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貯金額と年収のバランスについて。理想的な割合や年代別平均値とは?

毎月の収入から、いくら貯金するのがよいのでしょうか。毎月必要となる出費は家族の有無や年齢などによっても違ってくるので目標を定めにくいものです。この記事では年収や年代別に、貯金額の理想的な割合や金額を示していきます。

この記事の目次

毎月の貯金額、収入における割合は?

2016年の総務省統計局の調査によると、二人以上の世帯における一世帯当たり貯蓄現在高平均は1,820万円で、全体を二分する中央値は1,064万円です。貯蓄年収比は296.4%で、2009年の269%から上昇が続いています。

また、二人以上の世帯における年間収入の平均は614万円で、前年から0.3%の減少となっています。平均収入が減る一方、平均貯蓄額は増えていることから、収入における貯蓄率を増やしている人が多いのかもしれません。

貯蓄の状況

貯金と貯蓄の違い

貯金と貯蓄は、しばしば同義のものとして使われることがありますが、それぞれ異なる意味を持っていますので、簡単に説明します。

貯金とは

  • お金を貯めること
  • 貯めたお金のこと

を示します。家のタンスや貯金箱にしまってあるお金も「貯金」です。また、金融機関に預けてあるお金は、預ける機関によって呼び方が違います。

ゆうちょ銀行・JAバンク→貯金

銀行・信用金庫・信用組合→預金

貯蓄とは、貯金を含めた金融資産の総称です。貯金以外の金融資産は、

  • 土地などの不動産
  • 株式
  • 投資信託
  • 保険
  • 個人年金

などがあります。公的機関の調査結果が貯蓄額をもとに行われたものが多いので、本記事は貯蓄額を使って説明していきます。

貯蓄率の平均値

2016年総務省統計局の調査による男女年齢階級別貯蓄の状況をもとに、年代別の詳しい傾向を示していきます。

男女年齢階級別貯蓄現在高(全世帯)

30歳未満

30歳未満の平均貯金残高男性が164万円で、女性が144万円です。男女ともに、年収の約半分に相当する貯蓄をしているのですが、収入に対する貯蓄率は女性の方がやや多い傾向にあります。

30代

30代の平均貯蓄残高は男性が520万円で、女性が472万円ですが、女性の貯蓄年収費は男性より高くなっています。平均出産年齢が30歳を超えていることから、出産や育児で一時的に収入が減る中でも貯蓄額を増やしている人が多いと考えられます。

男女ともに30歳未満と比べると貯蓄年収費は2倍近くになり、貯蓄現在高は約3倍ほどです。子供を持つ人もまだ年齢が低くて教育費が少なく済むことや、晩婚化などを背景に貯蓄を増やしやすい年代だと考えられます。

40代

40代の貯蓄現在高は、男性で746万円、女性で868万円です。平均収入は30代と比べて大幅に高くなっているのに対して、貯蓄現在高の伸びはあまりありません。子供の成長に伴う出費が増えてくる世帯が多いことが要因と考えられます。

50代

50代は、貯蓄現在高がかなり高くなります。男性では、40代平均貯蓄現在高が746万円であるのに対して50代平均貯蓄現在高は1,514万円となっていて、約2倍の金額を貯蓄していることになります。教育費などにかかる支出が減り、老後への備えを始める世帯が増えてくるのかもしれません。

60代以降

貯蓄現在高が大きく減るのが男性の60歳代と女性の70歳代です。年金生活に入り、徐々にこれまでの貯蓄を使って生活をしているという見方もできますが、それでも50歳代より70歳代の方が貯蓄残高が多いという状況です。70代の貯蓄現在高平均は男性で1,992万円、女性で1,378万円となっています。

年収別の貯蓄額平均

統計局の家計調査によると、世帯年収階級別の貯蓄額は

年収 貯蓄額平均
〜452万円 約1025万円
452万円〜593万円 約1314万円
593万円〜747万円 約1345万円
747万円〜958万円 約1519万円
958万円〜 約2589万円

年収が452万円以下の世帯には世帯収入が少なくても貯蓄が多い年金生活者が含まれるため、貯蓄額平均が高くなっていると考えられます。

年間収入五分位階級別貯蓄・負債現在高の推移(全世帯)

貯金額ゼロの世帯も

貯蓄ゼロの世帯は年収階級が上がるにつれて減るものの、年収958万円以上の階級でも存在します。他の金融商品などに資産を移している世帯も多いと考えられますが、各階層に貯蓄ゼロで負債を抱えている家計もあります。

金融資産の有無と金融資産保有額(2016年/平成28年)

世帯別支出平均

家族を構成する人数によって、必要経費は随分違ってきますので世帯別の例を示します。総務省の「家計調査報告」によると、全世帯の一ヶ月の平均支出は282,188円です。世帯人員の一ヶ月の支出額平均は

世帯人数 支出平均
1人 17.1万円
2人 25.8万円
3人 29.7万円
4人 33.6万円
5人 34.8万円
6人 35.9万円

となっています。一人世帯の支出の平均は17.1万円で、5人家族の支出平均は34.8万円となっています。5人世帯では約2倍の平均支出です。逆に、5人世帯の一人当たりの支出は6.96万円(34.8万円÷5人)となり、一人ぐらしの支出の半分以下です。

世帯人数が増えてもそれほど変化のないのが住居費です。大きく変わるのはその他の支出で、交通・通信費や食費は人数が増えるごとに、変化が緩やかになり、一人世帯と6人世帯で比べても2〜3倍くらいに収まっています。

世帯別の一ヶ月の支出

年収別の貯金可能額

2016年の2人以上の世帯(平均世帯人員2.99人・世帯主の平均年齢59.2歳)の一世帯あたり一ヶ月の平均支出282.188円をもとに、年収別の貯金可能額を試算してみます。

*年間収入は、可処分所得(手取り)

可能な貯金額は、収入から必要な生活費を除いた額になりますので、一年間の貯金可能額は、年収からこの12カ月分を引いた残りとなります。

年間収入ー282,188円×12カ月=貯金可能額

一年間の平均支出は3,386,256円となります。人数構成にもよりますが、世帯収入がこれを下回る場合は、収入を増やす、または支出を減らす工夫をする、といった対策が必要です。

年収 貯金可能額(年収-平均支出)
400万円 613,744円
500万円 1,613,744円
600万円 2,613,744円
700万円 3,613,744円

年収が上がるにつれて、交際費などが増えることが予想されます。しかし計算上では、年収1,000万円世帯で一年間に600万円以上の貯金をすることが可能だと言えます。割合で考えると、収入の半分以上となります。

年収別おすすめの貯金方法

2016年と政府統計局の調査によると、2人以上世帯のうちの勤労者世帯の平均貯蓄残高は以下の通りです。

一年間の世帯収入 貯蓄現在高
〜499万円 692万円
449万円〜588万円 909万円
588万円〜733万円 1,105万円
733万円〜923万円 1,419万円
923万円〜 2,372万円

年間収入五分位階級,貯蓄・負債の種類別貯蓄・負債現在高 (二人以上の世帯のうち勤労者世帯)-2016年-

勤労者世帯では、世帯収入が増えるにつれて貯蓄が増えていっているようですが、増え方は年収に対して比例しているとは言い切れないようです。世帯年収別に、よりよい貯金方法を考えていきましょう。

実際の家計収支を考えやすように、可処分所得(実際に使える手取りの金額)をもとに提案してみます。

年収200万円未満の場合

年収200万円未満の場合は、必要な生活費の一部から捻出して貯金をすることになるので、かなり工夫や努力が必要となります。年収から一ヶ月に使える金額、一日に使える金額を計算し、「一日〇〇円貯金」を設定するのがおすすめです。

お金が貯まったら何に使うかの目標を設定しておくと長続きするでしょう。一日に貯めるお金は少しずつでも、時間をかければまとまった金額になります。一日300円でも一年間貯金し続ければ10万円以上となります。

貯金額は年収200万ならいくら?支出を見直せばもっと貯まる

年収200万〜年収300万の場合

年収の200万円と300万円では随分違いますが、平均的な支出金額を下回る収入なので、収入をできるだけ増やす方法を考えることが第一であることと、生活費の中から少しずつ貯金していく努力を同時に行っていくことが必要なのは同じです。

おすすめの貯金方法は、銀行の定期積立預金のように、毎月給料日に定額を引き落として貯金していく方法です。一ヶ月の必要経費を除き、無理のない範囲で一ヶ月に貯金できる金額を設定しましょう。

年収300万円の貯金額はどのぐらい?家計を見直して貯金を増やそう

年収300万〜年収400万の場合

平均的な支出額と年収が同じくらいですので、臨時出費には備える必要があります。万が一に備えて一定額は貯金をしましょう。使い道をはっきり決めて定期積立貯金を行い、他のことには使わないように心がけることが必要です。

生命保険や年金は、本当に必要なのかどうかをよく考えて吟味し、まずは予定外の出費に備えて、まとまったお金を準備しておく方が、心強いかもしれません。一年間の収入と同じ金額が貯まれば貯蓄額平均値に近づきます。

年収500万〜年収600万の場合

概ね平均支出額を上回る収入です。手取りが500万円〜600万円であれば、給与明細に書かれている給与は700万円を上回ることがほとんどで、平均給与をかなり上回る印象です。

しかし、支出を平均的な支出金額に抑えても、月々生まれる余裕はそれほど多くはありません。上述の試算では、一年間で150万円〜250万円くらい貯金することが可能ですので、収入から月々貯金できる金額を設定してみましょう。

短期的貯金と長期的貯金

貯金方法としては、大きく二つに分けて貯めていくことがおすすめです。一年以内に必要な旅行費や家具・家電購入費、車検や固定資産税などの支払いに備えるのが「短期的な貯金」です。マイホームや教育費、老後資金などに備えるのが「長期的な貯金」です。

年収700万円以上の場合

平均支出額の約2倍の収入です。世帯収入の内訳が、一人で700万程度の場合と2人で350万円程度ずつでは印象も実際も随分違ってきます。累進課税制度では、2人で350万円程度ずつの方が所得税を低く抑えられます。

注意が必要なのは1人で手取り700万円以上という場合です。給与額と実収入(手取り)の開きが大きくなります。賞与が多い場合は、賞与からまとまった金額を定期預金などにしておき、月々の貯金額は少なめに設定するのもよいでしょう。

貯めると同時に自己投資も

700万円以上の収入がある場合、貯金を「短期的な貯金」と「長期的な貯金」に分けて貯めていくことの他に、銀行の金利よりも高い利回りが期待できる「投資信託」や「不動産投資」などもうまく活用していきましょう。

ただし、投資にはリスクが伴いますので、しっかりと理解することが大事です。

年収700万円以上の場合は、節税対策や、資産形成など、うまく行えるかどうかで大きく差が開く可能性があります。上述の試算では、一年間に350万円以上の貯金が可能です。まとまったお金を貯金以外の方法で蓄えていく方法を考えることが必要になってきます。

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貯金以外の方法で蓄える

銀行の預金に対する金利が低い時など、他の方法で蓄えておくのが効率的な場合があります。もちろん、急な出費に備えて、現金の準備も必要でしょう。近々使う予定のないお金はできるだけ効率よく運用していきましょう。

銀行に預ける以外の方法でよく行われているのが、株式投資・不動産の購入・外貨預金・保険などです。家族の有無や年齢・職業など、状況に応じて必要なものを利用して安定的に資産形成をしていきましょう。

まとめ

貯金額は、年齢や年代によって可能な額が違っていますが、支出額を意識することは、全ての人に共通しています。また、月々の支出の残りを貯金するのではなく、あらかじめ可能な金額を試算し、先に貯金しておくことで、自然と貯金が増えます。

この記事の監修者

明治大学出身。上場保険代理店にて1年目新人賞、2年目社長賞受賞後にFPとして独立。これまで約2,000人と面談、プランニングを手掛ける。一人ひとりの資産設計の参謀として、お金の貯め方・守り方・増やし方などをアドバイスしている。 掲載メディア:ゼクシィ、Lifehacker、みんなのおかねドットコム、RAINBOW Town FM、他

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