住宅ローンのつなぎ融資にかかる費用
『つなぎ融資』は、『住宅ローン』の借入前に融資を受けられるローンです。住宅ローンとつなぎ融資の概要を、下表にまとめます。
住宅ローン | つなぎ融資 | |
融資のタイミング | 住宅完成後 | 住宅の建設中 |
借り入れの目的 | 住宅購入代金の一括支払い | 住宅建築費の調達 |
担保(※) | 融資の対象となる物件 | なし |
つなぎ融資は、注文住宅の建築費用や、住宅を建築する土地の購入代金の調達に利用されます。ここでは、つなぎ融資に必要な費用を見ていきましょう。
(※担保とは、ローンを借りる人が返済できなくなった場合、ローンを貸した人に返済の原資として提供されるものです)
銀行に支払う手数料や印紙代
つなぎ融資の借り入れに必要な費用は、以下のとおりです。
- 手数料
- 印紙代
手数料は、一般的に10万円程度とされます。具体例は、下表のとおりです。
銀行名 | 手数料(税抜) |
楽天銀行 | 10万円 |
イオン銀行 (フラット35※) |
借入期間により、借入金額の1~1.5% (最低手数料は、10万円) |
印紙代は、借入金額により異なります。借入時に、銀行に確認しましょう。
(※フラット35とは、民間金融機関と住宅金融支援機構が共同で提供している、長期固定金利の住宅ローンです)
つなぎローン - 新規お借り入れ - 商品詳細説明書|住宅ローン|楽天銀行
一般的な住宅ローンより金利が高いことも
住宅ローンと違い、つなぎ融資には担保がありません。銀行にとっては、ローンを借り入れた人が何らかの理由で返済できなくなった場合に、ローンを回収できなくなるリスクが高くなります。
そのため、つなぎ融資の金利は、住宅ローンよりも高く設定されることが一般的です。
メガバンクのつなぎ融資の金利
ここでは、メガバンクのつなぎ融資の金利を紹介します。
三井住友銀行は住宅ローンと同一の金利
三井住友銀行のつなぎ融資では、三井住友住宅ローン変動金利型(保証料外枠方式※)と同一の金利が適用されます。
つなぎ融資の借入期間は1年未満で、借入期間中は金利が変動しない『固定金利』での借り入れとなります。2018年12月1日現在の借入金利は、年率2.475%です。
(※保証料外枠方式とは、ローンの借入時に保証料を一括で支払う方式です)
みずほ銀行は融資実行日の金利を採用
みずほ銀行のつなぎ融資は、『変動金利(※)』での借り入れです。適用される金利は、融資が実行される日のものと定められています。
18年12月1日~31日に行われる借り入れに適用される金利は、年率3.675%です。借入後の金利の見直しは、毎年4 月1 日および10 月1 日の年2回行われます。
(※変動金利とは、適用する金利を金融情勢に応じて一定期間ごとに変動させるものです)
ネット銀行のつなぎ融資の金利
最後に、ネット銀行のつなぎ融資の金利を見ていきましょう。ネット銀行は、店舗や窓口を持たず、インターネットを通じた取り引きを行っている銀行です。
人件費や店舗維持費を抑えられるぶん、店舗型の銀行よりも金利や手数料が安く設定される傾向があります。
楽天銀行は毎月金利の見直しあり
楽天銀行のつなぎ融資は、固定金利です。18年12月1日~31日に借り入れたつなぎ融資に適応される金利は、年率2.63%です。楽天銀行のつなぎ融資で適用される金利は、借入時のものです。
なお、楽天銀行のつなぎ融資の金利は毎月見直されるため、借入手続き中に月が変わったときには、申込時の金利と実際に適用される金利に差がでることがあります。
イオン銀行はネット上で金利の公開なし
イオン銀行のつなぎ融資は固定金利で、借入時の金利が適用されます。つなぎ融資で適用される金利は、原則として毎月見直しがされますが、ホームページでは公開されていません。
具体的な金利を知りたい人は、店舗(インストアブランチ)もしくは、以下のイオン銀行コールセンターに問い合わせましょう。
つなぎ融資自体、店舗での扱いのみ
イオン銀行のつなぎ融資は、インターネットでの申し込みはできません。希望する人は、店舗窓口での申し込みが必要です。
なお、物件所在地や審査結果によっては、つなぎ融資の借り入れができないこともあります。イオン銀行で、住宅ローンおよびつなぎ融資の借り入れを検討している人は、まず窓口で相談してみましょう。
まとめ
つなぎ融資は、注文住宅の建築費や土地の購入に必要な資金を調達するローンです。担保がなくても借り入れが可能ですが、一般的に住宅ローンよりも金利が高めに設定されます。
つなぎ融資の金利は、銀行により異なります。つなぎ融資の借り入れを検討している人は、いくつかの銀行に相談し、比較検討するとよいでしょう。