生活費の項目には何があるのか
生活費は毎月金額が変わらない固定費と、月によって金額が変わる変動費に分けられます。そこで、固定費と変動費について、それぞれどのようなものが含まれるかを紹介します。
固定費
毎月、一定の金額で変化のない固定費には、以下のようなものがあります。
- 通信費(固定電話代・携帯電話代・インターネット代など)
- 住居費(賃貸の場合は家賃など、購入の場合は住宅ローン返済額や管理費など)
- 保険料(生命保険・火災保険・自動車保険など)
- 教育費(保育料・授業料・給食代・習い事代など)
- 自動車費(自動車ローンの毎月返済・車検費用・駐車場代など)
- 貯金
- 借金返済(住宅ローンや自動車ローン以外に借金をしている場合)
- お小遣い
変動費
毎月の支出額が変動する変動費には、以下のようなものがあります。
- 食費
- 光熱費や水道代(※)
- 日用品費
- 教養娯楽費(旅行代・映画代・書籍代・趣味費用など)
- 医療費(通院費用・処方医薬品・市販医薬品など)
- 被服費(洋服・下着・帽子・靴下・靴など)
- 理美容費(理美容費用・化粧品類など)
- ペット費
(※光熱費や水道代は固定費としてとらえる場合もあります)
生活費の平均内訳
生活費が実際にはどのような内訳で、それぞれどれくらいかかっているのか、実際のデータをもとに詳しく紹介します。
平均的な所得とは
まず、平均的な所得について紹介します。2017年の総務省の家計調査によると、勤労者世帯1世帯当たりの1カ月間の実収入は以下のようになっています。
年齢 | ~29歳 | 30~39歳 | 40~49歳 | 50~59歳 | 60~69歳 | 70歳~ |
実収入(万円) | 33.6 | 44.5 | 54.5 | 54.3 | 37.5 | 30.8 |
20代から徐々に収入が上がっていき、40代、50代ではほぼ変わらない金額となっています。
家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 年次 2017年 | ファイルから探す | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
夫婦2人以上世帯の場合
夫婦2人以上の世帯で、勤労者世帯の場合の消費支出の内訳は、以下のようになっています。
総額 | 食料 | 住居 | 光熱・水道 | 家具・家事用品 | 被服及び履物 | 保健医療 | 交通・通信 | 教育 | 教養娯楽 | その他の消費支出 | |
消費支出(万円) | 31.3 | 7.5 | 1.9 | 2.1 | 1.1 | 1.3 | 1.2 | 5.0 | 1.9 | 3.1 | 6.4 |
内訳別に見ると、食費が7.5万円と最も高く、次いでその他の出費支出が6.4万円、交通・通信費が5万円となっています。
最も低いものは家具・家事用品で1.1万円、次いで保険医療の1.2万円となっています。
統計局ホームページ/家計調査(家計収支編) 時系列データ(二人以上の世帯)
理想的な生活費の内訳
どうしても日々かかる生活費ですが、何にどれくらいのお金を使うのかという、理想的な内訳がわかれば、上手く家計をやりくりしていかれます。そこで、生活費の理想的な内訳について紹介します。
家計の黄金比率を知る
家計の黄金比率とは、家計費の理想的な割合です。1例として、夫婦2人と小学生以下の子供がいる家庭の理想的な黄金比率は、以下のようになっています。
出典:家計費の理想割合とは?費目毎に節約してお金を貯める貯金術 - ハピスマ | アクサダイレクト生命保険
最も割合の高いものは住居費(25%)、次いで食費(14%)、教育費と小遣い(10%)となっています。
この比率をもとに毎月の予算を組み立てると、無駄な出費が抑えられ、上手なやりくりができるようになります。また、現在の家計の支出割合と黄金比率を比較して、家計の支出割合が高いものから見直していくと、無駄な支出を減らせます。
最低収入で算出する
予算を組み立てる際に目安となるのが収入ですが、残業代やパート収入などで毎月の収入が安定しない場合があります。
その場合は、最低収入額に合わせて予算を組み立て、その金額で毎月同じようにやりくりしましょう。収入が多い月は、余ったお金を予備費として取っておいたり、貯金にまわしたりすることをおすすめします。
家計を上手くやりくりするコツとは
上手に家計をやりくりするには、しっかりとお金の管理ができていることが大切です。そこで、上手なやりくりのコツを紹介します。
固定費の見直しが1番大事
家計を見直すうえでは、まず固定費を見直すことが大切です。固定費は1度見直してしまえば節約効果が継続するため、簡単に長期的な節約へとつながります。
見直しやすい項目としては保険料や、携帯電話・インターネット代などの通信費などがあります。保険料は必要以上に保険に加入していないか見直し、無駄な部分をなくすことで、料金を下げられます。
携帯電話の利用代金などは、安いプランへ変更したり、割引サービスを活用したりすることで安く抑えられます。
変動費の見直しはコツコツと
変動費の中で見直しがしやすい項目としては、食費と光熱費です。毎日のことなのでちょっとした注意をコツコツと続けていくことで、節約につながります。
食費の場合、献立を決めて買うものをリストアップしてから買い物をすると、余計なものを買うことを避けられ節約ができます。また、頻繁に買い物に行かず、なるべく1度の買い物で済ませることでも、余計なものを買うことを避けられます。
光熱費の場合、電気代はアンペア数を下げたり、時間帯割りなどのプランを使ったりすることで基礎料金を下げられます。
他に電気代を下げる方法としては、以下のようなことが挙げられます。
- エアコンの温度設定に注意する。
- 使っていない部屋の電気は消す
- 照明に省エネができるLEDを使う
- 古い家電を買い換える
冷蔵庫などの家電は、購入後10年以上たっている場合、新しいものに買い替えると、省エネ性能が上がっていることから、電気代が安くなる場合があります。
家計管理はしっかりと
支出を抑えることも大切ですが、何にどれくらいのお金を使っているのかきちんと把握し、家計を管理することも大切です。
毎月の収支を把握することで、初めて無駄な出費を知ることができ、節約につながります。
便利な家計簿ツール
スマホのアプリを利用したり、エクセルを利用したりすると、より簡単で見やすい家計簿をつけられます。
たとえば『Zaim』というスマホアプリは、レシートをカメラで撮影すると、自動でレシートの情報を取り込んだり、銀行やクレジットカードの情報を自動で取得したりと、便利な機能が備わっています。
加えて、グラフを自動で作成する機能もあり、支出の割合がわかりやすくなっています。
また、エクセルを使って家計簿をつける場合は、無料の家計簿用テンプレートが、インターネット上でダウンロードできます。
テンプレートを利用すれば、エクセルの知識がなくても、日々の収支を記入していくだけで、収支のバランスをグラフ化してくれます。
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まとめ
家計の平均的な内訳と割合を知り、自分の家計と照らし合わせることで支出を見直せます。支出を理想的な割合に収めていくようにすると、上手なやりくりが身につき、節約もできるようになります。
支出の見直しをしながら家計管理を行い、上手なお金の使い方をしましょう。