ノーロード投資信託とは?
投資信託は、多くの投資家から資金を集め、運用の専門家が運用して投資家に利益を還元する運用商品です。基本的に、投資信託の購入時には、購入手数料がかかります。
しかし、購入手数料が無料の『ノーロード投資信託』も数多くあります。
手数料が無料のファンド
例えば、10万円を投資した場合、通常の投資信託とノーロード投資信託では、実際の投資額に以下の差が出ます。
通常の投資信託(購入手数料3%の場合) | ノーロード投資信託 | |
購入手数料 | 3240円 | 0円 |
実際の投資額 | 9万6760円 | 10万円 |
通常の投資信託では、投資額から購入手数料が引かれて運用がスタートするため、購入手数料分の値上がりがあった際に、初めて利益が得られます。
一方、ノーロード投資信託では、1円の値上がりから利益となるため、効率よく資産を増やすことが可能です。
ネット販売がメインとなる
ノーロード投資信託の販売は、ネット銀行およびネット証券がメインとなります。
購入手数料は、目論見書(もくろみしょ※)に定められた範囲内で、投資信託を販売する金融機関が決めます。そのため、同じ投資信託でも金融機関によって、手数料額に差があることも少なくありません。
ネット銀行やネット証券は、店舗維持費や人件費が抑えられる分、手数料が安く設定されています。
(※目論見書とは、投資信託の売買に必要な重要事項が記載された書類のことです)
りそな銀行で買える手数料無料のファンド
2018年10月14日現在、りそな銀行では、以下のノーロード投資信託を取り扱っています。
ファンドの種類 | 本数 |
海外REIT(リート※1) | 1 |
国内REIT | 1 |
新興国株式型 | 2 |
先進国株式型 | 5 |
国内株式型 | 3 |
新興国債券型 | 1 |
先進国債券型 | 7 |
バランス型(※2) | 6 |
(※1:REITとは、複数の不動産を運用し、賃貸収入や売買益を投資家に分配する投資信託のことです)
(※2:バランス型とは、1つの資産に偏らず、複数の資産および国や地域にバランスよく投資する投資信託のことです)
国内債券型はないが選びやすい商品数
りそな銀行のノーロード投資信託には、国内債券型がありません。国内債券に投資しているファンドを購入したい場合は、バランス型を利用しましょう。
ノーロード投資信託の取扱本数は、ネット銀行やネット証券と比べると多くはありません。しかし、ある程度の本数に絞られているため、それぞれの商品内容を比較しやすいといえます。
イオン銀行で買える手数料無料のファンド
18年10月12日現在、イオン銀行で取り扱っているノーロード投資信託は、以下の通りです。
ファンドの種類 | 本数 |
海外REIT | 7 |
国内REIT | 2 |
新興国株式型 | 4 |
海外株式型 | 12 |
国内株式型 | 14 |
新興国債券型 | 3 |
海外債券型 | 5 |
国内債券型 | 4 |
バランス型 | 10 |
コモディティ(※) | 1 |
(※コモディティとは、商品先物取引で取引される、エネルギーや貴金属・穀物などの商品です)
さまざまな投資タイプから選べる点が魅力
ネット銀行であるイオン銀行は、ノーロード投資信託の取扱本数が多く、いろいろな選択肢がある点が魅力です。取扱ファンドの中には、以下のように特徴がある商品もあります。
ファンド名 | 詳細 |
三井住友・げんきシニアライフ・オープン | 国内株式のうち、高齢者関連ビジネスと介護関連ビジネスに関連する企業に投資 |
トルコ株式オープン |
トルコ株式を主要投資対象とし、信託財産(※1)の中・長期的な成長を目指して積極的に投資
|
eMAXIS(イーマクシス)プラスコモディティインデックス | 主にコモディティを投資対象とするETF(イーティーエフ※2)に投資 |
(※1:信託財産とは、投資信託が保有している資産のことです)
(※2:ETFとは、証券取引所に上場し、株価指数などに代表される指標への連動を目指す投資信託のことです)
手数料のみでなく信託報酬も大切
投資信託では、購入手数料以外に信託報酬もかかります。
信託報酬は運用中に継続して発生する
信託報酬は、投資信託を保有時に継続的にかかります。コストを抑えて効率のよい運用を目指すには、信託報酬の少ないファンド選びが重要です。
信託報酬は投資信託の種類によって異なる
信託報酬は、ファンドの種類や運用方針などにより異なります。投資信託ごとの信託報酬の例は、以下の通りです。
ファンド名 | 信託報酬(%:税抜) |
フィデリティ・US(ユーエス)ハイ・イールド・ファンド | 1.58 |
ひふみプラス | 0.78~0.98 |
グローバル・フィンテック株式ファンド | 1.75 |
ニッセイ日経225インデックスファンド | 0.25 |
このように信託報酬は、0.5~2%程度に設定されることが一般的です。
フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド
ひふみプラス情報 | ひふみプラス | レオス・キャピタルワークス
グローバル・フィンテック株式ファンド|日興アセットマネジメント
ニッセイ日経225インデックスファンド | 投資信託 | 楽天証券
1%未満のノーロードも多数存在
投資信託には、日経平均やTOPIX(トピックス)など、特定の指標に連動した運用成績を目指す『インデックス型』と、指標以上の成績を目指す『アクティブ型』があります。
特定の指標と同じ銘柄を組み入れるインデックス型は、運用会社が市場および銘柄の調査や、銘柄選定をしなくてよいため、信託報酬が安い点が特徴です。
インデックス型のノーロード投信には、信託報酬が1%未満のファンドも多くあります。
ファンド名 | 信託報酬(%:税抜) |
三井住友・DC(ディーシー)つみたてNISA(ニーサ)・日本株インデックスファンド | 0.16 |
たわらノーロード国内債券 | 0.104 |
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド | 投資信託 | 楽天証券
たわらノーロード 国内債券|ファンド情報|アセットマネジメントOne
まとめ
投資信託の運用で必要となる主な手数料は、購入手数料と信託報酬です。コストを抑えた運用を目指したい人は、購入手数料が無料のノーロード投資信託や、インデックス型のファンドを活用しましょう。