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固定資産税の評価額はどう決まる?計算方法やチェックの仕方を紹介

固定資産税は市区町村が決める固定資産税評価額をもとに計算されますが、評価額はどのように決められるのでしょうか。固定資産税の計算に用いる評価額や課税標準額、税率などを解説し、固定資産税の軽減措置やチェックの仕方を紹介します。

この記事の目次

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固定資産税の調べ方

まず、『固定資産税』の確認の仕方や計算方法を見ていきましょう。

固定資産税とは

固定資産税とは、毎年1月1日時点における土地・建物などの固定資産の所有者に課せられる税金です。4月1日から翌年3月31日の1年度分が課税され、固定資産が所在する市区町村(東京23区は東京都)に納めなければなりません。

1月2日以降に土地などを購入し登記簿上の所有者となっても、通知書は1月1日時点の所有者に届きます。一般には、売主と買主の間で協議して、日割りや月割りなどの方法で買主(1月2日以降の所有者)も税金の一部を負担するのが通例です。

市区町村は、毎年4~6月頃に納税義務者に『納税通知書』を送付し税額などを通知します。通知書と一緒に届く納付書を使用し、納付期限までに分納(通常4回)あるいは一括で納めましょう。

納税通知書や評価証明書で確認できる

固定資産税を調べる際に必要なのが、『固定資産税評価額』です。市区町村長が一定の基準をもとに決める土地・家屋の価格をいい、納税通知書や『固定資産評価証明書』で確認できます。

評価証明書は、固定資産課税台帳(※)に登録された不動産の評価額を証明する書面です。役所や都税事務所の窓口に出向くか、郵送による手続きで取得しましょう。

取得には交付申請書・本人確認書類・手数料、郵送の場合は返信用封筒・切手などが必要です。各自治体で詳細が異なるため、ホームページで確認してから取得するとよいでしょう。

(※固定資産課税台帳とは、固定資産の所在地・価格・所有者などを明らかにするために市区町村に備えられた台帳です)

固定資産税の計算式

固定資産税は以下の計算式で、算出しましょう。

  • 固定資産税=固定資産税評価額(課税標準額)×標準税率(1.4%)

『課税標準額』とは税額を計算する際に基準になる金額で、原則、評価額と一致します。ただし、特例などによって課税標準額が軽減されると、評価額を下回ることを覚えておきましょう。

標準税率は、地方公共団体が地方税を課税する際に用いることとされる税率で、固定資産税では1.4%です。しかし、財政が悪化状態にあるなど、市区町村の財政状況によっては1.4%を超える税率を設定できます。

評価額や課税標準額の計算方法

評価額や課税標準額の計算方法は土地と家屋で違い、土地は地目(※1)ごとにも異なります。また、評価および評価額の調整を容易にし、全国的な評価の均衡を保つために、評点数という点数で評価することを知っておきましょう。

例として、宅地の評価法の一つである『市街地宅地評価法(路線価方式)』を見ていきます。計算式は以下の通りです。

  • 評点数=路線価×画地の状況による補正率×地積(土地の面積)
  • 評価額=評点数×評点1点あたりの価額

『路線価(※2)』は、ある地域の道路に面した標準的な宅地1平方mあたりの評価額です。公示地価の7割を目途に算定します。地積は原則、登記簿上の地積です。

評点1点あたりの価額は各市区町村の提示平均価額(※3)を基準に、市区町村長が決定します。通常、1点あたり1円です。

(※1:地目は土地の用途による分類です。宅地・田および畑・山林などに分かれます)
(※2:固定資産税における路線価は市区町村が決める固定資産税路線価です。各市町村に問い合わせるか、全国地価マップのサイトにて確認できます)
(※3:提示平均価額とは、地目ごとに各市区町村のすべての土地の評価額を合計し、その価額を総地積で割ったものです)

全国地価マップ | トップ

固定資産税の評価基準とは

固定資産の評価基準や評価方法は、総務大臣が『固定資産評価基準』において定めています。土地は正常売買価格を基準に評価し、家屋は『再建築価格』を基準に評価するのが基本です。

正常売買価格は、正常な条件のもとに成立する取引価格を意味し、売買実例価額(市場価格)を修正して求めます。土地の市場価格は投機的な取引など、特殊な条件での取引を含む場合があり、正常売買価格とはいえません。

したがって土地の場合は、売り急ぎや買い急ぎなどの不正常な要素を排除して正常売買価格を求め、これを基準に評価額を算出します。よって、市場価格と評価額は、必ずしも一致しません。

(※再建築価格とは、評価対象の家屋と同じものを、同じ場所に評価の時点で建てた場合に要する建築費です)

土地の評価

上記の路線価方式を具体的に見ていきます。路線価方式は、主に市街地的な形態を形成する地域(都市部の住宅密集地域など)に対する評価法です。以下の流れで評価額を算定します。

  1. 道路の状況や家屋の疎密度などを考慮して、地域を区分
  2. 標準地(※)を選定し、地価公示価格等の7割を目途に時価を設定
  3. 標準地に接する主要街路に路線価を付設
  4. 主要街路との状況の相違を考慮して、その他の街路に路線価を付設
  5. 路線価をもとに、個々の宅地の価格の補正を行い評価額を決定

価格の補正は、宅地の形状などを考慮して行います。例えば、宅地が複数の道路に接している、形状が長方形や正方形に整っているなどの土地は、高い評点になるのが基本です。

逆に、道路からの奥行が長い、あるいは形状がいびつ、道路に接する長さが短いなどの土地は評点が低くなります。

(※標準地とは、主要な街路に接する宅地のうち、間口・奥行き・形状が標準的なものです)

家屋の評価

新築家屋の評価は、屋根・床・外壁・内壁等の材料や構造・設備などを、固定資産評価基準が定める評点数で評価します。これら各部の評点数を積み上げて、家屋の再建築費の評点数を算出するのです。

求めた評点数に対し経年による損耗の減点補正を行い、家屋の評価額を算定します。

新築以外の家屋の評価額は新築家屋と同じ方法で算出しますが、再建築価格は固定資産評価基準が定める再建築費評点補正率によって、物価の変動を考慮して評価されるのが相違点です。

マンションの場合

分譲マンションは、自分が居住する専有部分の固定資産税に加え、他の住人も使用する敷地(共用土地)に対する税金の負担が必要になります。

専有部分は家屋として評価額が算定され、土地の評価額はマンションの敷地全体の評価額に持分割合をかけて算出する仕組みです。持分割合は、マンション全体の床面積に対する専有部分の面積の割合をいいます。

評価替えはいつ行われる?

評価額は『評価替え』によって、3年ごとに見直されます。

評価替えとは

固定資産税は評価額をもとに課税標準額を決め、税額を計算します。納税者の負担を公平に保つには、毎年、固定資産の評価を見直すことが理想でしょう。しかし、毎年の見直しには、膨大な時間やコストが必要になり現実には不可能です。

よって、原則として評価額を3年間据え置く制度、すなわち3年ごとに評価額を見直す制度を採用しています。この制度を評価替えといい、実施する年度を『基準年度』というのです。

平成30年は評価替えの年で次回は3年後

直近の評価替えは、平成30年に実施されました。したがって、次回の評価替えは30年から3年後の令和3年です。

ただし、基準年度の評価額が適当でない場合は、基準年度以外でも評価額の見直し・算定が行われます。例えば、新たに課税対象となった土地・家屋、家屋の改築や地目の変更があった場合などです。

固定資産税の軽減措置とは

固定資産税は『軽減措置』によって、その負担が軽くなる場合があります。

住宅用地の特例

住宅・マンションなどの居住用の建物の敷地である住宅用地は、面積により『小規模住宅用地』と『一般住宅用地』に分かれます。

  • 小規模住宅用地:200平方m以下の住宅用地および200平方mを超える住宅用地の200平方m以下の部分
  • 一般住宅用地:住宅用地の200平方mを超える部分

例えば、300平方mの土地に住宅があれば、200平方m分が小規模住宅用地、100平方m分が一般住宅用地です。

住宅用地は、以下の課税標準額の特例措置が受けられます。

住宅用地 小規模住宅用地 一般住宅用地
軽減割合 評価額の1/6 評価額の1/3

例えば、小規模住宅用地の固定資産税であれば、『評価額×1/6×標準税率(1.4%)』で計算しましょう。

新築住宅の特例

新築住宅(2020年3月31日までに新築)は、床面積120平方m相当部分にかかる固定資産税が、一定の期間1/2に軽減されます。

主な適用条件は、居住部分の床面積が50平方m以上280平方m以下であることです。なお、特例には、以下の適用期間が設けられています。

新築住宅 適用期間
3階以上の耐火構造・準耐火構造の住宅 新築後5年間
上記以外の一般住宅 新築後3年間

長期優良住宅

長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が建物の構造や設備に講じられた優良な住宅のことです。所定の基準をクリアすると、長期優良住宅に認定されます。

認定長期優良住宅を新築した場合は、上記の新築住宅に対する特例の適用期間が延長されるのです。

長期優良住宅 適用期間
戸建て 5年間
マンション 7年間

固定資産税をチェックしよう

固定資産税の過払いは、どのようにチェックすればよいのでしょうか。

過払いの場合もあるかも?

計算や評価のミスなどによる税金の過払いが発覚し、払い戻しが認められるケースが発生していることを知っておきましょう。

総務省は各市区町村を対象に、平成21~23年度における課税の誤りなどによる税額修正の状況を調査しています。調査結果では、課税の誤りから税額を修正した納税義務者が1人以上あった市区町村は、回答団体のうち97%でした。

税金を納めすぎていないかチェックしてみると良いかもしれません。

総務省|固定資産税及び都市計画税に係る税額修正の状況調査結果

納税通知書の見方

固定資産税のチェックには、納税通知書と一緒に届く『課税明細書』を活用しましょう。課税明細書には評価額などの記載があり、書式は市町村によって異なります。

例として以下の明細書を見ていきましょう。課税明細(※)が、土地と家屋に分けて記載されます。以下では上段が土地、下段が家屋に関する情報です。

課税明細書見方02

出典:課税明細書の見方について - 土岐市

上記の明細書から、固定資産税の詳細を下表にまとめました。

土地(宅地/課税地籍200平方m)
評価額 1200万円
課税標準額 200万円(評価額1200万円×1/6)
固定資産税相当税額 2万8000円(200万円×1.4%)
家屋(居宅/課税延床面積132平方m)
評価額 1000万円
課税標準額 1000万円
軽減税額 6万3637円(1000万円×1.4%×120平方m÷132平方m×1/2)
固定資産税相当税額 7万6363円(1000万円×1.4%-6万3637円)

(※明細書の数値はイメージです)

軽減措置が適切かをチェック

チェックの際には、軽減措置が適用され、税額・評価額・課税標準額が正確に軽減されているか確認します。例えば住宅用地であれば、評価額と課税標準額が同額の場合は、課税標準の軽減措置が適用されていないでしょう。

固定資産税が違うと思ったら?

固定資産税やその明細に不服がある場合は、どうすればよいでしょうか。

評価額に関しては審査申出

評価額に対し不服がある場合は、固定資産が所在する自治体の固定資産評価審査委員会に不服の申し立て(審査の申出)ができます。

審査委員会は納税者による評価額の不服を審査するために、地方税法に基づき設置される中立的な機関です。弁護士・不動産鑑定士・税理士などから委員が選ばれ、委員会が適正でないと認めると、課税台帳の評価額、税額が修正されます。

審査の申出ができるのは納税者またはその代理人で、借地人・借家人の申出は認められていません。

市町村役場などに問い合わせても疑問・不服が解消されなければ、審査の申出を検討するとよいでしょう。

課税に関しては審査請求

課税額など固定資産の評価額以外の事項に関する不服は、審査の申出の対象外です。代わりに、審査請求の申出事項とされています。

役所に問い合わせても解消されない場合は、市町村長または都知事に対し審査請求書を提出し、不服の申し立てが可能です。

期間に注意

審査の申出・審査請求を行える期間は限られています。

審査の申出を行える期間は原則として、固定資産課税台帳に価格などを登録した旨の公示日(一般には4月1日)から納税通知書の交付を受けた日の後3カ月以内です。つまり原則、評価替えがあった年しか申出ができません。

審査請求は、納税通知書を受け取った日から3カ月以内が申し立てを行える期間です。

固定資産税評価額から他の税金もわかる

『都市計画税』・『不動産取得税』・『登録免許税』は、固定資産税評価額に所定の税率をかけて算出されます。これらの税金を、詳しく見てみましょう。

都市計画税

都市計画税は、都市計画事業・土地区間整理事業の費用に充てるための税金で、道路の建設や上下水道の整備などに使われます。市街化区域(※)に土地や建物を所有する人が納める税金です。

都市計画税は地方税であり税率は、市町村によって異なりますが0.3%の上限があり、これを超えることはありません。以下は、都市計画税の計算式です。

  • 都市計画税=固定資産税評価額(課税標準額)×税率

なお、住宅用地に対しては、下表の軽減措置が設けられています。

住宅用地の面積 軽減割合
200平方m以下の部分 評価額×1/6
200平方mを超える部分 評価額×1/3

(※市街化区域は、都市計画法で指定される都市計画区域で、自治体による道路・公園・上下水道などの整備が重点的に進められます)

不動産取得税

不動産取得税は、土地・建物を購入した時や新築・増改築した時などにかかる税金です。不動産取得後に、各都道府県から送付される納税通知書を使い納付しましょう。

計算式は以下の通りです。

  • 土地・建物の不動産取得税=固定資産税評価額×税率

税率は原則4%ですが、特例として21年3月31日までは土地・家屋は3%に引き下げられています。軽減の特例もあり、例えば宅地は課税標準額が評価額×1/2です。

ほかにも、購入する住宅やその敷地が一定の要件を満たすと、評価額もしくは税額が控除される場合があります。

登録免許税

登録免許税は不動産を購入し、所有権を登記する際に納める税金です。固定資産税評価額に、以下の税率をかけて算出します。

所有権登記の種類 税率(本則) 軽減税率(21年3月31日まで)
移転登記(土地) 2.0% 1.5%
保存登記(新築住宅) 0.4% 0.15%
移転登記(中古住宅) 0.4% 0.3%

住宅に対する軽減税率に、住宅の新築・取得から1年以内の登記、床面積が50平方m以上であるなどの、適用要件があります。

平成31年4月1日以降の登録免許税に関するお知らせ:法務局

まとめ

固定資産税評価額は市区町村が土地と家屋に分けて算定し、3年に1度の評価替えによって価格を見直します。

評価額や軽減措置の適用状況は、課税明細書などで確認が可能です。疑問に思う場合は、まず市区町村に問い合わせてみるとよいでしょう。

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