自動車ローンの借り換えについて
『自動車ローン』とは、自動車の購入資金として借り入れるローンです。自動車ローンには、下表の種類があります。
自動車ディーラーローン | 金融機関ローン (銀行・保険会社・JA(ジェイエイ:農協※)など) |
|
審査 | 通りやすい | 厳しい |
金利 | 高め | 低め |
自動車ローンの借入金には、金利がかかります。自動車ローンの借り入れ後に、金利が低いなど、よりよい条件のローンが見つかった場合には『借り換え』も選択肢となるでしょう。
ここでは、自動車ローンを借り換えるメリットおよびデメリットを解説します。
(※農協とは、相互扶助の精神のもと、農家の営農と生活を守り高めるために組織された協同組合です。 生産資材・生活資材の共同購入や農畜産物の共同販売・貯金やローン・共同利用施設の設置などを行っています)
メリット
自動車ローンを借り換える1番のメリットは、現在の借り入れよりも金利が低くなる点です。金利が低くなると、以下の効果を得られます。
- 毎月の返済額が小さくなる
- 総返済額が減る
返済額が減ることで、家計負担の減少や将来必要な資金の貯蓄を目指せます。借り換えによりどのくらいのメリットが出るかを知りたい人は、返済予定表(※)を持って、借り換えを希望する金融機関に相談に行きましょう。
窓口に行くのが難しい人は、金融機関のホームページなどでも借り換えシミュレーションができます。
(※返済予定表とは、住宅ローンの借り入れ条件や返済予定が記載された書類です。通常、ローンの借り入れ時に債務者に発行されます)
デメリット
借り換えのデメリットは、手数料がかかる点です。借り換えに必要な手数料には、以下があります。
- 一括返済の手数料
- 事務手数料
- 保証料
- 印紙代
注意しておきたい点
自動車ローンの借り換えにおいて重要なのは、メリットとデメリットをきちんと確認することです。借り換えにより減った利息額よりも手数料のほうが大きい場合、借り換えによって損をする可能性もあります。
借り換えを希望する人は、借り換え後の返済予定をシミュレーションし、手数料の総額を確かめたうえで検討することが肝心です。
借り換えで発生する手数料とは
自動車ローンの借り換えを上手に行うには、手数料についてよく知っておかなければなりません。ここからは、手数料についてさらに詳しく見ていきましょう。
繰り上げ返済にかかる手数料
自動車ローンの借り換えでは、現在借り入れているローンを、新たに借り入れたローンで一括返済します。このときに必要なのが、一括返済の手数料です。
一括返済手数料の金額は、一括返済をする金融機関により異なります。
新規ローンの事務手数料や保証料
新しく自動車ローンを借り入れるには、以下の手数料がかかります。
- 事務手数料
- 保証料
- 印紙代
新たに自動車ローンを借り入れる金融機関に支払う費用が、事務手数料です。保証料は、保証会社(※)に支払う費用をいいます。事務手数料および保証料の有無や金額は、借り入れる金融機関により異なります。
そのほか、契約書に貼付する印紙代も必要です。印紙代は、借り入れるローンの金額により下表のように決まっています。
借り入れ額(円) | 印紙代(円) |
10万以下 | 200 |
10万超50万以下 | 400 |
50万超100万以下 | 1000 |
100万超500万以下 | 2000 |
なお、インターネットで自動車ローンの借り入れ契約をする場合は、印紙代は不要です。
(※保証会社とは、ローンの延滞時に、債務者に代わって一括返済する会社です。債務者に対するローンの返済要求も行います。保証料は、ローンの借り入れ時もしくは月々の返済と併せて支払います)
自動車ローン借り換えの手続き
最後に、自動車ローンの借り換え手続きを解説します。
必要書類
自動車ローンの借り換えに必要な書類は、下表のとおりです。
項目 | 具体例 |
本人確認書類 | ・運転免許証 ・パスポート ・マイナンバーカード |
借り換えに関する書類 | ・見積書 ・ローン返済予定表 ・ローンが引き落とされた通帳のコピー ・車検証のコピー |
収入に関する書類 | ・源泉徴収票 ・確定申告書 |
場合によっては、上記以外の書類が必要となります。手続きをスムーズに進めるには、あらかじめ金融機関に確認しましょう。
手続きの流れは?
自動車ローンの借り換えで必要な手続きには、以下があります。
1.仮審査
2.本審査
3.ローンの契約
4.ローンの借り入れ(決済)
現在借り入れている金融機関に対しては、本審査の申し込みをする時点で、借り換えの手続きを進めていることを伝えましょう。
新たに借り入れた資金は、現在借り入れている金融機関に決済時に振り込まれます。振り込みがされると借り換えが完了し、その後は新たな金融機関への返済がスタートするのです。
まとめ
現在のローンよりも金利が低い自動車ローンに借り換えることで、毎月の返済額や総返済額を減らせます。ただし、借り換えには手数料がかかる点には注意が必要です。
損のない借り換えをするには、手続きを進める前に利息の軽減額と手数料をきちんと比較検討しましょう。