家計簿を付けて原因解明しよう
何が原因で赤字になっているのか、貯金が毎月減っているのか、その原因解明には家計簿を付けることが効果的です。自身で自分の家計を管理し、早期に赤字からの脱却を目指されることをおすすめします。
不定期な支出は忘れやすい
家計簿を付け始めると気づかれる方もいますが、不定期な支出は想像以上に忘れやすい性質の支出です。例えば、久々に会った友人との飲み会があったとすれば、その金額がいくらだったか記憶はありますでしょうか?
また毎日の買い物でも、今日いくら使ったかはともかく、今月累計で何にいくら使ったかまでは覚えきれないのが普通です。家計簿をしっかり付け、じぶんが何にいくら使っているのかを把握されることをおすすめします。
必要な支出が実は不要な事も
また人間とは不思議なもので、他人から見れば不要な支出でも、本人から見れば必要な支出ということが往々にしてあります。つまり、その支出を自ら正当化する行為です。
そのため、家計簿を付けられたら同時に「この支出は本当に必要なのかどうか」を一度考えてみると気付けることが多くあります。自分では判断がつかない場合は、ご家族や友人に聞いてみてもいいかもしれません。
特に金額が大きい支出は要注意です。その支出が本当に必要かどうかをしっかり考え、削れるようなら削る努力をしましょう。
意外と家賃が重いことも多い
少し意外に思われることも多いのですが、実は家賃が家計を重く苦しめているという事もあります。特に、定年退職して収入が減ったのに現役時代のままの物件に住んでいる、という場合は要注意です。
一般的に、家賃や住宅ローンなどの住居費は「収入の3割以内」が適切とされています。もしこれを超えている場合は、引っ越しなどを検討してもいいかもしれません。
家計簿を付け始めたら、この住居費についても一度考えてみることをお勧めします。
一般的な家計赤字の原因と対処法
家計簿をつけて家計赤字の原因が解明できたら、次はその原因に合わせた対処法を取る必要があります。実際には家計赤字は様々な原因が考えられますが、今回は家計赤字の原因の代表例について対処法をお伝えします。
教育費と住宅ローンなら相談を
まず一番家計赤字になりやすいのは、教育費と住宅ローンの支払いが重いから、というものです。まだ子供が小さかった頃は大丈夫だったものの、教育費の上昇に年収上昇が追い付かず赤字になった…という原因になります。
この場合は、銀行に住宅ローンについて相談してみましょう。多少支払い期間が延びても、月々の支払額を減額してくれる可能性があります。
またお近くの役所に相談されることも一つの方法です。役所によっては様々な支援制度を設けています。
使いすぎなら素直に節約を
また、単純にお金を使い過ぎていたという原因の場合は、素直に節約を意識しましょう。使い過ぎていた感覚はなくても、家計簿を集計した結果、金額が大きい支払い項目は使いすぎの可能性があります。
なお、家計簿にはある程度自然な節約を促す効果があります。しかしそれだけではやはり限度もあるので、家計簿に慣れてきたら、次は意識して使う金額を下げる努力していきます。
収入不足ならバイトや副業を
あるいは単純に収入が少なくて赤字ということもありえます。入院など一時的な収入減が原因ならともかく、収入不足が長期間に及んだ場合、それだけ家計破たんの危険性は増大しやすくなるのです。
この場合は最低限の生活費を稼げるよう、アルバイトや副業を検討しましょう。または本業の転職も可能性として考えておきましょう。
ちなみに、何らかの原因で働けない事情がある場合は、生活保護を申請も可能です。
生活保護支給には「働くことが可能なら先に働いてください」など一定の要件がありますが、もし支給されるようになれば一気に家計赤字を解消できる可能性があります。
今すぐできる家計赤字への対処法
家計赤字の改善は、その赤字がどの程度の赤字かで、最終的にやるべき対処法は変わってきます。しかし、家計赤字の対処法の基本は「小さなことの積み重ね」です。そこで、今日からでも始められる家計赤字への対処法をお伝えします。
コンビニ利用を控えよう
まずはコンビニ利用を控えることをお勧めします。今の日本は本当にコンビニ天国であり、至るところにコンビニがありますが、コンビニは基本的に割高です。割高といっても数円~数十円のことも多いですが、毎日積み重なれば十分な支出になる可能性があります。
特にコンビニは、当初の目的以外のものを購入される方も多く、またそうするように店舗側も努力しています。それだけについお金を使ってしまうのです。少なくとも家計赤字を脱却するまでは、なるべくコンビニ利用を控えましょう。
クレジットカードを解約しよう
またクレジットカードを解約されるのもお勧めです。クレジットカードは先に商品が手に入るため、どうしても支払いへの意識が薄れやすくなります。
計画的に使えば有効性の高いクレジットカードですが、家計が赤字になるということは基本的に計画性がないといえるでしょう。その状態でクレジットカードを使うことは危険といえます。
持っているだけでも年会費が発生することも多いですので、家計赤字を脱却するために一度解約を検討されてはいかがでしょうか。
昼食をお弁当持参にしよう
その他には昼食をお弁当持参にされるのもおすすめです。現代サラリーマンのランチ代の平均は510円となっていますが、普段のあなたのランチ代はいくらでしょうか?
毎日のことだからこそ、ランチ代は家計簿で大きめの数字になりがちです。仮に上記の510円でも、1カ月で集計すれば15,300円にもなります。
料理ができない方や作ってくれる人がいない場合は中々考えにくいかもしれませんが、家計赤字を脱却するためにも一度検討しましょう。
家計赤字がなお解消できない場合
家計簿をつけながら色々と努力してみても、中にはそれでも家計赤字を解消できない方がいるかもしれません。最後にそんな時の対処法をお伝えします。
FPに相談して対処法を聞こう
自力で家計赤字を解消できなかった方は、一度FP(ファイナンシャル・プランナー)に相談されることをお勧めします。ちなみにFPとは、家計問題の専門家です。
相談をすれば、そもそも家計赤字の原因は何なのか、そしてどうすれば家計赤字を解消できるのかを、あなたに代わってプロであるFPが考えてくれます。
なお、FP相談は基本的に無料ではありません(5,000~10,000円程度かかります)。このため、無理のない範囲で相談しましょう。
まとめ
家計赤字は長引くと、家計破たんを起こしてしまいます。家計破たんが起これば、生活ができず生きられないということです。家計簿を付けて早急に赤字原因を突き止め、相応に対処しましょう。