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法人税法の施行規則とは。税務の根拠を理解し改正に対応しよう

法人税を納付するには、法人税法に則った申告をしなければなりません。本記事では、法人税法および、法人税法の施行令・施行規則・基本通達を詳しく解説します。青色申告や帳簿保存の根拠についても、併せて見ていきましょう。

この記事の目次

法人税の基礎知識

『法人税』とは、法人の企業活動により得られる所得に対して課される税金です。法人税の対象となる法人は、下表のように定められています。

具体例 課税の有無
普通法人 ・株式会社
・有限会社
・医療法人
課税
公共法人 ・地方公共団体
・金融公庫
・事業団
非課税
公益法人など ・社団法人
・財団法人
・学校法人
・宗教法人
原則非課税
(収益事業(※)で得た所得には課税)
協同組合など ・信用金庫
・農業協同組合
課税
人格のない団体 ・PTA(ピーティーエー)
・同窓会
収益事業で得た所得に課税

まず、法人税の基本事項を見ていきましょう。

(※収益事業とは、物品販売業や不動産販売業・金銭貸付業など33種類の事業を、事業場を設けて継続して営むことです)

国税であり申告が必要

法人税は、国に納める国税です。申告納税方式のため、納税者が税金を計算し申告を行い、納付しなければなりません。

法人税の申告および納付期限は、事業年度終了日の翌日から2カ月以内です。期限の日が土日・祝日などの場合、その翌日が期限となります。

期限内に申告および納税ができなかった場合は、本来納めるべき税金のほか、無申告加算税(※)や延滞税の対象となります。期限を超過した場合には、速やかに申告・納付を行いましょう。

(※無申告加算税とは、申告期限までに確定申告を行わなかった場合に、納税者に課せられる国税です)

法人税法と租税特別措置法により定義

法人税は、『法人税法』および租税特別措置法により定義されています。それぞれの法律の特徴は、下表のとおりです。

定められている内容(一例)
法人税法 法人税全般
・課税所得の範囲
・法人税の計算方法
・申告および納付の流れ
・納税地
・外国法人の納税について
租税特別措置法 税金に関する政策上の特例
・中小企業者等の法人税率の特例
・資産譲渡の課税の特例
・景気調整のための課税の特例

e-Gov法令検索

法人税法施行令と施行規則、基本通達

法人税に関する規定には、法人税法以外に以下があります。

  • 法人税法施行令
  • 法人税法施行規則
  • 基本通達

ここでは、それぞれの規定の特徴を解説します。

納税などの手続きが規定されている

『法人税法施行令』および施行規則・基本通達には、法人税の詳細や納税方法などが記されています。それぞれの特徴は、以下のとおりです。

  • 施行令(しこうれい):法律ではあいまいな部分や記載が足りていない部分を定める
  • 施行規則:法令の施行に必要な規則を定める
  • 基本通達:法律の具体的な取り扱いを記載。納税手続きにおける判断の目安が記される

 それぞれの制定元と優先順位

上記の規定は、以下の組織により制定されます。

  • 法人税法施行令:内閣
  • 法人税法施行規則:財務省

法人税において、最も優先される規定は、法人税法です。次に優先順位が高いのが法人税法施行令、次が法人税法施行規則と決まっています。

なお、基本通達は施行令や施行規則とは異なり、法律で定められたものではありません。基本通達は、行政機関による事務手続きを統一するための、内部規定です。

法人税の納税手続きは、基本通達の範囲内で、それぞれのケースに合わせて行われます。

法人税基本通達の制定について|国税庁

青色申告の根拠

法人税の納税は、青色申告により行います。青色申告は、納税者が税法に従って、所得金額と税額を正しく計算し納税するための制度です。

法律の定めに基づいて正しい青色申告をした場合、所得金額の計算などについて有利な取り扱いが受けられます。青色申告をする人は、法律に則った正確な申告をすることが重要です。

申告書の記載事項は53~59条

青色申告書については、法人税法施行規則の53~59条に記載されます。記載された規定内容は、下表のとおりです。

記載項数(条) 規定内容
53 複式簿記により決算を行う
54 仕訳帳および総勘定元帳を備える
55
仕訳帳には、取引の発生順に、取引年月日・内容・勘定科目および金額を記載する 。総勘定元帳には、記載の年月日・相手方勘定科目および金額を記載する
56 各事業年度終了の日に、資産の棚卸や整理をし、記載する。棚卸では、棚卸表を作成・記載する
57 貸借対照表および損益計算書を作成する
58 所轄税務署長の承認を受ければ、54~56条の記載事項を省略・変更できる
59 申告でそろえた書類および帳簿は、原則として7年間保存する

e-Gov法令検索

記載は別表手引きを参考に

書類の記載方法の詳細は、別表手引きを参考にしましょう。手引きは、国税庁ホームページで確認できます。

平成29年版 法人税申告書・地方法人税申告書の記載の手引|国税庁

日々の記帳や帳簿保存の根拠

青色申告をするには、日々の取引や資産の変動について帳簿に記載し、保存しなければなりません。

記帳は法人税法施行規則54条や別表20

青色申告では、法人税法施行規則54条に基づく、以下の記帳の作成が必要です。

  • 仕訳帳: すべての取引を借方および貸方に仕訳する帳簿
  • 総勘定元帳: すべての取引を勘定科目の種類別に分類して、整理計算する帳簿

帳簿に必要な記載事項の詳細は、別表20に記載されます。

帳簿保存は法人税法施行規則59条

青色申告の帳簿保存に関する規定は、法人税法施行規則59条に詳細が定められます。59条に基づき、保存が必要とされる書類は以下のとおりです。

  • 仕訳帳および総勘定元帳
  • 法人の資産・負債および資本に影響する取引に関して作成された、その他の帳簿
  • 棚卸表・貸借対照表および損益計算書
  • 取引相手から受け取った、文書・契約書・送り状・領収書・見積書などの書類

また、保存期間は下表のように定められています。

保存が必要な書類 保存期間(年)
帳簿 法定帳簿 7
任意帳簿 5
書類 決算に関する書類
業務において作成・受領した書類

2017年度税制改正による主な変更

17年度に行われた税制改正に伴い、法人税法にもいくつかの変更がありました。税制改正による法人税法の変更点を見ていきます。

「平成29年度税制改正」(平成29年4月発行) : 財務省

研究や環境関連の税額控除見直し

税制改正による変更点の一つ目は、研究開発税制(※)です。研究開発税制の変更点は、下表のとおりです。

変更前 変更後
試験研究費の定義 ・製品の製造
・技術の改良・考案・発案
変更前に、第4次産業の革命型のサービス開発を追加
税額控除率(%) 8~10
(中小法人:12)
試験研究費の増減に応じ6~14
(中小法人:12~17)
税額限度額(%) 法人税額の25 法人税額の25
・中小法人:10上乗せ
・試験研究費が平均売上高の10超:0~10上乗せ

第4次産業の革命型のサービス開発には、自然災害予測サービス・観光サービス・ヘルスケアサービスなどがあります。

(※研究開発税制とは、物づくりまたはサービス開発を行う企業を対象とした、税制優遇制度です。具体的には、基礎研究や応用研究の費用の一部が、法人税から控除されます)

土地譲渡など土地税制の変更

税制改正による変更点の二つ目は、土地税制です。所有期間が5年以下の土地を譲渡した場合、他の所得と分離して、所得税および地方税が課せられます。

しかし、税制改正で土地の譲渡益に対する追加課税制度の停止措置が延長されたことにより、20年3月31日までは所得税および地方税は課税されないとされました。

なお、土地の譲渡益については、通常の法人税に加え、所有期間が5年以内のものは10%、5年超のものは5%を納める必要があります。

また、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例も、19年12月31日まで延長されました。

これにより、所有期間が5年を超える一定の条件を満たす土地の譲渡では、税率が軽減されます。

まとめ

法人税は、納税者自身が申告・納税しなければなりません。法人税に関する規定は、法人税法に定められます。

また、より細かい規定や手続きに関する具体的な事項は、法人税法施行令および法人税法施行規則に記載されます。申告の際にはそれぞれの規定を確認し、正確な納税を目指しましょう。

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