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相続税で土地に関して知っておくべきこととは。要点や計算方法

故人から土地を相続すると、その土地の評価額に応じた相続税が課せられます。どれくらいの税額になるのか判断できるよう、土地の評価方法や相続税の計算方法を理解しておきましょう。また、相続税の申告方法や節税方法も解説します。

この記事の目次

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土地の相続時にかかる税金

故人から土地を相続した場合、『相続税』と『登録免許税』が発生します。それぞれどのような税金なのか、概要を見ていきましょう。

相続税

相続税とは、故人から遺産を相続した場合に課せられる税金のことです。ただし、相続した遺産全額ではなく、遺産総額から『基礎控除額』を差し引いた後の残額に対して課せられます。基礎控除額は以下の通りです。

  • 基礎控除額=3000万円+600万円×法定相続人の数

法定相続人とは民法で定められている相続人のことで、第1順位、第2順位、第3順位に分かれています。

  • 第1順位:被相続人(※)の配偶者、子ども(子どもがいない場合は孫・ひ孫)
  • 第2順位:被相続人の父母、祖父母とその配偶者
  • 第3順位:被相続人の兄弟姉妹(兄弟姉妹がいない場合は甥姪)

相続は第1順位が最優先され、それよりあとの順位の人は上位順位の人が相続放棄したか、遺言に残されていなければ相続する権利がありません。

(※被相続人とは、遺産のもとの持ち主のことを指します)

No.4102 相続税がかかる場合|国税庁

登録免許税

登録免許税とは、土地や建物の権利や所有者について登記(※)した場合に発生する税金です。

土地を相続した場合、その土地の所有者が故人から相続人に移るため、その情報を登記しなくてはなりません。これを、所有権移転登記といいます。その際、以下の式で算出した金額が、登録免許税として相続人に課せられます。

  • 登録免許税額=固定資産税評価額×0.4%

固定資産税評価額とは、毎年市区町村が査定して決定するもので、その土地を売買した際の取引価格とは異なるものです。

  • 土地:時価の約60~70%
  • 建物:建築費の約50~80%(マンションはマンション全体の評価額×登記簿謄本上の持分割合の額)

上記の金額になるのが基本ですが、正確な金額は市区町村の役所で確認しましょう。

(※登記とは、あるものの権利や所在地、所有者などの情報を、公の帳簿に記載する手続きのことをいいます)

登録免許税(登記費用等)|平成30年度税金の手引き|三井不動産リアルティ株式会社

相続税の土地評価方法

相続した遺産に土地が含まれている場合は、相続税の計算の際にその土地の評価額を算出しなければなりません。土地の評価方法にはいくつか種類がありますが、ここでは主な評価方法の『路線価方式』と『倍率方式』の詳細や、その他の評価方式の概要を解説します。

路線価方式と倍率方式

路線価方式

『路線価方式』とは、国税庁が『路線価』を定めている地域の土地を評価する方法です。路線価とは、道路に面している宅地の1㎡あたりの価額のことで、国税庁が公開している『財産評価基準書 路線価図・評価倍率表』で簡単に調べられます。

路線価方式による土地の評価額は、以下の式で計算可能です。

  • 路線価方式による土地の評価額=正面路線価×奥行価格補正率×土地の面積

奥行価格補正率とは、路線価を道路からの土地の奥行に応じて調整するための補正率のことです。奥行価格補正率も国税庁のホームページで確認できます。

財産評価基準書|国税庁
奥行価格補正率表(昭45直資3-13・平3課評2-4外・平18課評2-27外改正) |国税庁

倍率方式

路線価が定められていない土地に対しては、『倍率方式』が適用されるのが一般的です。倍率方式では、以下の式で土地の評価額を算出します。

  • 倍率方式による土地の評価額=固定資産税評価額×所定の倍率

倍率は国税庁のホームページから確認しましょう。

財産評価基準書|国税庁

その他の方式

土地の評価額は、以下のような方式でも算出されます。

  • 公示地価:国土交通省が毎年1月1日時点で地価公示法に基づいて評価する価格
  • 基準地価:各都道府県知事が毎年7月1日時点で国土利用計画法に基づいて評価する価格
  • 固定資産税評価額:各市区町村が毎年1月1日時点で評価する価格

基本的に、相続税の計算の際にこれらの方式が用いられることはありませんが、土地の評価方法のひとつとして覚えておくとよいでしょう。

家屋の場合は固定資産税評価額

遺産の中に家屋が含まれることもあるでしょう。この場合は、相続税の計算の際に、家屋の評価額も算出しなければなりません。家屋の評価額は以下の式で算出します。

  • 家屋の評価額=固定資産税評価額×1.0

1.0を掛けるということは、家屋の評価額は固定資産税評価額だということです。よって、市役所などで固定資産税評価額を調べれば、家屋の評価額がわかります。

相続税はいくらか計算してみよう

相続税は以下の流れで計算します。

  1. 正味の相続財産を算出する
  2. 基礎控除額を算出する
  3. 課税遺産総額を算出する
  4. 法定相続人が法定相続分通りに遺産を相続したと仮定して、それぞれの遺産取得金額を算出する
  5. 遺産取得金額に対する相続税額を算出する
  6. 全員の相続税額を合計し、相続税の総額を算出する
  7. 相続完了後、実際に相続した遺産総額から控除を差し引き、課税遺産総額を算出する
  8. 実際に相続した遺産の課税遺産総額に応じて、相続税額を算出する

相続税は自分でも計算可能です。ただし、相続した遺産が多い場合や、土地や建物、株式など、さまざまな種類の遺産を相続した場合は、それぞれの評価額などを算出するのに非常に手間がかかります。このような場合は、税理士に依頼した方がよいでしょう。

No.4152 相続税の計算|国税庁

正味の相続財産を出す

手順ごとの詳細を見ていきましょう。相続税を計算するときには、まず『正味の相続財産(遺産総額)』を把握する必要があります。遺産総額は、以下の式で算出します。

  • 遺産総額=(プラスの財産+みなし相続財産-非課税の財産)+相続開始前3年以内に贈与された財産-マイナスの財産

『プラスの財産』『みなし相続財産』『マイナスの財産』に該当するのは、以下のような財産です。

  • プラスの財産:現金・預金・金融商品・土地・建物など
  • みなし相続財産:生命保険の死亡保険金など、故人の保有財産ではないものの、遺産とみなされるもの
  • マイナスの財産:借金・葬儀代など

相続開始前3年以内に贈与された財産も遺産に含まれるのは、生前贈与による相続税逃れを防止する目的があります。

基礎控除額を出す

次に基礎控除額を算出します。基礎控除額の式は以下の通りです。

  • 基礎控除額=3000万円+600万円×法定相続人の数

このとき、法定相続人には相続放棄した人も含める必要があります。以下は、法定相続人数別の基礎控除額の一覧です。

法定相続人数(人) 基礎控除額
1 3600万円
2 4200万円
3 4800万円
4 5400万円
5 6000万円

課税遺産総額を出す

遺産総額と基礎控除額が把握できたら、『課税遺産総額』を算出します。課税遺産総額とは、相続した遺産のうち、相続税の課税対象となる金額のことです。課税遺産総額は以下の式で計算します。

  • 課税遺産総額=遺産総額-基礎控除額

相続税を求める

課税遺産総額が算出できたら、そこに相続税率を掛けて控除額を差し引き、相続税額を計算します。相続税率と控除額は、課税遺産総額によって異なります。

課税遺産額 税率(%) 控除額(万円)
1000万円以下 10
3000万円以下 15 50
5000万円以下 20 200
1億円以下 30 700
2億円以下 40 1700
3億円以下 45 2700
6億円以下 50 4200
6億円超 55 7200

財産を相続したとき|国税庁

相続税は土地と建物で評価の仕方が違う。計算方法も解説します

相続税における土地の税率は決まっている?土地の評価と計算方法

評価単位も重要

相続税の計算のために土地の評価額を算出するときには、『土地の評価単位』も重要です。土地を評価するときには、その土地を使用目的や権利者ごとに分けて評価額を算出しなければなりません。

この、土地を分ける作業のことを、『評価単位を分ける』といいます。評価単位は土地の評価額に影響するものです。よって、相続税額にも影響を及ぼします。

No.4603 宅地の評価単位|国税庁

地目の区分

土地の評価単位を分けるときには、まず地目ごとに区分します。地目には、以下のような種類があります。

  • 宅地
  • 山林
  • 原野
  • 牧場
  • 池沼
  • 鉱泉地
  • 雑種地

その土地の地目は、不動産登記簿(ふどうさんとうきぼ※)に登記されていますが、新たに建築物を建てた際などに登記をしておらず、現状と異なっている場合があります。

そのため、相続税の計算時に土地の評価単位を判定するときには、必ず現地調査を行い、現状に合わせなければなりません。

(※不動産登記簿とは、その土地や建物の所在地や権利関係について記載されている、公の帳簿のことです)

地目ごとの評価単位

土地を地目ごとに区分したら、さらに地目ごとの評価単位を判定します。この評価では、土地を自分で利用しているのか、他者に貸し出しているのかなどによって、土地を区分けしていきます。

これらの評価単位の判定結果により、その土地の価値が決定されるのです。土地の評価単位の判定は、税理士でもむずかしいケースがあるほど複雑なものなので、自分で判断するのは困難でしょう。誤りがないよう、専門家に相談しながら慎重に判定することが大切です。

相続税を節税する方法

相続税にはさまざまな特例や控除が設けられており、それらを活用することで税額を大きく下げられる可能性があります。まずは、土地を相続した際に利用できる可能性がある特例を紹介します。

小規模宅地等の特例

土地を相続した際に適用できる特例として、『小規模宅地等の特例』があります。これは、相続した土地が『小規模宅地等』の条件に該当した場合に、相続税が軽減される制度です。

小規模宅地等として認められるには、その土地の相続開始直前における利用区分や所有状況などを満たす必要があります。

また、どの条件に該当するかによって、減額される割合も異なります。自分で判断するのがむずかしい場合は、税理士などに相談してみましょう。

No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)|国税庁

さまざまな控除を活用する

土地を相続する際に、小規模宅地等の特例以外の控除も適用できる可能性があります。さまざまな控除を活用して、相続税を下げられないか考えてみましょう。

誰でも使える基礎控除

相続税の基礎控除は、法定相続人であれば誰でも適用できるものです。被相続人に養子がいる場合、被相続人の実子がいれば1人まで、実子がいなければ2人まで、養子も法定相続人に含めることができます。

法定相続人の数が多いほど基礎控除額が上がり、相続税が減額できるので、もれがないように注意しましょう。

相続税の配偶者控除

相続税に置いて、被相続人の配偶者は大変優遇されています。配偶者は、被相続人が財産を築くにあたり、大きく貢献していると判断されるからです。

そのため、被相続人の配偶者は、相続税の計算の際に『配偶者控除』を適用できます。配偶者控除を利用すると、『1億6000万円』か『配偶者の法定相続分相当額』のいずれか大きい方を基礎控除額と併せて控除できるため、相続税が非課税になる可能性が高いでしょう。

No.4158 配偶者の税額の軽減|国税庁

未成年なら未成年控除

未成年者にも相続税の軽減措置が設けられています。未成年者は、自分で収入を得ていなかったり、教育費などの負担が大きかったりすることから、税額を軽減できるようにされているのです。

未成年者控除を受けると、『満20歳になるまでの年数×10万円』が相続税額から控除できます。未成年者控除額が相続額より大きく、控除額に余りが出た場合は、その未成年者の扶養義務者の相続税額から控除することが可能です。

No.4164 未成年者の税額控除|国税庁

相続税を節税したい。土地に適応される特例や評価方法を解説

土地の相続で知っておきたいポイント

ここまでに紹介した以外にも、土地を相続するときに知っておくとよいポイントがあります。

土地の評価額と売却価格が違った場合

相続税は土地の評価額に応じて税額が決まります。しかし、相続後に土地を売却した際に、評価額と売却価格が違ったということも起こるでしょう。

このようなケースで、評価額よりも売却価格の方が安いときは、売却価格で相続税を計算することが認められる場合があります。

ただし、相続税は相続開始から10カ月以内に申告しなければならないため、その間に売却が確定することなどが条件になる可能性があります。明確な規定があるわけではないので、税理士などに相談した方がよいでしょう。

なお、評価額よりも売却価格の方が高い場合は、あえて売却価格で相続税を計算する必要はありません。しかし、評価額よりも極端に高額になる場合は、売却価格で評価するよう求められる可能性があります。

土地評価ソフト

税理士報酬などの節約のために、自分で相続税の申告を済ませたいという人は、土地評価ソフトを利用すると手軽に土地の評価額が算出できます。土地を相続した場合に提出しなければならない書類も作成できるので便利です。

ただし、特殊な土地が評価できない、サポートが充実していないなど、何らかの問題が出ることもあります。手厚いサポートを希望する人は、税理士などに相談した方がよいでしょう。

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土地の方が現金より得する?

多くの場合、遺産は現金よりも土地や家屋などの不動産で相続した方が、相続税が安く済みます。不動産であれば小規模宅地等の特例などが適用できるからです。

ただし、不動産には災害などによる評価額の下落や、売却したくても売れないといったリスクもあります。相続税の節税だけを考えて不動産の相続を選ぶのではなく、総合的に判断することが大切です。

相続税を納めるために土地を売却したい。特例ありで節税も可能

相続税の申告

相続した遺産が基礎控除額を超え、相続税が発生した場合は、相続税について申告しなければなりません。また、配偶者控除などによって相続税が0円になったとしても、申告手続きが必要です。

[手続名]相続税の申告手続|国税庁

必要書類はとても多い

相続税について申告するときには、相続税の申告書を税務署に提出します。このとき、適用する控除や特例に応じてさまざまな計算書や明細書も提出しなければなりません。相続税の申告に必要な書類は非常に多く、一通りそろえるだけでもかなりの時間を要するでしょう。

申告書の記載は税務署や税理士に相談しよう

相続税の申告や申告書の記載は、税務署や税理士に相談するのがおすすめです。前述の通り、相続税の申告には多くの書類が必要で、各特例や控除の計算も複雑になることが多いためです。

相続税の申告手続きは、相続の開始から10カ月以内と期限が決まっているため、葬儀や引っ越し、その他の手続きと並行して進めることになります。親族が亡くなった直後に、この複雑な手続きを自分で行うのは非常に負担になるでしょう。

また、内容に誤りやもれがあったり、申告期限に間に合わなかったりすると、加算税や延滞税などのペナルティーが発生する可能性があります。専門家に相談しながら進めた方が、誤りもなく、負担を軽減できるのです。

まとめ

土地を相続したときには、その土地の評価額に応じた相続税が課せられます。土地の評価額は『路線価方式』や『倍率方式』によって決まるもので、自分で調べることも可能です。

しかし、慣れない人は判断に迷うことも多く、内容を間違ったまま相続税の申告をすると、ペナルティーが科せられる可能性があります。自信がない場合は、税理士などの専門家に相談した方がよいでしょう。

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