保険の満期の意味
満期とは、保険契約によって定められた保険期間が満了したことをいいます。では、具体的にどのタイミングのこというのでしょうか。
満期には2種類の意味がある
生命保険のタイプは、大きく分けて終身保険・定期保険・養老保険の3つがあります。さらに、それぞれ満期があるかないか、満期時に保険金が支払われるかどうかで分けることができます。
3タイプの中で、満期があるのは定期保険と養老保険になります。定期保険は、保険期間終了=『保険契約が終了するとき、または契約の更新が必要になるとき』が満期となり、満期保険金はありません。養老保険は、保険期間終了=『保険契約が終了して満期保険金を受取れるとき』を満期と呼びます。
満期保険金を受け取れる生命保険
満期保険金は、契約した保険が期間終了時まで継続したときに受取れるお金です。満期保険金を受取れる商品には、養老保険や個人年金保険、学資保険など貯蓄型の保険が挙げられます。特徴は貯金をしつつ、万一の保障が得られる点です。
お金が必要となるタイミングを合わせれば、子供の教育資金や、老後に備えた計画的な貯蓄ができます。
満期が来た際の手続き
実際、満期保険金を受け取るとき、どのような手順を踏めばよいかみていきましょう。
- 保険会社から『満期のご案内』が届く(おおよそ満期日2カ月前)
- 必要書類の準備と請求書類の記入
- 請求書類および必要書類の提出
- 手続き書類の確認
- 保険金の受取(指定の口座に支払う)
保険会社によっては、最寄りの窓口や担当者が訪問して手続きすることも可能です。手続きしやすい方法を選択するとよいでしょう。
必要な書類とは
手続きに必要な書類は、主に以下の3つです。
- 各保険会社所定の満期保険金請求書
- 受取人の本人確認書類(運転免許証書・健康保険証書などの写し)
- 保険証券(紛失していても請求できます)
契約内容、請求内容によって上記以外の書類が必要になることもあるので、保険会社の案内に従いましょう。
郵便局で手続き可能な保険もある
かんぽ生命や簡易保険は、最寄りの郵便局で満期の手続きができます。できれば満期受取人本人が、手続きに行くことをおすすめします。代理人の方に委任することも可能ですが、前述の必要書類に加え、下記書類の準備が必要です。
委任者さまの印鑑登録証明書または委任者ご本人さまのみが使用できる公的な証明書類(原本)(運転免許証、個人番号カードなど※)委任代理人ご本人さまであることが確認できる書類(運転免許証、個人番号カードなど※)委任代理人ご本人さまの印章お手続きにより必要となる場合があります。
一部の保険は満期保険金を据え置きできる
満期で支払われる保険金をすぐに受け取らず、そのまま保険会社に預けておくことを『据え置き』といいます。据え置きできる保険は、養老保険や学資保険、個人年金保険などがあります。すぐ使う必要がなければ、据え置くことも検討してください。
その理由は、預けたお金は保険会社所定の利率で運用してくれます。利率が知りたい方は、契約中の保険会社に問い合わせるか、ホームページで確認できます。また、必要なときは、いつでも引き出すことが可能です。
手元においたことで気が緩んでしまい、せっかくの満期保険金がいつのまにかなくなっていたというのは避けたいところです。
満期保険金請求時の注意点と対策
保険金を請求するときに、注意する点を3つ挙げてみました。
- 契約者貸付や振替貸付がある
- 保険金請求には時効がある
- 家族と情報共有
契約者貸付や振替貸付がある
保険契約期間中に契約者貸付や振替貸付があり貸付残高が残っている場合、満期保険金から差し引かれます。また保険会社によっては保険期間最終月の保険料は口座振替されず、満期保険金から差し引かれる場合もあります。
保険会社から送付される「満期のご案内」をよく読んでから手続きしましょう。
保険金受け取りの請求には時効がある
商法で決められた保険金の請求期間は2年ですが、各保険会社の約款では、3年以内に保険金の請求をするよう、別規定が設けられています。この3年以内に請求を行わなければ、権利は消滅してしまいます。
しかし、両親が生命保険に加入しているとは知らず、後から証券が見つかったなど、請求漏れを発見したら、まずは保険会社に問い合わせてみましょう。
保険証券書の場所を確認
契約後、大切に保管したはずの保険証券なのに、時間が経ってどこに入れたか忘れてしまったという方は、多いのではないでしょうか。
自分のため、家族のために加入した保険です。保険証券の保管場所など再度確認し、家族と情報を共有しておきましょう。
まとめ
満期のある保険に加入している方は、必ず満了時前に保険会社から連絡がきます。満期が近づいても届かない場合は住所変更などを忘れている場合もありますので保険会社に問い合わせましょう。また、請求しなければ、保険金は受け取れないので忘れず手続きしましょう。
また、生命保険は大切な財産です。いざというとき自分や家族が困らないよう、加入中の保険証券や内容、問い合わせ先など一度整理しておくことをおすすめします。
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