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住民税が非課税になる条件とは。非課税世帯のメリットを紹介

住民税は、一定の条件を満たすと非課税になります。本記事では、住民税が非課税になる条件や非課税世帯になった場合のメリットを、住民税の仕組みと合わせて紹介します。また、年金受給者の住民税についても知っておきましょう。

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この記事の目次

住民税の仕組み

住民税とは、都道府県や市区町村が住民に対して行う教育や福祉、防災、ゴミ処理など行政サービスにかかる費用のために徴収される税金です。『都道府県民税』と『市区町村民税』から成り立ち、税率は都道府県民税4%・市区町村民税6%の合計10%となります。

住民税の納付先は、住民税が課税される年の1月1日に住所があった市区町村です。会社員などの給与所得者は『特別徴収』、個人事業主などの特別徴収がない人は『普通徴収』で納めます。

  • 特別徴収:給与支払者が給与などから住民税を天引きし、納税者に代わって納付する方法
  • 普通徴収:納付書をコンビニまたは金融機関に持参し、自分で納付する方法

<都税Q&A><個人住民税> | 東京都主税局

所得割と均等割

住民税額は、『所得割』と『均等割』の合計で決まります。

  • 所得割:前年の課税所得(※1)に応じた金額
  • 均等割:誰でも一律の金額

所得割額は、以下の流れで算出可能です。

  • 1.『所得額(※2)-所得控除(※3)』で課税所得額を算出
  • 2.『課税所得額×住民税率10%-調整控除額(※4)』で所得割額を算出
課税所得額 調整控除額
200万円以下 以下のいずれか少ないほう×5%
1.所得税の人的控除額との差額
2.課税所得額
200万円超 所得税の人的控除額との差額-(課税所得額-200万円)×5%
※2500円未満の場合は一律2500円

均等割は『都道府県民税1500円・市区町村民税3500円』が標準税率ですが、自治体によって金額が異なる場合があります。

(※1.課税所得とは、所得から所得控除を差し引いた後の、所得税や住民税の課税対象額のことをいいます)

(※2.所得額とは、給与や手当といった収入額から、個人事業主は必要経費、給与所得者は給与所得控除を差し引いた後の金額です)

(※3.所得控除とは、ある条件を満たした場合に所得額から所定の金額を控除し、税金の負担を軽減できる制度のことをいいます)

(※4.調整控除とは、住民税と所得税の人的控除の差を調整するための控除のことです)

住民税の納税義務者

住民税の納税義務者となるのは、以下のいずれかの区分に該当する人です。

区分 納付額
1月1日時点で市区町村に住民票を置いている 均等割+所得割
その市区町村に住民票は置いていないが、1月1日時点で市区町村に事務所や家屋敷などを保有している 均等割のみ

その市区町村に居住していなくても事務所や家屋敷がある場合は、均等割のみ課税されます。

住民税が非課税になるのはこんな人

所定の条件に該当する場合、住民税が非課税になります。所得割・均等割ともに非課税になる場合と、所得割のみ非課税になる場合があるので、それぞれの条件を確認しておきましょう。

所得割も均等割も非課税になる条件

所得割・均等割ともに非課税になるのは、以下のいずれかの条件に該当する人です。

  • 生活保護を受けている人
  • 障害者・未成年者・寡婦または寡夫(かふ※1)のいずれかに該当し、前年の所得が125万円以下であった人
  • 合計所得額(※2)が非課税限度額以下であった人

(※1.寡婦・寡夫とは、配偶者と死別・離別して、再婚していない独身者を指します)

(※2.合計所得額とは、前年の収入額から必要経費などを控除し、損益通算した金額です)

所得割だけ非課税になる条件

所得割のみ非課税になるのは、以下の条件に該当する人になります。

  • 前年の総所得額等(※)が非課税限度額以下であった人

(※総所得額等とは、合計所得額に純損失、雑損失などの繰越控除を適用した後の金額のことです)

非課税になる年収を計算してみよう

ここでは、住民税が非課税になる年収の計算式について解説します。

非課税になるケース

住民税が非課税になる条件として、『前年の合計所得額あるいは総所得額等が非課税限度額以下である場合』とあります。非課税限度額とは、住民税が非課税となる合計所得額あるいは総所得額等の上限額のことです。

非課税限度額は自治体によって異なる

合計所得額の非課税限度額は、生活保護の級地制度(※)に応じて決まるため、自治体によって金額が異なります。

級地 扶養家族ありの場合 扶養家族なしの場合
1級 35万円×(本人+控除対象配偶者+扶養親族の数)+21万円 35万円
2級 31万5000円×(本人+控除対象配偶者+扶養親族の数)+18万9000円 31万5000円
3級 28万円×(本人+控除対象配偶者+扶養親族の数)+16万8000円 28万円

総所得額等の非課税限度額は、どの自治体でも以下のいずれかで計算します。

  • 扶養家族ありの場合:前年の総所得額等が35万円×家族の人数(本人+控除対象配偶者+扶養親族の数)+32万円以下
  • 扶養家族なしの場合:前年の総所得額等が35万円以下

(※生活保護の級地制度とは、その自治体の生活水準の差を生活保護基準に反映させるための制度です。自治体によって1級・2級・3級の3種類に区分されます)

市町村税関係資料 / 総務省

非課税の判定には扶養親族に注意が必要

住民税が非課税になるかを判定するときには、扶養親族に注意が必要です。所得税には、『扶養控除』という制度があります。これは、所得税法上の控除対象扶養親族に該当する人がいる場合に、一定額を所得から差し引き、税金の負担を軽減できるという制度です。

この所得税法上の控除対象扶養親族には、『16歳未満の子ども』は含まれません。よって、扶養控除額を計算するときには、16歳未満の子どもは除外する必要があります。

一方、住民税の非課税限度額の計算式にも『扶養親族』が出てきますが、こちらの扶養親族には16歳未満の子どもも含めます。誤って16歳未満の子どもを除外しないようにしましょう。

No.1180 扶養控除|国税庁

住民税非課税世帯とは

『住民税非課税世帯』とは、どのような世帯を指すのでしょうか。

世帯全員が非課税であること

住民税非課税世帯とは、全員の住民税が非課税である世帯のことをいいます。この『世帯』とは、同じ住民票に登録されている同居家族のことです。同居していたとしても、何らかの理由で住民票を分けている場合は、別世帯とみなされます。

例えば、両親の家に息子とその妻が同居していたとしましょう。そして、息子は結婚したときに、両親と住民票を分けたとします。

この場合、両親が住民税の所得割・均等割ともに非課税となる条件に該当していれば、息子に収入があったとしても、両親は住民税非課税世帯と認められるのです。

しかし、息子が結婚後も住民票を分けていなければ、両親が所得割・均等割ともに非課税となる条件に該当していたとしても、住民税非課税世帯とは認められません。

均等割だけ課せられることも

所得の状況によっては、所得割のみ非課税になり、均等割は課税されることがあります。同一世帯のうち、1人でも均等割が課せられた場合は、住民税非課税世帯にはなりません。

非課税世帯にはメリットがある

住民税非課税世帯には、様々なメリットがあります。

国民健康保険料が安くなる

国民健康保険には、所得額が一定の基準以下の場合に保険料を軽減する制度があります。住民税非課税世帯は所得額が極めて低いため、この制度の対象となり、国民健康保険料が通常よりも安くなります。

どれくらい保険料が軽減されるのかは自治体によって異なるので、詳しくは居住地の国民健康保険担当窓口で確認しましょう。

保険料額について 東京都福祉保健局

医療費の自己負担額が軽減される

国民健康保険などの公的医療保険には、『高額療養費』制度があります。これは、医療費の自己負担額が自己負担限度額を超えた場合に、上限を超過した分が払い戻される制度のことです。

自己負担限度額は、被保険者(保険対象者)の収入や年齢に応じて決定されます。住民税非課税世帯の自己負担限度額は、他の世帯よりも低く設定されており、医療費の自己負担額が軽減できるようになっています。

高額な医療費を支払ったとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

障害者がいるとNHK受信料免除

住民税非課税世帯で、かつ世帯内に身体・知的・精神障害者がいる場合は、NHKの受信料が全額免除されます。

NHK受信料の窓口-放送受信料の免除について

高等教育の無償化も検討中

住民税非課税世帯及びそれに準ずる学生がよりよい教育を受けられるよう、高等教育の無償化が決定されています。

項目 詳細
対象となる学校 ・大学
・短期大学
・高等専門学校
・専門学校
支援内容 ・入学金、授業料の減免
・給付型奨学金の支給
制度の開始時期 2020年4月
※既に入学している学生も含む

入学金、授業料のおおよその減免上限額は以下の通りです。(年額)

公立 私立
入学金 授業料 入学金 授業料
大学 28万円 54万円 26万円 70万円
短期大学 17万円 39万円 25万円 62万円
高等専門学校 8万円 23万円 13万円 70万円
専門学校 7万円 17万円 16万円 59万円

奨学金の給付額も条件によって異なるので、よく確認しておきましょう。

高等教育無償化の制度の具体化に向けた方針の概要

自治体独自のメリットも

住民税非課税世帯に対して、自治体が独自に支援制度を設けている場合もあります。

がん検診無料

東京都世田谷区には、住民税非課税世帯の人が無料でがん検診を受けられる制度があります。

項目 詳細
対象となる検診・検査 ・胃がん、肺がん、大腸がん、子宮がん、乳がん、前立腺がん、口腔がん検診
・胃がんリスク(ABC)検査
無料で検診・検査を受ける方法 ・特定健診・長寿健診の受診券を持参する
・特定健診・長寿健診の受診券を持っていない場合、世田谷保健所健康推進課で免除決定通知書を発行してもらい、検診時に持参する

対象となる検診・検査を有料で受けた場合は、還付請求書に必要事項を記入し、検診の領収書を添付して世田谷保健所健康推進課へ提出すると、検診代が返金されます。

住民税非課税世帯の方は、がん検診が無料で受けられます! | 世田谷区

入院時の食事代の減額

新潟県柏崎市では、住民税非課税世帯の人が入院した場合に、入院中の食事代が減額されます。

  • 通常の食事代:1食460円
  • 住民税非課税世帯(区分2※1)の食事代:1食210円(90日以上の長期入院の場合、91日目から1食160円)
  • 住民税非課税世帯(区分1※2)の食事代:1食100円

療養病床に入院した場合は、食事代のほかに居住費も減額されます。

(※1.住民税非課税世帯区分2とは、同一世帯の全員が住民税非課税の世帯のことです)

(※2.住民税非課税世帯区分1とは、同一世帯の全員が住民税非課税で、それぞれの所得が0円、かつ年金受給額が80万円以下の世帯のことです)

住民税非課税世帯の方は、入院時の食事代の負担額が減額されます|柏崎市

年金受給者は非課税にならないの?

年金受給者の住民税は非課税にならないのでしょうか。

年金収入は課税所得

年金は『雑所得(※)』という課税所得であるため、住民税が課税されます。ただし、所得額が非課税限度額以下であれば非課税になります。所得額は以下を参考に算出しましょう。

65歳未満

年金額(A) 所得額
130万円未満 (A)-70万円
130万円以上410万円未満 (A)×75%-37万5000円
410万円以上770万円未満 (A)×85%-78万5000円
770万円以上 (A)×95%-155万5000円

65歳以上

年金額(B) 所得額
330万円未満 (B)-120万円
330万円以上410万円未満 (B)×75%-37万5000円
410万円以上770万円未満 (B)×85%-78万5000円
770万円以上 (B)×95%-155万5000円

(※雑所得とは、利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・山林所得・譲渡所得・一時所得のいずれにも該当しない所得のことをいいます)

年金と税金/札幌市

徴収方法は年金からの特別徴収

年金受給者の住民税の納付方法は、年金からの特別徴収です。年金からの特別徴収は、4・6・8・10・12・翌年2月の計6回で行われます。1回あたりの徴収額は、以下の通りです。

4月 6月 8月 10月 12月 翌年2月
前年度の年金所得を基に算出した住民税額の1/2を3分割した金額(仮徴収) 住民税額から仮徴収額を差し引いた金額を3分割した金額(本徴収)

ただし、初めて年金から特別徴収されるときは、6・8・10・12・翌年2月の計5回で納付しなければなりません。また、6・8月は普通徴収で納める必要があります。

6月 8月 10月 12月 翌年2月
住民税額の1/2を2分割した金額(普通徴収) 住民税額から普通徴収額を差し引いた金額を3分割した金額(特別徴収)

住民税の非課税証明書とは

ここでは、住民税の非課税証明書の内容や、交付申請の方法などについて解説します。

課税証明書と非課税証明書

『課税証明書』と『非課税証明書』は、呼び方は異なっても同一のものです。

  • 課税証明書:1月1日に居住していた市区町村で課税された住民税額を証明する書類
  • 非課税証明書:1月1日に居住していた市区町村で、住民税が課税されなかったことを証明する書類

住民税の課税証明書は、住宅ローンの契約時など収入額を証明する場合に提出を求められることがあります。一方、住民税の非課税証明書は、公営住宅に入居する際など一定の収入額以下であることを証明する場合に提出が必要です。

住民税は、副業なども含むすべての収入の合計額に対して課されるものなので、より確実な収入証明となります。

取得方法は自治体への交付申請

住民税の課税証明書や非課税証明書が必要な場合は、自治体に交付申請を行う必要があります。役所の担当窓口に出向き、申請書を提出しましょう。窓口に行けない場合は、郵送での手続きも可能です。

また、本人が署名・押印した委任状を代理人が窓口に持参すれば、代理申請もできます(郵送での代理申請は不可)。

課税証明書や非課税証明書の交付申請をする際の注意点は、『1月1日時点で居住していた地域の自治体』に申請することです。1月1日以降に引っ越しした場合は、引っ越し前に居住していた地域の自治体に申請しましょう。

港区公式ホームページ/住民税の課税(非課税)・納税証明書

受け取りに必要なもの

課税証明書や非課税証明書を受け取る際には、以下のものが必要です。

申請者 必要なもの
本人 ・印鑑
・本人確認書類
代理人 ・代理人の印鑑
・代理人の本人確認書類
・委任状

本人確認書類は、運転免許証やパスポート、個人番号カードなど顔写真付きのものであれば1点のみで、それ以外の健康保険証や個人番号通知カードなどを利用する場合は2点必要になります。

まとめ

住民税は、生活保護受給者や、前年の合計所得額あるいは総所得額等が非課税限度額以下の場合に非課税となります。同一世帯全員の住民税が非課税の場合は住民税非課税世帯となり、国民健康保険料減免や医療費の自己負担額軽減などメリットを得ることが可能です。

非課税限度額は自治体によって異なるので、自分が居住する地域の非課税限度額を知りたい場合は、自治体のホームページなどで確認しましょう。

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