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電子申告とは?電子申告のメリット・デメリットを正しく理解しよう

この記事では、確定申告をオンラインで行える電子申告に関する知識を、網羅的に説明していきます。この記事を読むことで、電子申告のメリット、デメリット、事前準備を幅広く理解することができるでしょう。ぜひ電子申告を行う際に参考にしてください。

この記事の目次

電子申告ってそもそも何?

電子申告とは、これまで国税庁に対し行ってきた法人税や消費税の納税を、金融機関や所轄税務署の窓口で納付するのではなく、インターネット上で手続きをすることです。

これにより各機関の窓口混雑の緩和や社会全体のコスト削減、稼働削減による生産性の向上を図れるようになりました。2017年度の税制改正に伴い、条件を満たす法人による法人税等の納付は電子申告で行うことが義務化され、2020年度から施行されます。

国税の電子申告にはe-Tax

法人税や消費税など、国税の電子申告には、国税庁主管の納付システム「e-Tax」を使用します。

電子申告をする際、事前にシステムを使用するという「開始届出書」が必要になります。これにより暗号番号や利用者識別番号、システムのインストーラーが入手でき、ネットさえつながればどこにいてもe-Taxが使用可能です。

このe-Taxでは納税の手続きもオンラインで行うことができ、即時納付や、指定した日に納付できる「ダイレクト納付」、インターネットバンキングの利用ができます。

地方税の電子申告にはeLTAX

法人住民税や法人県民税、事業税等の地方税納付は、総務省主管の納付システムeLTAXを利用します。eLTAXでも事前に利用届出の申請書提出は必要です。

利用届出が受理されると、eLTAXへのログインに必要なログインIDと初期パスワードが発行されます。

e-Tax同様、インターネット環境があればどこでも利用できますが、休日は使用できる日が指定されていることもあるので、事前に使用できる時間帯を確認しておきましょう。

法人税と消費税の電子申告が義務化に

次に、電子申告の義務化について説明していきます。

義務化の対象者は?

個人事業主は対象外となり、規定に沿った法人を対象者とします。

日本国内の法人のうち、事業年度開始時において資本金または出資金の金額が1億円を超える法人が対象です。そのため資本金数千万程度の中小企業は対象から外れます。

ただし保険会社などの相互会社、投資法人、特定目的会社は資本金の額に関係なくその対象になります。

公益法人や協同組合も対象となりますが、これらは資本金が1億円を超える組織のみと決められています。

消費税と地方消費税を納付する場合は、法人税納付を電子申告で義務化されている対象法人に加え国や地方公共団体が対象となり、より幅広い組織に対し義務化されます。

ちなみに法人の資本金が1億円超えである場合の判断時期は、「事業年度開始」時としているため、年度途中に資本金が変わったとしても判断材料にはなりません。

対象税目は?

e-Taxで納付が義務付けられる対象税目は以下の4つです。

  • 法人税
  • 地方法人税
  • 消費税
  • 地方消費税

地方住民税、法人事業税といった税目は、eLTAXで納付が義務づけられているので注意してください。

出典:大法人の電子申告の義務化の概要について|e-Tax - 国税庁

対象の手続きと対象書類は?

対象の手続きは以下の通りです。

  • 確定申告
  • 中間(予定)申告
  • 仮決算の中間報告
  • 修正申告または還付申告

それぞれの申告に関する書類が、対象書類となります。また申告書だけでなく、法人税における財務諸表や勘定科目内訳明細書、租税特別措置の適用に必要な書類や消費税の申告書付表などの詳細を表す「添付書類」も電子申告で義務化される対象書類です。

連結会社であれば、連結親法人が電子申告の義務対象法人である場合、各連結子法人の個別帰属額等の届出書も提出が必要になるのでしっかり確認しましょう。

電子申告のメリット

ここでは、電子申告のメリットを説明します。

添付書類の省略ができる

例えばマイナンバーカードの添付や源泉徴収書、雑損控除の証明書、寄附金控除の証明書、特定口座年間取引報告書といった、多くの添付書類を省力できるため、大幅に申告の手間が省けます。

ただしこれらの書類は必要があれば税務署等から提示を求められる場合があるため、法定申告期限から5年間は手元に残しておきましょう。

提出書類のデータが柔軟に

e-TaxやeLTAXに対応した市販の会計ソフトやサブシステムであれば、財務諸表などの提出書類をそのまま電子申告で利用できます。

e-taxなどは国税庁が条件付きで仕様を公開しているため、電子申告に連携できるように作られている基幹システムは珍しくありません。自前のソフトと電子申告を連携すれば、よりスピーディな処理が可能になります。

還付が早い

通常の窓口や郵送で行う書類申告は、還付処理が完了するまで約1ヵ月から1ヵ月半はかかります。

それに比べ電子申告で納付した場合は、長くても約3週間程度で還付が受けられるため便利です。

いつでもどこからでも申告できる

インターネットが利用できる且つ、電子証明書等の必要な環境が整っているパソコンがあれば、いつでもどこからでも申告ができるため、稼働の削減と生産性の向上といったメリットがあります。

控除額が増える

2020年1月から個人の確定申告(青色申告)を電子申告で行うと、控除額が10万円増える特典があります。パソコンやカードリーダーなどのハードウェアを用意しなければなりませんが、今後何年も続く税金対策として見ると、大きなメリットになるでしょう。

eLTAXを使えば地方税を一括で申告できる

地方法人特別税や法人事業税、固定資産税などの地方税を、インターネットを介して一つの窓口で一括申告できるメリットがあります。銀行や市役所に並ぶ手間も省け、運用時間内であればいつでも申告が可能です。

電子申告のデメリット

では、電子申告のデメリットはあるのでしょうか?

事前準備が大変

電子申告をするためには事前準備が必要です。まずパソコンを用意する必要がありますが、対応しているOSがWindows7、Windows8.1、Windows10になります。各OSで事前設定が必要になるケースがあるため、各電子申告システムのホームページで確認しておきましょう。

続いて電子証明書を取得します。決められた発行機関に申請し、電子証明書をインストールしてください。電子申告システムはWebブラウザで起動しますが、その際にポップアップブロックで表示を拒否されないよう、事前にブラウザの設定も行いましょう。

また電子申告開始届出書の提出も必要になります。オンライン上で作成して申請するか、書面に書き込み郵送してください。この届出書を出さないと利用者識別番号や暗号番号がもらえません。

各手続きや準備を進めるためにはメールができる環境が必要です。メールシステムが無い場合は、レンタルサーバーサービス等でメールができる環境を整えましょう。

その際、法人であれば自社オリジナルのドメインも取得しておくと、社外に向けたメールとして利用しやすくなります。

このように電子申告をする場合は、書面の手続きやパソコン上の事前準備が大変であるため、運用開始時期を見計らって計画的に準備を進めましょう。

カードリーダーが必要

電子申告や届出をする際に、マイナンバーカードに組み込まれた電子証明書を読み取るICカードリーダーが必要になります。

複数人で電子申告をする場合は、その台数分のパソコンとICカードリーダーが必要になるため、台数が多ければその分初期費用がかかります。ICカードリーダーは家電量販店でも販売しているため、事前に購入しておきましょう。

e-Taxを使用できる環境

e-taxを使用する際には、パソコンの環境設定に十分注意してください。ここでは、e-taxを使用する際に推奨されている環境を、電子申告の仕方に分けて詳しく説明していきます。

e-Taxのweb版を使う

e-TaxのWeb版であれば、e-Taxのソフトをダウンロード・インストールする必要がありません。代わりに全てパソコンのWebブラウザ上で起動するため、ブラウザの事前設定をする必要があります。

ブラウザはMicrosoft Internet Explorer 11かMicrosoft Edge です。Windowsのパソコンであれば標準でインストールされています。またPDFファイルを開くためのAdobe Acrobat Reader DCをインストールしましょう。

またe-TaxのWeb版に限り、Mac OSにも対応しています。その際はSafari 11.1以上のブラウザを用意しなければなりません。e-TaxのWeb版では事前準備に必要なソフトをインストールする必要があるので、e-Taxのホームページからダウンロードしておきましょう。

ソフト版をインストールして使う

ソフト版は対応OSがWindows7、Windows8.1、Windows10のみになります。ブラウザはMicrosoft Internet Explorer 11、Microsoft Edgeが必要です。

ルート証明書・中間証明書が必要になるため、事前に取得しておきましょう。ポップアップのブロック等が発生しないよう、ブラウザの設定から信頼済みサイトの登録もしなければなりません。

その際は、自動で登録してくれるシステムをe-Taxのホームページからダウンロード・インストールしてください。

スマホ版e-Taxを使う

スマホ版e-Taxを利用する場合は、Android端末もしくはiPhone端末の両方で使用できます。

  • Android

ブラウザはGoogle Chromeが推奨されています。機種によってはChromeが標準ブラウザとしてインストールされていないケースがあるため、その場合はアプリストアからChromeをインストールしましょう。

  • iPhone

標準ブラウザのSafariが利用可能です。スマホ版もパソコン版と同様、ルート証明書の取得とインストールが必要になります。AndroidとiPhoneでは証明書の設定方法が異なるため、事前に確認しておきましょう。

e-Taxの始め方

では、e-taxはどのように始めたらいいのでしょうか?

必要なもの

e-Taxを利用するために必要なものは以下の3つです。

  • パソコンやICカードリーダーといったハードウェアの準備
  • 各機関から発行してもらう電子証明書
  • 届出書の提出で得られる利用者識別番号や暗号番号

それぞれ取得には時間がかかるものもあり、運用開始時期をターゲットにして計画を立てながら準備する必要があります。

e-Taxへアクセスするための方式は二つあり、一つはマイナンバー方式、もう一つはID、パスワード方式です。どちらでログインするかを決定し、それぞれ必要なものを準備する必要があります。

マイナンバー方式

マイナンバー方式ではマイナンバーカードに組み込まれた電子証明書を読み取る必要があるため、ICカードリーダーの準備が必要です。

なりすましを防ぐためにも、使用するパソコンの台数分を用意しましょう。マイナンバー方式でe-Taxへアクセスできれば、事前の届け出による利用者識別番号や暗号番号の取得は不要になります。

ID、パスワード方式

ID、パスワード方式では、e-Taxに対しログインIDとパスワードを入力してログインし、システムを利用します。事前に電子申告を開始する届出が必要になり、届出が受理されると利用識別者番号とパスワードを取得できます。それらを利用してe-Taxにアクセスしましょう。

届出の申請は税務署で簡単に行うことができます。IDとパスワードが用意されれば、ログイン時にICカードリーダーによるマイナンバーカードの読み取りは不要です。

出典:e-Tax利用の簡便化の概要について|e-Tax - 国税庁

メッセージボックスはカードリーダーが必要

メッセージボックスの閲覧には原則として電子証明書が必要です。そのためカードリーダーを用意し、マイナンバーカードの電子証明書を読み取れるようにしましょう。

出典:メッセージボックスのセキュリティ強化について|e-Tax - 国税庁

eLTAXの始め方

最後に、eltaxの始め方を解説してきます。

利用届出する

eLTAXを使用するためには、利用開始の届け出を提出しなければなりません。

これはWebブラウザ上で行うため、パソコンの用意が必要です。パソコンのOSはWindows7、Windows8.1、Windows10が推奨環境とされ、Mac OSには対応していません。

続いてブラウザの設定を実施し、ポップアップの許可を登録します。

利用届出をすると完了通知メールが送信されるため、メール環境の用意も必要です。さらに電子証明書の取得も必要になるため、事前に申請とインストールをしておきましょう。以上で利用届出申請のための準備が整います。

利用届出申請は、eLTAXのホームページから実行します。どの地方公共団体に申告するかを選択し、納税者の氏名、住所、連絡先、利用税目などの情報を入力、申請します。

申告の手順

利用届出申請を実施する大まかな手順は次の通りです。

  1. eLTAXのホームページから利用者IDと仮パスワードを入力し、ログイン
  2. 仮パスワードを今後使用するパスワードに変更
  3. 申請や届出を実施する地方公共団体を選択
  4. 利用者情報や連絡先等を入力
  5. 電子証明書を付与
  6. 届出を送信

届出を送信した後は受付状況を確認できるため、随時チェックをしましょう。また、一度提出した届出は修正できないため、提出前に一旦ポータルセンターに預けておいて、じっくりと申請内容を確認するのも一つの手段です。

一時保存した申請書は複写もできるため、別の地方公共団体へ提示する申請書を作成する場合などに利用できます。ポータルセンターへの保存期間は7日間になります。電子申告を税理士に依頼する場合は、税理士に内容に不備が無いかチェックしてもらうのも一つの選択肢でしょう。

まとめ

電子申告をするためには事前準備の手間やコストがかかりますが、納税処理の稼働削減につながることを考えれば、メリットが大きいといえます。

国税と地方税では利用する電子申告ソフトが異なるため、電子申告が義務化される前に各ホームページを見ておくなど、準備を整えておきましょう。

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