三菱東京UFJ銀行カードローン「バンクイック」とは?
メガバンクの一つ三菱東京UFJ銀行が提供する、いわゆるカードローンの1つが「バンクイック」です。他にも口座引き落とし日に残高が不足している場合に自動で融資してくれる「マイカードプラス」も提供しています。大手銀行が提供するものとあって、安心感があるのが特徴です。
カードローンとは?
カードローンとは、契約で決められた限度額の範囲内なら何回でも借リ入れたり返済したりできる金融商品です。たとえば50万円の限度額で契約して20万円借入をした場合、50万円-20万円=30万円はまだ借り入れる余裕があるということです。
逆に返済を続けて残高が0円になったら50万円まではまた借入をできるのです。一旦借入をしたら返済していくだけの住宅ローンのような金融商品とは違うところです。
カードローンの取り扱い会社
- 消費者金融
- 信販会社
- 銀行
この3種類のカードローンがあります。銀行系が一番金利が低く、その次に信販系、消費者金融が一番金利が高くなっています。
バンクイックは一番金利が低い銀行系カードローンです。
スペック表
まずは、バンクイックのスペックを表にまとめました。それぞれの項目について、順に説明していきます。
項目 | 内容 |
金利 | 年1.8%〜14.6% |
限度額 | 10万〜500万円 |
審査時間 | 最短30分 |
即日融資 | ◯ |
融資条件 | 年齢:満20歳以上65歳未満 在籍:国内に居住する個人 収入:原則安定した収入があり、保証会社(アコム(株))の保証を受けられる |
在籍確認 | あり/電話 |
必要書類 | 免許証 |
申込方法 | テレビ窓口/インターネット/電話 |
借入方法 | 提携コンビニATM/口座振込 |
無利息期間 | 0日 |
返済方法 | 提携コンビニATM/口座振込 |
返済期日 | 毎月指定日(申込時に選択)/35日ごと |
増額 | 可能/審査あり |
金利
金利は年率1.8%~14.6%となっていますが、厳密には利用限度額によって金利が設定されています。以下の表でご確認ください。
利用限度額 | 利率 |
400万円超500万円以下 | 1.8〜6.1% |
300万円超400万円以下 | 6.1〜7.6% |
200万円超300万円以下 | 7.6〜10.6% |
100万円超200万円以下 | 10.6〜13.6% |
10万円超100万円以下 | 13.6〜14.6% |
利用限度額が上がれば上がるほど金利は低くなり、金利という点ではお得となります。たとえば利用限度額が300万円の方が100万円借りたとすると、金利は7.6%~10.6%となります。
利用限度額に対して金利が定められているので、同じ100万円を借りる場合でも、限度額が100万円なら適用金利は13.6%~14.6%になるのです。限度額が大きいということはそれだけ信用が大きいということなので、金利が優遇されるのです。
金利の計算方法
先程説明した金利は年間の金利で年利と呼ばれます。たとえばバンクイックの上限金利14.6%だと年間の利息は以下の通りになります。
10万円×14.6%=14,600円(年間)
しかしながら、カードローンの利息は日割りで計算するので1日分の利息を計算します。
日割り計算とは、1日借り入れをすれば1日分、30日借り入れをすれば30日分利息がかかるという意味です。
30日借り入れをした例は以下の通りです。
14,600円(年間)÷365日=40円(1日)
40円×30日=1,200円(30日)
これがカードローンの金利の計算方法です。
他社の金利
同じメガバンクの三井住友カードローンの金利表は以下の通りです。三井住友カードローンの場合、限度額は800万円なのですが、バンクイックは500万円のため500万円超は割愛します。
利用限度額 | バンクイック | 三井住友カードローン | みずほ銀行カードローン |
400万円~500万円 | 1.8%〜6.1% | 6.0%~7.0% | 5.5%~6.0% |
300万円~400万円 | 6.1%〜7.6% | 7.0%~8.0% | 6.5%~7.0% |
200万円~300万円 | 7.6%〜10.6% | 8.0%~10.0% | 8.5%~9.0% |
100万円~200万円 | 10.6%〜13.6% | 10.0%~12.0% | 11.5%~12.0% |
~100万円 | 13.6%〜14.6% | 12.0%~14.5% | 13.5%~14.0% |
各行ほぼ横並びですが、400万円~500万円の限度額のバンクイックの最低金利は1.8%と他行と比べてかなり低金利になっています。
限度額
先ほど説明した限度額とは借入することができる上限額のことです。バンクイックの場合、限度額は10万円~500万円で設定されます。
参考までに、他のカードローンと比較すると以下の通りになります。
カードローン | 上限限度額 |
みずほ銀行カードローン | 800万円 |
三井住友カードローン | 800万円 |
アコム | 800万円 |
三菱東京UFJ銀行「バンクイック」 | 500万円 |
アイフル | 500万円 |
プロミス | 500万円 |
りそなクリックカードローン | 200万円 |
審査
バンクイックは三菱東京UFJ銀行のカードローンですが、審査は保証会社のアコムが行います。保証会社とは審査と債権保全の役割を持つ会社です。
保証会社の審査
銀行のカードローンであるのに消費者金融のアコムが審査をする理由は、消費者金融には長年培った無担保融資のノウハウが蓄積されているからです。銀行の融資は有担保融資なのでノウハウがないのです。よって消費者金融に手数料を支払い、審査を依頼するのです。
他の銀行カードローンも、消費者金融を保証会社にして審査を依頼するケースがほとんどです。たとえば三井住友カードローンでは、プロミスが保証会社をしています。
言い換えれば、銀行のカードローンも消費者金融も、審査ポイントは同じです。もちろん消費者金融と銀行の審査基準は異なります。
保証会社の債権保全
債権保全とは、保証会社(バンクイックの場合はアコム)が審査をしたのだから、もしも融資先が返済できなくなったら責任を取る、という意味です。つまり、三菱東京UFJ銀行に回収できなくなった融資額を支払うのです。これを代位弁済(だいいべんさい)といいます。
そんなことにならないように、保証会社も本来はライバルである銀行のカードローンの審査に手を抜くことはないのです。
審査通過率
審査通過率は非公表です。参考までに消費者金融の審査通過率の例を挙げると、アコムの審査通過率は50%弱、プロミスが40%強です。
消費者金融より銀行のカードローンの方が審査は厳しいと言われているので、これよりは審査通過率は低いと考えておいたほうがよいでしょう。
ローン・クレジットカード事業|アコムの事業|IR情報|アコム株式会社(三菱UFJフィナンシャル・グループ)
業績情報|当社について|SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
即日融資
消費者金融が盛んに宣伝している即日融資ですが、バンクイックでも即日融資は可能です。銀行系カードローンの即日融資というのがバンクイックの大きな特徴なのです。
即日融資の条件として、本人確認書類には運転免許証が必須となっています。テレビ窓口の申込では最短30分で融資可能です。三井住友カードローンでも即日融資は行なっていますが、銀行口座開設の必要のないバンクイックにスピードの上では軍配が上がります。
インターネットや電話でも審査はできます。しかしながら、契約しないと融資はできないので、契約もできるテレビ窓口が最短となるのです。契約はテレビ窓口か郵送でしかできません。
融資条件
- 年齢が満20歳以上65歳未満の個人で保証会社(アコム)の保証を受けられる
- 安定した収入がある
上記2点が最低条件です。保証会社の保証が受けられるとありますが、先ほど説明したとおり、保証会社であるアコムが行う審査に通るということです。
外国人は永住許可を受けている方が対象です。
利用目的は自由ですが、借り換えローンとして利用することはできません。
特筆すべき点は先ほど述べたように、銀行系カードローンの場合ほとんど必要な、自行の銀行口座を持っていることという条件がないことです。つまり、三菱東京UFJ銀行に口座を持っていなくても申し込めるのです。
在籍確認
カードローンの審査に必要な在籍確認について説明します。
在籍確認とその方法
在籍確認とは、申込書に記入してある勤務先に本当に勤めているのか確認することです。確認方法は電話と書面があります。カードローンの場合は、電話での在籍確認がほとんどです。ただし、勤務先と持参書類によっては書面での確認で済む場合もあります。
申込時に自分のデスク直通電話番号を記載することにより、本人以外が電話に出るリスクを減らすこともできます。本人が電話を取れば「○○さんですね、確認終わりました」となります。
仮に自分以外の人が電話を取っても以下のような流れで自然に在籍確認が終わります。
銀行「三菱東京UFJ銀行ですが、○○さんいらっしゃいますか?」
会社の上司等「ただいま席をはずしております」
銀行「わかりました、またかけ直します」
安心できる在籍確認
在籍確認は三菱東京UFJ銀行名で電話がかかってくるので、カードローンを申し込んだと怪しまれる心配はほとんどありません。なにか上司や同僚から聞かれたら、クレジットカードを申し込んだと答えれば済む話です。
これが消費者金融だとそうはいきません。会社名は絶対NGなので個人名で電話がかかってくるのですが、かなり不自然です。携帯電話がこんなに普及しているのに、なぜ会社に個人が電話してくるのだろうと思う人がいてもおかしくはありません。
もちろん消費者金融も在籍確認のプロですから細心の注意は図りますが、銀行の在籍確認の方が他人に知られない安全性では軍配が上がります。
必要書類
50万円以下の場合、必要書類は本人確認書類だけですが、50万円を超えると収入証明も必要となります。
50万円以下の申込
本人確認書類として以下の書類のうち1点、場合により複数点が必要です。
- 運転免許証
- 健康保険証
- パスポート
- 個人番号カード
運転免許証以外の本人確認書類では即日融資できないので注意しましょう。
50万円超の申込
本人確認書類に加えて収入証明書1点、場合により複数点が必要になります。
- 源泉徴収票
- 住民税決定通知書
- 納税証明書
- 確定申告書
その他、勤務先の住所・電話番号・社員数・入社年月日を証明する書類を求められることもあります。
申込方法
以下の3通りの申込方法があります。
テレビ窓口
とにかく早く融資してほしいならテレビ窓口が最短です。申込から融資まで最短30分です。消費者金融に引けをとりません。
銀行の店頭窓口にテレビ窓口があるので、そこで申込から契約まで完結します。あらかじめ申込受付シートを記入しておくとさらにスムーズに審査が進みます。
気を付けなければいけないのは受付時間です。
曜日 | 受付時間 |
平日 | 9時~20時 |
土曜 祝日 | 10時~18時 |
日曜 | 10時~17時 |
営業時間終了目前では手続きが翌日以降になることもあるので注意してください。審査に通って契約すれば土日祝でも即日融資できます。土日祝でも即日融資が可能なのは、バンクイックの大きな特徴です。
インターネット
インターネット申込の最大の特徴は24時間申込可能であることです。パソコン・スマートフォンにて必要事項を入力、本人確認書類はアップロードやEメールでの送付で申し込めます。
審査結果の連絡時間は以下の通りです。
曜日 | 連絡時間 |
平日 | 9時~21時 |
土日祝 | 9時~17時 |
Eメールまたは電話にて審査結果が伝えられます。申込の時間帯を選ばないので、忙しい方に特におすすめです。後日テレビ窓口でカードを受け取り契約完了です。待ち時間がなくスムーズにカードを受け取ることができます。
電話
テレビ窓口に行くのは人目が気になるけれど、インターネット申込を一人でするのは不安な方には電話での申込がおすすめです。オペレーターに分からないことを相談しながら申し込めるのが特徴です。
受付時間は以下の通りです。
曜日 | 受付時間 |
平日 | 9時~21時 |
土日祝 | 9時~17時 |
契約とカードの受け取りはテレビ窓口または郵送になります。
借入方法
カードを使ってATMにて借入をする方法と、口座振込の方法があります。
ATMでの借入
バンクイックの特徴として、三菱東京UFJ銀行のATMだけでなく、コンビニエンスストアなどの提携ATMの利用手数料も無料であることが挙げられます。
例えば消費者金融のアイフルだと、提携ATM利用の際に以下の手数料がかかります。
利用金額 | ATM利用手数料 |
1万円以下 | 108円 |
1万円超 | 216円 |
提携CD/ATM一覧(借りるときは) | 【アイフル公式サイト】消費者金融・キャッシング・カードローン
手数料も利息と同様に考えないと、余計なお金を払ってしまうことになるので、コンビニATMの手数料が無料であることは助かります。
口座振込での借入
口座振込の場合本人名での振込なので、万が一通帳を他人に見られてもカードローンの利用が知られる心配はありません。振込されるタイミングは以下の通りです。
利用回数 | 振込のタイミング |
初回利用 | 平日14時までなら当日、14時以降と土日祝は翌営業日 |
2回目以降 | 8時15分までなら当日9時ごろ、14時までなら30分以内、14時以降と土日祝は翌営業日9時ごろ |
1万円単位の借入が可能となっています。なお、振込サービスのお申し込みにはEメールサービスへの登録が必要です。
無利息期間
大手消費者金融が設けているような無利息期間はありません。
返済
返済方法と最小返済額について説明します。
返済方法
3通りの返済方法があります。
- 自動支払
- ATM
- 振込
自動支払
自動支払による返済は毎月指定日が返済日になります。返済金額に銀行口座の残高が足りない場合、銀行口座への入金は、返済当日19時までなので注意が必要です。
銀行口座残高があれば、忙しくて返済するのを忘れることがないメリットがあります。
ATMと振込
ATMと振込の場合、返済期日を毎月指定日か35日ごとの返済かを選ぶことができます。35日ごとの返済とは、返済するたびに35日返済期日がのびる仕組みで、毎回の返済日が変わってきます。
自分自身で給料日に返済すると決めておいて、仮に返済するのを忘れても35日ごとの場合、まだ期日は先なので延滞にならないというメリットがあります。
最小返済額
借入残高に応じて、最小返済額が決まっています。専門用語で残高スライドリボルビング方式と呼ばれる仕組みです。具体的には以下のようになります。
借入残高 | 最小返済額 |
10万円以下 | 2,000円 |
10万円超~20万円以下 | 4,000円 |
20万円超~30万円以下 | 6,000円 |
30万円超~40万円以下 | 8,000円 |
40万円超~50万円以下 | 10,000円 |
50万円超 | 借入残高が10万円増すごとに2,000円を追加 |
三井住友銀行やみずほ銀行の場合、10万円以下の最小返済額は1万円なので、それと比較すると非常に返済しやすくなっています。
増額
増額したい場合には以下の電話番号に連絡をします。
第ニリテール支店アカウント専用ダイヤル 0120-76-5919
利用限度額の増額を申し込みたいのですがどうすればいいですか? | 三菱東京UFJ銀行
そこで審査となるわけですが、ここで増額できるかのポイントは以下の通りです。
・今までの利用実績
・勤務先・自宅の変化
利用実績に問題がなければ、それだけで初回借入時より信用を積んだことになります。あとは属性といわれる勤務先・自宅に変化が無かったかどうかが審査されます。
勤務先、自宅ともに変わっていなければプラスに査定されますし、転職していればマイナスに査定されることがあります。収入の安定性が下がったと見なされるからです。
また、融資枠が大きくなるので、審査は概して厳しくなります。
審査の結果は原則即日回答を得ることができます。
まとめ
以上、バンクイックについて解説してきました。バンクイックの大きな特徴は
- 即日融資可能
- 提携ATM利用手数料無料
- 返済しやすい最小返済額
- 銀行口座開設不要
金利は消費者金融より3.0%以上低く、提携ATM手数料無料など、利便性も高いカードローンです。
メガバンクならではの安心感もあり、カードローンを初めて利用される方に特におすすめします。