1. Fincyトップ
  2. 保険
  3. 遺留分減殺請求は生前贈与に対してもできるのか。概要や方法を解説

遺留分減殺請求は生前贈与に対してもできるのか。概要や方法を解説

本来相続できるはずの財産が他の人に相続されることになってしまった場合、一定の割合で取り戻すことができる遺留分減殺請求という制度があります。遺留分減殺請求は生前贈与に対してもできるのか、それぞれの制度の概要とともに解説します。

この記事の目次

【2020年最新】 ▼法人・中小企業、個人事業主の皆様に人気のサービス!

遺留分減殺請求とは

遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)とは、相続財産を受け取るべきである法定相続人(※)に保障されている『遺留分』が侵害されているときに、財産を多く受け取っている相続人などに対して侵害額を請求することです。

(※法定相続人とは、民法で定められた相続人のことです。亡くなった人の家族関係に応じて誰が相続人となるのかが定められています。)

No.4132 相続人の範囲と法定相続分|相続税|国税庁

遺留分の指すもの

『遺留分』とは、『相続人が必ず取得することができると民法で保障されている、相続財産の最低限の割合』のことです。その割合は以下のとおりです。

法定相続人 配偶者 父母 兄弟
配偶者のみ 1/2 × × ×
配偶者と子 1/4 1/4 × ×
配偶者と父母 2/6 × 1/6 ×
配偶者と兄弟 1/2 × × 無し
子のみ × 1/2 × ×
父母のみ × × 1/3 ×
兄弟のみ × × × 無し

兄弟には常に遺留分が認められていません。父母のみが相続人となる場合には相続財産の遺留分の合計は1/3と定められています。そのほかの組合せでは、相続人の遺留分の合計は相続財産の1/2です。

相続人となる子や父母が複数人いる場合には、子や父母の遺留分をその人数で均等に分けることになります。たとえば相続人が配偶者と子3人である場合には、配偶者は1/4、子3人合計で1/4となり、子1人あたりは1/12です。

父母2人のみが相続人となる場合には、父母2人合計で1/3となり、1人あたりは1/6です。

遺留分減殺請求の意義

遺留分は、法定相続人が持っている相続財産に対するある程度の期待を、法律で保障していると見ることができます。

たとえば、「私が死んだら財産はすべてお手伝いさんにあげます。」という内容の遺言書が出てきた場合、配偶者(妻または夫)や子は生活に困る可能性があります。

しかし、遺留分減殺請求という制度があれば、妻や子は当初の見込みの半分ほどではあっても財産を手にすることができます。

生前贈与とは

亡くなってから財産を引き継ぐ相続と違い、生前贈与は生きているうちに財産を譲る行為です。お金や自動車などの物はもちろん、家や土地といった不動産も生前贈与することができます。

相続対策として知られる

相続では遺言書に書いておかない限り、財産は法定相続人全員の協議によって分けられます。

生前贈与であれば生きているうちに妻には家を、子には自動車を、相続人にはならない孫には学費をあげるというように、自分の財産を好きなように渡すことができます。

また、相続税は相続財産の価額によって算出されるので、生前贈与を上手に行って相続財産を減らしていけば相続税の節税にも繋がります。

契約であることを知っておく

世の中には契約が数多く存在しますが、贈与も契約の一種として民法第549条に定められています。

第五百四十九条 贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。

出典:e-Gov法令検索

内容を簡単にまとめると、贈与する人がただで譲ると伝え、受け取る人がもらうと伝えればそれだけで贈与契約は成立する、ということです。契約書のような書類は作らなくても、法律上契約は成立します。

しかし、たとえば、贈与者が死亡した後に受贈者(※)が「この宝石は10年前に私にあげると言われたものだから相続財産ではない。」と主張してもおそらく信用はしてもらえず、トラブルの原因になりかねません。

そのため、贈与者と受贈者以外の第三者にも説明できるよう贈与契約書を作って、いつ誰が何をあげたのかを書面にしておくことが大切です。

(※受贈者とは贈与を受けた人のことです)

生前贈与に対する遺留分減殺請求

生前贈与は自由に財産を渡すことができますが、生前贈与してもらえなかった相続人は、もらえる財産が少なくなってしまいます。

そのため、遺留分減殺請求は、亡くなったときに残っていた財産のほか生前贈与された財産に対しても行うことができます。

範囲が決まっている

遺留分減殺請求であっても、すべての生前贈与に対して効果があるわけではありません。対象となる範囲については、民法第1030条に以下のように定められています。

  • 相続から1年以内の生前贈与
  • 遺留分を侵害する目的の生前贈与

まず、相続の1年前までの生前贈与は遺留分減殺請求の対象になります。また、特定の相続人への財産の相続を避けるために生前贈与をした場合には、何年前であっても遺留分減殺請求の対象です。

順番も決まっている

遺留分減殺請求の対象となる生前贈与が複数あったとしても、特定の生前贈与を狙い撃ちして遺留分減殺請求をすることはできません。民法では、よりあとの贈与から順次前の贈与に対してすると定められています。

つまり、相続のときから1つずつ前の生前贈与に巻き戻しながら遺留分減殺請求をしていき、遺留分の侵害がなくなるまで請求を続けることができます。

遺留分減殺請求のやり方

遺留分減殺請求にも『時効』があり、時効が成立する期間については、民法1042条に以下のように定められています。どちらか片方に該当すると時効となります。

  • 『相続が発生した』ことと『遺留分が侵害された』ことの両方を知ってから1年が経過
  • 『相続が発生』ときから10年が経過

遺留分減殺請求は、相手に対して『遺留分減殺請求をします』という意思表示をすることによって効力を発揮します。意思表示の方法は、相手に対して『内容証明郵便を送る』ことです。

まだ、相続財産が分配される前であり、遺言執行者(※)が分配の手続きを行っている場合には、遺言執行者にも連絡をする必要があります。遺言執行者が、遺留分減殺請求を知らないでいると、対象の財産が他の者に分配されてしまう可能性があります。

(※遺言執行者とは、遺言の内容を実現するために必要な手続きをする『相続人の代表者』のことです。遺言執行者には遺言どおりに財産を分配する権限があるため、他者が勝手に財産の分配をすると無効とされてしまいます。)

相手に遺留分減殺請求の意思表示をした後は、協議により侵害分を返してもらうことになります。

返却に応じてくれない場合には、家庭裁判所に対して『遺留分減殺による物件返還請求調停』を申し立てることができ、裁判所に間に入ってもらって協議を行います。それでも決着がつかない場合には『訴訟』で争うことになります。

まとめ

遺留分減殺請求は、法律で定められている相続人の正当な権利です。相続対策のために生前贈与がされていても、贈与財産が遺留分減殺請求の対象となることがあります。

相続財産の分配を正しく受けるには、遺留分減殺請求に関する正しい知識を持つ必要があるのです。

生命保険、医療保険、損害保険、ガン保険などに入る前には保険料が支払えるのか、 保険料はどれくらいになるのか、どのような保障が付いているのかが大事です。 まずはライフプランを作成してみましょう!

関連するお金の記事

関連するお金の相談

  • 日本生命のライフプラザについて教えてください

    日本生命保険に加入しているのですが、この日本生命さんの場合、ライフプラザという名前の窓口を開設しております。しかし、このライフプラザは通常の生命保険と何が...

    男性 / 長野県 / 年収 701-800万円 / 既婚、子供3人以上

  • がん保険の重要性について

    私は明治安田生命のがん保険に加入しています。積立型なのですが、はっきり言って保険の詳細を分かっていません。そもそも保険に加入するメリットは何なのでしょうか...

    男性 / 北海道 / 年収 301-400万円 / 既婚、子供1人

保険の人気記事

カテゴリ

保険