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家計をバランスシートで管理したい。管理に使えるツールをご紹介

家計簿をつけるだけではなく、家計の財務状況をきちんと把握したいと考えたことはありませんか。本記事では、家計のバランスシートを作成するのに役立つアプリや、エクセルでより家計のバランスシートを作る手順をご紹介します。

この記事の目次

収支を把握するツール

企業では収支を把握するために、複式簿記による会計処理が行われ、その結果から損益計算書や貸借対照表(バランスシート)を作成します。損益計算書やバランスシートは、企業の経営者や株主が、企業の財務状況を把握するために必要な帳票です。

損益計算書は、企業の『会計期間の経営成績を表す決算書』です。損益計算書で見る財務状況は、ある期間(企業の会計期間)における収益と費用、利益・損失の状況です。

バランスシートとは

企業会計で使われているバランスシートとは、企業の『資産』と『負債』、『資本(純資産)』を対照してみることで、財務状況を明らかにする報告書です。バランスシートで見る財務状況は、ある時点(企業の期末時点)での資産、負債、資本の状況です。

バランスシートは、以下のように資産と負債、資本を対照させて作成します。

(企業の報告書としては、横に配置せず、すべて縦方向に記載する方式もあります)

資産の部 負債の部
資本の部

家計の収支を把握する

企業会計で使用されている損益計算書は、家計に例えれば『家計簿』にあたります。家計簿は日々記録しますが、月単位で『収入に対し支出が上回ったか、下回ったか』をまとめることができます。

家計簿は損益計算書同様に、一定期間の収支を把握するツールなのです。本記事では、家計簿をもとに、家計のバランスシートを作成するための方法と、ツールをご紹介します。

家計のバランスシートを作ってみる

家計のバランスシートを作るときは、以下のように捉えてください。

  • 資産:自宅(建物+土地)、車、預貯金、財布の中の現金など
  • 負債:借金や住宅ローン、
  • カード払いの残金(引き落とし前)など
  • 資本:『資産』−『負債』。資本は家計のゆとりと言えます

上記の内容を理解したら、それぞれの欄に金額を書き込んでみます。資本は『資産合計-負債合計』の結果を書き込みます。

資産の部 負債の部
土地 50,000,000円 住宅ローン 30,000,000円
3,000,000円 資本の部
純利益 23,000,000円

家計を管理するアプリ

家計を管理するアプリは、iPhoneであればAppStoreAndroid系のスマホであれば、GooglePlayでたくさん公開されています。ここでは、その中から一部をご紹介します。

レシート読み取り型家計簿アプリ

  • レシーピ:iOS端末、Android端末で使用可能

手元にあるレシートを読み込んで、家計簿登録を行えるアプリです。レシーピのレシート認識力は高く、他のアプリより入力の手間が省けるので人気があります。

入力が簡素化されているので、長続きして使い続けられる可能性の高いアプリです。バランスシートを作成する際には、他のアプリやパソコンとデータを連携させます。

完全無料の家計簿アプリ「レシーピ!」レシート読取で簡単・楽しく・役に立つ!

手動型家計簿アプリ

  • おカネレコ:iOS端末、Android端末で使用可能

他の家計簿アプリで、挫折した経験のあるひとにおススメです。スマホの家計簿アプリの多くは、記録を始めるまでに何ステップも踏まないと、入力画面にたどり着けませんが、”おカネレコ”はいきなり家計簿入力を始められます。

紙の家計簿と同じ手軽さで、家計簿をつけられます。バランスシート作成機能はないので、家計簿で登録した情報を、パソコンのエクセルなどへデータを連携させて、バランスシートを作る必要があります。

入力が簡単で、長く続けられそうなアプリですが、エクセルとデータ連携させるのは有料という難点があります。有料の機能を契約しない場合は、アプリで勘定項目ごとに、まとめられた金額を見ながらエクセルに入力します。

家計簿アプリ「おカネレコ」無料で人気の家計簿

バランスシート型アプリ

  • マネーフォワード:iOS端末、Android端末で使用可能
  • バランスシートちゃん:iOS端末のみ、有料
  • 複式家計簿:Android端末のみ

 日々の現金支出の記録以外に、銀行と連携して預貯金を把握できたり、クレジットカード会社と連携して、クレジットカード残高をアプリの中で一元管理できたりするアプリです。

バランスシート型アプリは、次のような管理が行えます。

  • 預貯金口座の残高管理
  • クレジットカード会社ごとの引き落とし予定額、引き落とし日通知
  • プリペイドカード(nanacoやスターバックスカード)の残高管理・利用管理

上記の管理項目については、アプリに各口座情報の登録が必要です。登録した項目の収支情報は、アプリが自動収集します。利用者は、現金収支を登録するだけで、バランスシート作成に必要な情報が揃います。

家計簿アプリ・家計簿ソフト「マネーフォワード」

バランスシートちゃん(資産管理/家計簿)を App Store で

複式家計簿 - Google Play の Android アプリ

エクセルでバランスシートを作る

ここからは、パソコンのエクセルを使って、バランスシートを作る方法をご紹介します。バランスシートは、『資産の部・負債の部・資本の部』から成り立っています。

一般的には、下の表のように、表の左に資産の部を記載し、表の右に負債の部、資本の部を記載します。表の左側の合計値(総資産)と表の右側の合計値(負債+資本)は等しい値になります。

資産や負債には、すぐに動かすことのできるお金である『流動資産』、『流動負債』と、すぐに現金化するのが難しい『固定資産』、『固定負債』があります。

前述したバランスシートの表をさらに細かくし、『固定資産』『流動資産』に分けて勘定科目を入力します。負債の部も『固定負債』『流動負債』に分けて入力します。

資産の部 (43,050,000円) 負債の部 (15,130,000円)
固定資産 (37,000,000円) 固定負債 (15,000,000円)
土地 20,000,000円 住宅ローン 15,000,000円
建物 15,000,000円 流動負債  (130,000円)
保険(解約返戻金) 2,000,000円  クレジットカード 130,000円
流動資産 (6,050,000円) 資本の部 (27,920,000円)
預貯金 5,000,000円 純利益 27,920,000円
株式 1,000,000円
財布 50,000円

資産の部(固定資産)

作成したエクセルの資産の部・固定資産に勘定科目と金額を書き込みます。固定資産となる勘定科目としては、以下のようなものが考えられます。

  • 土地建物などの不動産
  • 自動車
  • 解約返戻金のある生命保険(の返戻金部分)
  • その他金銭的価値がある資産

ここで作成するバランスシートは、公式なものではなく、あくまでも家計の財務状況を把握するためのものなので、厳密な勘定科目でなくても、自分が家計を判断しやすい名称で構いません。

資産の部
固定資産 (40,000,000円)
土地 20,000,000円
建物 15,000,000円
自動車 3,000,000円
 生命保険(解約返戻金) 2,000,000円

資産の部(流動資産)

資産の部の流動資産は、現金、預貯金(普通/定期/積立)、投資など換金が容易な勘定科目と金額を書き込みます。

資産の部
流動資産 (6,050,000円)
財布 50,000円
預金(みずほ) 2,000,000円
貯金(ゆうちょ) 3,000,000円
 投資信託 1,000,000円

負債の部(固定負債)

負債の部の固定負債には、1年以上の長期ローン(住宅ローン、マイカーローンなど)の勘定科目と金額を書き込みます。固定負債として計上する際は、各ローンの13カ月以降の分を計上します(直近12カ月分は流動負債の方に計上します)。

負債の部
固定負債 (16,500,000円)
住宅ローン 15,000,000円
 車ローン  1,500,000円

負債の部(流動負債)

負債の部の流動負債には、キャッシング・カードローン・クレジットカードの分割払いなどの勘定科目と金額を書き込みます。前述したように、長期ローンであっても、直近12カ月分は『流動負債』に計上します。

負債の部
流動負債 (2,430,000円)
住宅ローン(今年) 1,300,000円
車ローン(今年) 1,000,000円
クレジットカード残金  130,000円

純資産(資本)

資本の部には、『純資産』として、『資産の部の合計負債の合計』の算出結果を書きます。

 資本の部  (27,120,000円)
純資産 27,120,000円

バランスシートから家計を診断する

バランスシートができあがったら、『自己資本比率』『流動比率』『固定比率』を算出して、家計の財務状況の健全性を分析します。下記の表を例に、各比率を算出してみます。

資産の部 43,050,000円 負債の部 15,130,000円
固定資産 37,000,000円 固定負債 15,000,000円
流動資産 6,050,000円 流動負債 130,000円
資本の部 27,920,000円
  • 自己資本比率=純資産(資本)÷総資産×100(例:純資産(27,920,000円)÷総資産(43,050,000円)×100≒64.85%)
  • 流動比率=流動資産÷流動負債× 100(例:6,050,000円÷130,000円×100≒4653.85%)
  • 固定比率=固定資産 ÷ 自己資本 × 100(例:37,000,000円÷27,920,000円×100≒132.52%)

自己資本比率は、企業会計では、20%以上であれば健全とされています。上記の家計は健全な財務状況と判断できます。

流動比率は、支払い能力を示しています。流動比率が100%を切っている場合は、負債が資産を上回っており、近い将来支払いが滞る危険性があります。上記の家計には、支払い能力があるので、問題ありません。

固定比率が高い場合は、借金に頼って固定資産を増やしていることを示しています。上記の家計は、固定比率が100%を超えているので、固定資産の一部が、まだ借金として残っていることを示しています。

流動資産の確認

資産の部の、固定資産と流動資産に着目します。固定資産に比べ、流動資産が極端に少ない場合は、すぐに現金化して使えるお金が少ないということになります。

総資産は1億円あるが、財布の中には10円しかないという極端な例を考えてみると、イメージがわきます。一見お金持ちなようですが電車にも乗れません。

このように、総資産が多くても流動資産が極端に少ない場合は、事故や病気など、急にお金が必要になった場合、お金の工面に困る危険性があります。

上記のように、家計の流動資産の割合が不意の出来事に対応できない危険性を含んでいる場合は、徐々に固定資産を流動資産に変えていくように家計を見直します。

固定資産を見直すポイントは、不要な不動産の売却や、保険内容・種類の見直しなどです。

資産運用の確認

自己資本比率や流動比率が健全であれば、家計の資産運用を検討できます。自己資本比率は、企業の場合は50%を超えるとかなり優良とみなされます。

家計の自己資本比率が高ければ、リスク商品への投資を考えることもできます。自己資本比率が何パーセントを超えたら、投資を始めるかなど、家庭内で話あってみるのもよいでしょう。

逆に、家計の自己資本比率が低く、流動比率も悪い(値が大きい)場合は、資産運用を焦らず、リスク商品への投資などは見合わせた方がよいでしょう。

家計診断サービス

自分で、アプリやエクセルを使って、家計の分析をするのが難しければ、家計診断をしてくれるサービスがインターネット上に公開されています。

家計診断【myscore(マイスコア)】

日本FP協会のホームページから、エクセルで家計を管理する場合に便利なテンプレートをダウンロードすることもできます。

便利ツールで家計をチェック | 日本FP協会

まとめ

家計のバランスシートについて、説明してきましたが、いかがだったでしょうか。スマホのアプリやエクセルを利用して、家計のバランスシートを作成してみるのは、最初は戸惑ったり、面倒な部分があったりします。

しかし、これらは家計を分析するための第一歩です。資産管理をしっかりとやってみましょう。

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この記事の監修者

明治大学出身。上場保険代理店にて1年目新人賞、2年目社長賞受賞後にFPとして独立。これまで約2,000人と面談、プランニングを手掛ける。一人ひとりの資産設計の参謀として、お金の貯め方・守り方・増やし方などをアドバイスしている。 掲載メディア:ゼクシィ、Lifehacker、みんなのおかねドットコム、RAINBOW Town FM、他

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