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住宅ローン控除に必要な書類は?手続きなども併せてやさしく解説

住宅ローン控除を受けるには、さまざまな書類の準備が必要です。スムーズに手続きできるよう、必要書類や書類の書き方を知っておきましょう。住宅ローン控除の対象となるための条件や、手続きの流れについても解説します。

この記事の目次

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅を建てたり、リフォームしたりした人のうち、所定の条件を満たした人を対象とした税額控除(※)の制度です。

正式名称は「住宅借入金等特別控除」で、「住宅ローン減税」といわれる場合もあります。

(※税額控除とは、ある条件に該当する納税者が、所得税や住民税などから一定額を差し引き、税負担を軽減できる制度のことです)

No.1200 税額控除|国税庁
No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

所得税がローン残高に応じて減額される

住宅ローン控除の対象になると、『年末のローン残高の1%』が所得税から控除できます。ただし、年末のローン残高の1%を全額控除できるわけではなく、住宅の種類などによって上限額が設定されているので注意しましょう。

住宅ローン控除では、所得税額から差し引くのが原則ですが、所得税額から控除しきれなかった場合は、以下の金額を上限として住民税額からも控除できます。

  • 通常の控除額:課税所得額(※1)の5%(上限9万7500円)
  • 特定取得(※2)に該当する場合の控除額:課税所得額の7%(上限13万6500円)

(※1.課税所得額とは、所得額から各控除を控除した後の、所得税や住民税の課税対象額を指します)

(※2.特定取得とは、住宅取得時に8%、または10%の消費税がかかったことをいいます)

総務省|所得税から住宅ローン控除額を引ききれなかった方|新築・購入等で住宅ローンを組む方・組んでいる方へ 個人住民税の住宅ローン控除がうけられる場合があります。

期間と上限金額について

住宅ローン控除には、控除期間と控除の上限金額が定められています。住宅の使用時期と、『一般住宅』と『認定住宅』のどちらかで内容が異なるので注意しましょう。

  • 一般住宅:通常の住宅
  • 認定住宅:長期間使用できるような措置が講じられた住宅(長期優良住宅)や、低炭素化に資する特定の措置が施された住宅認定低炭素住宅

一般住宅の控除期間と上限金額は以下の通りです。

使用時期 控除期間 控除額 上限金額
14年1月1日~21年12月31日 10年(※) 年末残高等×1% 20万円
※特定取得の場合は40万円

認定住宅の控除期間と上限金額は以下の通りです。

使用時期 控除期間 控除額 上限金額
14年1月1日~21年12月31日 10年(※) 年末残高等×1% 30万円
※特定取得の場合は50万円

(※2019年10月~20年末までに引き渡された住宅に限り、控除期間が13年に延長されます。控除額は、『1~10年目:年末の年末のローン残高の1%』、『11~13年目:建物価格の2%』です)

住宅ローン控除を受けるための条件

住宅ローン控除を受けるには、いくつかの条件を満たす必要があります。まずは、住宅ローンに関わる条件は以下の通りです。

  • 個人が居住する住宅、及び住宅を建てる土地の取得のための住宅ローンであること
  • 返済期間が10年以上あること
  • 親族や自分が役員をしている会社などからの借り入れではないこと

No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

納税者自身に関わる条件

住宅ローン控除を受ける納税者は、以下の条件を満たさなくてはなりません。

  • 住宅ローンによって取得した住宅に、納税者本人が居住していること
  • 取得日から6カ月以内に入居し、かつ住宅ローン控除を受ける年の12月31日まで継続して居住していること
  • 控除を受ける年の合計所得金額(※)が3000万円以下であること

(※合計所得金額とは、『事業所得・不動産所得・給与所得・総合課税の利子所得・配当所得・短期譲渡所得・雑所得の損益通算後の合計額』と『総合課税の長期譲渡所得・一時所得損益通算後の合計額の1/2』の合計に、退職所得・山林所得を加算した金額です)

新築住宅の条件

住宅ローンによって取得した住宅が新築の場合は、前述の条件に加え、以下の条件も満たす必要があります。

  • 住宅の床面積が50㎡以上あること
  • 床面積の1/2以上が居住用として使用されていること
  • 取得した住宅に居住した年と、その前後2年間に『居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例』などを受けていないこと

No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

中古住宅の条件

住宅ローンによって取得した住宅が中古の場合は、前述の条件に加え、以下の条件も満たす必要があります。

  • 建築後に使用されたことがあること
  • 築年数が20年以下(耐火建築物※の場合は25年以下)の住宅、または一定の耐震基準を満たした住宅であること
  • 同一生計の親族などから取得した住宅でないこと
  • 贈与による取得でないこと

(※耐火建築物とは、主要構造部分に耐火性能があり、さらにドアや窓の開口部に火を遮断する措置が施されている建物のことです)

No.1214 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

住宅ローン控除の初年度の手続きについて

住宅ローン控除は、条件に該当していれば自動的に適用されるものではなく、自分で手続きをしなくてはなりません。まずは、住宅ローン控除適用初年度の手続きについて解説します。

No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

確定申告を行う

住宅ローン控除の適用初年度は、給与所得者・自営業者に関わらず、確定申告を行う必要があります。

確定申告とは、1月1日~12月31日の1年間で得た収入と、それに課せられる所得税額について申告し、源泉徴収などで納めた税金との過不足を調整する手続きのことです。

通常、給与所得者には年末調整があるため、確定申告は必要ありません。しかし、年末調整の対象者であっても、住宅ローン控除適用初年度は確定申告をするよう定められています。

申告を行える期間

確定申告を行える期間は、以下の通りです。

  • 申告が必要な年の翌年2月16日~3月15日(※)

ただし、給与所得者の場合は、以下の期間で手続きできます。

  • 申告が必要な年の翌年1月1日~3月15日(※)

給与所得者は年末調整で所得額などについて申告しているため、自営業者とは異なり、納めすぎた税金を還付してもらう目的で確定申告を行います。そのため、給与所得者が確定申告することを『還付申告』と呼びます。

通常、還付申告期間は、申告が必要な年度の翌年1月1日から5年間です。しかし、住民税からの住宅ローン控除を受けるには、『居住した年の翌年3月15日が申告期限』と定められているので、翌年3月15日までに済ませる必要があります。

(※申告期間初日・最終日が土日祝に重なる場合は、翌平日に繰り下げられます)

No.1213 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

3月15日を過ぎても還付申告ができる?

住宅ローン控除を受ける年の翌年3月15日までに確定申告が間に合わなかったとしても、還付申告は可能です。

ただし、医療費控除を受けるためなどですでに確定申告を済ませており、その際住宅ローン控除について申告するのを忘れたという場合は、後から追加で申告することはできません。

確定申告で住宅ローン控除に必要な書類

確定申告で住宅ローン控除について申告する場合、以下のような書類が必要です。

  • 確定申告書
  • 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 住宅ローン残高証明書
  • 建物・土地の登記事項証明書
  • 建物・土地の不動産売買契約書(請負契約書)の写し
  • マイナンバー・本人確認書類の写し(いずれか一方)
  • 源泉徴収票(給与所得者のみ)

確定申告書にはAとBがあり、書式が異なります。確定申告書Aの方が内容が簡易的ですが、対象者が限定されているので注意しましょう。

  • 確定申告書A:所得の種類が給与所得・公的年金・雑所得・配当所得・一時所得のみで、予定納税(※)もない人が対象
  • 確定申告書B:所得の種類にかかわらず、誰でも利用できる

(※予定納税とは、前年の所得税額が一定額以上だった場合に、その年の所得税の一部を前納する制度のことです)

税務署で用意されている書類

上記の書類のうち、以下の書類は税務署で用意されています。

  • 確定申告書A・B
  • 住宅借入金等特別控除額の計算明細書

これらの書類は、直接税務署に出向かなくても、国税庁のホームページなどでダウンロードすることが可能です。

また、e-Tax(イータックス※)を利用すれば、インターネット上で書類の作成や提出ができます。

(※e-Taxとは、国税に関する申告・納税などの手続きをインターネット上で行える、電子申告システムです)

明細書・計算明細書等(平成30年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁

自分で準備する書類

以下の書類は、金融機関から受け取るか、自分で準備する必要があります。

  • 住宅ローン残高証明書
  • 建物・土地の登記事項証明書
  • 建物・土地の不動産売買契約書(請負契約書)の写し
  • マイナンバー・本人確認書類
  • 源泉徴収票(給与所得者のみ)

住宅ローン控除の確定申告書の書き方

住宅ローン控除の申告の際に提出する確定申告書と住宅借入金等特別控除額の計算明細書は、自分で記入しなくてはなりません。何を記入すればよいのか、大まかな書き方を解説します。

計算明細書に記入

住宅借入金等特別控除額の計算明細書は、一面と二面に分かれています。一面では、該当の箇所に、以下のような内容を記入しましょう。

  • 居住年月日
  • 取得対価の額(契約書上の土地・建物の価格)
  • 年末のローン残高

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出典:住宅ローン控除の対象とは?計算方法や確定申告の方法まとめ | クラウド会計ソフト freee

二面では、一番上の欄に年末のローン残高を記入し、該当の箇所に住宅ローン控除の控除額を記入していきます。

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出典:住宅ローン控除の対象とは?計算方法や確定申告の方法まとめ | クラウド会計ソフト freee

住宅の種類などで控除額の記入欄が異なるので、記載内容をよく確認しましょう。

申告書第二表に記入

確定申告書も第一表と第二表に分かれているので、書き忘れに注意しましょう。まず、第二表から記入するとスムーズに作成できます。

第二表では、自分の住所や氏名を記入し、源泉徴収票から所得額や控除について転記していきます。

出典:申告書の記載例(1)(収入が公的年金のみの場合)|国税庁

申告書A第一表に記入

第一表でも、まず自分の住所や氏名を書き、第二表を参考に、収入金額と所得金額を記入しましょう。

そして、『(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額』という箇所に、住宅ローン控除の控除額を記入します。

出典:申告書の記載例(1)(収入が公的年金のみの場合)|国税庁

住宅ローン控除の2年目の手続き

住宅ローン控除を受ける初年度は、給与所得者でも確定申告が必要ですが、2年目からは手続きの方法が変わります。

年末調整で手続き可能

給与所得者は、2年目以降の住宅ローン控除の手続きは年末調整でできるようになります。年末調整での手続きを忘れると、自分で確定申告をすることになるので注意しましょう。

必要書類

年末調整で住宅ローン控除の手続きをする際には、以下の書類を勤務先に提出します。

  • 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書
  • 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書

住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書は金融機関から、給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書は税務署から届きます。

給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書は2~10年目までの分が1度に送られてくるので、大切に保管しておきましょう。

住宅ローンの借り換えをしたとき

住宅ローン控除を受けている人が借り換えをした場合、住宅ローン控除の取り扱いはどのようになるのでしょうか

住宅ローン控除を受けることは可能

住宅ローンを借り換えると、原則として住宅ローン控除の対象から外れます。住宅ローン控除が住宅取得目的の借り入れを対象とした制度であるのに対し、借り換えは、それまでの住宅ローンの返済が目的の借り入れとみなされるためです。ですが所定の条件を満たしていれば、借り換え後も住宅ローン控除を受けることが可能です。

控除の条件

借り換え後も住宅ローン控除を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 新たに借り入れた住宅ローンが、当初の住宅ローンの返済のためと明らかにすること
  • 返済期間が10年以上あるなど、住宅ローン控除の適用条件を満たしていること

よって、借り換え後の返済期間が10年未満であったり、親族から借り入れたものであったりすると、住宅ローン控除が受けられなくなります。

No.1233 住宅ローン等の借換えをしたとき|国税庁

控除期間の延長はない

住宅ローン控除の控除期間は、『その住宅に居住し始めた年』が初年度です。住宅ローンの借り換えによって返済期間が延びたとしても、控除期間が延長されることはありません。

また、借り換えは、利息の支払いを減らして総返済額を減額する目的で行われるのが一般的なので、以前の住宅ローンよりも借入額が少なくなるケースがほとんどです。

すると、年末のローン残高も少なくなり、借り換え前よりも住宅ローン控除の控除額が減少します。

控除額を減らしたくないのであれば、控除期間終了後に借り換えをするなど、何らかの対策を考えましょう。

年末調整で対応可能

借り換え後、初めて住宅ローン控除の申請手続きをする場合でも、住宅ローン控除適用初年度というわけではありません。よって、給与所得者は年末調整で対応可能です。

必要書類

借り換え後の年末調整のやり方は、借り換え前と変わりありません。住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書と、給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書を勤務先に提出します。

ただし、住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書が新たな金融機関から届くので、誤って捨ててしまわないようにしましょう。

また、10月以降に借り換えた場合は、借り換え前の金融機関から年末残高等証明書が届くことがあります。金融機関は、基本的に9月末時点のローン残高をもとに、年末のローン残高を予測し、年末残高等証明書を作成しているためです。

借り換え前の年末残高等証明書を年末調整で提出してしまうと、実際の年末のローン残高と合わなくなるので注意しましょう。

まとめ

住宅ローンを利用して住宅を建てたり、リフォームしたりした人で、所定の条件を満たせば、住宅ローン控除が受けられます。これにより、所得税や住民税の税額を減額できるので、住宅ローン控除の適用条件をしっかり確認しておきましょう。

なお、住宅ローン控除は、条件を満たしていても自動的に適用されるものではありません。確定申告や年末調整の際に申請手続きをする必要があるので、どのような書類が必要になるのか把握しておきましょう。

この記事の監修者

元銀行員ライター
慶應義塾大学出身。FP2級の資格を保有。新卒で大手銀行に入行し、支店で個人向けローン営業を経験。2018年まで、本社にてクレジットカードの商品企画や広告宣伝を担当した。専業主婦となった現在、家事の傍ら金融情報サイトでライターとしても活躍中。

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