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投資信託の解約と買取はどう違う?売却方法についてのまとめ

投資信託の売却方法は、『解約請求』と『買取請求』です。本記事では解約と買取の2つの売却方法の違いをわかりやすく解説し、手続きの仕方や税制を見ていきます。また、投資信託の売却のタイミングや売却時に必要な費用も知っておきましょう。

この記事の目次

投資信託の売却方法とは

まず、投資信託の売却(換金)方法には、どのような方法があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

売却の方法には2つある

投資信託の売却方法には、『解約請求』と『買取請求』の2つがあります。

解約請求は、証券会社や銀行などの販売会社を通じて信託財産(※)の一部の解約を請求する方法です。解約代金は、運用会社が投資信託の一部を切り崩して用意し、解約請求をした投資家に支払います。

買取請求は、投資信託の買取りを販売会社に対し請求します。一旦これを販売会社が買い取って投資家に売却代金を支払い、その後、委託会社に解約の請求を行う売却方法です。

(※信託財産とは、投資信託が保有する資産のことです。主に投資家から集めた資金で売買する株式などの資産を指し、信託銀行に預けられ保管・管理されます)

投資信託の「解約」と「買取請求」の違いは何ですか?|よくあるご質問

解約請求と買取請求の違い

解約請求・買取請求のどちらの方法で売却しても、受け取る金額に違いはありません。

ただし、販売会社によっては買取請求による売却を受け付けていないケースがあります。つまり、解約請求が一般的な売却方法の手続きであるといえるのです。

受取も税制上もどちらが得ということはない

投資信託の売却によって得た利益には、税金が課せられます。解約・買取のどちらの方法を選択しても、売却による利益は『譲渡所得』として課税され、税制上の違いはありません。

項目 解約 買取
税制上の取扱い 解約益:譲渡所得
解約損:譲渡損失
譲渡益:譲渡所得
譲渡損:譲渡損失
税率 申告分離課税:20%(所得税15%、住民税5%)+基準所得税額×2.1%(復興特別所得税(2037年まで))
損益通算 株式等や株式投信・債券・公社債投信の譲渡損益と通算が可能
損失の繰越控除 可能

投資信託の「解約」と「買取請求」の違いは何ですか?|よくあるご質問

知っておきたいポイント

投資信託を売却する際に、知っておきたいポイントを見ていきましょう。

売却のタイミングとは

投資信託の売却のタイミングとして挙げられるのは、目標を達成したときです。

保有中の投資信託の利益は確定していないため、今後の運用成績によっては損失に転じる可能性があります。目標を達成した場合は速やかに売却して、利益を確定させるとよいでしょう。

また、投資信託を購入する際には投資リスク・目標金額などから、どの資産(株式・債券など)にどれくらいの資金配分で投資するかを決めることが必要です。

購入時の投資配分が株式と債券で50%ずつであっても、運用開始後に価格が変動すると配分が崩れます。当初のバランスに戻すには、増加した資産の売却が必要なケースもあり、この場合も売却のタイミングといえるでしょう。

利益確定の注意点

保有するファンドを1度に大量に売却することは、好ましいとはいえません。複数回に分けて利益を確定させることを検討しましょう。

値を上げ始めた段階で大量に売却して利益を確定させると、売却後に更に値を上げる可能性もあり売却を後悔するケースもあります。また、売却を目標額達成まで待つと、達成を目前に大きく値下がりすることも考えられるのです。

目標額に近い利益が出たタイミングで一部だけ売却しておけば、価格変動によるリスクを減らせます。残りの投資信託も、値動きを見ながら何回かに分けて利益を確定させるのがベストです。

最終的に目標額を達成したら、すべて売却して利益を確定させるとよいでしょう。

売却方法

投資信託を売却する場合は、購入した販売会社に解約請求もしくは買取請求を申し込まなければなりません。申込方法は販売会社によって異なりますが、インターネット・電話・店頭などから手続きが可能です。

ネットを使った売却方法(解約請求)を、楽天証券を例に見ていきましょう。

販売会社への請求

まず、楽天証券のサイトからログインし、上部のメニューバーにある『投信』を選択します。注文・投資信託・解約注文の順にボタンをクリックすると解約注文画面に保有銘柄が表示されるので、解約したい銘柄の解約ボタンを選択しましょう。

出典:解約注文1 | 取引ガイド | 投資信託 | 楽天証券

画面が以下に切り替わったら、解約が一部の場合は『一部解約』を選んで解約口数を入力し、すべての場合は『全部解約』を選んで確認ボタンをクリックします。

出典:解約注文2 | 取引ガイド | 投資信託 | 楽天証券

表示される確認画面で注文内容に誤りがないかチェックし、取引暗証番号を入力して注文ボタンをクリックすると完了画面が表示され、手続きは終了です。

出典:解約注文3 | 取引ガイド | 投資信託 | 楽天証券

入金までの期間はファンドによる

解約請求などの方法で売却を申し込んでから代金が入金されるまでには、最短でも3営業日を要します。

正確な入金日はファンドごとに決められており、目論見書で確認が可能です。お金が必要で売却する場合は、早めに手続きを済ませましょう。

解約時の手数料に注意

ファンドの解約には『解約手数料』と『信託財産留保額』の2つの費用がかかり、解約代金から差し引かれます。解約手数料は、解約の事務手続きなど対する代価として販売会社に支払う手数料ですが、無料のファンドも多いです。

信託財産留保額は、投資信託を保有する投資家に迷惑をかけないために支払う費用といえます。解約する投資家に支払う代金は、ファンドの資産である株式などを売却して調達されますが、売却には売買手数料などの費用が発生するのです。

解約に伴う費用であるため、他の投資家に迷惑をかけないように解約請求した投資家が信託財産留保額として負担します。

信託財産留保額はファンドによって異なり基準価額の0.3%程度が一般的です。こちらも無料のファンドがあります。

信託財産留保額│初めてでもわかりやすい用語集│SMBC日興証券

法人の場合の注意点

投資信託の取引は、法人でも可能です。ここでは、法人口座で取引をする際の注意点を解説していきます。

法人は税制が違う

法人口座での取引は、一般口座の場合と異なり解約請求と買取請求のどちらで売却するかで、税金の納め方に違いが生じるので注意が必要です。

解約によって得た利益は配当金の受取りとみなされ、利益の15.315%(復興特別所得税を含む)が税金として源泉徴収されます。源泉徴収によって差し引かれた税額は、確定申告時に法人税からの控除が可能です。

一方、買取請求によって得た利益は譲渡とみなされるため、源泉徴収されません。本業の利益と合計して法人税を計算し、確定申告をして税金を納めます。

課税事業者は消費税にも注意

消費税の納税額は、『預かった消費税額』から『仕入れなどで支払った消費税額』を引いて計算します。ただし、常に支払った消費税を全額差し引けるわけではなく、以下の式で計算される『課税売上割合』をもとに控除額が調整されます。

  • 課税売上割合=課税売上高÷(課税売上高+非課税売上高)

基本として課税売上割合が高いほど消費税額を抑えられる仕組みであり、95%以上の場合は支払った消費税の全額を差し引けます。

買取請求による売却代金は非課税売上に分類され、その5%を非課税売上高に算入して課税売上割合を計算しましょう。したがって、投資信託の売却代金が多いほど課税売上割合が低下し、消費税の納税額が増加するのです。

なお、解約に伴う利益は不課税売上とされ、課税売上割合の計算には算入されません。

非課税となる取引|国税庁
非課税となる有価証券の範囲と課税売上割合の関係|国税庁

まとめ

投資信託には、解約請求と買取請求の2つの売却方法があります。個人で取引する場合は、どちらを選んでも受け取る金額や課せられる税金に違いはありません。

売却はネットを利用して簡単に申し込めますが、後悔することがないよう売却のタイミングなどをしっかり検討して利益を確定させましょう。

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