カードローンの金利の相場
カードローンの金利の相場はどれくらいなのでしょうか?もちろん会社によって異なりますが、最初の借入ではおおむね年率12.0%から20.0%までの範囲内に収まります。上限金利は利息制限法で定められているので、それを超えることはありません。
利息制限法の上限金利
元本 | 上限金利 |
10万円未満 | 20.0% |
10万円-100万円未満 | 18.0% |
100万円以上 | 15.0% |
カードローンの金利計算の方法
先ほど説明したのは年率の金利です。例えば10万円を年率18.0%で借入したときの1年間の利息は
10万円×18.0%=18,000円です。
しかしながら、カードローンの場合、利息は借入日数に応じた日割り計算なので、1日あたりの利息を計算して、そこから何日借りるかによって実際の利息が決まってきます。
10万円借入の場合の金利計算例
1カ月(30日)あたりいくらの利息がかかるかシミュレーションしてみます。利息が日割り計算される点がポイントです。
例)10万円を年率18.0%で借入する場合
10万円×18.0%=18,000円(年間の利息)
1日分の利息は
18,000円÷365日=49.3円(小数点第2位以下切捨)
1カ月分の利息は
49.3円×30日=1,479円
10万円を1カ月、年率18.0%で借りると支払利息は1,479円になるのです。
カードローンの種類
カードローンは主に3種類に分かれます。
- 銀行系カードローン
- 信販系カードローン
- 消費者金融系カードローン
それぞれ金利や審査の厳しさ、利便性が異なります。
銀行系カードローンの特徴
- その他2つをあわせて3種類の中で一番審査が厳しい
- 金利は低く設定されている
- 即日融資は難しいことが多い
- 総量規制の対象外になる
銀行系カードローンは3種類のカードローンの中で一番審査が厳しく、その代わり金利も低めに設定されているのが特徴です。即日融資を宣伝している銀行もありますが、消費者金融系カードローンにくらべれば実際には即日は難しいケースがほとんどです。
一番大きな特徴は、銀行系カードローンの借入は総量規制の対象外になることです。総量規制とは年収の1/3以上の融資をしてはならないという法規制です。
これは貸金業法に適用される法律で、銀行は銀行業が適用されるため、対象外なのです。したがって、融資額の上限が大きいのも特徴です。
信販系カードローンの特徴
- クレジットカードに付帯するタイプとカードローン専用口座の2種類がある
- 一概には言えないが審査は銀行より甘く、消費者金融より厳しい
信販系と言ってもピンとこないかもしれませんが、クレジットカード会社のことです。信販系カードローンには2種類あり、クレジットカードに付帯しているものと、カードローン専用の口座の2種類です。
クレジットカードが送られてくる際に「キャッシング枠」という欄がありますが、それがカードローンの限度額なのです。
審査は銀行より甘く、消費者金融より厳しいと言われていますが、会社によってかなりばらつきがあるので一概には言えません。消費者金融系カードを財布に入れておくのはちょっと抵抗があるという方には向いているカードローンです。
消費者金融系カードローンの特徴
- 即日審査、即日融資ができる会社が多い
- 金利はやや高め
- 申込方法が多様
- 借入と返済の利便性が高い
長年培われた個人向け無担保融資のノウハウを活かし、即日審査、即日融資を売りにしている会社が多いといえます。金利はやや高めながらも、申し込み方法は多彩で、借入と返済の利便性が非常に高くなっています。
審査は3種類の中では一番甘めです。大手消費者金融の中にはメガバンクの傘下になっているところもあります。
カードローンの金利比較
3種のカードローンで金利について少し触れましたが、実際にはどれくらいの差があるのか、比較してみます。
銀行の金利比較
代表的なメガバンクとネット銀行の金利・借入限度額の一覧です。
カードローン名 | 金利 | 借入限度額 |
みずほ銀行カードローンエグゼクティブプラン | 3.0~7.0% | 200~1,000万円 |
みずほ銀行カードローンコンフォートプラン | 2.0~14.0% | 10~800万円 |
三井住友銀行カードローン | 4.0~14.5% | 10~800万円 |
りそなプレミアムカードローン | 3.5~12.475% | 30~200万円 |
三菱東京UFJ銀行カードローンバンクイック | 1.8~14.6% | 10~500万円 |
ソニー銀行のカードローン | 2.5~13.8% | 10~800万円 |
住信SBIネット銀行MR.カードローン(プレミアムコース) | 1.59~7.99% | 10~1,200万円 |
住信SBIネット銀行MR.カードローン(スタンダードコース) | 8.99~14.79% | 10~300万円 |
楽天銀行スーパーローン | 1.9~14.5% | 10~800万円 |
信販会社の金利比較
カードローン名 | 金利 | 借入限度額 |
オリックスクレジットVIPローンカード | 3.0~16.8% | 800万円 |
オリコCREST | 4.5~18.0% | 500万円 |
三菱UFJニコスローンカード | 6.0~17.6% | 500万円 |
クレディセゾンマネーカード | 15.0% | 100万円 |
三井住友カードゴールドローン | 3.5~9.8% | 700万円 |
三菱UFJニコスや三井住友カードは一見銀行系カードローンに見えますが、クレジットカードを発行している信販会社なので、信販系カードローンに分類されます。
消費者金融の金利比較
カードローン名 | 金利 | 借入限度額 |
アコム | 3.0~18.0% | 1~800万円 |
プロミス | 4.5~17.8% | 1~500万円 |
アイフル | 4.5~18.0% | 1,000円~500万円 |
モビット | 3.0~18.0% | 1~800万円 |
ノーローン | 4.9~18.0% | 1~300万円 |
モビット以外は無利息サービスがあります。アコム・アイフルは初めての契約から30日間、プロミスは初めての借入から30日間、ノーローンは何度でも借入から1週間の無利息サービスがあります。
金利が一番安いのは?
上限金利での比較となります。
- みずほ銀行カードローンエグゼクティブプラン 7.0%
- 住信SBIネット銀行MR.カードローン(プレミアムコース)7.99%
ただし、審査は非常に厳しくなっています。これらのコースの審査に受からないと以下の一般プランになります。
- みずほ銀行カードローンコンフォートプラン 14.0%
- 住信SBIネット銀行MR.カードローン(スタンダードコース) 14.79%
これらに続くのが信販系カードローンの以下となります。
- 三井住友カードゴールドローン 9.8%
審査の厳しさに変わりはありません。先ほど紹介した銀行2行のプランの場合、審査に落ちても一般プランの審査が通り、借入ができる場合があります。しかしながら、三井住友カードゴールドローンの場合はできません。
支払利息が安いのは?
消費者金融は銀行系カードローンに比べて金利が高いと説明しましたが、無利息期間を考えると短期間の借入なら、銀行系よりずっと払う利息が少なくなる場合があります。
プロミス・アイフル・アコムなら初回の場合は30日以内、ノーローンなら借入から1週間以内に完済すれば利息は0円になるのです。
つまり、金利だけでは単純には支払う利息が多くなるか少なくなるかは比較できないということになります。
カードローンを選ぶ他の基準
では、金利以外にどういった点に注意してカードローンを選べばよいのでしょうか。それは審査の速さと利便性なのです。
審査の速さ
初めてカードローンを申し込む理由は、突然現金が必要になったけれども給料日前などで手元に現金がない、という場合です。
出来るだけ早く現金が必要なら、審査の速い消費者金融という選択があります。給料日までの繋ぎなら、無利息期間内に返済してしまえば、実質の金利はゼロとなります。
つまり、最初は銀行系カードローンを考えていたけれど、急な出費の場合には消費者金融という選択もありえるのです。
利便性も大切な要素
自分にとって、借入がしやすく、返済もしやすいカードローンを選ぶことも大切です。せっかくカードを作っても、必要な時にすぐに借りられないカードでは意味がないからです。
返済・借入時の手数料
自社のATMなら借入、返済の手数料が無料である会社がほとんどですが、提携ATMを使えば手数料がかかるので注意が必要です。手数料とはいえ、借入をした金額以外の費用という意味では利息と変わらないのです。
店舗の数
自分の行動範囲の中に、利用する予定のカードローンの会社があるかどうかは手数料を節約する観点から重要なチェックポイントです。自社での返済、借入手数料は無料だからです。
これはどの会社も同じです。なぜなら、名前は利息ではなくて手数料でも、必ず支払わなければいけないとすれば、それは利息と見なされて法律違反になるからです。
ATMの数
店舗はなくても、商業施設内にATMだけが設置されている場合があります。それも含めてATMが多ければ多いほど、借入をしやすく返済もしやすいということになります。余計な手数料を支払わなくても済みます。
ただし、メガバンクが成立した背景で、関東に偏在していたり、関西に偏在したりするので、やはり自分の住んでいるエリアで、自分の行動範囲の中で一番ATMが多い会社を選ぶ、ということになります。
提携ATMの数は約80,000台と各社ほぼ横並びなので、自分がよく使うであろうATMの手数料を前もって知っておくと、無駄な出費が抑えられます。
また、資本関係がある会社のATM手数料が無料のところもあるので、そういったところも狙い目です。例えばプロミスなら三井住友銀行のATM、みずほ銀行ならイオン銀行のATM手数料が無料です。
まとめ
以上、銀行系・信販系・消費者金融系カードローンの比較をしてきました。手数料も含めた支払利息、審査の速さ、利便性がカードローンを選ぶ上でのポイントです。表記されている金利だけでは、カードローンの比較はできないということです。