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種類別保険料の仕組みを解説。さまざまな保険を分かりやすく説明

日本には健康保険や生命保険、年金などさまざまな種類の保険がありますが、保険ごとに保険料の仕組みが異なります。さまざまな保険の保険料の概要と仕組みについて学び、自分の保険料がどのように決まっているのかを考えてみましょう。

この記事の目次

健康保険の保険料の仕組み

日本には国や市区町村、健康保険組合などの公的機関が運営する公的医療保険があります。公的医療保険には、『国民健康保険』『社会保険(健康保険)』『共済組合』など、いくつか種類があり、それぞれ保険料の仕組みが異なります。

ここでは、公的医療保険の中でとくに被保険者数が多い、国民健康保険と社会保険の保険料の仕組みについて見ていきましょう。

我が国の医療保険について |厚生労働省

国民健康保険

国民健康保険の保険料は、『医療分』『後期高齢者支援金分』『介護保険分』の合計で決まります。

  • 医療分:保険料のうち、医療費の給付に充当される分
  • 後期高齢者支援金分:保険料のうち、後期高齢者の支援金に充当される分
  • 介護保険分:保険料のうち、介護保険(※1)の給付に充当される分。40~65歳未満の被保険者(※2)のみ加算される

医療分、後期高齢者支援金分、介護保険分それぞれの金額は、『所得割』『均等割』『平等割』『資産割』を合計して算出します。

  • 所得割:前年の収入に応じて課せられる金額
  • 均等割:1世帯のうち、国民健康保険に加入している人数によって課せられる金額
  • 平等割:1世帯あたり一律で課せられる金額
  • 資産割:固定資産税に応じて課せられる金額

(※1.介護保険とは、介護費用軽減ために設立された保険制度のことです。40~65歳未満の公的医療保険の被保険者全員に加入義務が課せられています)

(※2.被保険者とは、保険の保障の対象となる人のことを指します)

国民健康保険のあらまし 東京都福祉保健局

社会保険

社会保険の保険料は、4~6月の『標準報酬月額』の平均に、所定の保険料率を掛けて算出します。標準報酬月額とは、給与や賞与などを合計した金額を1~50等級に区分したものです。

本当は被保険者の収入額から個別に保険料を算出すべきですが、社会保険は被保険者数が非常に多いため、1人ずつ保険料を計算していては膨大な時間を要します。

そのため、収入額を標準報酬月額に分類し、同じ標準報酬月額の人に同じ保険料を課すことで、事務処理を簡略化しているのです。保険料率は以下のように定められています。

  • 協会けんぽ(※1):都道府県別で一律の保険料率が定められている
  • 組合健保(※2):各健康保険組合が3~13%の範囲で独自の保険料率を設定している

(※1.協会けんぽとは、全国健康保険協会が運営する、中小企業の社員を主な対象とした公的医療保険のことです)

(※2.組合健保とは、各健康保険組合が運営する、大企業の社員を主な対象とした公的医療保険のことです)

保険料の決め方|健康保険の仕組み|健康保険の基礎知識|ベルけんぽ WEB
都道府県毎の保険料額表 | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

労働保険の保険料の仕組み

労働保険とは、2種類の保険の総称です。

  • 雇用保険:労働者の生活や雇用の安定、就職促進のために、失業者などに対して失業等給付を支給する制度
  • 労災保険:業務中、または通勤中の事故などが原因で、労働者が負傷・疾病・障害・死亡のいずれかの状態になった場合に、労働者やその遺族に労災給付を支給する制度

労働保険では、まず雇用保険と労災保険、それぞれの保険料を算出し、それを合計した金額が『労働保険料』として徴収されます。

なお、雇用保険の保険料は被保険者と事業主が、それぞれ定められた割合を負担しますが、労災保険の保険料は事業主のみが負担するため、被保険者の負担はありません。

労働保険制度(制度紹介・手続き案内)

雇用保険

雇用保険の保険料は、被保険者の毎月の給与総額に『雇用保険料率』を掛けて算出します。雇用保険料率は必要に応じて改定が行われるため、厚生労働省のホームページなどで、その年の雇用保険料率を確認するようにしましょう。以下は2019年の雇用保険料率です。

出典:平成31年度の雇用保険料率について(平成30年度と変更無し) - 畠山労務管理事務所

例えば、一般の事業に該当する企業の社員の雇用保険料率は『給与総額の9/1000』、そのうち被保険者の割合は『3/1000』、事業主の負担は『6/1000』となっています。

農林水産や建設などの雇用保険料率が一般の事業よりも高いのは、季節の変化などに応じて事業規模が変動することから、失業等給付を受給する確率が高いとされているためです。

雇用保険料率について |厚生労働省

労災保険

労災保険の保険料は、被保険者の毎月の給与総額に『労災保険料率』を掛けて算出します。雇用保険料率と同じく改定されることがあるので、その年の労災保険料率を確認するようにしましょう。(※)。

労災保険料率は2.5/1000~88/1000まであり、業種によって労災保険料率が異なります。これは、業種によって業務中の危険度が異なるためです。

鉱業や林業など危険度の高い業種は労災給付を受給する確率が高いため、労災保険料率が高く設定されています。

一方、通信業や金融業など危険度の低い業種の労災保険料率は低く設定されています。自分の業種の労災保険料率は、厚生労働省のホームページなどで確認しましょう。

(※19年は労災保険料率の改定がなかったため、18年の労災保険率表を参照してください)

労 災 保 険 率 表

年金の保険料の仕組み

日本には、老齢・障害・死亡時の生活を補助するための公的年金保険があります。公的年金保険には『国民年金』と『厚生年金』の2種類があり、それぞれ保険料の仕組みが異なります。それぞれの保険料の仕組みを把握しておきましょう。

なお、国民年金は全額自己負担ですが、厚生年金は被保険者と事業主が半額ずつ負担します。

国民年金

国民年金の保険料は、04年に定められた保険料額に『保険料改定率』を掛けて算出します。保険料改定率とは、物価や賃金の伸びに応じて保険料を調整するための利率のことです。

保険料改定率は、『前年度保険料改定率×名目賃金変動率(物価変動率×実質賃金変動率)』で算出します。19年の国民年金保険料は『1万6410円』と定められています。

  • 19年の国民年金保険料:保険料額1万7000円×保険料改定率0.965=1万6410円

国民年金保険料の額は、どのようにして決まるのか?|日本年金機構

厚生年金

厚生年金保険の保険料は、毎月の標準報酬月額と標準賞与額(※)に共通の保険料率(18.3%)をかけて算出します。

注意したい点は、厚生年金の計算時に用いる標準報酬月額は、社会保険の保険料の計算時に用いる標準報酬月額とは違うということです。厚生年金保険の保険料を計算するときには、毎月の給与額を1~31等級に区分した標準報酬月額を利用します。

(※標準賞与額とは、給与や手当など以外に勤務先から支給される報酬のうち、支給回数が年3回以下のものの合計額から1000円未満の金額を切り捨てた金額のことです)

厚生年金保険の保険料|日本年金機構

生命保険の保険料の仕組み

生命保険や医療保険といった民間保険の保険料の金額は、『純保険料+付加保険料』で決まります。

  • 純保険料:保険料のうち、保険金などの支払いに充当される分
  • 付加保険料:保険料のうち、保険会社の経費に充当される分

それでは純保険料と付加保険料の金額は、どのように決まるのでしょうか。

保険料の仕組|公益財団法人 生命保険文化センター

保険料が決まる三つの予定率

純保険料と付加保険料は、『予定死亡率』『予定利率』『予定事業費率』の三つの予定率で決まります。

  • 純保険料:予定死亡率と予定利率によって金額が決まる
  • 付加保険料:予定事業費率によって金額が決まる

各予定率の詳細を見てみましょう。

予定死亡率

『予定死亡率』とは日本アクチュアリー会が作成している『標準生命表』をもとに、性別、年齢別の死亡率を予測したものです。

標準生命表は、生命保険会社などが保険事業を営むうえで経験した、死亡統計などをもとに作成されています。

標準生命表|公益社団法人 日本アクチュアリー会

予定利率

『予定利率』とは、保険料を運用し、それによって得られる利益を予測したものです。金融庁が定める標準利率をもとに、保険会社が決定します。

標準利率とは、金融庁が毎年10月1日に10年物国債(※)の過去3年間・10年間の平均利回りを計算し、いずれか低い方の利回りをもとに算出する利率のことです。

標準利率と予定利率を同じにしなければならないわけではありませんが、予定利率は標準利率をもとに決定されるため、標準利率の影響を大きく受けます。

(※10年物国債とは、運用期間の満期が発行日から10年間の国債のことです)

予定事業費率

『予定事業費率』とは、保険会社が保険事業を運営する際にかかる人件費、販促費などの経費を予測したものです。予定事業費率は、各保険会社が自由に設定できます。

例えば、家賃相場の高い場所にオフィスや店舗を構えている場合、その費用が加算されるので予定事業費率が高くなります。

損害保険の保険料の仕組み

人によっては、自動車保険や地震保険といった損害保険に加入している人もいるでしょう。これらの損害保険はどのように保険料が決まるのかも知っておきましょう。

損害保険は純保険料と付加保険料で構成

損害保険も生命保険と同じく、『純保険料+付加保険料』で構成されており、純保険料は保険金の支払いに、付加保険料は保険会社の経費に充当されます。

純保険料の金額は、『収支相等の原則』と『給付反対給付均等の原則』をもとに、保険会社が独自の金額を設定しています。

  • 収支相等の原則:支払われた保険料と保険会社が支払う保険金の金額が等しくなるようにすること
  • 給付反対給付均等の原則:保険料が低い場合は保険金の金額も低く、保険料が高い場合は保険金も高くすること

付加保険料の金額は、被保険者の利益と保険会社の利益を確保し、さらに被保険者同士の公平性が保てる金額に設定されます。

自動車保険の保険料について

自動車保険と地震保険は、その他の損害保険と保険料の仕組みが異なります。まずは、自動車保険の保険料について見てみましょう。

純保険料+付加保険料で構成されている点は同じですが、付加保険料の一部は、事故処理の費用にも充当されます。また、保険料の金額は以下のような情報から、被保険者の事故を起こす確率を予測し、確率が高い人ほど保険料が高くなるように設定されるのが基本です。

  • 年齢
  • 運転歴
  • 自動車の使用目的
  • 年間走行距離
  • 車種

さらに、被保険者を事故歴に応じて区分するノンフリート等級という制度によって、保険料が割り引かれたり、割り増しされたりします。

地震保険の保険料について

地震保険の保険料も純保険料と付加保険料で構成されていますが、保険料の金額は建物の構造と所在地で決まります。

木造建築など地震の影響を受けやすい建物であったり、地震発生の確率が高いとされる地域に建っていたりすると、その分保険料が高額になります。また、地震保険には以下の4種類の割引制度があるのが一般的です。

  • 耐震等級割引:法律で規定された耐震等級に応じて保険料が割り引かれる
  • 免震建築割引:建物が免震建築物である場合に保険料が割り引かれる
  • 建築年割引:1981年6月1日以降に新耐震基準に沿って建てられた建物である場合に保険料が割り引かれる
  • 耐震診断割引:建築年割引対象外の建物のうち、改修工事などによって基準を満たした場合に保険料が割り引かれる

まとめ

日本にはさまざまな種類の公的保険・民間保険がありますが、それぞれ保険料の仕組みが違います。各保険の保険料の仕組みを知り、自分の保険料がどのように決定されているのかを理解しておきましょう。

生命保険、医療保険、損害保険、ガン保険などに入る前には保険料が支払えるのか、 保険料はどれくらいになるのか、どのような保障が付いているのかが大事です。 まずはライフプランを作成してみましょう!

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