費を求めて合計し、経年減点補正率をかけて評価額を算定します。

家屋は経年と共に評価額が下がるのが基本です。しかし、増改築をした場合には、評価額が上がり、固定資産税が増えるケースがあります。

(※1:経年減点補正率は、建築後の経年によって生ずる損耗による減価を表します)

マンションの土地や家屋の場合

分譲マンションのうち、自分が居住する専有部分は家屋として評価されます。

通常、家屋は建築から年月が経過するにつれ、評価額が下がっていきます。一般的に、鉄筋コンクリートで建設されたマンションは、木造の戸建て住宅に比べ評価額の下がり方が緩やかです。

土地については、他の住人との共用土地として扱われます。マンションの敷地全体の面積に占める、専有部分の面積の割合に応じて、個々の土地の評価額が決まる仕組みです。

軽減措置

固定資産税に対しては、税負担が軽くなる特例措置などが設けられています。

住宅用地の特例

『住宅用地の特例』とは、課税標準額が軽減される措置です。軽減割合は、住宅用地の面積によって異なります。

 住宅用地の種類 小規模住宅用地 一般住宅用地
 面積 200平方m以下の住宅用地 200平方mを超える部分(家屋の床面積の10倍を限度とする)
 軽減割合 課税標準額×1/6 課税標準額×1/3

住宅用地とは、住宅やマンションの敷地として利用されている土地のことです。

新築の場合

新築住宅は、課税床面積120平方mまでの部分について、一定期間の固定資産税が1/2に減額されます。住宅の耐火構造などにより、減額期間に違いがあるのです。

  • 3階建以上の耐火構造・準耐火構造住宅(マンションなど):5年間
  • 上記以外の一般住宅(戸建て住宅):3年間

減額措置には、以下の適用要件が設けられています。

  • 店舗併用住宅の場合は、居住用の部分が1/2以上
  • 居住部分の課税床面積が1戸につき50平方m以上280平方m以下
  • 1戸建以外の賃貸住宅は、1戸につき40平方m以上280平方m以下

長期優良住宅

新築住宅が『長期優良住宅』の場合は、上記の新築住宅に対する減額措置が2年間長く適用されます。減額の割合は1/2で、一般の新築住宅と同じです。

  • マンションなど:7年間
  • 戸建て住宅:5年間

減額措置を受けるには、長期優良住宅として認定されなければなりません。認定には、耐震性・省エネルギー性・劣化対策・バリアフリー性などにおいて、一定の技術基準を満たす等の住宅品質の確保が必要です。

認定を受けるには、住宅に所定の措置を講じた上で、都道府県・市または区に認定申請をしましょう。

長期優良住宅とは | 長期優良住宅について | 長期優良住宅[評価協会]

固定資産税の支払い

固定資産税は口座振替や役所・銀行・コンビニ等の窓口、また、ネットなどを利用して支払います。

納付期限

固定資産税の納期は、各自治体が年4期に分けて定めており、納期ごとに決められた期限までに指定の税額を納めなければなりません。納付期限は、納税通知書や納付書で確認しましょう。

例えば、東京23区の平成31(令和元)年度の納付期限は、以下の通りでした。

項目 納付期限
第1期 7月1日
第2期 9月30日
第3期 12月27日
第4期 3月2日

期限を過ぎると延滞金が発生しますが、その税率は、納付期限の翌日から1カ月とそれ以降で大きく異なります。

期間 年率(平成30年1月1日~令和1年12月31日)
納付期限の翌日から1カ月を経過する日まで 2.6%(特例基準割合(※)+1%)
上記以降 8.9%(特例基準割合+7.3%)

(※特例基準割合とは、各年の前々年10月~前年9月各月の短期貸出約定平均金利の合計を12で割った割合に1%を加えたものです)

都税:固定資産税・都市計画税(土地・家屋) | 都税Q&A | 東京都主税局

徴収猶予や減免

固定資産税では一定の要件を満たす人に対し、徴収猶予や税額の減免(減額・免除)が認められています。

納税者が以下の理由で固定資産税を納付できない時は、所定の申請手続きを行い審査で申請が認められると、原則1年以内の徴収が猶予されます。

  • 災害を受けた時や盗難にあった時
  • 納税者本人もしくは同一生計親族が病気にかかったり、負傷したりした時
  • 納税者が事業を廃止または休止した時
  • 納税者の事業に著しい損失があった時

また、次の要件に該当すると、税額が減免されることがあります。減免を受けるには、納付期限までに申請書の提出が必要です。

  • 生活保護を受けることになった時
  • 災害などにより、固定資産の価値が著しく低下した時

固定資産税をチェックしてみよう

納税通知書が手元に届いたら、添付されている課税明細書で固定資産税の詳細をチェックするようにしましょう。

過払いなどは起こり得る?

総務省は、固定資産税および都市計画税(※1)に関して、各市町村が課税誤りなどによって税額を修正した件数を調査しています。

平成21~23年度に、税額修正をした納税義務者が1人以上あったとする市町村は、回答団体の97%です。課税修正が生じた要因は評価額の修正がもっとも多く、土地29.9%、家屋29.7%となっています。

年度(平成) 税額修正団体数 団体数割合(※2)
21年度 1483団体 93.2%
22年度 1485団体 93.3%
23年度 1484団体 93.2%
累計 1544団体 97.0%

(※1:都市計画税は、都市計画区域に土地・家屋を所有する人が納める税金です。街路整備事業・下水道事業など、都市計画事業・土地区画整理事業に充てられます)

(※2:団体数割合=各年度の税額修正団体数÷調査回答団体数)

総務省|固定資産税及び都市計画税に係る税額修正の状況調査結果

価格に不服がある場合は審査申出

土地・家屋の固定資産評価額に不服がある場合は、固定資産が所在する市町村に問い合わせてみましょう。それでも解消されなければ、『固定資産評価審査委員会』に『審査の申出』を申請できます。

固定資産評価審査委員会は、申出に対し審査の決定を行う市町村から独立した機関です。公正中立な立場から、評価額が適正であるかを審査します。

審査の申出が認められているのは、固定資産課税台帳に記載のある評価額に限られます。申請には固定資産評価審査委員会の事務局など、指定の提出先への審査申出書の提出が必要です。

なお、申出ができる期間は、固定資産台帳に評価額などの登録をした旨の公示があった日から、納税通知書の交付を受けた日後3カ月以内と定められています。

出典:東京都主税局<東京都固定資産評価審査委員会>

税について不服がある場合は審査請求

評価額以外の課税内容などに不服がある場合は、市町村長に対し審査請求書を提出して不服を申し立てる『審査請求』ができます。

審査請求を行える期間は、その処分があったことを知った日の翌日から3カ月以内です。疑問や不服がある時は、早めに担当窓口に問い合わせをし、解消できなければ審査請求を検討しましょう。

まとめ

納税通知書が届いたら税額だけでなく、特例等が適正に適用されているかなどもチェックしておきましょう。

疑問や不服がある時は、市町村役場などに問い合わせます。それでも解決しない場合は期間に間に合うように、審査申出または審査請求を行うとよいでしょう。

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