がん保険の種類
がん保険とはがん治療のために特化した保険で、最近ではさまざまなタイプのがん保険が発売されています。保障内容別にみると、下記の4通りに分かれます。
- 日額タイプ
- 実費保障タイプ
- 一時金タイプ
- 収入保障タイプ
また、保険期間別にみると、下記の2通りに分かれます。
- 定期型
- 終身型
がん保険が必要とされる理由
医療保険があれば、がんを含む病気やけがの保障をしてくれます。しかし、がんは治療費などが高額になる可能性が高く、大きな負担になることもあります。加えて、仕事に支障がでる可能性もあります。
がん保険は、保障内容も医療保険と重複している部分がありますが、重複している部分の保険金は両方から受け取れます。また、まとめて一時金で受け取れることも多いので、がんになったときには大きな助けとなります。
定期型と終身型がある
前述したように、保険期間の違いでみたとき、がん保険は定期型と終身型の2種類に分かれます。
定期型は、10年毎に更新がくるのが一般的ですが、更新のたびに保険料が高くなります。また、更新できる年齢に上限があるので、一生涯の保障というより、将来の予測が立てにくい場合に一定期間の保障として、活用を考えたほうがよいでしょう。
終身型の場合、保障は一生涯続きますが、保険料は生涯払い続けていくタイプ(終身払い)と、一定期間で払い込みを終えるタイプ(〇歳払済)に分かれます。終身払いは、若いときに加入しておけば、保険料はそれほど高くありません。
反対に、60歳までに払い込めば、老後の負担は避けられますが、終身払いに比べて保険料は高くなります。
がん保険の給付金について
がん保険は、がん以外の病気には給付金が下りませんが、がん治療のための保障が手厚いのが特徴です。ただし、給付金を受け取るにあたりルールがあります。
がん保険は、申込日から一定の期間を『免責』としています。免責期間は一般的に90日と決まっており、この間にがんと診断されても保障は受けれず、契約は無効となってしまいます。
給付金の種類
主な給付金には、次の4つがあります。
- 診断給付金
- 入院給付金
- 通院給付金
- 手術給付金
がん保険も医療保険同様、入院や手術の保障がありますが、保障内容は異なります。がん保険の給付金の種類や、どんなときに受け取れるのか確認しておきましょう。
診断されたときに受け取れる診断給付金
診断給付金は、がんと診断確定されたとき、まとまったお金が受け取れます。1回限りか、2年以上経過していれば何回でも受け取れるタイプかに分かれます。また、上皮内がん(上皮内新生物)は給付金の額が異なる場合もあります。
入院したときに受け取れる入院給付金
入院給付金は従来からある保障で、がんで入院したときに受け取れます。日額5,000円程度から設定可能ですが、がん治療は高額になりやすいこともあり、日額1万円~の設定する人も多くいます。
また、医療保険とは異なり支払い日数が無制限や、通算の限度が無いものも多いです。
手術をしたときに受け取れる手術給付金
手術給付金は、所定の手術を受けた場合に受け取れます。基本的に手術の回数は無制限ですが、がん保険によっては、特定の手術に給付限度を設けている場合があります。
給付金額は、手術の種類に応じて入院給付金日額の10倍・20倍・40倍と定めている場合が多いですが、一律〇万円としているところもあります。
通院時に受け取れる通院給付金
通院給付金は、がんで通院したときに受け取れるものをいいますが、入院後の通院治療に対して給付するものや、入院前の通院に対しても給付金が受け取れるもの、また入院の有無にかかわらず、通院のみの治療でも支払われる場合もあります。
先進医療にも対応するがん保険
先進医療とは、厚生労働大臣の承認を受けた高度な医療技術のことをいいます。対象となる病気・けが・それらの症状、および実施する医療機関も特定されています。
近年、がん治療に関しては、新しい治療技術が開発され、医療が飛躍的に進歩しています。
先進医療の概要について |厚生労働省
先進医療を実施している医療機関の一覧|厚生労働省
先進医療は健康保険適用外の高額な医療技術
先進医療は、公的医療保険の対象にするか評価している段階のため、評価の結果、公的医療保険の対象に移ったり、評価の対象から外れたりします。評価の対象から外れると、公的医療保険の対象とならないため全額自己負担となります。
先進医療特約の給付金
がんの治療に関わる先進医療を受けたとき、給付金が受け取れます。実際にかかった技術料が支給されるものと、治療内容によって給付金額が決まっているものがあります。通算限度額は2,000万円と設定されているところが多いです。
まとめ
がん保険の給付金には、いくつか種類があります。入院給付金や手術給付金、通院給付金などは、がん保険に限らず医療保険でも対応できますが、診断給付金はがん保険のみの保障です。
これらの給付金の種類を理解したうえで、自分に合ったがん保険を選んでみてはいかがでしょうか。
がん保険には種類がある。給付金や特約も分かりやすく解説します