カードローンの利息計算
カードローンの金利は『日割り計算』です。借りた日数分だけ利息が発生する仕組みになっています。具体例として、10万円を年利18.0%で借入、30日後の利息はどれくらいになるかを計算します。
- 10万円×18.0%=18,000円(年間の利息)
1年は365日(うるう年を除く)なので、この利息を365で割って1日分の利息を計算します。
- 18,000円÷365日=49.3円(小数点第二位以下切り捨て)
49.3円が1日の利息です。
30日間借入をするので30を掛けます。
- 49.3円×30日=1,479円
1,479円が30日分の利息となります。
即日返済のメリット
カードローンの利息は日割り計算だと説明しましたが、では『即日返済』の場合、利息はどうなるのでしょうか。30日借入をすると30日分の利息がかかることはわかりました。
ということは、即日の場合は日にちが経過していないので、0日で計算するのです。そのシミュレーションをしてみます。
全額返済の場合
10万円を年利18.0%で借入、全額を即日返済した場合
先ほど計算したとおり、1日の利息は49.3円なので以下の通り、49.3円の0日分の利息の計算になります。
- 10万円×49.3円×0日=0円
つまり0日の場合、利息が発生しません。翌日返済すれば1日分の利息49.3円(実際の返済では49円)利息が発生します。これが『即日返済の最大のメリットは利息が0円になる』ということなのです。
一部返済の場合
10万円借り入れて5万円即日返済した場合はどうなるでしょうか。
即日返済は利息がかからないので、5万円返済した場合元金は以下の通りです。
- 10万円-5万円=5万円
30日後に返済する場合、5万円返済したので、その利息は元金5万円分にしかかかりません。
- 5万円×18.0%÷365日×30日=739円(小数点以下切り捨て)
カードローンを急な出費で借入をして、『使わなかった金額はその日に返済すれば余計な利息を支払わずに済む』のです。
また、財布に入れておくと、ついつい使ってしまうので、借入金額の一部を即日返済することは、それを防ぐ効果もあります。
即日返済の注意点
借り入れた金額を使わなかった場合、即日返済が非常にメリットがある返済方法であることが分かりました。
ただし、即日返済したつもりができていなかった場合もあるので注意が必要です。『残高が残ってしまう場合』を解説します。
返済の時間帯
銀行振込での即日返済の場合、返済用口座がある銀行の他行から振込を行うと、時間帯によって『翌日扱い』になる場合があります。
たとえば三菱東京UFJ銀行の場合、他行宛の振込の場合、15時まで当日扱いですがそれ以降だと翌日扱いになります。
また、15時以前でも、14時以降の振込の場合、処理によっては翌日扱いになるので注意しましょう。
振込先や振込方法によって、当日扱いの時間帯が違ってきますので確認しておきましょう。完済したつもりが残高が残っていたことで『知らないうちに延滞』ということになりかねません。
振り込みの当日扱いの受付は、何時までですか。 | よくあるご質問 | 三菱東京UFJ銀行
ATM利用手数料
よく使うATMなど、利用手数料のかからないATMで即日返済した場合は残高が0円になり、完済となります。しかしながらATM利用手数料がかかる場合、その金額分の元金が残ってしまいます。
たとえばアイフルの場合、提携ATM利用手数料は以下の通りです。
お取引金額 | 入金 | 出金 |
1万円以下 | 108円 | 108円 |
1万円超 | 216円 | 216円 |
提携CD/ATM一覧(借りるときは) | 【アイフル公式サイト】消費者金融・キャッシング・カードローン
よって、10万円を提携ATMで即日返済した場合、216円の元金が残ります。1,000円未満の端数は完済扱いにする会社もありますが、元金が残っていることに変わりはありません。
提携ATMで即日返済する場合は、利用手数料の確認をしましょう。
即日返済以外の利息0円のケース
即日返済をすれば利息がかからないことがわかりました。それ以外にも『利息を0円にする方法』があります。
無利息期間がある業者
大手消費者金融の中には初回借入キャンペーンとして、『無利息期間』を設けている会社があります。初回だけでなく、一定期間内の借入なら何回でも無利息という会社も存在します。
アイフル
初回契約の翌日から30日間は利息が無料となります。たとえば10月1日契約してその日に借入をした場合、10月31日まで利息がかかりません。
ただし、契約の翌日からなので、10月1日に契約して10月20日に初回借入をしても、無利息期間は10月31日までなので注意が必要です。
無利息期間の起算日はあくまでも『契約日の翌日』です。
キャッシングのはじめてのお申し込み | 【アイフル公式サイト】消費者金融・キャッシング・カードローン
アコム
アコムもアイフルと同じように、初回契約の翌日から30日間が無利息期間になります。ただし、返済期日の設定を35日サイクルにすることが無利息期間適用の条件です。
30日間金利0円サービス【公式サイト】カードローン・キャッシングならアコム
プロミス
初回借入の翌日から『30日間が無利息期間』となります。ただし、メールアドレス登録とWeb明細利用が条件です。
アコムやアイフルと違い、初回借入の翌日が無利息期間の起算日なので、契約日の20日後に初回借入をしても、その日の翌日から30日間が無料になります。
現金が必要となる日より前に契約しておいて、必要な日に借入をしても、30日間利息が無料になるので利便性が高いと言えます。
30日間無利息サービス|新規お申込み|キャッシング・消費者金融のプロミス公式サイト
ノーローン
ノーローンの場合、初回借入だけでなく、完済した翌月の新たな借入には、借入の翌日から『7日間の無利息期間』が適用されます。
他社との違いは、完済していれば何度でも無利息期間の利用ができるというところです。
短期の借入と完済を繰り返す人には便利なサービスです。
1週間無利息|キャッシング・消費者金融ならなんどでも1週間無利息のノーローン
期日前返済の注意点
『利息は日割り計算』なので、少しでも早めに返済すれば、それだけ元金が減るので結果的に支払利息が少なくなります。
即日返済では利息は0円になりますが、即日返済でなくても、早めの返済には利息を少なくする効果があります。住宅ローンの繰り上げ返済に似ています。
ただし、注意しないと困ったことになる場合もあります。
次回返済日の確認
返済日は、通常毎月1回です。しかしながら、返済日のタイミングによっては1カ月に2回返済をしなければならなくなる場合があります。返済した後、『明細で次回返済期日を確認』しておくことが大切です。
返済方式には、以下の2通りがあります。
- 毎月決められた日付
- 日数サイクル方式
それぞれ、返済期日前入金の際の注意点を解説します。
毎月決められた日付の場合
毎月25日返済の契約の場合、25日までに返済すれば、次の返済日は翌月の25日になります。ただ、あまりにも早く返済しすぎると返済期日が次月にならず、当月のままになる場合があります。
つまり、『1カ月に2回返済』しなければならないということです。
アイフルの場合、返済日までの10日前からはその月の返済となり、返済期日が次月になります。
それより前だと前月の追加返済と見なされ、当月の期日にもう一度返済をしなければいけないことになるので注意しましょう。
いついくら返せばいいの?(ご返済日について) | 【アイフル公式サイト】消費者金融・キャッシング・カードローン
日数サイクルの返済期日の場合
具体例をいうとアコムの場合、返済日の翌日から35日後が次回の返済期日になる、『35日サイクル』という返済方式を採用しています。
この返済方式の場合、1カ月に2回返済しなければならなくなることがありません。いつ返済しても次の返済期日は返済した翌日から『35日後』だからです。
しかしながら、計画をせずに早め早めの返済をしていると、入金のタイミングによっては給料日前が返済期日になることがあります。次回の返済期日をよく確認しておくことが必要です。
一括返済の場合は残高に注意
利息が日割り計算なので、日数が経過すればそれだけ利息が増えます。一括返済の場合、その『返済する日の元金と利息の合計』を前もって調べておかないと、完済したつもりが完済にならない場合もあります。
また、ATMでは小銭が使えない場合もあるので、その場合は、銀行振込・店頭窓口などが確実に残高を0円にできます。
ATMで返済して、1,000円以下の端数が残っても完済扱いになる場合がありますが、残高がある限り、原則解約はできません。銀行振込・店頭窓口などで完済してから解約という流れになります。
完済する予定の日の残高を、前もってカードローン会社に問い合わせて確認しておくことをおすすめします。
まとめ
カードローンの利息が日割り計算であることが分かれば、『即日返済では利息がかからない』のも当たり前であることがわかります。
支払い利息を節約するためには、無利息期間を利用したり、早めの返済をすることができます。
また、借入をしたけれど全部は使わなかった場合、財布に入れておきたい気持ちを抑えて即日返済すれば、後に使えるお金が結果的に増えるのです。