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退職後の保険は任意継続すべきか?メリット、デメリット徹底比較

会社に勤めていたときは、会社任せにしていた健康保険ですが、退職後は自分で手続きすることになります。そんなとき、任意継続と国民健康保険のどちらがお得か、悩ましところです。そこで今回は、任意継続のメリットとデメリットをご紹介します。

この記事の目次

任意継続ってどういうもの?

会社を退職後に加入できる健康保険は、以下のような選択肢があります。

  • 健康保険の任意継続制度を利用する
  • 市区町村が運営する国民健康保険に加入する
  • 家族の健康保険(社会保険の場合)の被扶養者になる

この中で任意継続制度とは、会社の健康保険に加入していた人が、会社を退職して資格を無くしても、本人が希望すれば、最長2年間は退職した会社の健康保険に継続して加入できるという制度です。

任意継続のメリット

任意継続を選択すると、どのようなメリットがあるかみてみましょう。

今までと同じ保険給付で安心

健康保険の任意継続すると、退職前とほぼ変わらない保険給付や保健事業を受けられます。

健康保険組合によっても違いますが、任意継続の被保険者(本人)や被扶養者(家族)が健康診断の受診ができたり、保養所を利用することも可能です。

扶養制度もあり

健康保険の任意継続では条件さえ満たせば、扶養している家族も被扶養者とすることができます。扶養家族のいる世帯は、1人分の保険料で家族の健康保険を賄えるということです。

被扶養者になるための条件として、被扶養者の範囲と収入要件があります。

被扶養者の範囲

1.同居要件を必要としない場合

・加入者(ご本人)の父母、祖父母などの直系尊属

・配偶者(内縁関係を含む)

・子、孫および加入者(ご本人)の弟妹

2.同居要件を必要とする場合

・加入者(ご本人)の兄、姉、伯叔父母、甥姪などとその配偶者

・加入者(ご本人)の子、孫および弟妹の配偶者

・配偶者の父母や子など、1.以外の三親等内の親族

・加入者(ご本人)と内縁関係にある配偶者の父母および子

収入要件

・ご家族の年収が130万円未満(60歳以上または障害厚生年金を受けられる程度の障害者の方は180万円未満)、かつ被保険者の年収の2分の1未満であること。

・別居の場合は、ご家族の年収が130万円未満(60歳以上または障害厚生年金を受けられる程度の障害者の方は180万円未満)、かつご家族の年収が被保険者からの仕送り額より少ないこと。

出典:任意継続の加入手続きについて | よくあるご質問 | 全国健康保険協会

任意継続のデメリット

次に、任意継続にはどんなデメリットがあるか確認しましょう。

2年間の期限付き

任意継続の被保険者になると任意継続期間は、最長2年が上限です。一度任意継続の資格を取得すると、2年間は自分の意志で辞めることはできません。

国民健康保険に切り替えたい、配偶者が加入する健康保険の被扶養者になるというような理由では、資格喪失事由に該当しないので、最初に慎重に選択する必要があります。

滞納すると資格喪失

納付期日までに保険料を納めないと、納付期日の翌日で資格を失ってしまいます。任意継続の保険料は、以下の3つの方法があります。

  • 納付書による納付
  • 口座振替
  • 6カ月、または12カ月分の前納

このうち納付書による納付は、月初めに納付書が送付され、その月の10日が納付期限という条件となっています。納付書が送付されてから納付期限までの期間が短いので、保険料を納め忘れないように注意が必要です。

保険料の納付方法について  | 全国健康保険協会

場合によっては国保の方が安い

国民健康保険は、基本的に前年の収入によって計算されます。(ただし、住んでいる自治体によって保険料率は異なります)

そのため、退職した次の年に収入がない場合や、在職中より収入が少ない場合は、その翌年の保険料は下がるので、2年間同じ保険料を支払わなくてはならない任意継続の保険料より、トータルで安くなる可能性があります。

年収や家族の人数で差がでる

任意継続保険料には最高限度額があり、退職時の給与が月額27万円以上の人は、標準報酬21等級(標準報酬月額28万円)の水準で計算される保険料以上になりません。

よって、給与が高い人ほど国民健康保険と比べて保険料が割安になる可能性があります。

また、任意継続は在職中の社会保険を継続するので、扶養家族がいる場合はそのまま被扶養者になれます。人数によって保険料が追加されることもありません。

国民健康保険料の計算の仕方

国民健康保険の保険料は、以下の3つの保険料を合計した金額になります。

  • 医療分保険料
  • 後期高齢者支援金分保険料
  • 介護分保険料(40歳以上65歳未満)

さらにそれぞれを、所得割(賦課標準額による算出)、資産割(資産による算出)、均等割(加入者1人あたりによる算出)、平等割(一世帯あたりによる算出)から保険料を計算します。

※賦課標準額とは、前年所得(収入から必要経費を差し引いた金額)から、基礎控除(33万円)を差引いた金額です。

  • 例)東京都世田谷区の健康保険料率(平成29年4月)
医療分 後期高齢者支援分 介護分(40歳以上65歳未満)
所得割額 賦課標準額×7.47% 賦課標準額×1.96% 賦課標準額×1.52%
資産割額 0% 0% 0%
均等割額 38,400円 11,100円 15,600円
平等割額 0円 0円 0円
限度額 540,000円 190,000円 160,000円
  • 計算例:世帯主45歳(前年所得400万円)、妻39歳(専業主婦)、子ども2人の場合

賦課標準額=400万円-33万円=367万円

『医療分算出方法』
所得割 :367万円×7.47%=274,100円(100円未満切捨て)
均等割:38,400円×4人=153,600円
平等割:0円
医療分計:247,100円+153,600円=427,700円

『後期高齢者支援分算出方法』
所得割:367万円×1.96%=71,900円(100円未満切捨て)
均等割:11,100円×4人=44,400円
平等割:0円
後期高齢者支援分計:71,900円+44,400円=116,300円

『介護分算出方法』
所得割:367万円×1.52%=55,700円(100円未満切捨て)
均等割:15,600×1人=15,600円
平等割:0円
介護分計:55,700円+15,600円=71,300円

医療分計+後期高齢者支援分計+介護分計=427,700円+116,300円+71,300円=615,300円

年間の国民健康保険料は615,300円となります。

任意継続保険料の計算の仕方

社会保険には全国健康保険協会(協会けんぽ)と健康保険組合がありますが、ここでは、協会けんぽを例に計算の仕方を説明します。

任意継続保険料は、退職時の標準報酬月額によって決まります。標準報酬月額とは4~6月の3カ月間に支給される給与(通勤費を含む)の平均に基づいて決定します。

  • 計算例:東京都の会社に勤務する、前年所得400万円の人の場合

月額報酬は400万円÷12カ月で約33.33万です。そこで東京都の任意継続被保険者の方の保険料額(平成29年4月~)を参照すると、21等級(報酬月額27万円~)の介護保険料第2号被保険者に該当するので、月額保険料は32,368円となり、年間で38万8,416円なります。

まとめ

ご自身の収入や扶養家族の有無によって保険料は変わってくるので、前職の健康保険を任意継続するか、国民健康保険に加入するか、事前にシュミレーションしてから決めることをおすすめします。

また、任意継続は、退職してから20日以内に手続きをしないと加入できなくなるので、退職したら早めに検討したほうがよいと言えます。

退職後の保険は任意継続がお得?メリットとデメリットを紹介

この記事の監修者

明治大学出身。上場保険代理店にて1年目新人賞、2年目社長賞受賞後にFPとして独立。これまで約2,000人と面談、プランニングを手掛ける。一人ひとりの資産設計の参謀として、お金の貯め方・守り方・増やし方などをアドバイスしている。 掲載メディア:ゼクシィ、Lifehacker、みんなのおかねドットコム、RAINBOW Town FM、他

生命保険、医療保険、損害保険、ガン保険などに入る前には保険料が支払えるのか、 保険料はどれくらいになるのか、どのような保障が付いているのかが大事です。 まずはライフプランを作成してみましょう!

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