食費の節約は食費の見直しから
食費を節約するためには、食費の見直しが必要です。食費を見直さなければ、何を節約すればよいのかも分からないままです。まずは、自分たち家族4人の食費の現状を把握しましょう。そのために必要なのが以下の2点です。
- 家計簿をつけること
- エンゲル係数を目安に食費の予算を考えること
これらを行えば、現状を把握することができ、食費の節約ポイントが見えてきます。
家計簿をつけて食費を把握しよう
節約をするためには、家計簿をつけて食費を把握することが大切です。なぜなら、『自分の家庭で月にどれだけの食費を使っているか』が分からなければ、節約の余地がどれだけあるかも分からないからです。
家計簿をつけるときは、食費を以下の6つの項目に分けましょう。こうすることで、無駄を見つけやすくなります。
- おかずなどの食材費
- お米
- 調味料
- 外食費
- 酒類
- コンビニでの買い物
食費の総額だけを見るよりも、食費の内訳をしっかりと把握することで、無駄な出費が確認しやすくなります。
エンゲル係数を目安に予算を立てよう
自分の家族4人の食費が、世間一般の食費と比べて高いのか安いのか、その基準となるのがエンゲル係数です。したがって、エンゲル係数は食費の予算を立てるときにも、目安にすることができます。
エンゲル係数とは、『家計の支出全体のうち食費が何%を占めているか』を表わすもので、算出方法は以下の通りです。
- エンゲル係数(%)=食費÷消費支出×100
総務省統計局が行った家計調査の結果によると、家族4人のエンゲル係数は25.7%で、内訳は以下の通りです。
2017年度7~9月 | 1世帯あたり1カ月平均 |
実収入 | 545,630円 |
消費支出 | 306,398円 |
食費 | 78,706円 |
家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 四半期 2017年7~9月期 | 政府統計の総合窓口
これらの数値と、自分の家庭の食費やエンゲル係数を比べてみましょう。全国平均と比べることで、食費の現状を知ることができます。
食費の中の無駄を探そう
家族4人の食費の現状が見えてきたら、次は節約ポイントを探しましょう。食費を節約するためには、『食費の中の無駄』を見つけ出すことがカギとなります。とくに以下の2つのポイントには、無駄が隠れていることが多いです。
- 外食が多い
- 買い物が予算オーバーしてしまう
この2つは、無意識に使ってしまいがちな食費です。それぞれを詳しく見ていきましょう。
外食が多い
総務省統計局の家計調査によると、家族4人の外食費の平均は1カ月15,825円です。これは月に1~2回の外食費と考えることができます。
月に15,000円程度の外食なら許容範囲ですが、外食と自炊とを比べればその差は歴然です。例えば外食費をランチが1食1,000円、夕食が1食2,000円だとしましょう。家計調査を参考に1人分の食費を計算すると、1食220円程度です。
外食を我慢して自炊すれば、食費を1/4以下におさえることができ、月に1万円以上の節約が可能となるのです。
もちろん、外食には自宅で食事をするのとは違った楽しみがあるので、全てが無駄とは言えません。
しかし『食費を節約する』という点で考えれば、外食は節約の対象です。特に外食が多い家庭では、外食費を見直すだけで、大幅に食費を節約することが可能です。
家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 四半期 2017年7~9月期 | 政府統計の総合窓口
買い物が予算オーバーしてしまう
買い物が予算オーバーしてしまう場合、そこに無駄が潜んでいる可能性があります。最初に予算を決めておいたのにオーバーしてしまうということは、値引きや特売につられて予定外の買い物をしているということです。
とはいえ、特売食品を有効活用できれば、それは節約にも繋がります。特売を上手く利用するためには買い物リストを作成し、それが特売になっていれば購入するようにすると、無駄に買いすぎることを防げます。
節約できる買い物術
食費を節約するためには、『節約できる買い物術』を身につけることが大切です。ここでは、最低限意識しておきたい、3つの節約術をご紹介します。
買い物の予算を決める
食料品の買い物をするときは、必ず予算を決めておきましょう。予算を決めておくことで、食費の管理がしやすくなり無駄な出費を抑えられます。
買い物の予算を決めるときは、先に1カ月の食費目標を立てましょう。先述したエンゲル係数や、一般的な食費の平均金額を目安に、『節約』を意識した目標を立てることが大切です。
家計調査結果による家族4人の食費は、1カ月78,706円で、エンゲル係数は25.7%です。これをもとに、エンゲル係数を20%に抑えてみます。そうすると、家族4人の食費は1カ月61,279円となり、以下のように買い物予算を立てることができます。
1カ月の食費予算 | 60,000円(エンゲル係数20%目標) |
食費 | 8,500円×4週 |
米 | 7,000円 |
調味料 | 4,000円 |
合計(外食以外) | 45,000円 |
外食 | 15,000円 |
外食費は、食料品の買い物予算とは別に考えましょう。また、お米や調味料は月単位の固定費として考え、残りの金額を週の買い物予算として割り振るのがポイントです。
家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 四半期 2017年7~9月期 | 政府統計の総合窓口
節約するならまとめ買い
節約できる買い物術としては、まとめ買いもはずせません。まとめて買って安くなるものは、まとめ買いすることで節約につながります。また、食費予算として分けたお米や調味料も月初めにまとめ買いすれば、予算の管理がしやすくなります。
まとめ買いが節約に役立つ理由はもうひとつあります。それは、買い物に足を運ぶ回数が減ることです。買い物に行く回数が減れば、余計なものを買ってしまうリスクを避けられます。
日持ちするものや冷凍保存できるものは、まとめ買いに適しています。上手に利用して食費の節約につなげましょう。ただし、食べきれずに捨ててしまえば、まとめ買いも無駄になります。安いからといって、買いすぎないよう注意が必要です。
不必要なものは買わない
不必要なものは買わない癖をつけることも、節約をするために意識しておきたいことです。家計簿に食費をつける際、コンビニの項目を分けたのは、この不必要な買い物を把握するためです。
もちろん、スーパーでの買い物でも、不必要なものを買ってしまうことはあるでしょう。しかし、コンビニでついつい買ってしまうお菓子は、何かのついでに衝動買いをしがちです。
1回に購入する金額は少額でも、コンビニに立ち寄るたびに衝動買いをしていると、食費はどんどんかさみます。また、同じお菓子を買うにしても、スーパーで買ったほうが安上がりです。
普段コンビニで何気なく食品を買ってしまう人は、『コンビニでは食品を買わない』などのルールを決め、節約意識を高めることが大切です。
まとめ
今回は、4人家族の食費を節約するための方法を、ご紹介してきました。まとめると以下の5点が節約の重要なポイントです。
- 家計簿をつけること
- 全国平均のエンゲル係数や食費から、自分の家庭の現状を把握すること
- 家計簿から食費の無駄を見つけること
- 節約のための食費目標を立てること
- 節約意識をもって買い物をすること
節約をするうえで食費は、頑張っただけ効果が表れやすいものです。予算管理をしっかりと行えば家族4人でも『満足できる食事』と『節約』を両立することができます。無理のない目標から始めて、食費の節約を目指しましょう。