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貯金額は年収によってどう変わる?年収別の平均や目安を紹介

貯金を上手に増やすには、目標となる貯金額を決めておくことが重要です。本記事では、貯金額の現状と年齢別の平均貯金額を解説します。併せて、年収別の平均貯金額も紹介します。貯金額の目安として、知っておきましょう。

この記事の目次

貯金額の現状

まずは、総務省統計局が発表している家計調査報告をもとに、2018年度の貯金額の現状を見ていきましょう。なお『貯蓄額』とは、預貯金以外に有価証券(※1)や生命保険などを合わせたものです。

『貯金額』とは以下の2つの合計をいいます。

  • 通貨性預貯金
  • 定期性預貯金

『通貨性預貯金』とは、いつでもお金の出し入れができる貯金のことで、普通預金や貯蓄預金(※2)などがあります。一方『定期性預貯金』は、預入期間の設定がある預貯金です。定期預金や積立預金(※3)などがあたります。

(※1:有価証券とは、財産権を明らかにする証券で、権利の移転・行使に原則として証券が必要なものをいいます。具体的には、手形や小切手・株券・債券・商品券などです)

(※2:貯蓄預金とは、通常、普通預金よりも金利が高く、定期預金よりも入出金がしやすい預金です。キャッシュカードによるお金の出し入れができますが、料金の支払口座としての登録はできません)

(※3:積立預金とは、毎月一定額を普通預金から振り替え、自動的に貯蓄していく預金です。計画的に貯金したい人に向いている預金だといえます)

統計局ホームページ/家計調査報告(貯蓄・負債編)

2/3の世帯が平均を下回る

家計調査報告によると、2人以上で構成される1世帯あたりの貯蓄平均値は、1752万円です。これは、17年度に比べて60万円減少しています。

また、貯蓄額が1752万円を下回る世帯は全体の67.7%で、全体の約2/3を占めています。

中央値とは

家計調査報告書によると、2人以上で構成される1世帯当たりの貯蓄の『平均値』が1752万円である一方、貯蓄の『中央値』は1036万円となっています。

このように、平均値と中央値では数値に違いがあるため、それぞれの意味を知っておくことが大切です。平均値と中央値には、以下の相違点があります。

  • 平均値:データの合計÷データの個数
  • 中央値:データを順番に並べたときに、真ん中になる値

例えば、100万円・250万円・500万円・700万円・3000万円の貯蓄がある世帯があった場合、平均値および中央値は、以下のとおりです。

  • 平均値:910万円((100万円+250万円+500万円+700万円+3000万円)÷5)
  • 中央値:500万円

データの中にとびぬけて大きいもしくは小さい値がある場合は、平均値よりも中央値の方が、実態に合った値になります。

年齢別の平均貯金額

ここからは、年齢別の平均貯金額を見ていきましょう。

紹介する平均貯金額は、金融広報中央委員会が発表している、18年度の家計の金融行動に関する世論調査(2人以上世帯調査)のデータを参考にしています。

各種分類別データ(平成30年) ― 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]|知るぽると

20代と30代の差が大きい

20代と30代の平均貯金額は、年代により差が大きい結果となっています。20代および30代の平均貯金額は、下表のとおりです。

金融資産保有世帯 金融資産を保有していない世帯を含む
20代 287万円 192万円
30代 450万円 367万円

20代と30代では、平均貯金額に150万円以上の差があります。これは、仕事を始めて間もない人が多い20代は、収入が安定せず、将来のための貯金について考える人が少ないからと考えられます。

一方の30代は、収入が増えてくることに加え、結婚などにより生活が変わる人も多いでしょう。それにより、ライフプランに基づいた貯金を始める人が増えると考えられます。

40代や50代では平均が高くなる

20代・30代に比べ、40代・50代の平均貯金額は高くなっています。40代および50代の平均貯金額は、下表のとおりです。

金融資産保有世帯 金融資産を保有していない世帯を含む
40代 673万円 511万円
50代 849万円 687万円

40代以降は、年収が増える人も多いでしょう。年収が上がると、家計に余裕ができるため、貯金額も増えていく傾向があります。

結婚や子どもの有無も関係

貯金額は、年収だけでなくそれぞれのライフステージ(※)によっても変わります。貯金額に影響する材料の一例は、以下のとおりです。

  • 家族構成
  • 教育費
  • 住宅ローン

家族が多い人は、独身の人よりも貯金額は少なくなるでしょう。子どもがいる人は、教育費など計画的な貯金が必要なケースもあります。

また、住宅ローンの返済がある人は、資金を貯金に回すのが難しいことも考えられます。

このように、貯金額の目安考える際は、平均貯金額のデータだけでなく、自分の状況を併せて考えることが大切です。それにより、適正な目標貯金額を立てることができるでしょう。

(※ライフステージとは、人生を状況により分けた段階のことです。新婚期・教育期・子供独立期・老夫婦期などに分けられます)

年収325万円未満世帯の平均と目安

次に、年収別の平均貯金額を解説します。まずは、年収325万円未満の世帯です。なお、年収325万円未満の平均的な世帯は、以下のようになっています。

  • 世帯人数:2.43人
  • 世帯主の年齢:69歳
  • 持家率:84.3%
  • 年収:253万円

統計局ホームページ/家計調査報告(貯蓄・負債編)

平均貯金額

年収325万円未満の世帯の平均的な貯蓄状況は、下表のとおりです。

項目 金額(万円) 構成(%)
貯蓄合計残高 1371 100
貯金額 992 通貨性預貯金 372 27.1
定期性預貯金 620 45.2
生命保険など 234 17.1
有価証券 139 10.1
その他 6 0.4

年収325万円未満の世帯の人は、その他の世帯に比べ定期性預貯金の割り合いが高い特徴があります。また、有価証券の占める割り合いは低めです。

平均負債額

次に、平均負債額を下表にまとめます。

項目 金額(万円) 構成比(%)
負債合計残高 112 100
住宅・土地のための負債 87 77.7
住宅・土地以外の負債 16 14.3
月賦・年賦(※) 9 8.0

住宅・土地のための負債とは、住宅ローンのことです。平均325万円未満の世帯では、住宅ローン以外の負債および月賦・年賦の割り合いが多くなっています。

(※商品やサービスの代金の一部または全部を、分割して支払うことを割賦販売といいます。月に1回支払うものが月賦、年に1回支払うものが年賦です)

貯金額の目安

年収325万円までの世帯では、毎月の余剰資金があまりない状況が考えられます。5000円や1万円など、毎月少額でも貯金をし続けることを目指しましょう。

貯金が難しい人は、積立預金などを利用した先取貯金(※)をすることで、強制的に貯金ができます。また、貯金したお金は、使用目的以外にはできるだけ使用しないことが大切です。

独身や子どもがいない世帯・実家暮らしの人は、2~4万円など少し多めの貯金にチャレンジしてみましょう。

(※先取貯金とは、収入を得た時点で、決められた貯金額を取り分けてしまう方法です。毎月の収支で残った金額を貯金するのとは異なり、強制的に貯金ができます)

年収325万~452万円世帯の平均と目安

年収325万~452万円の平均的な世帯は、以下のようになっています。

  • 世帯人数:2.65人
  • 世帯主の年齢:64.2歳
  • 持家率:85.1%
  • 年収:387万円

平均貯金額

年収325万~452万円の世帯の平均的な貯蓄状況は、下表のとおりです。

項目 金額(万円) 構成比(%)
貯蓄合計残高 1684 100
貯金額 1112 通貨性預貯金 387 23
定期性預貯金 725 43.1
生命保険など 318 18.9
有価証券 243 14.4
その他 12 0.7

通貨性預貯金の金額は、年収325万円以下の世帯と大きく変わっていません。一方、生命保険などや有価証券の金額が増えています。これは、将来への備えづくりに資金を回している結果だと考えられます。

平均負債額

平均負債額は、下表のとおりです。

項目 金額(万円) 構成比(%)
負債合計残高 242 100
住宅・土地のための負債 213 88
住宅・土地以外の負債 18 7.4
月賦・年賦 12 5.0

年収325万~452万円の世帯では、年収325万円未満の世帯に比べ、住宅ローンの割り合いが増え、その他の負債が減っています。

貯金額の目安

年収325万~452万円の世帯では、月に5万円程度の貯金を目指します。独身の人や子どもがいない人は、もう少し貯金額を増やしましょう。

年収325万~452万円の世帯は、仕事を始めてから一定期間が経過した人や、定年退職後の人が世帯主のケースが多いと考えられます。

この年収の中で上手に貯金をしていくことは、年収が増減したときにも貯金を続けていくうえで重要です。定年退職後など、収入が減少した時にも貯金を続けていけるよう、貯金の基礎作りをしましょう。

年収452万~617万円世帯の平均と目安

年収452万~617万円の平均的な世帯は、以下のとおりです。

  • 世帯人数:3.06人
  • 世帯主の年齢:55.8歳
  • 持家率:82%
  • 年収:531万円

平均貯金額

年収452万~617万円の世帯の平均的な貯蓄状況は、下表のとおりです。

項目 金額(万円) 構成比(%)
貯蓄合計残高 1569 100
貯金額 981 通貨性預貯金 387 24.7
定期性預貯金 594 37.9
生命保険など 339 21.6
有価証券 233 14.9
その他 16 1.0

年収452万~617万円の貯蓄額および貯金額は、年収325万~452万円の世帯よりも少なくなっています。一方、生命保険などの額は増加しています。

平均負債額

平均負債額は、下表のとおりです。

項目 金額(万円) 構成比(%)
負債合計残高 589 100
住宅・土地のための負債 527 89.5
住宅・土地以外の負債 51 7
月賦・年賦 20 3.4

平均負債額は、年収325万~452万円の世帯に比べ、2倍以上に増加しています。特に住宅ローンの金額が大きく増加していることから、住宅を購入する世帯が増えていると考えられます。

貯金額の目安

年収452万~617万円世帯は、月に10万円程度の貯金ができるとよいでしょう。10万円程度の貯金を続けられれば、将来の生活資金や子供の教育費などの資金作りとして安心です。

年収452万~617万円の世帯は、住宅ローンが増えている点も特徴です。

年収が増えているにも関わらず、年収325万~452万円の世帯よりも貯金額が少ないのは、住宅ローンの返済のため貯金にお金が回せない状況も考えられます。

住宅ローンを組む時には、今後の資金計画をよく検討し、貯金額とのバランスを考えたうえで借入金額を決めることが重要です。

年収617万~861万円世帯の平均と目安

年収617万~861万円の平均的な世帯は、以下のようになっています。

  • 世帯人数:3.33人
  • 世帯主の年齢:52歳
  • 持家率:83.3%
  • 年収:729万円

平均貯金額

年収617万~861万円の世帯の平均的な貯蓄状況は、下表のとおりです。

項目 金額(万円) 構成比(%)
貯蓄合計残高 1594 100
貯金額 994 通貨性預貯金 426 26.7
定期性預貯金 568 35.6
生命保険など 357 22.4
有価証券 197 12.4
その他 46 2.9

年収617万~861万円の世帯の貯金額は、年収452万~617万円の世帯と比べてほとんど差がありません。年収325万円~452万円の世帯よりも少ない貯金額となっています。

ただし、生命保険などの貯蓄額は、わずかに増加しています。

平均負債額

平均負債額は、下表のとおりです。

項目 金額(万円) 構成比(%)
負債合計残高 846 100
住宅・土地のための負債 778 92
住宅・土地以外の負債 46 5.4
月賦・年賦 22 2.6

この世帯の負債額は、さらに増えます。また、負債残高の中で住宅ローンが占める割り合いが92%と、他の年収と比べて最多です。

貯金額の目安

年収617万~861万円の世帯では、月に12万円程度の貯金を目指します。家族状況などによっては、15万~20万円の貯金をすると安心です。住宅ローンの返済がある人も、少しずつ貯金をしましょう。

この年収の世帯は、貯蓄残高における生命保険などの割り合いが22.4%と多い点が特徴です。小さな子どもがいたり住宅ローンがあったりする場合、万が一の時の備えとして生命保険に加入する人もいるでしょう。

生命保険は万が一の時に大きな額のお金を受け取れますが、それ以外の緊急時に現金を引き出すことはできません。

生命保険と併せて、すぐに引き出せる現金として、ある程度の貯金を用意しておくことが重要です。

年収861万円以上世帯の平均と目安

年収861万円以上の平均的な世帯は、以下のようになっています。

  • 世帯人数:3.47人
  • 世帯主の年齢:53.5歳
  • 持家率:88.7%
  • 年収:1208万円

平均貯金額

年収861万円以上の世帯の平均的な貯蓄状況は、下表のとおりです。

項目 金額(万円) 構成比(%)
貯蓄合計残高 2541 100
貯金額 1508 通貨性預貯金 730 28.7
定期性預貯金 778 30.6
生命保険など 559 22
有価証券 356 14
その他 117 4.6

年収861万円以上の世帯の貯蓄額は、他の世帯に比べて全体的に高くなっています。特に、通貨性預貯金や有価証券の占める割り合いが多い点が特徴です。

平均負債額

平均負債額は、下表のようになっています。

項目 金額(万円) 構成比(※)
負債合計残高 1002 100
住宅・土地のための負債 899 89.7
住宅・土地以外の負債 77 7.7
月賦・年賦 26 2.6

年収861万円以上の世帯では、住宅ローンの残高が最多です。年収325万円未満の世帯と比べると、10倍以上となっています。

貯金額の目安

年収が861万円以上の世帯では、月に15万円程度の貯金を目指しましょう。年収861万円以上の世帯は、持家率が他の年収世帯に比べ高くなっています。

その一方で、住宅ローンが負債合計額に占める割り合いは、最多ではありません。住宅ローンの支払いが一段落し、家計に余裕ができた場合には、貯金の増額を目指しましょう。

また、使う予定がないお金がある人は、一部を有価証券などに分散投資(※1)するのも資産作りの方法の一つです。

資産の一つとして、有価証券を持つことで、預貯金以上のリターンを得られる可能性があるほか、インフレ(※2)などの将来のリスクにも備えられます。

資産の活用方法が分からない人は、銀行窓口やFP(エフピー※3)に相談する方法もあります。

(※1:分散投資とは、投資先を一つに限定せず、複数の資産に分けて投資することです。これにより、値下がりなどにより資産が減るリスクを分散する効果があります)

(※2:インフレ(インフレーション)とは、物の値段(物価)が上がり、お金の価値が下落し続ける状態をいいます)

(※3:FP(ファイナンシャルプランナー)とは、将来に向けた資金計画を立ててくれる、家計の専門家です。資産運用だけでなく、住宅ローンや税金・年金など幅広く相談できます)

まとめ

貯金を成功させるには、目標額を決めることが大切です。貯金の目標額は、年齢や年収別の平均貯金額をもとに決定しましょう。

また、年齢や年収により目標額を決定するだけでなく、結婚や子ども・持ち家の有無などそれぞれの状況を考慮することで、無理のない貯金計画を立てることが可能です。

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