1. Fincyトップ
  2. 投資
  3. 投資信託
  4. 投資信託の基準価格とは。基準価額の概要やポイントを理解しよう

投資信託の基準価格とは。基準価額の概要やポイントを理解しよう

投資信託を購入したり運用したりするときに、基準価額は非常に重要で、かつ基本的なものです。基準価額とは何なのか、基準価額の概要や計算方法などについて理解しておきましょう。また、基準価額以外に知っておきたい用語についても紹介します。

この記事の目次

投資信託の基準価格とは

投資信託を購入するとき、売却するときなど、投資信託を運用するうえで『基準価額』という言葉が頻繁に出てきます。基準価額とは何のことなのか、概要や計算方法を解説します。

正しくは基準価額

『基準価額』とは、その投資信託の価格のことをいいます。『基準価格』と呼ばれることもありますが、正しくは基準価額です。

投資信託は、さまざまな金融商品をひとまとめにしたパッケージのような金融商品で、基準価額はその1パッケージ(1口)あたりの価格を表しています。

基準価額は、その投資信託の運用会社や証券会社のホームページなどで確認可能です。1万口あたりの基準価額が表示されているのが一般的ですが、基準価額が高い投資信託では、1口あたりの基準価額が表示されることもあります。

運用会社や証券会社のホームページを見るときには、1万口あたりと1口あたり、どちらの基準価額が表示されているのかを確認しましょう。

基準価額の算出

基準価額は、投資信託の純資産総額を、その投資信託の受益権総口数で割って算出します。

  • 基準価額=純資産総額÷投資信託の受益権総口数

受益権総口数とは、その投資信託の受益者(※)全員が保有している口数の合計のことです。純資産総額については後述します。

(※受益者とは、ある出来事によって利益を得る権利を持つ人のことです。投資信託における受益者は、投資信託の給付を受ける権利を持つ投資家を指します)

基準価額の変動例

仮に、純資産総額1000万円、総口数100万口の投資信託があるとしましょう。この投資信託の基準価額は『1000万円÷100万口=10円』で、1口10円です。

この投資信託の純資産総額が、運用の結果1500万円に増えたとします。口数は100万口から変化なしです。すると、この投資信託の基準価額は『1500万円÷100万口=15円』で、1口15円に上がります。

もし、運用がうまくいかず、純資産総額が900万円に下がれば、基準価額は『900万円÷100万口=9円』で、9円に下がります。

推移はチャートで確認できる

どの投資信託でも、その投資信託を運用する運用会社や、投資信託を販売する証券会社のホームページに、個別のページが設けられています。基準価額の推移は、その個別のページ内にあるチャートで確認可能です。

基準価額の推移を見ると、販売開始当初からどの程度基準価額が上がっているか、運用はうまくいっているのかといったことが確認できます。

併せて知っておきたい用語

ここでは、投資信託の基準価額と併せて知っておきたい、基本的な用語の意味を解説します。

純資産総額

『純資産総額』とは、その投資信託の資産総額から、投資信託の運用コストを差し引いた金額のことです。

資産総額とは、その投資信託に含まれる株式や債券(※)などの金融商品の、その時点での価格(時価総額)に、その金融商品から得た利益を加算した金額のことを指します。

仮に、時価総額1000万円、金融商品から得た利益が200万円、運用コストが50万円だとしたら、純資産総額は『1000万円+200万円-50万円=1150万円』です。これらの金額が変動すれば、それに応じて純資産総額も変動します。

(※債券とは、国家や公共団体、銀行、企業などが、事業資金借り入れのために発行する有価証券のことです)

騰落率とトータルリターン

『騰落率(とうらくりつ)』と『トータルリターン』についても把握しておきましょう。騰落率とは、所定の期間の最初と最後で、基準価額がいくら上下したかを示すものです。

仮に、基準価額100円の投資信託が一定期間経過後に120円になっていた場合、騰落率は20%の上昇となります。

そして、トータルリターンとは、一定期間内にその投資信託から得た利益、または損失の合計額のことです。

投資信託を購入したときと現時点での基準価額の差額や分配金、売却益などの合計額(再投資した分も含む)から、購入にかかったコストを差し引いて求めます。

基準価額の決定

基準価額はいつ決まるのか、基準価額決定の方法やタイミングなどを把握しておきましょう。

1日に一つの価額

株式などの金融商品の価格は、市場が開いている間常に変動しています。一方、投資信託の基準価額は1日一つです。毎日決められた時間に算出され、当日中に速報値、翌日以降に確報値が発表されます。

  • 速報値:結果を測定・集計した後、修正や検証などをせずにただちに発表される数値
  • 確報値:速報値の結果を検証、修正し、確定された数値

ブラインド方式

投資信託の基準価額は、当日の取引の申し込みが締め切られた後に発表されるため、投資家はその日の基準価額がわからない状態で投資信託を購入しなくてはなりません。これを『ブラインド方式』といいます。

投資信託は基準価額を算出する時間が決まっているため、いつでも購入できる状態にしていると、基準価額の発表を待って購入するかどうかが決定できてしまいます。

すると、すでにその投資信託を保有している人と不公平が生じることから、申し込みに締め切りを設け、締め切り後に基準価額を発表するようにされているのです。

基準価額はいつ決まる?

基準価額が決まるタイミングは、国内ファンド(※)と海外ファンドで異なります。

国内ファンド 海外ファンド
・15時に当日の取引締切、基準価額が算出される
・当日21時30分頃から翌日0時までの間に、速報値が順次発表される
・翌日6時頃に確報値が発表される
・15時に当日の取引締切、基準価額が算出される
・翌営業日の21時30分頃から翌日0時までの間に、速報値が順次発表される
・翌々営業日の6時頃に確報値が発表される

海外ファンドの基準価額の発表が国内ファンドよりも遅いのは、海外との時差のためです。また、その投資信託の約定日(やくじょうび)によっては、国内ファンド、海外ファンドともに、上記の日程よりも基準価額の発表が遅くなることがあります。

(※ファンドとは、投資家から集めた資金を運用する仕組み、運用会社のことです。投資信託そのものをファンドと呼ぶこともあります)

なぜ1日1回なのか

投資信託の基準価額が株式の価格のようにリアルタイムで変動せず、1日1回だけ計算される理由は、投資信託の基準価額の計算が複雑であるからです。

投資信託にはさまざまな金融商品が含まれているため、基準価額を算出するには、すべての金融商品の価格を算出しなくてはなりません。さらに、各金融商品から得た利益と、それぞれの運用にかかるコストの計算も必要です。

このような計算をリアルタイムで行うには無理があるため、1日1回、決められた時間に基準価額が計算されています。

基準価額が上がるケースと下がるケース

投資信託の基準価額は日々変動しています。ここでは、基準価額が上がったり下がったりする要因について解説します。

株式や債権価格の変動

株式や債券など金融商品の価格は、それらを発行した国や企業の経済情勢や業績などよって変動します。

投資信託に含まれる金融商品の価格が上がれば、それに連動して投資信託の基準価額も上がります。反対に、投資信託に含まれる金融商品の価格が下がると、投資信託の基準価額も下がります。

分配金の支払い

投資信託の中には『分配金』が支払われるものがありますが、分配金の支払い後には基準価額が下がります。分配金とは、投資信託に含まれる金融商品から得た利益を、投資額に応じて投資家に還元するものです。

投資信託の純資産総額には、運用会社が分配金の支払い用にストックしている『分配原資』も含まれます。分配金を支払えば分配原資が少なくなり、純資産総額が下がるため、基準価額も下がります。

運用管理費の差し引き

運用管理費の差し引きも、基準価額に影響します。投資信託は、投資家が預けた資金を運用会社が運用・管理するという商品です。そのため、運用・管理にかかる人件費などの経費として、『信託報酬』という手数料がかかります。

また、公募投資信託(※)の場合、定期的に会計監査を受けるよう定められており、この監査費用として『監査報酬』がかかります。

これらの費用が投資信託の資産から差し引かれることによって、純資産総額が下がり、基準価額が下がるのです。

(※公募投資信託とは、不特定多数の投資家に対して募集をかける投資信託のことです)

基準価額で知っておきたいポイント

ここまでに紹介した以外にも、基準価額について知っておきたいポイントがあります。

高いか低いかで割高や割安は測れない

基準価額の高低だけで、その投資信託が割高なのか、割安なのかを測ることはできません。投資信託の多くは、販売開始時には基準価額が1万円に設定されています。

これが、運用開始後に8000円、5000円と下がっていけば、同じ資金額でより多くの投資信託を保有できるため、割安に感じるでしょう。

しかし、どれだけ多く保有できたとしても、その投資信託に含まれる金融資産が業績低下の目立つ企業ばかりだとしたらどうでしょうか。

保有口数の割に利益が得られず、購入時の基準価額よりも下がっていけば、結果的に割高だったということになります。単純に基準価額だけで判断するのではなく、投資信託の中身を判断するようにしましょう。

基準価額に反して総資産が上がり続けることも

投資信託の中には、基準価額に反して純資産総額が上がり続けている商品が存在します。これは、分配金の増額などによってその投資信託の人気が出て、総口数が増加していることが影響しています。

販売数が伸びたために純資産総額が増えたものの、総口数も増えるので基準価額が上がりません。注意したい点は、販売口数や純資産総額が伸びているからといって、その投資信託が優良だとは限らないことです。

分配金が支払われるタイプの投資信託の場合、総口数が増えた分分配金の支払い額も増えるため、決算日以降に基準価額が大きく下落する可能性があります。

また、分配金の支払い額が運用益を超えてしまい、元本から分配金が支払われるようになって、かえって資産が減少する可能性もあります。

申込日や約定日について理解しよう

投資信託を購入するときには、『申込日』『約定日』『受渡日』について理解しておくことが重要です。分配金の受け取りに影響することもあるので、詳細を確認しておきましょう。

投資信託の申込日・取引成立日・受渡日について教えてください。| よくあるご質問(Q&A) 松井証券

申込日や約定日とは

投資信託の『申込日』とは、その投資信託の購入、あるいは売却の申し込みをした日のことです。ただし、投資信託の申し込みには締切があるので注意が必要です。

仮に、申し込みの締め切りが15時の投資信託を、3月1日の14時に購入したとしましょう。この場合、3月1日が申込日になります。しかし、16時に購入した場合、受付が翌日になるため、3月2日が申込日になります。

そして、約定日とは投資信託の購入や売却が成立した日のことです。投資信託の購入、売却金額(約定価格)は、約定日の基準価額が反映されます。

国内ファンドは申込日、海外ファンドは申込日の翌日が約定日になるのが原則ですが、投資信託によっては約定日が異なるので、前もって調べておきましょう。

申し込みから受け渡しまでのイメージ

投資信託の申し込みから受け渡しまでをイメージしてみましょう。投資信託の売買の申し込みをすると、その日の締め切り後に基準価額が算出され、翌日以降にその基準価額を約定価額として売買が成立します。

そして、売買成立後、3~5営業日ほどで『受渡日』がやってきます。受渡日とは、約定価格の支払日です。受渡日に滞りなく支払いが済めば、その投資信託の売買が完了します。

なお、投資信託の分配金は、決算日(分配日)までに約定が済んでいる分までが支払い対象です。

申込日から約定日までの間に休業日があると、その分申込日・約定日がずれ込み、分配金の支払い対象外になる場合があるので注意しましょう。

リターン上位ランキングの主なファンド

投資信託は始めるのであれば、なるべく大きな利益を得たいという人が多いでしょう。ここでは、リターンランキング上位の主な投資信託を紹介します。

ただし、リターンが大きい投資信託は、積極的な運用をして平均以上の利益を目指す、『アクティブファンド』というタイプの投資信託がほとんどです。大きな利益が期待できる代わりに、それなりの損失が出るリスクもあります。

また、アクティブファンドは信託報酬などが高いものが多く、コストがかかるというデメリットもあります。

リスクを抑えて安定した運用を目指す人や、できるだけコストを抑えたい人は、日経平均株価などの株式指標と連動した『インデックスファンド』を選んだ方がよいでしょう。

小型株ファンド

明治安田アセットマネジメントの『小型株ファンド(グローイング・アップ)』は、国内のIPO株(※)を主な投資対象としたアクティブファンドです。

国内中小型株の運用に強い、エンジェルジャパン・アセットマネジメントの助言を受けて資産運用しています。

リターンが90%を超えた実績もあり、人気が出たことから一時新規受付が停止されていましたが、2018年11月より受付が再開されています。

(※IPO株とは、未上場企業が証券取引所に初めて公開する株式のことです)

小型株ファンド【愛称:グローイング・アップ】|明治安田アセットマネジメント株式会社

日興グローイング・ベンチャーファンド

日興アセットマネジメントの『日興グローイング・ベンチャーファンド』は、公開から5年以内の国内高成長新興企業(グローイング・ベンチャー)に投資をするアクティブファンドです。

ベンチャー企業への投資ではあるものの、経営者との面談や5年先までの収益予測をして、収益性や成長性、安全性を徹底リサーチしたうえで投資先が決定されています。

小型株ファンドと同じく、エンジェルジャパン・アセットマネジメントの助言を受けながら資産運用をして、90%以上のリターンを得た実績を持っています。

日興グローイング・ベンチャーファンド|日興アセットマネジメント

USバイオ・ベンチャー(限定追加型)

ベイビュー・アセット・マネジメントの『USバイオ・ベンチャー(限定追加型)』は、今後の成長が期待できるアメリカの中小型バイオ関連企業の株式を主な投資対象としています。

『限定追加型』とは、一定期間のみ新規資金で追加購入できるものの、以降は分配金の再投資やスイッチング(※)での追加購入しか受け付けられない投資信託のことです。新規追加を制限することで、リスクを抑えられる仕組みになっています。

とはいえ、アクティブファンドなので、運用にはそれなりリスクやコストがかかることは理解しておきましょう。

(※スイッチングとは、保有している金融商品を売却して別の金融商品に買い替える、あるいは同一商品内でその商品に組み込まれている金融商品を変更することをいいます)

USバイオ・ベンチャー(限定追加型) | 公募ファンド情報 | 運用サービス | ベイビュー・アセット・マネジメント

まとめ

投資信託の基準価額とは、投資信託の価格を表すものです。投資信託の購入、運用において非常に重要で基本的な知識なので、概要や計算方法を正しく理解しておきましょう。

保険・住宅ローン、お金の悩み、現在の家計・老後の家計や将来が
気になるという方は、「お金の専門家」に相談するために、まずは
ライフプランを作成してみましょう。

関連するお金の記事

関連するお金の相談

  • 主婦でも確定拠出年金に加入する方法を教えてください

    結婚前は定期的にネットバンク経由で投資信託を購入していましたが、自分の収入がなくなってしまったのでやめてしまいました。最近は少額からでも毎月購入が可能と聞...

    40代 / 女性 / 長野県 / 年収 601-700万円 / 既婚、子供1人

  • 投信工房アプリ/松井証券

    2017年より株式投資で使っている松井証券より投信工房サービスが始まり始めて投資信託を始めました。 今までまったく勉強してこなかったので配当金を投資し体験...

    30代 / 男性 / 愛知県 / 年収 401-500万円 / 独身

  • 現在積立投資信託をやり始め、3か月目になります

    現在積立投資信託をやり始め、3か月目になります。金融機関に勤めていまして、投資信託の販売も始まったのでそれなりに勉強はしておりますが、買い時が分かっていて...

    20代 / 女性 / 福岡県 / 年収 301-400万円 / 既婚

投資信託の人気記事

カテゴリ

投資