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住宅ローン控除の条件。制度の内容もあわせてやさしく解説します

住宅ローン利用者が所定の条件を満たしている場合、住宅ローン控除を受けることで税金を軽減できます。本記事では、住宅ローン控除という制度の内容や控除を受けるための条件、控除額などについてやさしく解説します。

この記事の目次

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは、住宅ローンによって住宅を取得・新築・増改築した人が、所定の条件を満たしている場合に適用できる税額控除(※)です。正式名称を『住宅借入金等特別控除』といい、『住宅ローン減税』と呼ばれることもあります。

(※税額控除とは、ある条件を満たしている場合に、所得税額や住民税額から一定額を差し引いて、税金を軽減できる制度です)

No.1200 税額控除|国税庁
No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

ローン残高に応じて所得税から控除

住宅ローン控除が適用されると、一定期間年末のローン残高に応じた金額が所得税から控除できます。住宅の種類と居住用として使用していた時期によって、控除内容が異なるので注意しましょう。

なお、住宅の種類は『一般住宅』と『認定住宅』に分かれます。認定住宅と認められるのは、以下のいずれか住宅です。

  • 認定長期優良住宅:『長期優良住宅の普及の促進に関する法律』で規定された、長期間良好な状態で使用できるよう措置されている優良な住宅
  • 認定低炭素住宅:『都市の低炭素化の促進に関する法律』で規定されている低炭素建築物に該当する住宅、または、同法の規定によって低炭素建築物とみなされる特定建築物に該当する住宅

一般住宅の場合の控除内容

一般住宅に該当する住宅の控除内容は、以下の通りです。

使用時期 控除期間 計算式
2007年1月1日~12月31日 15年 1~10年目:年末残高等×0.6%
11~15年目:年末残高等×0.4%
08年1月1日~12月31日 15年 1~10年目:年末残高等×0.6%
11~15年目:年末残高等×0.4%
09年1月1日~10年12月31日 10年 年末残高等×1%
11年1月1日~12月31日 10年 年末残高等×1%
12年1月1日~12月31日 10年 年末残高等×1%
13年1月1日~12月31日 10年 年末残高等×1%
14年1月1日~21年12月31日 10年 年末残高等×1%

各年で控除限度額が定められているので確認しておきましょう。

認定住宅の場合の控除内容

認定住宅に該当する住宅の控除内容は、以下の通りです。

使用時期 控除期間 計算式
09年1月1日~11年12月31日 10年 年末残高等×1.2%
12年1月1日~12月31日 10年 年末残高等×1%
13年1月1日~12月31日 10年 年末残高等×1%
14年1月1日~21年12月31日 10年 年末残高等×1%

やはり、各年で控除限度額が設定されているので注意しましょう。

土地の取得費用も控除対象

住宅ローン控除では、住宅ローンの借り入れ額のうち、土地の取得費用に充てた部分は控除対象外とされていました。しかし、1999年の税制改正により、99年1月1日以降に取得した土地の費用であれば、対象に含められるようになっています。

また、土地を整地・造成した場合や、もともと立っていた建物を取り壊した場合には、それらにかかった費用も対象に含められます。

住宅ローン控除の控除額

ここでは、住宅ローン控除の控除額について、具体的に解説します。

No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

上限は年末の住宅ローン残高の1%

14年1月1日~21年12月31日の住宅ローン控除の控除額は、『年末の住宅ローン残高の1%』です。ただし、年末の住宅ローン残高の1%が全額控除できるわけでなく、以下のように控除限度額が定められています。

  • 一般住宅の控除限度額:40万円(特定取得※以外で取得した住宅の場合は20万円)
  • 認定住宅の控除限度額:50万円(特定取得以外で取得した住宅の場合は30万円)

なお、控除期間は10年ですが、19年の税制改正によって、19年10月~20年末までに契約・引き渡しが行われた住宅に限り13年に延長されます。

控除期間が延長された場合の控除額は、1~10年目までが年末の住宅ローン残高の1%、11~13年目は『建物価格の2%相当額』です。

(※特定取得とは、住宅取得費用にかかった消費税率が8~10%だった住宅のことです)

控除額が所得税額を上回ったときは?

住宅ローン控除は、所得税から控除するのが原則ですが、控除額が所得税額を上回ったときは、住民税額からも控除することが可能です。ただし、住民税から控除できる金額は、以下のように定められています。

  • 通常の控除額:課税所得額(※)の5%(上限9万7500円)
  • 特定取得に該当している場合の控除額:課税所得額の7%(上限13万6500円)

(※課税所得額とは、所得額から各種控除を差し引いた後の、所得税や住民税の課税対象となる金額のことです)

総務省|所得税から住宅ローン控除額を引ききれなかった方|新築・購入等で住宅ローンを組む方・組んでいる方へ 個人住民税の住宅ローン控除がうけられる場合があります。

住宅ローン控除を受けるには条件がある

住宅ローン控除を受けるには、所定の条件を満たさなくてはなりません。条件は、住宅を新築した場合、中古住宅を取得した場合、リフォームをした場合で異なります。それぞれのケースの条件について見ていきましょう。

新築住宅の場合

住宅ローンを利用して住宅を新築した場合は、以下の条件を満たす必要があります。

  • 新築した住宅に納税者本人が住んでいること
  • 新築した日から6カ月以内に入居し、控除を受ける年の12月31日まで継続して住んでいること
  • 控除を受ける年の納税者の合計所得金額(※)が3000万円以下であること
  • 住宅の床面積が50㎡以上、かつ床面積の1/2以上を居住用として使用していること
  • 住宅ローンの借り入れ期間が10年以上あること
  • 住宅に居住した年と、その前後2年間で『居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例』などを受けていないこと

(※合計所得金額とは、『事業所得・不動産所得・給与所得・総合課税の利子所得・配当所得・短期譲渡所得・雑所得の損益通算後の合計額』と『総合課税の長期譲渡所得・一時所得損益通算後の合計額の1/2』を合計し、そこに退職所得と山林所得を足した金額です)

No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

中古住宅の場合

住宅ローンを利用して中古住宅を取得した場合は、住宅を新築した場合の条件をすべて満たしたうえで、さらに以下の条件を満たす必要があります。

  • 建築後に使用された住宅であること
  • 築年数が20年以下(耐火建築物に該当する住宅の場合は25年以下)の住宅、または所定の耐震基準を満たす住宅であること
  • 生計を同一とする親族などからの取得でないこと
  • 贈与による取得でないこと

No.1214 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

リフォームの場合

住宅ローンを利用して住宅のリフォームした場合は、住宅を新築した場合の条件をすべて満たしたうえで、以下の条件を満たす必要があります。

  • 納税者自身が所有者で、かつ自分が住むための住宅のリフォームであること
  • 増築・改築・建築基準法で規定されている大規模な修繕、または模様替えの工事など、所定の工事であること
  • 工事費が100万円以上で、そのうち1/2以上が居住スペースの工事費用であること
  • 生計を同一とする親族などからの取得でないこと
  • 贈与による取得でないこと

No.1216 増改築等をした場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

住宅ローン控除は手続きが必要

住宅ローン控除は、条件に該当していれば自動的に適用されるものではありません。確定申告や年末調整での手続きが必要です。

No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

初年度は確定申告を行うこと

住宅ローン控除を受ける初年度は、給与所得者でも確定申告を行う必要があります。以下のような書類を納税地の税務署に提出しましょう。

  • 確定申告書
  • 住宅ローン残高証明書
  • 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 建物・土地の登記事項証明書
  • 建物・土地の不動産売買契約書(請負契約書)の写し
  • 本人確認書類
  • マイナンバー確認書類
  • 源泉徴収票(給与所得者のみ)

申請時期は?

確定申告は、『申告が必要な年の翌年2月16日~3月15日』の期間内に済ませましょう。初日、または最終日が土日祝に重なる場合は翌平日に繰り下げられます。

なお、給与所得者が確定申告することを『還付申告』といい、通常の還付申告は『申告が必要な年度の翌年1月1日から5年間』の期間内であれば、いつでも手続きできます。

しかし、住宅ローン控除の申告に関しては、住民税からの控除が『居住した年の翌年3月15日が申告期限』とされています。そのため、翌年の3月15日までに手続きを済ませた方がよいでしょう。

No.1213 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

2年目以降の手続きについて

給与所得者のみ、2年目以降は年末調整で住宅ローン控除の手続きができるようになります。以下の書類をそろえ、勤務先に提出しましょう。

  • 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
  • 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書

給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書は、2~10年分がまとめて税務署から届きます。控除期間が終わるまで、大切に保管しましょう。紛失した場合は、税務署に再交付を申請しなくてはなりません。

住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書は、金融機関から毎年送られてきます。

住宅ローン控除と繰り上げ返済を上手に利用

住宅ローン控除と繰り上げ返済を上手く併用すると、住宅ローン控除の効果を上げられます。どのように併用するとよいのか、具体的な方法を見ていきましょう。

繰り上げ返済のタイミング

住宅ローン控除には、特定取得の一般住宅の場合は40万円、特定取得の認定住宅の場合は50万円という控除限度額が定められています。

つまり、住宅ローンの残高が一般住宅で4000万円、認定住宅で5000万円を超えていると、超過部分は住宅ローン控除の対象外になるということです。

また、自分の所得税額と住民税額を超える還付を受けることはできません。住宅ローン控除の控除額が税額を超えていると、その部分は無駄になります。

上記のように、何らかの無駄が出る場合は、その分をできるだけ早めに繰り上げ返済した方が、住宅ローン控除をより効果的に活用できます。

金利が1%以下の場合

利用中の住宅ローンの金利が1%以下の場合は、急いで繰り上げ返済しなくてもよいでしょう。仮に、金利が0.5%の住宅ローンを借りているとします。

住宅ローン控除は年末残高の1%が控除できるため、金利が0.5%であれば、単純計算で0.5%分の利益が出ている状態になるのです。

となると、住宅ローン控除の控除期間中は繰り上げ返済をせずに、利益を得ていた方がお得です。そして、控除期間が終了したあとに繰り上げ返済すれば、住宅ローン控除を最大限に生かせます。

金利が1%以上の場合

利用中の住宅ローンの金利が1%以上の場合は利益が出ることはないので、従来通り早めに繰り上げ返済した方がよいでしょう。

ただし、住宅ローン控除の控除額は年末のローン残高によって決定されます。控除額が決まる前に繰り上げ返済してしまうと控除額が減少してしまうので、年が明けてから繰り上げ返済するのがおすすめです。

住宅ローンの借り換え時の注意点

住宅ローン返済中に、より金利が低い住宅ローンに借り換えることもあるでしょう。しかし、住宅ローン控除を受けている人が、住宅ローンを借り換えると、住宅ローン控除の対象外になってしまいます。

住宅ローンを借り換えた場合、それは以前の住宅ローンを消滅させるための借り入れとみなされるためです。

住宅ローン控除は、住宅の取得費用の借り入れを目的としたローンが対象なので、以前の住宅ローンを消滅させるための借り入れは対象外になるのです。

しかし、所定の条件を満たすと、住宅ローン借り換え後も継続して住宅ローン控除が受けられます。

No.1233 住宅ローン等の借換えをしたとき|国税庁

当初の住宅ローンの返済だと明らかにする

住宅ローン借り換え後も継続して住宅ローン控除を受けるには、新たに借り入れたローンが、当初の住宅ローンの返済だということを明らかにする必要があります。

ローンの期間が10年間以上であること

住宅ローン借り換え後も継続して住宅ローン控除を受けるには、もう1点条件を満たさなくてはなりません。

それは、新たに借り入れた住宅ローンが、借り入れ期間10年以上など、住宅ローン控除の適用条件を満たしていることです。

借り換え後の住宅ローンの借り入れ期間が10年未満など、住宅ローン控除の適用条件から外れると、住宅ローン控除が受けられなくなるので注意しましょう。

転勤した場合の住宅ローン控除は?

転勤や海外赴任をすることになった場合、継続して住宅ローン控除を受けられるのでしょうか。

No.1234 転勤と住宅借入金等特別控除等|国税庁

基本は控除の条件から外れる

住宅ローン控除の適用条件に、『新築・取得した日から6カ月以内に入居し、控除を受ける年の12月31日まで継続して住んでいること』というものがあります。

転勤や海外転勤などで、控除を受ける年の12月31日以前に控除対象の住宅を離れると条件から外れるため、基本的には住宅ローン控除が受けられなくなります。

納税者本人が住んでいる必要があるため、親族に管理してもらうなどの対応を取っても、条件は満たせません。

単身赴任の場合は原則控除が継続

例外として、納税者が単身赴任し、以下の条件を満たす場合は住宅ローン控除を継続できます。

  • 納税者の家族が控除を受ける年の12月31日までその住宅に住んでいること
  • 単身赴任終了後に、納税者が対象の住宅に戻ること
  • 税務署に『所得税の納税管理人の届出書』を提出し、確定申告すること

ただし、納税者が海外に単身赴任し、非居住者(※)になった場合には控除が継続できなくなるので注意しましょう。

(※非居住者とは、1年以上継続して国内に住所、または居所がない人のことを指します)

例外的な住宅ローン控除の復活

転勤などで住宅ローン控除が受けられなくなった場合でも、以下の条件を満たすと、再度住宅に住み始めたときに残りの控除期間分の住宅ローン控除が受けられます。

区分 条件
住宅ローン控除を受けていた人が、その家族とともに対象の住宅を居住用として使用しなくなった場合 ・勤務先の命令など、やむを得ない事情があること
・居住用として使用しなくなったのが、03年4月1日以降であること
・居住用として使用しなくなるまでに、所定の手続きを済ませていること
対象の住宅に住んでいた年の12月31日以前に、家族とともに対象の住宅を居住用として使用しなくなった場合 ・勤務先の命令など、やむを得ない事情があること
・対象の住宅を新築・取得した日から6カ月以内に入居していること

まとめ

住宅ローンを利用して住宅を取得・新築・増改築し、所定の条件を満たすと、住宅ローン控除が受けられます。新築や中古など、取得した住宅の種類などで条件が変わるため、該当の条件を確認しておきましょう。

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