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FXの確定申告はいくらから必要?必要書類や書き方のまとめ

FXで利益が出た場合、会社員や専業主婦など状況に関わらず、確定申告が必要になることがあります。いくら利益が出たら確定申告が必要になるのかを把握しておきましょう。確定申告の方法や必要書類などについても紹介します。

この記事の目次

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FXで確定申告はいくらから必要か

確定申告とは、年間の所得額(※)とそれに対する税額を申告し、源泉徴収などで前納した税額と、確定した税額の差額を調整する手続きのことです。

通常、所得がない専業主婦や年末調整がある会社員などは、確定申告をする必要はありません。しかし、FXで一定の金額以上の利益を得た場合は、専業主婦や会社員でも確定申告が必要です。

確定申告が必要であるにもかかわらず期限までに済ませなかった場合、無申告加算税などの罰則が科せられる可能性があります。

罰則が科せられないようにするためにも、FXでいくら利益を得た場合に確定申告が必要になるのか、しっかり把握しておきましょう。

(※所得とは、収入から給与所得控除や必要経費を差し引いた後の金額のことです)

初めて確定申告される方:平成30年分 確定申告特集

会社員など給与所得者の場合

会社員や公務員などの給与所得者は、以下の条件に該当する場合に確定申告が必要です。

  • 給与による年間収入が2000万円超の場合
  • 副収入による所得の合計額が20万円を超える場合
  • 2カ所から給与を受け取っていて、そのうち年末調整されなかった給与収入額とその他所得金額の合計が20万円を超える場合

給与所得者がFXによって利益を得た場合、その収入は副収入とみなされます。よって、利益が年間20万円を超えた場合は、確定申告をしなくてはなりません。

自営業や主婦などの場合

続いて、自営業者や主婦の場合を見てみましょう。自営業者や主婦には年末調整がないので、年間で1円でも所得を得ると確定申告が必要です。ただし、所得額を計算する際には、収入から『必要経費』と『基礎控除』が差し引けます。

  • 必要経費:その収入を得るためにかかった費用
  • 基礎控除:所得額から基礎控除額の38万円(※)を差し引き、税負担を軽減できる制度

よって、『FXで得た利益-必要経費-基礎控除額』が0円になれば、年間所得が0円になるので確定申告は必要ありません。

なお、FX以外にも何らかの収入を得ている場合は、その収入も合算する必要があります。したがって、『(FXで得た利益+その他の収入)-必要経費-基礎控除額』が0円の場合に限り、確定申告不要です。

(※2020年以降は、年間の合計所得額が2400万円以下の場合は基礎控除額が48万円、2400万円超2450万円以下の場合は32万円、2450万円超2500万円以下の場合は16万円、2500万円以上の場合は0円に変更されます)

公的年金を受け取っている場合

公的年金は『雑所得』に分類されるため、公的年金受給者は確定申告が必要です。

ただし、高齢者の負担を軽減するために2012年に設立された『年金受給者の確定申告不要制度』により、以下の条件を満たす場合は、確定申告をせずに済むようになっています。

  • 公的年金による収入が400万円以下
  • 公的年金以外の雑所得が20万円以下

つまり、公的年金受給者がFXで利益を得た場合は、以下に該当すると確定申告が必要になるということです。

  • 公的年金による収入が400万円超でFXで利益を得た場合
  • 公的年金による収入が400万以下で、FXの利益が20万円を超えた場合
  • 公的年金による収入が400万以下で、FXの利益とその他の収入の合計が20万円を超えた場合

ご存じですか? 年金受給者の確定申告不要制度 | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン

FXでできる税金対策

給与収入などに対する所得税などの税率は、収入の大きさによって変動するのが特徴です。しかし、FXの利益に対しては、利益の大きさにかかわらず、一律で『20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%+住民税5%)』の税金がかかります。

より多くの利益を手元に残せるように、FXでできる税金対策について知っておきましょう。

経費の計上

所得税などの税金は、収入から必要経費や控除を引いた後の『課税所得額』に対して課せられるものです。そのため、経費を計上して課税所得額が減れば、税額も安くなります。FXで経費として計上できる項目を見てみましょう。

  • パソコンやタブレット、その他付属品の購入費
  • ネットなどの通信費
  • セミナー参加費
  • 新聞などの情報収入に使用したものの費用
  • FXの取引に使う部屋の家賃や水道光熱費

上記のような項目は、費用に計上することが可能です。ただし、上記の項目を確実にFXのために利用したことや金額を証明しなくてはなりません。そのためには、領収書やセミナーの申し込み記録などを保管しておく必要があります。

他のFX口座との損益通算

FX口座を複数開設している場合や、FX以外に株式投資なども行っていて証券口座を所持している場合などは、『損益通算』することで税負担を軽減できます。

損益通算とは、その年に得たFXや株式による利益から、その年発生した損失を差し引くことです。

仮に、A証券で株式投資を、B証券でFXを行っているとしましょう。そして、A証券で年間100万円の利益を得たとしたら、通常20万3150円の税金がかかります。

しかし、同じ年にB証券で40万円の損失が出ていた場合、A証券の利益とB証券の損失を通算して、60万円の利益だったということにできるのです。そうすると、税金が12万1890円に減額できます。

No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除|国税庁

損失の繰越控除

FXの損失が大きかった場合は、『損失の繰越控除』で翌年以降の税金を減らすこともできます。

損失の繰越控除とは、損失額が大きく損益通算してもマイナス分が残った場合に、損失が発生した翌年以降3年間の利益から、残ったマイナス分を差し引ける制度です。

例えば、A証券で100万円の利益、B証券で200万円の損失が出た場合、損益通算後も100万円のマイナス分が残ります。

この100万円のマイナス分を、翌年から3年間利益から差し引くことができるのです。翌年の利益が100万円だった場合、100万円のマイナス分を差し引けば所得額が0円になるので、税金もかからなくなります。

なお、損益通算や損失の繰越控除を利用するには、必ず確定申告をしなくてはなりません。

No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除|国税庁

所得の出し方

確定申告が必要かどうかを判断できるように、『所得額』と『課税所得額』の計算方法を理解しておきましょう。

収入から経費を差し引く

まず、『所得額』の計算方法を解説します。所得額は、FXの利益から利益を得るためにかかった経費を引いて算出します。

  • 所得額=FXの利益-経費

給与所得者はこの金額が20万円を超えた場合に、自営業者や専業主婦はこの金額が1円以上になった場合に、確定申告が必要です。

控除を計算して課税所得を出す

続いて、『課税所得額』の計算方法を見てみましょう。課税所得額は、所得額から基礎控除を差し引いて計算します。

  • 課税所得額=所得額-基礎控除

損益通算や損失の繰越控除を利用する場合は、基礎控除にそれらを足した金額を所得額から差し引きましょう。

  • 損益通算や損失の繰越控除を利用した場合の課税所得額=所得額-(基礎控除+損益通算や繰越控除の金額)

確定申告のやり方

FXで利益を得て確定申告が必要になった場合、年末調整とは違って自分で手続きを行わなくてはなりません。

しかし、給与所得者や専業主婦などで今まで確定申告をしたことがない人は、何から始めればよいのか分からないでしょう。ここからは、確定申告のやり方について解説します。

国税庁HPを使うと簡単

確定申告には、『e-Tax(イータックス)』を利用する方法と、確定申告書を利用する方法があります。いずれにしても、国税庁のHPを利用するのが簡単です。

e-Taxの利用

e-Taxは、国税の申告や納税などをネット上で行えるシステムです。e-Taxを利用すると、確定申告書の作成や提出がネット上で完了できるので、わざわざ税務署に出向く必要がありません。

ただし、e-Taxを利用するには以下のような事前準備が必要で、その準備に少々手間がかかるので、早めに済ませておきましょう。

  1. 使用しているパソコンがe-Taxの推奨環境を満たしているか確認する
  2. マイナンバーカードを取得する
  3. マイナンバーカード対応のICカードリーダライタを購入する
  4. パソコンのセットアップを済ませる

e-Taxをご利用になる場合の事前準備:平成29年分 確定申告特集

手書きでももちろんOK

パソコンが苦手であったり、家にパソコンがなかったりする場合は、確定申告書を手書きしてももちろん大丈夫です。

確定申告書は国税庁のHPから印刷するのが早いですが、よく分からない場合は最寄りの税務署にもらいに行きましょう。

確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等|国税庁

確定申告の必要書類

確定申告ではさまざまな書類が必要です。FXの利益について申告する場合に必要な書類を把握しておきましょう。

申告書や付表

FXの利益について申告する場合、以下のような申告書や付表が必要です。

  • 確定申告書B(第一表・第二表)
  • 確定申告書第三表(分離課税用)
  • 先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書

確定申告書にはAとBがありますが、Aは給与所得や公的年金による所得のみの人向けです。FXの利益について申告する場合は、Bを利用します。また、損失の繰越控除を利用する場合は、以下の書類も必要です。

  • 所得税の確定申告書付表(先物取引に係る繰越損失用)

各種控除証明書

自営業者などでFXの利益以外の収入についても申告する人の中には、生命保険料控除や住宅ローン控除などを受ける人もいるでしょう。

このような控除を受ける場合、『控除証明書』が必要です。また、経費を計上する場合は、それらの領収書などが必要になるので、きちんと保管しておきましょう。

年間取引報告書

FXの取引をしている人には、年1回『年間損益報告書』が発行されます。年間損益報告書とは、FXの年間の利益と損失の証明書です。確定申告では、この年間損益報告書も必要になるので、大切に保管しておきましょう。

なお、年間損益報告書はFX会社から郵送される場合と、FX会社のサイトでダウンロードしなくてはならない場合があります。自分が利用しているFX会社の対応を確認しておきましょう。

確定申告書の書き方

確定申告書を初めて作成する人は、どこに何を書けばよいのか分からないでしょう。ここでは、確定申告書の書き方を解説します。

先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書

まずは、『先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書』から作成しましょう。

先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書

出典:種類が複数ある確定申告書はどれを選べばよいのか? 確定申告書の選び方 | クラウド会計ソフト freee

  1. 氏名を記入し、書類上部の『事業所得用』『譲渡所得用』『雑所得用』のうち、『雑所得用』に丸を付ける
  2. 取引の内容という項目の『種類』の欄に『外国為替証拠金』、『決済の方法』の欄に『仕切』と記入する
  3. 総収入金額という項目の『差金等決済に係る利益又は損失の額』の欄に年間の損益を、『計』の欄に1、2、3の合計額を記入する
  4. 経費を計上する場合は、必要経費等という項目に詳細を記入する
  5. 総収入金額の『計』の金額から必要経費の合計額を差し引いた金額を、『所得金額』の欄に記入する
  6. 右の合計の欄に、各欄の合計額を記入する

申告書第一表と第二表

次に、確定申告書の第一表と第二表を作成しましょう。第一表には第二表に記入した金額を書く欄があるので、第二表から作成するとスムーズです。

第二表 平成28年分の所得税の確定申告書Bの記載例の図

出典:申告書の記載例|国税庁

まずは第二表の書き方を見てみましょう。

  1. 氏名や住所を記入し、所得の内訳という項目にFXの利益以外の所得の詳細や税額を記入する
  2. 何らかの控除を受ける場合は、申告書の右側にある各控除の項目に詳細を記入する

第一表 平成28年分の所得税の確定申告書Bの記載例の図

出典:申告書の記載例|国税庁

続いて、第一表の書き方です。

  1. 氏名や住所を記入し、収入金額等の項目にFXの利益以外の収入額記入する
  2. 所得金額等の項目にFXの利益以外の所得額を記入する

そして、申告書第三表の完成後に、税金の計算の項目を埋めましょう。手書きの場合は自分で税額を計算しなければなりませんが、e-Taxであれば自動で計算されるので便利です。

申告書第三表

FXの利益による収入については、第三表に記入します。

申告書第三表

出典:種類が複数ある確定申告書はどれを選べばよいのか? 確定申告書の選び方 | クラウド会計ソフト freee

  1. 氏名や住所を記入し、収入金額という項目の『先物取引』の欄に、計算明細書の総収入金額の『計』に書いた金額を記入する
  2. 所得金額という項目にある『先物取引』の欄に、計算明細書の所得金額に書いた金額を記入する
  3. 税金の計算という項目の『総合課税の合計額』の欄に第一表の所得の合計額を記入する
  4. 『所得から差し引かれる金額』の欄に第一表の所得から差し引かれる金額を記入する
  5. 税金の計算という項目の『9.対応分』に第一表の所得の合計額から所得から差し引かれる金額を差し引いた金額を記入する
  6. 『67.対応分』に、所得金額という項目の先物取引の欄に書いた金額を記入する

FXに係る確定申告のポイント

最後に、FXの利益について確定申告をする際に、知っておきたいポイントを紹介します。

海外FXの場合も申告は必要

海外のFX業者を利用して、FXをしている人もいるでしょう。海外の業者が管理する口座なので、日本の税金は課税されないのではと考えがちですが、日本国内に居住している限りは、海外FXの利益についても申告が必要です。

なお、日本のFX業者を利用している場合は、利益が『分離課税』の対象になります。分離課税とは、給与などの他の所得と分けて税金が課税されるということです。そのため、確定申告では分離課税用の第三表を作成する必要があります。

一方、海外のFX業者を利用して得た利益は、『総合課税』の対象です。よって、確定申告書第三表は必要ありません。雑所得扱いになるので、第一表の雑所得の欄に金額を記入しましょう。

所得税と住民税の違い

所得税と住民税の違いを理解しておくことも重要です。所得税には38万円の基礎控除があるため、FXの利益が38万円以下であれば確定申告は不要と説明しました。確定申告が不要ということは、所得税もかからないということです。

しかし、所得税がかからなくても、住民税はかかる可能性があります。住民税にも基礎控除がありますが、その金額が33万円であるためです。FXの利益が33万円を超えると、所得税がかからなくても住民税はかかるので注意しましょう。

困ったら税理士に相談しよう

給与所得者や主婦など、通常確定申告が必要ない人は、急に確定申告をするように言われてもよく分からないということもあるでしょう。

確定申告が必要か分からない、確定申告書の書き方が分からないなど、困ったときには早めに税理士に相談するのがおすすめです。

確定申告は、手続きできる期間が毎年2月16日~3月15日と限定されています。(土日祝日に重なった場合は翌平日に繰り下げ)

期間内に手続きが済ませられなかった場合、加算税などの罰則によって、余分に税金を納めることになる可能性があるのです。税務署でも相談できるので、疑問は早めに解決しましょう。

まとめ

FXで一定額以上の利益を得た場合、確定申告が必要です。期間内に申告が終わらないと、加算税などの罰則が科せられることがあるので、早めに確定申告が必要か確認し、準備を済ませておきましょう。

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