自動車ローンを組むポイント
自動車は高額であるため、購入の際には自動車ローンを組む人が多いものです。自動車ローンを組むときには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
- どの種類の自動車ローンにするか
- 金利はどれくらいか
- 頭金を入れるかどうか
ローンの種類の違い
自動車ローンには、いくつか種類があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合うものを選びましょう。
種類 | 概要 |
ディーラーローン | ・ディーラー(自動車販売店)が取り扱うローン ・審査が比較的やさしい ・金利が高め |
銀行ローン | ・銀行が取り扱うローン ・他の自動車ローンよりも審査が厳しい ・金利が低い |
残価設定ローン | ・残価(※)を差し引いた金額を分割払いするローン ・返済最終日に、残価を一括払いして自動車を引き取るか、自動車を買い取ってもらうか選択する ・金利自体は低いが、残価を分割払いすると支払い利息が増える |
(※残価とは、所定の期間経過後に自動車を下取りに出した場合の価格のことです)
金利を重視すること
自動車ローンは金利を重視して選びましょう。金利とは、利息の金額を決める利率のことです。
自動車ローンを組むと、『借入額+利息』を返済しなくてはなりません。このとき、金利が低いほど利息が安くなるため、総返済額も抑えられます。種類別の金利の相場を見てみましょう。
- ディーラーローン:年4~8%程度
- 銀行ローン:年2~4%程度
- 残価設定ローン:年2~4%程度
銀行ローンと残価設定ローンは金利が低い傾向にあります。ただし、残価設定ローンには注意が必要です。
残価設定ローンの返済最終日に自動車の引き取りを希望すると、残価を一括払いしなくてはなりませんが、再ローンが組める金融機関もあります。しかし、再ローンを組むと利息の支払い回数が増え、総返済額が高くなります。
頭金を入れるかどうか
頭金を入れるかどうかも考えておきましょう。基本的に、自動車ローンは頭金を入れなくても契約可能です。
しかし、頭金を入れると借入額が少なく済むため、その分利息の支払い回数が減り、総返済額が安くなります。
また、基本的に頭金は必要ありませんが、年収に対して借入額が多い場合は、頭金の支払いを求められるケースがあります。
自動車ローンの返済方式
自動車ローンは、主に『元金均等返済』と『元利均等返済』の二つの返済方式に分かれます。どちらの返済方式かによって総返済額が変わるため、違いを知っておきましょう。
元金均等返済
『元金均等返済』とは、一定の元金返済額に利息が上乗せされた金額が、月々の返済額として設定される返済方式です。利息の金額は毎月の元金の残高に応じて変動するものなので、毎月返済額も変動します。
元金均等返済を選ぶと、月々いくら引き落とされるのかチェックする必要があり、手間がかかります。しかし、元金が確実に減っていくので利息が安くなり、総返済額が安くなるのがメリットです。
ただし、元金均等返済には対応していない商品もあるので、契約前に返済方式をよく確認しておきましょう。
元利均等返済
『元利均等返済』とは、月々の返済額が一定の返済方法です。返済額のうち、元金の返済分と利息の返済分の割合が変わり、返済額が一定になるよう調整されます。
元金均等返済と比較して元金の減りが遅いため、その分利息の支払い回数が増えて総返済額が高くなります。しかし、月々の返済額が同じなので、返済計画を立てやすい点がメリットです。
負担のない自動車ローンの組み方
自動車ローンを組んで返済ができなくなると、自動車が回収されたり、債務整理が必要になったりする可能性があります。
そのような事態にならないよう、事前に無理のない返済計画を立てておくことが重要です。どうすれば負担のない自動車ローンが組めるのかを知っておきましょう。
月々の平均的な返済額はいくら?
自動車ローンの返済計画を立てるときに重要なのが、『月々いくらまでなら返済に充てられるか』ということです。
月々の返済額を決める目安として、自動車ローンの平均的な返済額を知りたい人もいるでしょう。しかし、自動車は商品によって金額の幅が大きく、購入する人の年収なども異なるため、公的な平均データがありません。
重要なのは、平均を調べることよりも、自分の今の状況でいくらまでなら返済を続けていけるかを考えることです。
返済額は、月の手取り額の15~25%程度に抑えるのが理想とされています。しかし、同じ手取り額でも、返済に回せる金額は人それぞれ違います。まずは、月々の収支を書き出してみて、無理なく返済に回せる金額を計算してみましょう。
返済回数は何回?
自動車ローンの返済回数についても、公的な平均データはありません。一般的には、36~60回(3~5年)程度にする人が多いとされています。
できるだけ総返済額を減らしたい人や資金に余裕がある人は、支払い回数を少なく設定するとよいでしょう。
返済に充てられる金額が少ない人は、支払い回数を増やして月々の返済額を減らすのも一つの手です。ただし、支払い回数を増やすほど利息の支払いも増え、総返済額が高くなることを理解しておきましょう。
まとめ
自動車ローンを組むときには、無理なく長期間返済を続けられるよう、具体的な返済計画を立てることが重要です。自分が毎月返済に回せる金額を計算したうえで、返済方式や返済回数などを考えてみましょう。