一人暮らしの光熱費は平均いくらか
一人暮らしの光熱費の平均は、以下の通りです。
一人暮らしの光熱費の平均 | 金額(円) |
1ヶ月あたりの光熱費の平均 | 11,000円前後 |
1ヶ月あたりの電気代の平均 | 5,000円前後 |
1ヶ月あたりのガス代の平均 | 3,000円前後 |
1ヶ月あたりの水道代の平均 | 2,000円前後 |
ちなみに、オール電化のマンションの場合は、電気代だけを見ると高くなりますが、光熱費全体を見ると安くなります。
ガス代については、都市ガスとプロパンガスとでも金額が大きく異なり、またオール電化の場合は0円となります。水道代については、自治体での料金差があります。平均値より光熱費がかかっている場合は、注意が必要です。
つまり、光熱費は、季節によって変化することはもちろんのこと、地域によって、あるいはその住宅の設備によっても変化します。それらを注意して光熱費を見直す必要があります。
普段の生活で節約できること
普段の生活でできる節約はたくさんあります。例えば、うがいや歯磨きの時に蛇口を閉めてコップを使うと、約9リットルの節水につながり、年間約1,600円も節約できます。他にも、普段の生活で気をつける節約術といえば
- 食器は、洗いおけにつけ置きし、ため洗いをする
- 炊飯器は保温機能を極力使わない
- エアコンは、1時間以内の外出なら電源を切らない
- 節電タップで、待機電力はカットする。
- 風呂場の蓋を利用し、設定温度を1度下げる
小さな積み重ねかもしれませんが、年間を通してみると塵が積もるように大きな節約となります。しかし、これらの日頃の行動に加えて、契約の見直しや使用量を見直すことによって、さらに節約できる可能性があります。
電気代節約術
水道光熱費の中でも、電気代が最も変化がしやすい値です。例えば、1日エアコンをつけっぱなしで出かけてしまった、あるいは家で鍋パーティをしたというイベントだけでも、電気代は大きく変化します。
また、家電製品で最も消費電気量が多いのは、冷蔵庫です。冷蔵庫は、氷や冷凍食品を溶かさないために24時間稼働しているため、相当の電気量を消費しています。
もちろん、設定温度を「弱」に設定したりすることで節約になりますが、他の家電のようにコードを抜くことはできないので、かなりの消費を見込む必要があります。
これらのように、光熱費に大きく影響を与える電気代ですが、契約の見直しによって節約が期待できます。
時間帯別電灯契約を利用
時間帯別電灯契約とは、時間帯によって1kWhの電気代が異なるプランです。夜から深夜にかけては、70%〜80%割安になっており、逆に、日中は30%程度割高になっています。
料金単価表‐主な選択約款(従来からの料金プラン)│電気料金プラン│東京電力エナジーパートナー
もともとオール電化の家庭などにベストのプランで、電気代の安い深夜のうちに、お湯を沸かしたり、掃除機などの電化製品を充電することで節電できます。
しかし、一人暮らしの方も、もし日中は仕事やお出掛けで家にいることが少ない場合は、このプランにすることで電気代を安くすることができます。
現在、「電気上手」というプランは終了しましたが、「スマートライフ」というプランが時間帯別のプランに対応していますので、どのくらい節約できるのか、普段の生活時間帯と照らし合わせてみるのも良いかもしれません。
スマートライフプラン(ご家庭向け)│はじまる!電力自由化│東京電力エナジーパートナー
電気の契約アンペアを変える
契約アンペアとは、各住居で一度に使うことのできる電気量です。これは、電気会社と契約をする時に設定します。そして、そのアンペアが大きいほど基本料金が上がります。
例えば、電子レンジと電気ストーブとドライヤーなどを一度に使用し、ブレーカーが落ちて停電したという経験は、どの家庭でもあることだと思います。
しかし、電子レンジとドライヤーを一度に使わないなどの工夫をすることで、契約アンペアを下げ、基本料金を抑えることにつながります。
契約アンペアの確認方法は
- ブレーカーの分電盤の色から、確認する
- 電気使用量のお知らせ(検診票)を見る
これらの方法で確認することができます。また、自分の家に最適なアンペア数を、サイトでチェックすることができます。
これらも確認してみてください。
電気の使用量を把握
電気料金は、基本料金に加えて、使用量の単価と1ヶ月の電気使用量を掛けたものになります。そして、使用量の単価というのは、使用料金に応じて3段階に分けて上がります。
つまり、同じような使用量だとしでも、そこに使用量の単価が上がる境界線があると、境を超えてしまった場合単価が上がってしまい、全体の電気代は上がってしまうということです。
ですので、この境界線を把握し、超えないようにする工夫が必要です。現在では、スマートフォンのアプリやパソコンのサイトに「電気代計算アプリ」という日頃の使用量から電気代を算出してくれるものがあります。
これらのアプリを活用しながら、今月はどのくらいの電気量を消費しているかを把握し、おさえる必要があります。
水道代節約術
水道代の単価は、それぞれの地域の水道局によって異なります。その理由は、地域によって、水源の有無、河川との距離、水質などによって水道局が行わなければならない仕事が変わってくるからです。
例えば、川の上流や水のきれいな地域では、水質を改善する経費が少なく済むので水道の単価も変わります。また、人口密度によってもその水道設備の負担の分配率が変わってくるので、水道単価は変化します。
引っ越しを決めてから、水道代に驚かないためにも、その地域の水道局や水道単価について、調べておく必要があります。一方、下水道に関しては、地域差はさほどありません。
水道の使用量を意識する
水道代も電気代と同様、基本料金と使った分の従量料金からなります。基本料金については、水を各住居へ流す配管の口径によって変わります。
口径を小さくして契約料金を下げることはできますが、配管工事の費用がかかるため、従量料金を下げるのが現実的といえます。その従量料金を左右する、1㎥毎の水道料金はこちらです。
使用量【㎥】 | 1㎥ごとの単価【円】 |
1~5 | 0 |
6〜10 | 22 |
11~20 | 128 |
21~30 | 163 |
31~50 | 202 |
51~100 | 213 |
101~200 | 298 |
201~1,000 | 372 |
1,000~ | 404 |
出典:水道料金・下水道料金の計算方法(23区) | 手続き・料金 | 東京都水道局
使用量が小さいほど単価も小さいことももちろんですが、単価が変わる境界線によって水道料金全体が異なってくるので、注意が必要です。
シャワーヘッドを変える
シャワーヘッドは、自分で変えることはできないと思っている方も多いのではないでしょうか。シャワーヘッドは、ホームセンターやネットで購入することができ、取り替えることができます。
例えば、シャワーヘッドを手元スイッチ付のものにすると、こまめに水を止めることができ、節水につながります。また、節水を意識したシャワーヘッドもあります。
節水したら水圧が弱くなると心配する方もいますが、弱い水圧は肌を傷めることもなく、またシャンプーやボディソープを落とすということに関しては、水圧が多少弱くても、影響ありません。
シャワーヘッドは数千円で購入でき、引っ越し先でもサイズが合えば使うことができるので、一度購入してみるのも良いかもしれません。
お風呂湯の入替頻度を減らす
お風呂のお湯は一度入ったらお湯を捨てるか、せめて洗濯に使うだけという人も多いのですが、そのお風呂の水をそのまま翌日もわかすことで、節水になります。
お風呂を沸かす回数 | 1か月あたりに使うお湯の量 | お風呂にかかる水道代 |
毎日 | 6,200L(31日分) | 約1,860円 |
2日に1回 | 3,000L | 約900円 |
3日に1回 | 2,000L | 約600円 |
※1Lあたりの水道代は地域により異なる
毎日新しいお湯を入れていた方には抵抗があるかもしれませんが、お風呂を節水が節約において最も有効でもあります。
一人暮らしだと自分しかお風呂に入らないので、体を洗ってから入浴するなどのルールを決め、自分が許せる頻度で試してもみるのも良いかもしれません。
ガス代節約術
ガス代は、プロパンガスか、都市ガスかでも変わってきます。また、ガス自由化で様々なガス会社のプランも増えてきており、選択する自由ができるようになっています。
しかし、賃貸アパートや集合住宅などでは、契約しているガス会社が提起している値段で支払わなければならならないという不自由な事態も起きています。
その場合、普通の生活を送っているのに、ガス代がとんでもない値になることもあります。そうならないための究極の節約術があります。
一人暮らしでは、賃貸アパートで暮らす人も多いと思います。しかし、一人だからこそガスに頼らない選択もできるということです。
カード払いにする
ガス会社は、クレジットカードで支払うことができます。クレジットカードで支払うことで、クレジットカードのポイント還元を得ることで、少しお得にガスを使うことができます。
口座引き落としにすることで、口座引落割引を得ることができるという考えもありますが、口座引落割引を利用しているガス会社は以外と少ないのです。
還元ポイントが5.0%つくクレジットカードでは、例えば、毎月約3,000円のガス代だとしたら約150円分のポイントが還元されます。これが1年経つと、約1,800円分になります。
還元ポイントなどのために支払い方法を変更するのは面倒と思われるかもしれませんが、毎月支払う光熱費をクレジットで払うのはとても有効です。
ガス単価を見直す
ガスの料金も、電気や水道と同様、基本料金と従量料金を合わせたものです。従量料金は、従量単価と使用量を掛け合わせたものなので、従量単価次第でガス料金は大きく変わります。
ガスの単価や基本料金は、ガス会社が決めています。そのため、ガス会社によっては、単価を大きく値上げした設定をしているところもあります。
ガス会社に問い合わせるか、料金の明細票にも記載されていますので、自分のガス会社は、適正な価格なのかを調べる必要があります。およその適正価格は
- 基本料金は、2,000円内
- 従量単価は、500円以内
です。それ以上の価格を提示していたら、料金設定が高いガス会社ということです。もし高いと感じたら、ガス会社を変更する必要があります。
ガスに頼らない暮らし
ガスが使われる主な場面は、お風呂とコンロです。つまり、この二箇所を別の方法でまかなえれば、ガスそのものが必要なくなるということです。
例えば、お風呂では、「お風呂ヒーター」という電気でお風呂をわかす機械があります。値段は、2〜3万と決して安くはありませんが、ガス代が0円なので数ヶ月で元が取れます。
また、キッチンについては、カセットコンロを使うことができます。大きな料理はなかなか難しいかもしれませんが、お湯を沸かしたり、簡単な料理なら可能です。
ガスを解約するのは勇気がいることですが、実際には困ることが少ないのがガスの特徴です。もしガスの従量単価や基本料金が高く、理不尽な金額を払ってると感じたら、この方法を試してください。
まとめ
一人で暮らしていると、家賃や食費や交際費など、支出する場面はたくさんあります。その中で、固定費でもある光熱費を如何に減らすかで、毎日の暮らしも変わっていきます。
一人暮らしは、自分で生活していかなければならないからこそ収入支出が生活に大きく影響を与えます。しかし一方で、一人だからからこそできる節約が多くあります。
今の光熱費の支払いや契約内容をもう一度確認し、自分に最適な契約プランを模索することが大切です。
自分で全ての設定を取り決めできるということが、一人暮らしの一番の利点です。節約につながる行動にも日々気をつけつつ、無理のない節約生活を心がけることが大切です。
節約したいなら光熱費を見直そう。環境づくりで大きく変わる光熱費