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住宅ローンの親子リレーとは?メリットや注意点などを解説

親子リレーローンは、親子でローンを借り入れ、2代にわたり返済していく住宅ローンです。本記事では、親子リレーローンの基本事項を詳しく解説します。親子リレーローンを利用するメリットおよび、注意点も併せて見ていきましょう。

この記事の目次

住宅ローン契約のおおまかな流れ

『住宅ローン』とは、住宅用の土地や家屋の購入・建築のための資金を借り入れるローンです。住宅ローンでは一般的に、購入する物件を担保(※)として、資金の貸し出しが行われます。

住宅ローンを取り扱う金融機関の一例は、以下のとおりです。

  • 銀行
  • 信用金庫
  • JA(ジェイエー)
  • 保険会社

住宅ローンを借り入れるには、いくつか手続きをしなければなりません。手続きが間に合わず住宅の代金を支払えない場合、住宅の購入ができなくなる可能性があります。

よって、住宅や土地を取得するには、計画的に住宅ローンの借入手続きを進めることが重要です。ここではまず、住宅ローンの借入スケジュールを見ていきましょう。

(※担保とは、ローンを借りる人が返済できなくなった場合、ローンを貸した人に返済の原資として提供されるものです)

住宅ローンの選び方 借入までのスケジュール(手続きの流れ)と必要書類|住宅ローン|楽天銀行

事前審査、本審査に通す

住宅ローンは一般的に、借入額が大きく返済期間が長いローンです。そのため、途中で返済が滞らないよう、借入前に事前審査と本審査が行われます。一般的に、事前審査よりも本審査の方が、より詳細な審査が行われます。

審査に通らなければ、住宅ローンは借りられません。住宅ローンの借入前に審査される主なポイントは、以下のとおりです。

  • 勤務先および勤続年数
  • 収入
  • 年齢
  • その他の借り入れの有無
  • 購入する不動産の価値

年収や勤務先で債務者の返済能力を確認するほか、担保となる物件の価値も審査されます。

収入証明などが必要になる

審査を受けるには、以下の書類が必要です。

具体例
勤務先が分かるもの 健康保険証
収入が分かるもの 会社員 前年の源泉徴収票
個人事業主 確定申告書(写)(過去3年分)
借入人の情報が分かるもの 運転免許証
その他の借り入れが分かるもの ローン残高証明書
購入する不動産が分かるもの ・売買契約書(写)
・重要事項説明書(写)
・パンフレット

事前審査か本審査かにより、必要な書類が異なります。また、金融機関によっては、上記以外の書類が必要です。審査をスムーズに進めるには、あらかじめ必要書類を確認しましょう。

お申込みに必要な書類(事前審査)|住宅ローン|りそな銀行・埼玉りそな銀行

金消契約を交わす

審査に通過すると、住宅ローンの借り入れが可能となります。住宅ローンを借り入れるには、金消契約(きんしょうけいやく:金銭消費貸借契約)を結ばなければなりません。

金消契約では、住宅ローンの借り入れに必要な以下の契約が取り交わされます。

  • 借入金額
  • 返済期間
  • 金利
  • 返済日

多くの金融機関では、銀行窓口で金消契約が行われます。平日の営業時間内(通常9~15時)に窓口に行くのが難しい人は、夜間や土日休日の対応の有無を確認しておくと安心です。

親子リレーとは?

住宅ローンの種類の一つに、『親子リレーローン』があります。親子リレーローンは、同居もしくは将来同居の予定がある住宅および、土地の購入のために借り入れる住宅ローンです。

親子共同で住宅ローンの借入を行う

親子リレーローンは、一つの住宅ローン契約を、親と子が共同で結ぶ住宅ローンです。借入当初は親が返済をして、その後、子に返済が引き継がれます。親子リレーローンの基本事項は、以下のとおりです。

項目 詳細
住宅ローンの本数 1本
主債務者
連帯債務者(※1)
団体信用生命保険(※2) 一般的にどちらか片方のみが加入

(※1:連帯債務者は、主債務者と連帯して同一の債務を負います。連帯債務者は、主債務者と同じ立場で、ローンの返済をしなければなりません)

(※2:団体信用生命保険は、住宅ローンを組む人が被保険者(保険の対象者)、銀行が契約者および保険金受取人となります。債務者の死亡・高度障害状態により保険金が支払われるため、以後のローン返済は不要です)

年金暮らしの親でもローン契約が可能

親子で共同で借り入れる親子リレーローンを利用すれば、年金暮らしの親でもローンを契約できるようになります。通常の住宅ローンの借り入れには、一般的に以下の年齢制限があります。

  • 借入時の年齢:65~69歳程度
  • 返済完了時の年齢:75~80歳程度

よって、年金を受給する年齢の親のみでは、住宅ローンの契約が難しいケースがほとんどです。しかし、親子リレーローンでは、返済が子に引き継がれるため、借入時に70歳以上の親でもローンの申し込みができます。

また、親子リレーローンでは、親と子の収入を合算して審査を受けるため、収入が年金のみでもローンの借り入れが可能となるでしょう。

借入期間を長くできる

住宅ローンは、借入期間が長いほど、借り入れられる金額が増えると考えられます。親子2代で返済していく親子リレーローンは、単独での借り入れよりも借入期間を長くできるため、借入金額を増やすことが可能です。

また、同じ金額を借り入れる場合、返済期間を延ばすことで毎月の返済金額が少なくなるため、家計の負担軽減も目指せます。

融資額を増やせる

住宅ローンは、借り入れる人の収入が多いほど、融資額を増やせます。親子リレーローンは、親と子の収入を合算して考えるため、単独で借りるよりも融資額を増やすことが可能です。

親子リレーの注意点

親子リレーローンは、単独で借り入れる住宅ローンよりも、融資額が大きく返済期間が長くなるケースが多くなります。返済途中でトラブルなどがないように、いくつかの注意点を知っておきましょう。

親の死亡により予想外に返済が早まることも

親子リレーローンの返済の引き継ぎは、一般的にローン契約時に取り決めたタイミングで行われます。タイミングとして挙げられるのは、親が一定の年齢に達したときや、退職により収入が減ったときなどです。

しかし、取り決めよりも早く親が死亡した場合は、連帯債務者である子が、当初の予定を繰り上げてローンの返済を開始しなければなりません。

親が死亡する時期によっては、予定よりも早くに子の返済が始まる可能性があることは、知っておきましょう。

特に独身の人は人生計画を考えよう

親子リレーローンの借り入れにあたっては、将来の人生計画をよく検討することが重要です。特に独身の人は、結婚後の人生計画も考えたうえで、親子リレーローンを組んだほうがよいでしょう。

なぜなら、親子リレーローンを一度組んでしまうと、その後の返済計画を変更しにくいからです。例えば、何らかの理由で同居を解消したとしても、ローンの返済は残ります。

また、親子リレーローンを組んでいると、新居を購入するために新たな住宅ローンを組めないなどの注意点もあります。

持分は返済割合と合わせるべき?

親子リレーローンを組む際は、持分と返済割合を合わせることが重要です。一般的に住宅ローンでは、住宅購入代金を支払い、物件が引き渡される際に、不動産の所有権の登記が行われます。

持分の登記を返済割合と異なる割合で行うと、贈与税がかかるケースがあるため、注意しなければなりません。

例えば、3000万円の住宅を親子リレーローン(返済負担は、1500万円ずつ)を利用して購入するケースを、下表で見てみましょう。

持分(%) 贈与税
ケース1 50 50 かからない
ケース2 100 0 親にかかる

ケース2の場合、子が返済した1500万円が親への贈与とみなされ、贈与税が課せられます。

名義変更は可能?

親子リレーローンでは、ローンの返済が親から子に引き継がれるタイミングで、ローンの名義変更が行われます。

ただし、ローンを借り入れる金融機関によっては、名義変更のタイミングが異なることもあるため、詳細は各金融機関で確認しましょう。

親子リレーの条件や審査は?

親子リレーローンを組むには、一定の条件を満たし、審査を通過しなければなりません。

主な条件は年齢など三つ

親子リレーローンにおける主な借入条件は、以下の三つです。

  • 年齢
  • 債務者2人の関係
  • 返済期間

親子リレーローンで連帯債務者となれるのは、直系卑俗(ちょっけいひぞく※)です。これは、主債務者と連帯債務者に強い関係があることを求めているからです。

また、親子リレーローンは2代にわたる返済となりますが、多くの金融機関では最長35年とされています。

(※直系卑俗とは、血のつながりがある子や孫のことです。血縁関係がない養子も、法律上は直系卑属に該当します)

親子の収入を合算して審査できる

親と子の収入を合算して住宅ローンを借りるメリットは、以下のとおりです。

  • 収入が少ない親でも、ローンを借りられる
  • 借入額を増やせる

収入を合算することで借入可能額が増えるため、購入する住宅の予算を上げられます。それにより、購入する住宅の選択肢を増やすことも可能です。

りそな銀行の場合の審査基準

りそな銀行における、親子リレーローンの主な借入条件は、下表のとおりです。

項目 詳細
債務者 ・借入時の年齢が満20歳以上満70歳未満
・返済時の子の年齢が、満80歳未満
・前年の年収が100万円以上ある
・勤続1年以上の給与所得者もしくは、営業年数3年以上の自営業者
・団体信用生命保険に加入できる
資金使途 ・一戸建ての新築および購入
・マンションの購入
・住宅建設用の土地の購入
・住宅の増改築および修繕費
融資金額 50万円以上1億円以下
返済期間 1年以上35年以下

りそな銀行の場合、団体信用生命保険は、親子がそれぞれ融資額の1/2ずつ加入します。また、親が満80歳になった時点で、子は親のローン残高と同額の団体信用生命保険に加入し直します。

親子リレーの場合の団体信用生命保険について

親子リレーローンを組むには、団体信用生命保険に加入しなければなりません。ここでは、団体信用生命保険について、さらに詳しく解説します。

原則親子どちらか1人が加入

親子リレーローンでは、多くの場合、親か子のどちらか1人が団体信用生命保険に加入します。団体信用生命保険は、健康状態によっては加入できないこともあるため、健康面に不安がある人は注意が必要です。

親子のどちらかが団体信用生命保険に加入する場合は、ローンの最終的な返済義務を負う子が加入するケースがほとんどです。この場合、親の返済中に親が死亡しても、親の返済分が保険金により返済されることはありません。

よって、親が返済中に死亡した場合、親の返済分を子が引き継いで返済していかなければならない点は、知っておきましょう。

保障が終了する年齢を確認しておこう

団体信用生命保険への加入を親子リレーローンの借入条件としている場合、団体信用生命保険の保障が終了に伴い、ローンや保険の契約の変更が必要なことがあります。

ローンの契約を変更した場合、毎月の返済額などが変わることも考えられます。親子リレーローンの借入時には、団体信用生命保険の保障期間を確認し、将来の資金計画を考えることが大切です。

親子リレーの場合でも借り換えはできる?

すでに借り入れた住宅ローンよりも、条件がよい住宅ローンに乗り換えることを借り換えといいます。借り換えをする目的は、毎月の返済額や返済総額の軽減です。

親子リレーローンでは、借り換えはどのように取り扱われるのでしょう。

不可能ではないが難しい

金融機関によっては、親子リレーローンの借り換えを受け付けています。しかし、実際に借り換えるのは難しいケースがほとんどです。

なぜなら、ローンの借り換えをするには、新たに借り入れる金融機関で、借入審査を受けなければなりません。

借換時には、親子リレーローンを組んだ当初から年齢や収入・健康状態・物件の価値などに変化があり、審査に通過することが難しくなると考えられるからです。

借り換えを希望する人は、収入や物件情報が分かる資料を持って、金融機関に相談しましょう。

フラット35なら借り換えできる?

親子リレーローンの借り換えを受け付けている住宅ローンの商品の一つに、フラット35があります。フラット35は、取り扱い先の民間金融機関と住宅金融支援機構が提供している、長期固定金利の住宅ローンです。

フラット35の親子リレーローンでは、連帯債務者の条件として、主債務者の直系卑俗もしくはその配偶者であることや、借入時の年齢が満70歳未満であることなどの制約を設けています。

一方、主債務者の条件は比較的少なく、借入時の年齢を問われないほか、公的年金を定期的な収入とすることも可能です。

よって、フラット35は、主債務者が年金暮らしになった後でも、借り換えできる可能性がある住宅ローンだといえます。

親子リレー|アルヒマーケティング株式会社

住宅ローン控除は対象?

一定の条件を満たす住宅ローンを借り入れると、住宅ローン控除が受けられます。住宅ローン控除を受ける条件は、以下のとおりです。

  • 新築または取得の日から6カ月以内に居住を始め、適用を受ける年の12月31日まで住み続けている
  • 控除を受ける年の所得合計金額が3000万円以下
  • 取得した住宅の床面積が50㎡以上かつ、床面積の1/2以上を居住用として使用している
  • 住宅の取得に際し、借入期間が10年以上の住宅ローンを組んでいる

住宅ローン控除は、住宅ローンの年末残高をもとに計算した金額がその年の所得額から控除されるため、家計における税負担額を軽減できる制度です。

最後に、親子リレーローンでの住宅ローン控除の受け方を見ていきましょう。

No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

それぞれの持分に応じて対象となる

親子リレーローンでは、親と子の両方が、住宅ローン控除を受けられます。控除を受けるには、返済割合に応じた控除額を計算しなければなりません。計算に不安がある人は、税務署窓口や税理士に相談しましょう。

初年度は確定申告が必要

住宅ローン控除を受けるには、確定申告が必要です。確定申告の手続きは、勤務状況により、以下の違いがあります。

  • 会社員:1年目は確定申告が必要。2年目以降は、年末調整(※)により控除を受けられる
  • 自営業者:毎年確定申告が必要

確定申告に必要な書類は、以下のとおりです。

  • 確定申告書
  • 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 源泉徴収(会社員のみ)
  • ローンの年末残高証明書
  • 不動産売買契約書および、工事請負契約書の写し

また、年末調整をするには、以下の書類を用意します。

  • 年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書
  • 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
  • ローンの年末残高証明書

(※年末調整とは、給与所得から源泉徴収した所得税額と、年収に対する年税額の過不足を年末に精算することです。年末調整は、雇用主により行われます)

まとめ

親子で同居する自宅を建築・購入する住宅ローンの一つに、親子リレーローンがあります。親子リレーローンを利用すれば、借入額を増やせるため、購入する住宅の選択肢が広がるでしょう。

親子リレーローンを借り入れるには、親・子それぞれが借入審査を受けなければなりません。また、借り入れには金融機関ごとに条件があります。

親子リレーローンを希望する人は、収入や物件情報などが分かる書類を持って、金融機関に相談しましょう。

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