FX取引前に何を知るべきか
「FXを始めよう」と思い立っても、いきなりFXの取引を始めることはできません。取引を始めるためには、FXに関する知識が必要です。では、どのような知識が必要なのでしょうか。
基本を知る
まずFX初心者には、そもそもFXとは何なのか、始めるには何を準備したらよいのか、口座はどこで開設するのかなど、FXの基本的なところからわからないのではないでしょうか。
またFXではレバレッジ、インカムゲインなど聞き慣れない専門用語がたくさん出てきます。こういった専門用語は、FXの取引をおこなう上で必要になってきます。
これらがわからない状態でFXを始めるのは難しいので、最初に上記のような専門用語をはじめ、口座開設の仕方などの『基本の知識』を知ることから始めるとよいでしょう。
技術を知る
FXは単純に言うと、通貨の価格差で利益を得る投資方法です。ニュースで1ドルが100円とか120円などと話しているのを聞いたことがないでしょうか。
通貨というのは常に相場が上がったり下がったりしています。(相場は『チャート』というグラフのようなものを見るとわかるようになっています。)
例えば1ドル100円のときに買い、1ドル120円になったときに売れば20円の利益が出ます。このように通貨が安いときに買い、高いときに売って利益を得るというのを繰り返すのがFXです。
そのためチャートを見て情報を分析し、今後相場がどう動くのかを予測する『技術の知識』が必要になってきます。
(※相場とは、取引されているものの値段で、その時点での価値のことです。)
(※上記以外にもFXで利益を出す方法がありますが、この記事では割愛します)
リスク管理手法を知る
FXには『レバレッジ』という、自己資金を担保にして自己資金の何倍もの金額の取引をおこなう方法があります。
例えば5万円を担保にして5倍のレバレッジをかけると、25万円の取引がおこなえます。「自己資金以上の取引ができるなんてすごい!」と喜んでしまいそうですが、逆に5倍の金額の損をするリスクもあります。
少額での取引を続けるなら問題ないかもしれませんが、もしも100万円の10倍のレバレッジで取引をして10倍の損失が出たら大変なことになってしまいます。
逆に利益を得るために、ある程度のリスクをとるべき場面も出てくる可能性があります。このような大きな損害を避けつつ利益を得るための知識として、『リスク管理の知識』もあらかじめ学んでおくことをおすすめします。
(※担保とは、損害が出たときのために保証として預けるもののことです。FXでは必要証拠金と呼びます。)
知りたいこと別のおすすめ本
上記のような知識を学ぶためには、数あるFX関連の書籍の中からどれを選べばよいのか迷うこともあるのではないでしょうか。ここでは、それぞれの知識を学ぶための、おすすめの本を紹介します。
基本を知るのにおすすめの本
- 『一番売れている投資の雑誌ZAiが作ったFX入門』
出典:一番売れている投資の雑誌ZAiが作ったFX入門|Amazon
この本は、投資情報誌のダイヤモンドZAiを発行しているダイヤモンド社が、FX初心者向けに出版している本です。
FXの仕組みや専門用語の意味、FXの会社はどこを選ぶとよいのかなどの基本的な情報から、チャートの見方、どういうところで失敗しやすいのかなどの情報まで、細かく丁寧に解説されています。
初心者でも理解しやすいため、FX入門編として買うのにぴったりの本です。
- 『超ど素人が極めるFX』
有名なFXトレーダー&ブロガーの羊飼いさんの著書です。FXの本は情報量が多いので読みづらかったりしますが、この本はFXの基本知識が、カラーのイラスト付きで書かれており、非常に読みやすいのが特徴です。
また、著者自身も実際にFXトレーダーとして活躍しているので、現役トレーダーがFXの取引をおこなうときに、どのように考えて動いているのかを知ることができる1冊です。
技術を知るのにおすすめの本
- 『FX チャートリーディング マスターブック』
『チャートリーディング』の基本を学べる本です。チャートリーディングとは、過去の相場のパターンなど、さまざまな指標を分析して(『テクニカル分析』と言います。)今後の値動きを予測する手法です。
相場の値動きが予測できないとFXで利益を出すことは難しいので、チャートリーディングは学んでおきたい知識です。
さまざまな指標の分析の仕方や、分析結果から必要なものだけを選択し、総合的に判断する方法などが、実例を使って丁寧に解説されています。
FX初心者がチャートリーディングを学ぶためにも、経験者が知識を再確認するためにも役に立つ内容の濃い本です。
- 『デイトレード』
株式投資について書かれている本なのですが、FXにも通用する内容で、デイトレードをするときの考え方や心構えが学べます。
FXは24時間相場が動いており、短時間で相場が大きく変わることがあるため、デイトレードが一般的な取引のスタイルです。
短時間で相場の動きを読んで決断し、1日に何度も取引をおこなうこともあるデイトレーダーの取引をするときの考え方や、動き方などが書かれています。
(※デイトレードとは、日計り取引のことを言います。通貨や株式などを日をまたがずに短時間で売買します。)
リスク管理手法のおすすめの本
- 『トレードのストレス解消法』
FXトレーダーがどんな問題や思考に陥りがちかになるのか、また、それをどうやって解決すればよいかが書かれています。
あらかじめどのような問題が起こりやすいかを把握しておけば、いざ問題が起こったときにも冷静に対処できます。
何か問題が起こったときや悩んだときに、どうするかの予備知識をつけられるほか、1章が短くまとめられているので、気軽に読みやすい本です。(※この本は電子書籍版のみの販売となります。)
- 『投資苑』
FXの専門書ではありませんが、投資家に必要な心構えや考え方などの基本的なことから、市場心理の読み方や資金管理、リスク管理などの実践的なことまで記載されています。
かなりのボリュームで値段も高めですが、FXを始めるにあたって知っておきたい情報が網羅されています。わからないことがあったときに辞書としても使えるぐらい、投資の知識がたくさん詰まった本です。
読むべき本は多い
知りたいこと別にさまざまな本を紹介しましたが、内容を見る限り、どの本も読んだほうがよさそうに感じたのではないでしょうか。数が多いと思われるかもしれませんが、これだけの本を紹介するのには、以下のような理由があるからです。
FXで勝つためには勉強が必要
FXは「要は安く買って高く売れば儲けられるんだろう。」と単純に考えてしまいがちです。
しかし、いつ安くなるのか?いつなら高く売れるのか?買うのはどの通貨がよいのか?などといったことを判断できる知識がないと、FXで利益を上げるのは難しいです。
わからずにやっても偶然利益が出ることがあるかもしれません。しかし、「たまたま勝った」ではギャンブルと同じです。
長期的に利益を出していくのは難しいばかりか、取引のタイミングを間違えて、利益を出すどころか大きな損害を出してしまうこともあります。
FXをきちんとした『投資』として続けていくためにも、これまでに紹介した本から知識をしっかり学んで、こつこつと経験を積み重ねていきましょう。
まとめ
FXを始める前に知っておくべきことは多いですが、FXで長期的に利益を出し続けていくためには知識が必要になってきます。そのため、最初にしっかり学んでおくことをおすすめします。
今回紹介した本は、どれも初心者にもわかりやすく書かれているので、まずは一冊読んでみてはいかがでしょうか。