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入院費用の平均はいくら?高額な医療費の対処方法もやさしく解説

病気で入院すると、予想以上に費用が高額になることがあります。どれくらいの入院費用がかかるのかを知っておき、入院費用に対する備えを確保しておきましょう。また、医療費が高額になった場合の対処法も紹介します。

この記事の目次

入院するということ

『病気にかかって入院する』という出来事は、ある日突然やってきます。そして、入院には多額の費用が必要になるケースが多いものです。そのため、前もって備えを確保しておく必要があります。

しかし、備えを確保するには、入院についての知識が必要です。まずは、厚生労働省発表の『2017年・患者調査』をもとに、年齢別・傷病別の平均入院日数について把握しておきましょう。

平成29年(2017)患者調査の概況|厚生労働省

高齢者ほど入院日数は長くなる

高齢になると体力や身体機能、免疫力などが低下することから、病気が悪化しやすく、回復に時間がかかるようになるため、入院日数が長くなります。患者調査の結果からも、年齢に比例して平均在院日数が長くなっていることがわかります。

年齢(歳) 平均在院日数(日)
0~14 7.4
15~34 11.1
35~64 21.9
65~ 37.6
75~ 43.6

入院日数は病気により変わってくる

入院日数は病気の種類によっても変わります。以下は、日本人がかかりやすい7大生活習慣病の平均在院日数です。

種類 平均在院日数(日)
がん(悪性新生物) 17.1
心疾患 19.3
脳血管疾患 78.2
高血圧性疾患 33.7
糖尿病 33.3
肝疾患 22.9
慢性腎臓病 47.9

アルツハイマー病などの神経系疾患や、認知症、躁うつ病などの精神、および行動の障害は、とくに入院日数が長くなります。

種類 平均在院日数(日)
アルツハイマー病 252.1
血管性、および詳細不明の認知症 349.2
気分(感情)障害(躁うつ病を含む) 113.9

入院費用を知る

入院費用に備えるには、入院にかかる費用について知ることも重要です。ここでは、以下のデータを参考に、1入院あたりの自己負担額や、年代別の入院費用の平均について解説します。

入院した際の自己負担額の平均

入院した際の1入院あたりの自己負担額の平均は、『22万1000円』です。金額別の割合を見ると、以下のような結果が出ています。

金額 割合(%)
5万円未満 7.6
5万~10万円未満 17.5
10万~20万円未満 39.3
20万~30万円未満 13.1
30万~50万円未満 13.1
50万~100万円未満 5.3
100万円以上 4.1

1日あたりの自己負担入院費用の平均

入院した際の1日あたりの自己負担額の平均は、『1万9835円』です。金額別の割合も見てみましょう。

金額 割合(%)
5000円未満 12.5
5000~7000円未満 8.3
7000~1万円未満 13.7
1万~1万5000円未満 24.5
1万5000~2万円未満 7.9
2万~3万円未満 14.1
3万~4万円未満 6.9
4万円以上 12.0

年代別入院費用平均

1日あたりの自己負担額の平均は、年代や職業、病気の種類によっても異なります。年齢別の自己負担額の平均は以下の通りです。

年代(代) 自己負担額の平均
18~19 1万3333円
20 1万9965円
30 2万2514円
40 2万5735円
50 2万1308円
60 1万5702円

入院日数が長い高齢者の方が入院費用の総額は高くなりやすいものです。しかし、現役世代は総医療費の3割を負担するのに対し、高齢者は後期高齢者医療制度によって1~2割に抑えられる人が多いことから、自己負担額の平均も下がります。

職業別入院費用平均

職業別の1日あたりの自己負担額の平均は、以下のような結果になっています。

職業 自己負担額の平均
自営業者全体 1万6907円
自営業者 農林漁業 1万1143円
商工サービス業 1万6480円
常雇被用者全体 2万3942円
公務員 1万8433円
小企業被用者 1万5702円
中企業被用者 2万8064円
大企業被用者 2万5913円
非正規社員 1万4874円
無職 1万8810円
学生 1万6698円

病気別入院費用の平均

病気別の1日あたりの自己負担額の平均も知っておきましょう。以下は、公的医療保険利用前の、1日あたりの医療費の平均です。

種類 医療費の平均
胃がん 6万194円
結腸がん 6万7455円
直腸がん 7万1264円
気管支・肺がん 6万8981円
急性心筋梗塞 13万3666円
脳梗塞 7万7307円
脳出血 8万3777円
糖尿病 3万8985円

公的医療保険の利用で医療費が上記の3割に軽減されたとして、1日あたりの自己負担額を算出してみます。

種類 自己負担額の概算
胃がん 1万8058円
結腸がん 2万236円
直腸がん 2万1379円
気管支・肺がん 2万694円
急性心筋梗塞 4万99円
脳梗塞 2万3192円
脳出血 2万5133円
糖尿病 1万1695円

入院費用は二分される

入院費用には公的医療保険が利用できますが、すべての費用が対象になるわけではありません。公的医療保険適用となる費用と、適用外となる費用を把握しておきましょう。

保険適用となる費用

公的医療保険は『直接的な医療行為』を保障の対象としています。よって、以下のような費用は公的医療保険の対象です。

  • 診療費用
  • 検査費用
  • 入院費用
  • 手術費用
  • 投薬費用

公的医療保険適用後の自己負担の割合は、年齢によって異なります。

年齢 自己負担の割合
6歳未満(義務教育就学前) 総医療費の2割
70歳未満 総医療費の3割
70~74歳 総医療費の2割
※現役並み所得者は3割
75歳以上 総医療費の1割
※現役並み所得者は3割

医療費の自己負担|厚生労働省

保険適用外になる費用

以下のような費用は、直接的な医療行為にはあたらないため、公的医療保険が適用されません。よって、全額自己負担する必要があります。

  • 差額ベッド代(※)
  • 入院中の食事代
  • 交通費
  • 入院中の日用品代

また、先進医療は医療行為ではありますが、公的医療保険の対象外とされています。先進医療とは、特定の大学病院などで研究、開発された治療法や薬物のうち、厚生労働大臣によって認められたもののことです。

先進医療は最先端の高度な医療行為であるため、ごく限られた医療機関でしか実施できません。そのため、公的医療保険の対象に入れてしまうと、実施可能な医療機関が近くにある人と遠方にある人との公平性が保てなくなることから、先進医療は保障対象外とされています。

(※差額ベッド代とは、患者が自ら希望して個室や少人数部屋に入院した場合にかかる費用のことです)

入院費用などが高額になるとき

もともとの医療費が高額である場合、公的医療保険を利用しても医療費の負担が重くなります。このような場合の救済として、『高額療養費制度』という制度が設けられています。

高額療養費制度を利用する

高額療養費制度とは、医療費の1カ月あたりの自己負担額が『自己負担限度額』を超えた場合に、超過分が払い戻される制度のことです。

医療費の支払い後、自分が加入している公的医療保険の保険者(※)に申請書を提出すれば、3カ月ほどで自己負担限度額を超過した分が払い戻されます。

(※保険者とは、保険を運営している団体のことを指します)

高額な医療費を支払ったとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

自己負担額は年齢や収入で違う

自己負担限度額とは医療費の自己負担上限額のことで、年齢や収入によって金額が異なります。70歳未満の場合の自己負担限度額を見てみましょう。

標準報酬月額(※) 自己負担限度額 多数該当
83万円以上 25万2600円+(総医療費-84万2000円)×1% 14万100円
53万~79万円 16万7400円+(総医療費-55万8000円)×1% 9万3000円
28万~50万円 8万100円+(総医療費-26万7000円)×1% 4万4400円
26万円以下 5万7600円 4万4400円
低所得者 3万5400円 2万4600円

その年に高額療養費の支給を受けた月が3カ月以上あった場合は『多数該当』となり、自己負担限度額が減額されます。

(※標準報酬月額とは、被保険者の月々の報酬額を、第1級から第50級に区分した金額のことです。この区分によって、保険料や保険給付の金額が決まります)

事前に限度額適用認定申請をすること

高額療養費制度では、高額療養費の事前申請も可能です。事前に保険者に『限度額適用認定』の申請を行い、発行された『限度額適用認定証』を医療機関に提出すると、窓口での負担額が自己負担限度額までに減額されます。

事後申請で払い戻しが受けられるといっても、高額療養費が振り込まれるのは申請から3カ月以上たってからです。それでは金銭的な負担が重いという人は、忘れずに限度額適用認定申請をしましょう。

医療費が高額になりそうなとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

家族分を合算できる

高額療養費制度では、家族分の医療費の合算も認められています。自分の医療費だけでは自己負担限度額未満だった場合でも、家族分の合算によって自己負担限度額を超えれば、超過分が戻ってくるのでお得です。

ただし、家族分の医療費は何でも合算できるわけではなく、条件が定められているので注意しましょう。

  • 70歳未満の家族分:1カ月で自己負担額が2万1000円以上になった分のみ合算可能
  • 70歳以上の家族分:1カ月の自己負担額全額が合算可能

入院で仕事ができなくなったら

社会保険加入者には、入院で仕事ができなくなった場合の救済制度もあります。

傷病手当金を受けることができる

社会保険には、『傷病手当金』という制度が存在します。傷病手当金とは、病気やけがによって仕事を休み、休業期間中に十分な報酬が得られない場合に給付金が受け取れる制度のことです。給付金を受け取るには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 業務外の病気、けがであること
  • 就業不能状態であること
  • 連続する3日間(待機3日間)を含む、4日以上就業できなかったこと
  • 休業期間中、給与を受け取っていないこと

なお、国民健康保険には傷病手当金制度はありません。よって、自分で休業時の保障を確保しておく必要があります。

標準報酬月額の2/3が支給

傷病手当金の給付額は、以下の式で計算します。

  • 支給開始前の継続した12カ月間の平均標準報酬月額÷30日×2/3

支給開始前の社会保険加入期間が12カ月に満たない場合は、以下のいずれか少ない金額で計算します。

  • 支給開始月以前の継続した各月の平均標準報酬月額
  • 保険者が算出した平均標準報酬月額

支給期間は1年6カ月

傷病手当金の支給期間は、最長で『1年6カ月』です。ただし、必ず1年6カ月分支給されるというわけではありません。傷病手当金の支給を受けている間に、老齢給付や障害手当金などの支給が開始された場合は、傷病手当金の支給が停止されます。

また、傷病手当金の支給を受けていた人が一時復帰し、同じ病気やけがが原因で再び休業した場合には、復帰期間も1年6カ月に含まれるので注意しましょう。

出典:病気やケガで会社を休んだとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

入院費用にかかったお金は医療費控除を行う

入院でお金がかかった場合は、『医療費控除』によって還付金が受け取れる可能性があります。

年末調整で所得控除を受けられる

医療費控除とは、1月1日~12月31日の間に支払った、自分や生計を同一にする配偶者、親族の医療費が、所定の額を超えた場合に受けられる所得控除(※)のことです。控除額は、以下で計算します。

  • 総所得が200万円以上の場合:総医療費-保険金や給付金の合計額-10万円
  • 総所得が200万円未満の場合:総所得の5%

医療費控除によって税額が下がり、源泉徴収で徴収されていた所得税額が本来の税額を上回ると、超過分が還付金として払い戻されます。なお、医療費控除は年末調整では処理できない控除であるため、給与所得者でも確定申告が必要です。

(※所得控除とは、所定の条件に当てはまる場合に、一定額を所得から差し引いて、税金を軽減できる制度のことです)

No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)|国税庁

医療費控除の計算から除外するもの

医療費控除を計算するときには、年間の総医療費を算出する必要があります。このとき、以下のような費用は除外しなければならないので注意しましょう。

  • 差額ベッド代
  • 交通費
  • 入院中の日用品代
  • 医師や付添人への謝礼

また、計算式にある『保険金や給付金の合計額』には、高額療養費も含まれます。高額療養費の支給を受けた場合は、その合計額を差し引いて控除額を計算しましょう。

民間医療保険には入院給付金がある

入院費用に備える有効な手段として、民間医療保険に加入するという方法があります。民間医療保険とは、『入院費用』と『手術費用』を主な保障対象としている、民間の保険のことです。

民間医療保険に加入していれば、入院時に『入院給付金日額×入院日数』の入院給付金が受け取れるので、入院費用の負担を軽減できます。

給付金の日額の目安

入院給付金日額とは、入院給付金の1日あたりの支給額です。1日5000円、1万円など、医療保険に加入するときに自分で金額を指定します。

生命保険文化センターの『16年度・生活保障に関する調査』によると、入院給付金日額の必要額は『1万862円』との結果が出ています。この金額を目安に、必要に応じて入院給付金日額を決めましょう。

調査結果一覧-1(Excelファイル)平成28年度「生活保障に関する調査」(平成28年12月発行)|公益財団法人 生命保険文化センター

最低限で抑えたい人

民間医療保険は、入院給付金日額を高く設定するほど保険料が上がります。保険料を最低限で抑えたい人は、入院給付金日額を低くしておきましょう。

ただし、民間医療保険の入院給付金日額の最低額は、5000円になっていることがほとんどです。1日5000円では、1日あたりの自己負担額の平均には届きません。

そのため、入院費用に充てる資金をある程度確保できていて、念のため民間医療保険に加入しておきたいという人におすすめです。

快適な入院生活を送りたい人

できれば少人数部屋に入院したいなど、快適な入院生活を送りたい人は、入院給付金日額を1万円以上に設定した方がよいでしょう。

差額ベッド代の平均額は、1日あたり『6144円』です。入院給付金日額5000円では差額ベッド代にも届かないため、『差額ベッド代+入院費用の補助』と考えると、1万円以上必要になるのです。

また、入院費用に充てる資金がほとんどない人も、入院給付金日額が1万円程度あった方がよいでしょう。

入院にかかる費用「差額ベッド代」って何ですか?|役立つデータ公開中!|住友生命保険

個室がよい人

入院するときは絶対に個室がよいという人は、入院給付金日額を1万5000~2万円以上に設定した方がよいでしょう。個室の差額ベッド代は、少人数部屋の差額ベッド代と比較して高額であるためです。

収容人数(人) 1日あたりの差額ベッド代の平均
1 7797円
2 3087円
3 2800円
4 2407円

個室に入院すると、2人部屋と比較しても倍以上の費用がかかります。これとは別に入院費の補助を確保することを考えると、入院給付金日額1万円では不足する可能性があります。そのため、少なくとも1万5000円は入院給付金を受け取れるようにしておいた方が安心です。

まとめ

『病気にかかって入院する』という出来事は、いつ起こるのか予測できません。入院すると、平均で22万円程度の費用がかかります。公的制度や民間医療保険などの詳細を理解して、しっかり準備しておきましょう。

生命保険、医療保険、損害保険、ガン保険などに入る前には保険料が支払えるのか、 保険料はどれくらいになるのか、どのような保障が付いているのかが大事です。 まずはライフプランを作成してみましょう!

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